2022年04月22日公開
2024年11月22日更新
牛肉が臭い原因は?腐っているかを見分ける方法や臭みを消す方法を紹介
牛肉が臭いのはなぜなのか、牛の餌や冷凍焼けなどのさまざまな原因をまとめています。また、牛肉が腐るとどうなるのか、変色や手触りでの見分け方も解説!身近な食品を活用して臭いを消す方法や、臭いが気にならなくなる料理レシピも紹介します。
目次
牛肉が臭い原因と臭みを消す方法を紹介!
牛肉を使って調理をするときに、臭いと感じた経験のある人もいるでしょう。牛肉が臭いのは、全てが腐っているわけではなく、さまざまな原因があります。
本記事では、牛肉の臭いの原因を詳しく解説します。また、牛肉が腐るとどのようになるのか、臭いや見た目、手触りでの見分け方も説明するため、チェックしてみてください。
牛肉が臭い原因
原因①牛が食べた餌の影響
牛肉に独特の臭みを感じるのは、牛の餌が原因の場合もあります。特に、牧草の餌を食べている牛の肉は、臭いが特有です。また、穀物を主にした餌を食べている牛の肉は、臭みが少ない傾向にあります。
牛肉の臭みの原因が餌である場合は、腐っているわけではないため、食べても問題ありません。
牛肉の臭いは、牛が食べた餌によって生じる場合もあります。中でもミネラルの多い餌を食べた牛の場合、新鮮な牛肉でも臭いがきつくなります。
原因②外国産の牛肉
オーストラリアやニュージーランド産の牛肉は、国産と比較して臭いが強いといわれています。これは、先述のように餌が原因です。外国産は牧草の餌で飼育していることが多く、草に含まれるミネラルの影響で臭いが強くなります。
しかし、独特の臭いがあっても、栄養面ではミネラルを含んだ牛肉の方が良いと、あえて外国産を購入する人もいます。また、アメリカンビーフは、穀物の餌で飼育されていることが多いため、外国産でも臭みが少ないです。
原因③冷凍焼け
冷凍牛肉を解凍したときに、酸っぱい臭いを感じることがあります。これは牛肉の酸化によって、冷凍焼けしていることが原因です。肉の見た目も変色しているため、腐っているように見えますが、食べても大丈夫です。
冷凍焼けは、長期で保存するほど起こりやすいため、早めに食べるほうが良いでしょう。美味しく食べたい場合は、冷凍してから3週間以内がおすすめです。また、冷凍する際は、なるべく空気に触れないようにするのが、ポイントになります。
原因④冷蔵庫の臭いの影響
冷蔵庫で保存する際に、庫内が汚れていたり生魚や漬物などの近くに置いておくと、牛肉に臭いが移りやすいです。そのため、臭いの強い食材とは、なるべく離して保存しましょう。
冷蔵庫自体に臭いの原因がある場合は、専用の消臭剤を使うと良いです。他にも、腐った食材が庫内に残っていないかなどの、確認をしてみてください。また、冷蔵庫は定期的に掃除をして、清潔に保っておくことが大切です。
牛肉が臭いときに腐っているかを見分ける方法
見分け方①臭い
牛肉が腐ると、アンモニアや硫黄のような刺激臭を放つのが特徴です。牛肉に近づかなくても、強烈な臭いを感じることもあります。
また、牛肉が腐りかけると、ヨーグルトのような酸っぱい臭いがします。すでに鼻をつくような刺激があったり変色が見られたら、食べずに廃棄してください。また、加熱調理した際に、さらに悪臭が強くなった場合は、完全に腐っています。
ちなみに、牛乳のような臭いがする場合は、食べても大丈夫です。ホルスタイン種の牛やお乳が出なくなった牛の肉に、比較的多く見られます。
見分け方②手触り
牛肉が腐ると、ネバネバした手触りになるのが特徴です。牛肉のたんぱく質を腐敗菌が分解することで、粘りが出ます。少しの粘りで変色もしていない場合は、しっかり加熱して食べることができます。
ただし、糸を引くような粘りが出ている場合は、食べないようにしましょう。また、牛肉を保存するときに手が触れると、酸化が進み腐るのが早くなります。なるべくお箸などを使って、取り分けると良いです。
見分け方③味・色
牛肉が腐ると、緑や黒っぽく変色します。赤味をした肉の周りに、変色してぼやけた塊のようなものが、浮き出ていることもあります。判断がつきにくいときは、肉をカットして断面を確認してみるのも良いでしょう。
また、冷蔵やチルド室で保存した場合も、グレーに変色することがあります。これは、空気に触れることで変色しており、腐っていませんが早めに食べるようにしてください。
牛肉の臭いを消す方法
方法①重曹を利用する
牛肉の臭いを消すには、重曹を活用するのもおすすめです。方法は、重曹と塩と水の割合を1:1:100にして混ぜ合わせます。そこに牛肉を2~3時間浸して、洗い流すだけです。
重曹は掃除用としても多くありますが、食品用を使用したほうが安心でしょう。また、重曹を多く入れすぎると、肉に苦みが出るため、分量をきちんと量るように注意してください。
方法②ドリップを拭く
牛肉に水分が多く含まれていると、臭いがつきやすくなります。特に、冷蔵庫で保存しているときに、周りの食材の臭いが移りやすいです。
牛肉から出るドリップは、できるだけ拭き取ってから保存してください。また、保存する際は空気に触れないように、しっかり密封しておくと、酸化や臭い移りの防止ができます。
方法③ハーブやスパイスを取り入れる
ローズマリーやタイムのような香りが強いハーブを、オリーブオイルと一緒にもみ込む方法です。ハーブには消臭効果がある上に、香味成分の働きで肉の旨味も増します。他にも、ローリエやバジル、オレガノなどのハーブもおすすめです。
また、にんにくや生姜、ブラックペッパーなどのスパイスを、活用するのも効果的です。牛肉を焼くときは、焦げやすいハーブやスパイスを取り除いておきましょう。
方法④牛乳やヨーグルトに漬ける
乳製品に含まれる脂肪やたんぱく質には、臭いを吸収する効果があります。また、ヨーグルトは肉の筋繊維をほぐす働きがあり、保水性を高めるため柔らかくなります。
方法は、牛肉が浸るくらいまで、牛乳かヨーグルトを入れてください。30分~6時間ほど浸して、洗い流してから調理に使いましょう。
方法⑤酒やワインに漬ける
アルコールに漬けるのも、消臭効果があります。炒め物や煮込み料理などに使用する、小間切れ牛肉の場合は、日本酒やワインなどを活用するのがおすすめです。アルコールには30分ほど漬けておくと良いでしょう。
また、ワインに漬ける場合はハーブも一緒に用いると、さらに効果的です。調理する際は加熱して、アルコールを飛ばしておくことも、ポイントになります。
方法⑥果物や玉ねぎに漬ける
外国産などの臭いが強い牛肉は、すりおろした玉ねぎに漬け込むのもおすすめです。その際に、味付けもしておくと、あとの調理が簡単にできます。
また、パイナップルジュースやすりおろしたリンゴなどに漬けても、臭い消しになります。数時間漬けておくと良いでしょう。玉ねぎやリンゴ、パイナップルには酵素が含まれており、消臭の他に肉を柔らかくする効果もあります。
方法⑦50℃のお湯で洗う
牛肉の臭いを簡単にとる方法は、約50℃のお湯に4分ほど浸して洗います。ただし、長時間浸すと牛肉の旨味が流れ出てしまうため、注意してください。
また、温度が低くなると雑菌が繁殖しやすいため、手早く行うのがポイントです。お湯の中へ浸す前に、まずは水で洗ってみて、臭みが取れるか試してみてください。軽い臭みであれば、水洗いをするだけで取れることがあります。
牛肉の臭いが気になるときにおすすめのレシピ
牛肉の赤ワイン煮込み
【材料】(1~2人分)
- 牛すね肉:400g
- 玉ねぎ:1個
- 人参:1本
- セロリ:1本
- トマトペースト:5g
- ローリエ:1枚
- 赤ワイン:400ml
- フォンドボー:30ml
- バター:20g
- 塩:少々
- 黒コショウ:少々
- 薄力粉:少々
【作り方】
- 玉ねぎは皮をむき、食べやすい大きさに切ります。
- 人参はよく洗い両端を少し落としたら、皮が付いたまま適当な大きさに切ります。
- セロリは葉と茎を分け、葉はそのまま取っておきます。
- 茎は筋を残したまま適当な大きさに切ります。
- 牛すね肉をバットに重ならないように並べ、肉の両面に塩と胡椒で下味をつけます。
- 肉の両面に薄力粉をまぶし、余分な粉ははたいて落とします。
- フライパンを火にかけ、オリーブオイルをひいて牛肉を重ならないように並べます。
- 中火で両面に軽く焼き色を付け、煮込み用の鍋に移します。
- フライパンにオリーブオイルを足して、カットした野菜類を炒めます。
- トマトペーストを加えてさらに炒め、赤ワインを入れてひと煮立ちさせます。
- 8の鍋に10のソースを入れて、セロリの葉とローリエを加え、とろ火で煮込みます。
- 好みの柔らかさになったら肉を取り出し、ソースを濾します。
- 濾したソースにバターを入れて溶かし、ソースにコクを出します。
- 取り出した肉を13に戻して、軽く温めたら完成です。
牛肉の臭い消しに効果的なワインやローリエを使った、煮込み料理のレシピです。煮込む時間の目安は、3時間程度になります。
さらに柔らかく、味をしっかり染み込ませたい場合は、煮込んだあとに1晩置くと良いです。また、煮込んでいる間に、牛肉から臭みの原因になるアクが出るため、お玉などですくい取ってください。濃厚なソースを、バケットにつけて食べるのもおすすめです。
牛肉のバジル炒め
バジルの爽やかな香りで、牛肉の臭いを消すことができます。バジルは仕上げに加えて、サッと炒める程度で良いです。また、にんにくや赤唐辛子のスパイスも、臭みを取る効果があります。
隠し味にオイスターソースを使っており、味にコクを加えていることがポイントです。白ご飯とピッタリ合うおかずになります。
牛肉とエリンギの生姜焼き
簡単にできてボリューム満点の人気レシピです。生姜入りの甘辛だれを活用することで、牛肉の臭いを取ることができます。生の生姜がなければ、チューブタイプでもOKです。
お好みで玉ねぎを加えても良いでしょう。エリンギの代わりに、舞茸やしめじを入れてもよく合います。
牛肉が臭いときは調理方法を工夫してみよう
牛肉が臭いのは、餌や冷凍焼け、保存方法など、さまざまな原因があります。また、牛肉が腐ると、見た目が緑や黒っぽくなり、アンモニア臭や酸っぱい臭いがします。触ると粘りがあることも、腐っているかを見分けるポイントです。
腐っていなくても臭いが気になる場合は、本記事のレシピのように、ハーブやスパイスを用いた料理がおすすめです。