2022年05月27日公開
2024年05月28日更新
パイナップルは腐るとどうなる?日持ち期間や選び方・保存方法も解説
パイナップルは腐ると味や見た目がどうなるのかについて解説します。日持ち期間や選び方、切り方を詳しく説明!食べるときに腐っているか見極めるポイントや冷凍などの保存方法も紹介します。参考にして、ぜひパイナップルが腐る前に美味しく食べてください。
目次
パイナップルは腐るとどうなるのか詳しく解説!
パイナップルは、ジューシーで爽やかな甘さとほのかな酸味、フルーティーな香りが人気のフルーツです。見た目も豪華なため、贈り物としても人気があります。ただ、カットしていない場合、腐るタイミングを見極めるのが困難です。
この記事では、腐ると味や匂い、感触にどのような変化があるかを解説します。日持ち期間や選び方、正しい保存方法も紹介するため、参考にして腐る前に食べるようにしてください。
パイナップルの日持ち期間
パイナップルの日持ち期間の目安
パイナップルは、保存の状態によって日持ち期間が異なるフルーツです。生のものを丸ごと保存した場合、常温保存では2~3日くらい、冷蔵保存で1週間程度日持ちします。高温多湿に弱いフルーツのため、梅雨時期や夏場の常温保存は注意が必要です。
カットしているものは、冷蔵か冷凍保存するようにします。冷凍だと1ヶ月くらい日持ちするため、食べきれない分は早めに冷凍するのがおすすめです。
缶詰の場合は、開封前は常温保存で2~3年日持ちします。開封後は、冷蔵保存で2~3日しか日持ちしないため、冷凍すると良いです。
丸ごと | 常温保存 | 2~3日程度 |
---|---|---|
丸ごと | 冷蔵保存 | 1週間程度 |
カット | 冷蔵保存 | 2~3日程度 |
カット | 冷凍保存 | 1ヶ月程度 |
缶詰(開封前) | 常温保存 | 2~3年程度 |
缶詰(開封後) | 冷蔵保存 | 2~3日程度 |
パイナップルは追熟しない
追熟とは、収穫後の果物を一定期間置くことで、でんぷん質を糖に分解し、甘さや柔らかさを増すことです。しかし、パイナップルはでんぷん質が少ないため、追熟してもあまり甘さが増すことのない果物です。
パイナップルは追熟できないため、しっかり熟してから収穫されます。販売されているときには、食べ頃になっていることが多いです。常温保存は、腐る原因となります。購入後は冷蔵保存をし、できるだけ早めに食べると良いでしょう。
パイナップルは収穫した後、追熟して甘くなることはありません。追熟とは、果物の中に含まれているでんぷん質が、収穫後熟成させる間に加糖に分解されることで起きる現象で、りんごやキウイなどは追熟する果物です。パイナップルには追熟に必要なでんぷん質があまり含まれていないことが、追熟しない理由です。
パイナップルは腐るとどうなる?
見た目
パイナップルが腐ると、見た目に変化が現れます。カットする前に分かる変化は、皮が瑞々しい緑色からくすんだ黄色になることです。
カットしたとき、果肉が透明や茶色になっていると傷んでいます。黒や緑のカビが生えたり、綿状の白カビが出てくるときも、腐っている状態です。
粘り気のある液体が出たり、糸を引くこともあります。腐ったものを食べると、食中毒を起こす心配があるため、気を付けましょう。
味
パイナップルが腐ると、味も変化します。食べ頃のパイナップルは、爽やかな甘さや酸味のあるフルーツです。しかし、違和感のある甘ったるさや刺激のある酸味を感じるときは、腐っている場合があります。また、苦みを感じた場合も、腐っている可能性が高いです。
また、酵素によってピリピリとした刺激を感じることがあります。その刺激とは明らかに違う強い刺激を感じた場合は、腐っているため注意が必要です。
匂い
パイナップルは、腐るとさまざまな匂いを放ちます。腐り始めの匂いは、ペンキのような匂いや甘ったるい匂いです。
ひどく腐っているときは、食べ物が発酵したような匂いや生ごみのような強い腐敗臭、ツンとした刺激臭を感じます。
明らかに違和感を感じる匂いがするときは、腐ったことによる可能性が高いです。匂いだけでわかりにくい場合は、腐る原因の見た目や味の変化と兼ね合わせて、判断をすると良いでしょう。
感触
パイナップルは、腐ると皮の部分が固くなるため、カットする前でも判断することが可能です。購入するとき、皮が固いものは避けるようにします。
パイナップルは、皮から腐る果物です。皮が固くなった場合でも、カットすると大丈夫な場合もあります。
ただ、果肉の形が崩れて、ぐにゃぐにゃになっている場合や、溶けているような場合は食べない方が良いです。柔らかくなっている場合は、保存せずにすぐに食べるようにしましょう。
パイナップルの選び方と切り方
食べ頃のパイナップルの選び方
パイナップルは食べ頃を判断する特徴がいくつかあります。手に取ってずっしり重さを感じられるものは、実が詰まっていて糖度が高く、美味しい状態です。下の方が膨らんで下膨れし、置いたときに安定しているものも、しっかり熟されています。
葉の緑色が濃くて艶があり、上向きにまっすぐ伸びているパイナップルは新鮮です。葉を触って抜けそうな状態のときは、しっかり熟しています。抜けてしまっているものや葉が枯れているものは、傷んでいる可能性があるので避けましょう。
皮の色が鮮やかで瑞々しく、表面の網目が大きい場合もしっかり熟されている状態です。熟されると、フルーティな香りが強くなります。
皮の表面に白い粉が付いている場合も、熟している状態です。この粉はブルームと呼ばれ、果物が熟した時に現れます。ただし、カビと間違えないようにしましょう。
底の部分が少し柔らかくなっている状態のときも食べ頃です。ただ、極端に柔らかくなっている場合やカビが生えている場合は腐っているため、注意してください。
パイナップルの切り方
丸ごとのパイナップルは、簡単に切ることが可能です。まず、上下を切り落とし、縦8等分に切ります。固くて切りにくいため注意が必要です。
芯の部分を切り落とし、皮と実の間に包丁を入れて皮を切り離し、食べやすい大きさにカットします。食べるときは底の部分が甘味が強いため、頭のほうから食べるのがおすすめです。
切ったものは表面から傷んでいきます。すぐにラップをして冷蔵保存をするか、食べきれない場合は冷凍保存すると良いでしょう。
パイナップルを食べるときのポイント
ポイント①種が付着していることがある
パイナップルは、元々皮に近い部分に茶色の種がある果物です。しかし、販売されているものは品種改良されており、ほとんど種がない状態で売られています。
稀に、販売されているものにも、種が存在する場合があります。少量の種は食べても問題がないですが、食べ過ぎると消化不良を起こすことがあるため、できれば取り除いた方が良いです。
種があっても品質には問題はありません。ただし、カビの場合や虫の可能性もあるため、注意するようにしましょう。
ポイント②缶詰はピンクに変色していることがある
缶詰のパイナップルを開けたとき、稀に変色してピンク色になっていることがあります。これは、微生物の付着によりパイナップルに含まれる糖が分解され、化合物が蓄積されたことによるものです。腐ることによる変色ではありません。
缶詰のパイナップルは加熱殺菌されます。その際に蓄積された物質から褐色の色素が生成されて、ピンク色に変色します。付着した微生物や化合物、色素には毒性はなく、衛生的にも問題はないです。
ピンク色に変色した部分は、風味が落ちているため取り除いたほうが良いでしょう。それ以外の部分は問題がないため、食べても大丈夫です。
ポイント③腐っていなくてもピリピリすることがある
パイナップルを食べたとき、口の中や舌にかゆみやチクチクとした刺激を感じることがあります。これは、パイナップルに含まれる、ブロメラインというタンパク質分解酵素が原因です。
ブロメライン自体に害はないのですが、舌や口腔内のタンパク質を溶かしてしまいます。そのため、酸性の果汁を敏感に感じてしまい、刺激を感じることになるのです。
また、熟するほど、ブロメラインの量は増加します。刺激が強い場合は、腐る直前の場合があるため、注意しましょう。
パイナップルの保存方法
丸ごと保存する方法
パイナップルは、乾燥に弱い果物です。丸ごと保存する場合は、新聞紙でくるむようにします。販売されているとき、葉は上を向いていて、甘味成分が下に溜まっています。購入後は、横向きや下向きにして甘さが全体に行き渡るようにすると良いです。
また、パイナップルは高温多湿も嫌うため、常温の場合は日の当たらない冷暗所で保存し、2~3日で食べるようにします。梅雨時期や夏場は常温保存は避けましょう。
冷蔵保存の場合は、冷蔵庫の野菜室に入れるのがおすすめです。冷蔵でも1週間くらいで食べきるようにします。
カットして保存する方法
カットしたパイナップルは傷みやすいため、常温保存には向きません。必ず冷蔵保存をするか、冷凍保存するようにします。
パイナップルは乾燥に弱いため、カットしたものは1片ずつしっかりラップでくるみ、保存容器か保存袋に入れるのが良いです。保存袋の場合は、空気を抜いてジッパーを閉めると長持ちします。
1週間以内で食べきれない場合は、冷凍保存がおすすめです。目的に合った大きさにカットし、ラップにくるんで保存袋に入れて冷凍します。食感は変わってしまうため、ジュースやシャーベットなどに加工すると良いです。
パイナップルは腐る前に美味しく食べよう!
パイナップルは、すっきりした甘味と酸味が人気のフルーツです。栄養価も高く、健康効果や美容効果も期待できます。ただし、追熟が出来ずあまり日持ちがしない果物のため、正しく保存することが大切です。
日持ち期間の目安や食べ頃のパイナップルの選び方を参考にして、腐る前にパイナップルの美味しさを堪能してください。