2022年04月19日公開
2024年11月22日更新
玄米の値段が高い理由とは?デメリットとメリット・おすすめ商品も
玄米の値段が高い理由について解説します。精米をしていない玄米がなぜ高いのか、その理由や白米との値段の違いを詳しく説明!値段が高いなどのデメリットだけでなく、メリットについても紹介します。おすすめの商品も載せているため、商品選びの参考にしてください。
玄米の値段が白米より高い理由とは?
現代の日本では、主食には白米を使うのが一般的です。しかし、ダイエットや健康に良いという理由で、玄米を食卓に取り入れる人もいます。玄米は精米していない米で、ぬかや胚芽がそのまま残っています。
精米しない分、コストがかからないイメージがありますが、実際は白米より高値で売られています。なぜ玄米は白米に比べて高いのか、その理由について解説します。メリットやおすすめの商品も紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
玄米の値段はなぜ高い?
玄米は選別に手間がかかる
玄米は精米していない米ですが、収穫後そのまま出荷されているわけではありません。収穫した玄米には、籾殻や小石などの不純物が、大量に混ざっています。玄米を商品として出荷するためには、この不純物を取り除く作業が必要となります。
この選別作業に時間と手間がかかるため、玄米は白米よりも、高い値段になってしまうのです。また、玄米は白米に比べて購入者が限られており、生産量も少なくなりがちです。そのため、白米と同じ価格にしてしまうと、採算が取れなくなってしまいます。
採算を合わせるためには、価格設定を高くする必要があります。その結果、白米よりも高い値段で、市場に出回るようになるのです。
玄米と白米の値段を比較
1kg当たりの量で見てみると、白米はだいたい400〜500円程度で購入できます。一方の玄米は、1kg当たり600〜1,000円とだいぶ割高です。値段に幅がありますが、これは品種による単価の違いです。
玄米は安くても1kg当たり600円するため、毎日食べるとなると家計の負担になります。頻繁に玄米を食べる場合は、比較的安めの商品を探すと良いでしょう。
ただ、あまりに安すぎる商品は、質が良くないこともあります。玄米を買うときは、値段と質のバランスを見ながら、商品選びをすることが大事です。
玄米には値段が高い以外のデメリットもある
玄米のデメリット①残留農薬の危険性
玄米は精米していないため、残留農薬の危険性が指摘されることもあります。米の残留農薬は、ぬかの部分に溜まりやすいといわれています。そのため、ぬかが残っている玄米を念入りに洗っても、農薬をすべて取り除くことはできません。
ただ、玄米の残留農薬の濃度は低く、食べ続けてもそれほど心配はありません。それでも農薬が気になる場合は、有機栽培による商品を選ぶと良いでしょう。
玄米のデメリット②消化不良を起こす恐れがある
玄米は精米していない分、白米よりも食物繊維が豊富です。食物繊維は体に良い成分ですが、消化に時間がかかります。そのため、食べ過ぎたりしっかり噛まなかったりすると、胃腸に負担がかかり消化不良になります。
もともと胃腸が弱い人は、特に注意が必要です。また、玄米の皮は固く、しっかり噛んでも噛み切れないことがあります。
皮がそのままの状態で胃腸に運ばれると、胃腸の粘膜を傷つける恐れも出てきます。玄米を食べるときは、いつも以上に咀嚼することが大事です。
玄米のデメリット③フィチン酸やアブシジン酸の作用
フィチン酸とはリン酸化合物の一種で、豆類や穀物に多く含まれています。米の場合はぬかの部分に含まれているため、精米をする白米にはない成分です。このフィチン酸は鉄や亜鉛と強く結びつき、体外へ排出してしまう働きがあります。
そのため、せっかくの玄米の栄養が、効率良く吸収できないというデメリットがあります。ただ、フィチン酸には抗酸化作用や、がん細胞の増殖を抑える働きもあります。フィチン酸自体が悪い成分ではないため、誤解しないようにしましょう。
一方のアブシジン酸は、植物全般に存在する化合物です。低温や乾燥などの環境下で、植物がストレスにさらされたときに合成されます。
アブシジン酸は人の細胞内にある、ミトコンドリアを傷つけるといわれています。しかし、アブシジン酸が危険だという根拠は乏しく、確実な情報ではありません。そのため、体に悪影響を及ぼす可能性は、それほど高くないと考えられます。
玄米はデメリットばかりではない
玄米のメリット①栄養成分が豊富
値段が高いなどのデメリットだけでなく、玄米にはメリットもあります。そのうちのひとつが、栄養成分が豊富だというところです。胚芽とぬかがついていいるため、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富です。
特にビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンEが多く、抗酸化作用が期待できます。食物繊維には腸内環境を整える働きがあり、便秘解消などに役立ちます。腸内環境が良くなると新陳代謝も高まるため、ダイエットや肌質の改善にも効果的です。
玄米のメリット②血糖値の急上昇を抑える
玄米は、血糖値の急上昇を抑えてくれる食物です。食物にはそれぞれ、「グリセミック指数(GI)」という数値が設けられています。このGI値は、炭水化物が消化されてから、糖に変換される速さを表した数値です。
この数値が低いほど炭水化物の吸収が遅く、血糖値の急上昇を抑えられます。玄米のGI値は白米に比べてもかなり低く、血糖値の上昇が緩やかです。
そのため、食べても太りにくく、ダイエットにも効果的です。また、血糖値の急上昇を抑えることで、心筋梗塞や脳卒中、糖尿病などの病気も予防できます。
一般的にパンやご飯などの主食類はGI値が高めですが、食物繊維が豊富な玄米は低めとなっています。血糖値の上昇が緩やかであればあるほど体にかかる負担が少なく、太りにくくなるのはメリットといえるでしょう。
玄米のおすすめ商品
秋田県産 玄米 あきたこまち
白米でも有名なあきたこまちは、コシヒカリと奥羽292号の交配により誕生しました。甘味や旨味、香りのバランスが良いところが、大きな特徴です。
粘りと弾力性にも富んでおり、もちもちとした食べごたえを感じます。ただ、弾力が強い分、しっかりと咀嚼する必要があります。消化不良にならないためにも、よく噛んで食べるようにしましょう。
ファンケル 北海道産玄米 発芽玄米
ファンケルの発芽米は、独自の製法でゆっくりと発芽させた玄米です。発芽させることにより甘味が増し、プチプチとした食感も楽しめます。発芽していない玄米に比べて皮が柔らかく、炊飯器でそのまま炊くことができます。
そのため、白米と混ぜて食べることも可能です。白米に混ぜることで食べやすくなるため、玄米が苦手な人にもおすすめの商品です。
前田商店 無農薬栽培 ミルキークイーン
残留農薬が気になる人には、無農薬栽培で育てたこちらの商品がおすすめです。農薬だけでなく、化学肥料も一切使用していません。
ミルキークイーンは低アミロースの玄米で、柔らかい食感と程良い粘り気が特徴です。冷めても硬くなりにくいため、お弁当に使うこともできます。
玄米の値段は高いがメリットもある
玄米は選別に手間がかかる分、白米よりも値段が高くなってしまいます。また、値段が高い以外のデメリットもありますが、それに負けないくらいのメリットもあります。白米よりも栄養価が豊富であるため、健康志向の人にもおすすめです。
炊き方は少し面倒ですが、白米に混ぜるだけでなく、スープなどの料理に使う方法もあります。食べ方を工夫しながら、毎日の食事に上手に取り入れてみましょう。