2022年06月03日公開
2024年06月05日更新
全粒粉パスタは痩せる?メリットやデメリット・おすすめレシピも
全粒粉パスタは痩せるかどうかについて解説します。全粒粉パスタで痩せることができるかを、GI値や血糖値、栄養面などから詳しく説明!全粒粉パスタのおすすめレシピや市販商品も紹介します。全粒粉パスタを上手に活かして、ダイエットに成功してください。
目次
全粒粉パスタはダイエット向きで痩せる?
全粒粉パスタは、原料である小麦粉の胚芽や表皮、胚乳を残して製粉します。噛むと旨味が広がり、香ばしい香りが人気です。
この記事では、全粒粉パスタがダイエット向きで痩せるかを解説します。他の主食とのGI値の比較や、メリットデメリットを説明し、痩せるかどうかを検証します。おすすめのレシピや市販商品も紹介するため、ダイエットで上手に活用してください。
全粒粉パスタのGI値
GI値とは?
GI値は、グリセミック・インデックスの略称です。炭水化物は、体内でブドウ糖に変化し、血液中に入ってエネルギーになります。
この血液中のブドウ糖の濃度が、血糖値です。ご飯やパン、麺類などの主食を食べると、血糖値が上昇します。GI値とは、上昇のスピードを数値化したものです。
GI値は、ブドウ糖を100としています。GI値が100に近いほど血糖値の上昇が急速で、GI値が低いほど血糖値の上がるスピードが緩やかです。
血糖値が上がると、すい臓からインスリンが分泌されて、血糖値を下げようとします。インスリンは、過剰分泌されると、脂肪が蓄積するため注意が必要です。GI値の低い食品は、インスリンの分泌を抑えられるため、痩せることができるでしょう。
食品による食後血糖上昇に与える影響の違いを比較できる指標として「グリセミックインデックス(Glycemic index:GI)」と言います。
GI値はブドウ糖を摂取した際の血糖値の上昇を100とし、それに対して食べ物を食べた時の血糖値の上昇がどの程度かを測定して求めた値です。
全粒粉パスタと通常のパスタの違い
通常のパスタは、原料となる小麦粉の胚乳だけを残し、胚芽や表皮を取り除いて精製します。これに対し、全粒粉のものは、胚乳、胚芽、表皮をそのまま丸ごと製粉した小麦粉を使用したパスタです。
通常のパスタは、薄い黄色で、食感はつるつるとしています。全粒粉の場合、表皮などが混ざっているため、色が少し茶色がかっていて、ざらついた食感です。
味はそばのような香ばしさがあり、独特の風味があります。噛み応えがあり、噛むほどに旨味が増すでしょう。よく噛むため、痩せる効果も期待できます。
カロリーは、全粒粉パスタのほうが少し低いですが、さほどの違いはありません。全粒粉は、食物繊維やミネラルなどが豊富で、栄養価が高くなります。食物繊維には痩せる効果があるため、ダイエット中は全粒粉パスタがおすすめです。
全粒粉パスタと他の麺類のGI値を比較
全粒粉パスタのGI値は50です。パスタは、他の麺類と比較してGI値が低い食材ですが、さらに低くなります。
GI値が低い食品は、インスリンの分泌を抑えられ、脂肪の蓄積を防ぐことが可能です。そのため、痩せることができる、ダイエット向けの麺類といえるでしょう。
麺の名称 | GI値 |
---|---|
全粒粉パスタ | 50 |
うどん | 85 |
そうめん | 80 |
パスタ | 65 |
そば | 54 |
全粒粉パスタのメリットとデメリット
メリット①栄養豊富
全粒粉パスタは、小麦の胚芽や表皮を一緒に製粉しています。そのため、ミネラル、ビタミン、食物繊維などの栄養を多く含んでいる、栄養価の高い食品です。
ミネラルの一つである鉄分は、全身に酸素を運ぶ働きをする栄養素で、貧血を予防します。ダイエット中は、痩せるために食べる量が減り、鉄分不足で貧血になりやすいです。鉄分を多く含む全粒粉は、ダイエットに向いているでしょう。
ビタミンの中で多く含まれるビタミンB1は、糖質をエネルギーに変換する際に必要な栄養素です。痩せる効果のある栄養素といえます。たんぱく質の代謝を補助するビタミンB6も、豊富に含まれます。
全粒粉パスタは、食物繊維の含有量も多いです。食物繊維には、整腸作用があり、便秘が解消されます。また、満腹感が得られるため、食べ過ぎを防ぐことが可能です。そのため、痩せることができるでしょう。
メリット②血糖値の上昇が緩やかで太りにくい
全粒粉パスタは、GI値が低い食品です。GI値が低いと血糖値の上昇が緩やかなため、インスリンの分泌を抑えられます。
脂肪の蓄積を促すインスリンの分泌を抑制できるため、太りにくく、痩せる効果があるでしょう。
デメリット①値段が高い
全粒粉パスタは、製粉が特殊で難しく販売数が少ないため、割高になってしまいます。販売されている値段は、普通のパスタの2倍以上です。
業務用スーパーでは、比較的割安で販売されています。大容量になってしまいますが、ダイエットを続ける場合は、活用すると良いでしょう。
デメリット②味や食感が苦手と感じる人がいる
全粒粉パスタは、表面がざらついていて、モソモソとした粉っぽい食感です。水分を吸収しやすいため、食べていると口の中が乾燥してきます。
表皮や胚芽を含むため噛み応えがあり、麺類特有のつるつるした感じはありません。味は独特の風味があり、香りもクセがあるため、苦手と感じる人もいます。クリーム系など味の濃いソースで食べると良いでしょう。
全粒粉パスタの茹で方のコツとおすすめレシピ
茹で方のコツ
全粒粉パスタは、吸水性が高いパスタです。少ないお湯で茹でるとボソボソになってしまうため、沸騰した多めのお湯で茹でます。
また、茹で時間も長めにし、アルデンテではなく芯まで火を通すと良いです。噛み応えがあるため、少し柔らかめくらいまで茹でます。
全粒粉パスタは、水分を吸収しやすい性質があります。そのため、茹で汁を少し残しておき、ソースと絡めるときに少しずつ加えると、絡みやすくなるでしょう。
おすすめレシピ①全粒粉ナポリタン
【材料】
- 全粒粉パスタ:100g
- 塩:適量
- 玉ねぎ:1/4個
- ピーマン:1個
- 赤パプリカ:適量
- マッシュルーム:4個
- 鴨肉(スモーク):適量
- ケチャップ:適量
- 日本酒又は白ワイン:大さじ1
- みりん:大さじ1弱
- 粉チーズ:適量
- タバスコ:適量
- ギー:適量
【作り方】
- 玉ねぎはくし切り、ピーマン、赤パプリカも同じ大きさにカットします。
- マッシュルームと鴨肉を7mmくらいにスライスします。
- パスタを好みの硬さに茹でます。
- フライパンを熱してギーを引き、鴨肉、マッシュルーム、玉ねぎを順番に入れて炒めます。
- 玉ねぎに火が通ったらケチャップを適量加え、日本酒(または白ワイン)とみりんを加えます。
- 5に3を入れ、ソースをよく絡ませて盛り付けます。
- 適量のタバスコと粉チーズを振りかけます。
全粒粉パスタを使ったナポリタンのレシピです。パスタはアルデンテではなく、芯まで火が通るまで長めに茹でます。
パスタの茹で上がりよりもソースが先にできてしまった場合は、ソースの火は一旦止めておくと良いです。柔らかめのパスタと全粒粉の食感が、ナポリタンに合うでしょう。
全粒粉パスタを使うと良く噛むため瘦せる効果があり、野菜もしっかりとれるため、ダイエット中におすすめのレシピです。
全粒粉パスタのヘルシーひき肉ボロネーゼ
全粒粉パスタを使ったひき肉ボロネーゼのレシピです。パスタはたっぷりのお湯で、柔らかくなるまでしっかり茹でます。
全粒粉パスタを使っているため、通常のボロネーゼより瘦せる効果が期待できます。ボロネーゼの味がしっかりしており、全粒粉のクセをあまり感じず、美味しく食べれるでしょう。野菜もたっぷり入り、ヘルシーな一品です。
全粒粉パスタの和風きのこペペロンチーノ
全粒粉パスタを使った和風きのこペペロンチーノのレシピです。キノコの風味を活かした和風味のパスタは、全粒粉パスタに合います。
茹で汁は捨てずに取っておき、仕上げに加えて味を整えます。茹で汁を加えるとパスタがしっとりするするため、ボソボソ感が減るでしょう。
きのこと全粒粉パスタの食物繊維で痩せる効果があり、ダイエットに向いているレシピです。
全粒粉パスタのおすすめ市販商品
アルチェネロ有機全粒粉ペンネ
アルチェレロは、イタリアの有機農法の先駆者といわれている、オーガニック食品のブランドです。全粒粉パスタの種類も多く、スパゲティ以外にペンネなどのショートパスタもあります。
アルチェレロのパスタの原料は、契約農家の伝統的な農法によって、本来の美味しさを失わないように栽培された小麦です。その小麦粉を低温で長時間乾燥をさせることで、全粒粉特有のパサパサとした食感を抑えています。初めてでも食べやすいでしょう。
ジロロモーニ全粒粉デュラム小麦 有機栽培スパゲッティ
ジロロモーニは、イタリアで有機農法を広めた故ジーノ・ジョロロモーニが創始者のブランドです。
オーガニック農法で育てられた小麦を使った全粒粉パスタは、特有の風味や食感があります。香ばしい香りがあるため、和風のパスタ料理に合うでしょう。噛み応えがあり食物繊維も豊富なため、痩せる効果が期待できます。
ラ・テラ・エ・イル・チェロ 全粒粉ペンネ
ラ・テラ・エ・イル・チェロは、イタリアの農業協同組合です。栽培から加工まで一貫したオーガニック製法を行っており、素材本来の力強い味わいを楽しめます。
ラ・テラ・エ・イル・チェロの全粒粉ペンネは、小麦の香ばしい風味が特徴です。石臼で製粉されており、全粒粉特有のパサつきが少なく、食べやすいでしょう。ソースに絡みやすいため、ミートソースを使った料理などにおすすめです。
Divella全粒粉スパゲッティ・リストランテ
Divellaは、南イタリアにある食品会社で、自社工場で一貫生産をしているメーカーです。パスタなどの小麦製品の品質は、イタリアでも高い評価を受けています。
Divellaの全粒粉スパゲティは、小麦本来の味とふすまの風味を活かした味わいが特徴です。程よい食べ応えがあり、よく噛むとさらに味わいが増します。クリームソースの料理やざるそば風にアレンジした食べ方がおすすめです。
全粒粉パスタを上手に取り入れれば痩せることができる
全粒粉パスタは、小麦を丸ごと製粉しているパスタです。他の麺類に比べてGI値が低く、噛み応えがあり食物繊維が豊富なため、痩せることが期待できます。鉄分などのミネラルやビタミンも豊富で、健康的なダイエットが可能です。
ただし、食感がボソボソしており、香りや味にクセがあります。本記事のレシピを参考に、痩せることができる全粒粉パスタを上手に取り入れて、ダイエットに活かしてください。