2022年04月19日公開
2024年11月22日更新
苦い食べ物をジャンルごとに一覧で紹介!野菜や果物から飲み物まで
苦い食べ物を一覧にしてまとめています。苦い食べ物を、「野菜」「果物」「その他」の3つのジャンルに分けて一挙紹介!食べ物だけでなく、苦い飲み物についても解説します。苦い食べ物を美味しいと感じる理由や、身体に及ぼす効果なども説明します。
苦い食べ物をジャンルごとに分けて一覧で紹介
苦い食べ物は独特の風味がするため、好き嫌いが分かれやすい食材です。しかし、その苦味を美味しいと感じ、好んで食べる人も多くいます。苦い食べ物にもいろいろな種類がありますが、どのような食材があるのでしょうか?
本記事では、苦い食べ物や飲み物を、ジャンル別に一覧にして紹介します。苦味を感じる成分や、体に良い効果なども説明しているため、ぜひ参考にしてください。
苦い食べ物とは?
苦味を感じる成分
苦味を感じる成分はひとつではなく、さまざまな種類があります。主な苦味成分は、カテキン、カフェイン、イソフルロン、モモルデシンなどです。カテキンやカフェインは、聞いたことがある人も多いでしょう。
イソフルロンはビール、モモルデシンはゴーヤに含まれている成分です。これらの成分が含まれていると、人間の舌は苦味を感じるようになります。本来であれば苦味は毒として認識され、美味しいとは感じません。
しかし、年齢とともに毒であるという認識が薄れ、苦味も美味しいと感じるようになる人が多いです。そのため、大人よりも子供のほうが苦味に敏感で、苦い食べ物を嫌がる傾向にあります。
苦味をもたらす成分は、コーヒーなどのカフェイン、ビールのイソフムロン、ゴーヤのククルビタシンなど、植物由来のものが代表的です。
これらの成分は、植物が、自身を守るために作り出したと考えられています。苦味があれば、多くの動物も人間と同じように、毒のあるものとして認識するからです。
苦味の基準を表す単位
苦味には、「IBU」という単位が存在します。IBUはビールの苦味を数値化した単位で、この数値が高いビールほど苦いということになります。
日本の一般的なビールは、IBUの値が20前後の商品が多いです。世界には苦味が強いビールも多く、IBUが50以上の商品もあります。
苦い食べ物は体に良い?
苦い食べ物は栄養価が高いものが多く、健康に役立つこともあります。しかし、苦い食べ物であれば、必ず栄養価が高いというわけではありません。
また、苦味成分には体に良いものもあれば、取りすぎると有害になるものもあります。体に良い食材だとしても、食べ過ぎには注意しましょう。
栄養や成分とは関係なく、苦い食べ物には、唾液の分泌量を増やすという働きがあります。唾液の分泌量が増えると胃酸が誘発され、食べ物を消化しやすくなります。そのため、苦い食べ物を上手に取り入れることで、整腸効果を期待することができるのです。
苦い食べ物一覧【野菜】
ピーマン
ピーマンは夏野菜を代表する食材で、鮮やかな緑色が特徴です。ピーマンの苦味は、クエルシトリンという成分によるものです。この成分はポリフェノールの一種で、新陳代謝や解毒作用を高める効果があります。
ピーマンは体に良い苦い食べ物ですが、苦手だという子供も多いでしょう。ピーマンの苦味を和らげたいときは、縦方向に切るのがおすすめです。
縦方向に切ると繊維が分裂しないため、苦味成分が出にくくなります。また、湯通しをしたり、一度冷凍するのもおすすめです。
ケール
青汁によく使われているケールは、キャベツやブロッコリーの原種です。非常に苦い野菜ですが、その分栄養価も豊富です。ケールの苦味成分は、スルフォラファンという名前の物質です。
スルフォラファンには、解毒作用や抗酸化作用があります。ケールはそのままだと食べにくいため、炒めものや煮込み料理に使うのがおすすめです。
ゴーヤ
苦い野菜といえば、ゴーヤを思い浮かべる人も多いでしょう。ゴーヤは沖縄原産の野菜で、「にがうり」とも呼ばれています。ゴーヤの苦味成分であるモモルデシンには、食欲増進作用があります。
この苦味成分はワタと種に多いため、調理前にしっかりと取り除くようにしましょう。ゴーヤは塩揉みをして熱湯をサッとかけることで、苦味を和らげることができます。
ミョウガ
独特の風味が特徴的なミョウガは、薬味として活躍してくれます。ミョウガの苦味は、ミョウガジアールという成分によるものです。ミョウガジアールには血行を良くする働きがあり、冷えやむくみの改善に効果があります。
ミョウガの苦味を少しでも和らげたい場合は、小口切りやみじん切りにするのがおすすめです。空気に触れる断面が多いと、それだけ苦味成分が放出されます。切った後に水にさらすと、さらに苦味が和らぎます。
苦い食べ物一覧【果物】
グレープフルーツ
酸っぱいイメージが強いグレープフルーツですが、苦味成分も含まれています。グレープフルーツの苦味成分は、ナリンギンというポリフェノールの一種です。ナリンギンは針のように尖った形をしているため、食べるとピリッとした刺激を感じます。
ナリンギンには抗アレルギー作用や、免疫力を高める効果があります。体に良い成分ですが、この苦味が苦手だという人も多いです。
ナリンギンは皮に多く含まれているため、薄皮をきれいにむくと苦味が和らぎます。また、はちみつや砂糖をかけたり、ヨーグルトに混ぜたりするのもおすすめです。
渋柿
渋柿は干し柿などに加工されることが多く、そのまま食べることはほとんどありません。しかし、甘柿と間違えてそのまま食べてしまうと、思わず吐き出してしまうほどの渋みを感じます。
柿の渋みの原因はタンニンという成分で、未熟な柿にはすべてタンニンが含まれています。甘柿は成熟とともにタンニンが抜けますが、渋柿は成熟してもタンニンが抜けません。渋柿は干し柿にするだけでなく、アルコール漬けにしても美味しく食べられます。
クランベリー
クランベリーはお菓子などに加工されていることが多く、美味しいと感じている人も多いでしょう。しかし、生のクランベリーは苦味が強く、そのままでは食べることができません。
クランベリーの苦味のもとは、プロアントシアニジンというポリフェノールの一種です。強い抗酸化作用と、抗炎症作用を持ち合わせています。クランベリーはドライフルーツにしたり、ジャムやソースに加工するのがおすすめです。
苦い食べ物一覧【その他】
豆腐
豆腐は水分が多い食材で、にがりを多く含んでいます。にがりには苦味成分があり、この水分を口にすることで苦味を感じることがあります。
強い苦味ではありませんが、冷奴などにして食べると、気になることもあるでしょう。豆腐の苦味は、豆腐から出た水分を捨てることで感じにくくなります。
カカオ
チョコレートにすると甘くて美味しいカカオですが、カカオ自体には甘味はありません。カカオにはテオブロミンという苦味成分が含まれており、そのまま食べると非常に苦い食べ物です。
最近ではカカオの含有率を上げた、苦味が強いチョコレートも多く売られています。カカオの含有率が高いほど苦くなるため、自分の好みに合った商品を選びましょう。
サンマのワタ
魚のワタは基本的に取り除きますが、サンマのワタは食べることができます。もちろん苦味はありますが、その苦味が逆に美味しいと人気です。ただ、サンマのワタの苦味はややクセがあるため、苦手とする人も少なくありません。
苦味が気になる場合は、ソースなどに利用するのがおすすめです。また、新鮮なサンマであればあるほど、ワタの苦味も和らぎます。
苦い飲み物一覧
コーヒー
コーヒー特有の苦味を美味しいと感じる人は多く、日本でも人気の高い飲み物です。コーヒーにはカフェインだけでなく、クロロゲン酸という苦味成分も含まれています。
コーヒー豆の種類や焙煎方法、淹れ方によっても、苦味は変わってきます。コーヒーの苦味が苦手な場合は、砂糖や牛乳を混ぜてみると良いでしょう。
青汁
青汁は、苦い飲み物の代表ともいえる商品です。健康やダイエットに良い効果があることから、日常的に飲む人も増えています。しかし、苦味が強いため飲みづらく、なかなか続けられないこともあるでしょう。
青汁はいろいろな商品が揃っており、中には苦味が少ない商品もあります。苦味が苦手な場合は、そういった商品を探してみると良いでしょう。
ビール
ビールはお酒の中でも人気があり、苦味を美味しいと感じる人も多いでしょう。ビールの苦味は原料のホップが原因で、この苦味こそがビールの味の決め手ともいえます。
最近ではビールの種類も増え、苦味が少ない商品も多くあります。ビールに飲み慣れていない人は、果物を使ったフルーティーなビールがおおすすめです。
抹茶
抹茶は色や香りが良いため、お菓子に使われることも多い食材です。お菓子に使うと甘味で気になりませんが、そのまま飲むと苦味を強く感じます。抹茶にはカテキン、カフェイン、サポニンなどの苦味成分が含まれています。
これらの成分により、飲むと渋味や苦味を感じるのです。しかし、緑茶に比べて旨味成分が多いため、苦味の中にもまろやかな味わいを感じられます。また、良質な抹茶のほうが、苦味も弱くなる傾向にあります。
せんぶり茶
センブリ茶は、「センブリ」という植物から作られる飲み物です。「千回振り出しても苦い」という名前の由来通り、非常に強い苦味を感じます。
日本では古くから、民間の生薬のひとつとして活用されてきました。胃腸の調子を整える生薬として知られており、胃腸の調子が悪いときにもおすすめです。
苦い食べ物は消化の働きを促す効果がある
苦い食べ物の成分はさまざまで、その成分により得られる効果も変わります。ただ、どの苦い食べ物にも唾液を分泌する効果があり、消化に役立つことが共通点です。
苦い食べ物は工夫次第で苦味を減らせることもあり、苦手な人でも美味しく食べられます。苦い食べ物や飲み物を上手に取り入れて、毎日の健康に役立てましょう。