2022年02月25日公開
2024年11月18日更新
しめじは生で食べられる?保存方法や加熱時間・人気レシピも紹介
しめじは生で食べられるかを解説します。しめじを生で食べたときに起こる、体の症状も詳しく説明!生で食べられるきのこや生シメジの保存方法、加熱時間などもまとめています。しめじを使ったレシピも紹介するため、ぜひ参考にしてください。
目次
しめじは生で食べられるかを解説!
しめじは鍋料理や炒め料理などさまざまな料理に活用できる、人気のきのこです。ビタミンやミネラルが豊富に含まれている体に良い食材で、生活習慣病の予防に効果があるといわれています。
体に良いきのこを生で簡単に食べられると、大変便利でしょう。この記事では、しめじを生で食べられるか、食べた場合にどのような症状が体に起こるかを、解説します。
しめじは生で食べられる?
しめじが生で食べられるかについて解説します。また、生で食べられる他のきのこについても紹介しましょう。
しめじは生で食べられない
しめじは、元々山に生えていましたが、最近は菌床栽培で生産されています。そのため、雑菌が少ないイメージを持たれているようです。特にぶなしめじを品種改良したブナピーは、味やにおいにクセがないため、火を通さずに食べられると感じる人も多いでしょう。
生のしめじにはタンパク質を分解する酵素や、微量の青酸化合物が含まれています。これらは、人間の体に害を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。食べると、食中毒やアレルギーの症状が出る人もいるでしょう。
しめじが持つタンパク質を分解する酵素が、人には有害な毒性であり、この酵素を失活させるためには加熱が必要です。そのため生焼けではなくきちんと加熱して酵素を壊すことが大切なのです。
生で食べられるきのこは限られている
基本的に、きのこは生で食べることができない食材です。しかし、種類によっては、生で食べることが可能なきのこもあります。マッシュルームやトリュフが、これに該当するきのこです。それ以外のきのこは、加熱しないと食べることができません。
また、生で食べられるマッシュルームは、収穫後3~4日目までの新鮮なものだけです。マッシュルームには、フルクタンという腸に反応する糖類が、含まれています。
フルクタンの過剰摂取は、腹痛を起こすことがあります。そのため、免疫力の低い妊婦や小さい子供は、生で食べるのを控えた方が良いです。
しめじを生で食べたときの体への影響
しめじを生で食べたときに体にどのような影響を及ぼすかを解説します。また、異変を感じたときの対処の仕方も知っておきましょう。
体への影響①アレルギー反応が出る
国が指定しているアレルギーを引き起こすアレルゲン食品に、しめじは含まれていません。加熱して食べることを、前提にしているからです。
生のしめじを食べたときに、じんましんや頭痛などのアレルギー症状が出るケースがあります。アレルギー反応が強いと、呼吸困難になる場合もあるでしょう。アレルギー体質の人は特に気をつけて、しっかり加熱調理して食べることをおすすめします。
体への影響②食中毒による嘔吐や下痢
しめじを食べたときに、下痢や嘔吐、腹痛、発熱などの症状を、引き起こすことがあります。これらの症状は、食中毒によるものでしょう。
しめじには微量ですが、シアン産生菌というシアン化合物が含まれています。シアン化合物は青酸化合物ともよばれ、毒性のある化合物です。この毒が体内に入ると、食中毒を起こす原因となります。特に透析を受けている人は、注意しましょう。
また、しめじに含まれる消化酵素が人体に有害な毒性を持っているため、食中毒が起こることもあるでしょう。シアン産生菌と消化酵素は、加熱すると消滅します。そのため、しっかり加熱調理して食べることが、食中毒防止に繋がります。
体に異変を感じたら病院へ行く
先述のように、きのこを食べるとアレルギー症状が出たり、食中毒を起こすことがあります。
下痢や嘔吐などの症状が治まらない場合や、呼吸困難を起こした場合は、命に関わることもあります。体に異常をかんじたときは、できるだけ早く病院で受診し、適切な診断を受けましょう。
生のしめじの選び方と保存方法
火を通さないと食べられないしめじですが、加熱調理する場合も新鮮なものを使った方が良いでしょう。新鮮なしめじの選び方と保存方法を紹介します。
生のしめじの選び方
見た目で選ぶときは、カサが開いておらず、丸みがあってハリのあるものがおすすめです。カサの色は味や鮮度に影響がないため、形で選びます。パックに入っている場合は、パック内に水滴がついていないものを選びましょう。
触ったときに弾力があり、しまっているものが新鮮です。カサや軸にしまりがなく、全体が柔らかくなっているしめじは、古くなっています。また、石づきがほぐれているものも、鮮度が落ちているでしょう。
根元が白く一株にまとまっていると、香りや味が良いです。軸にハリがあると、コリコリとしたしめじ特有の食感を楽しめます。
しめじはカサが開きすぎず、全体的にハリがある新鮮なものを選びましょう。袋の内側に水滴のついているものは、新鮮でない可能性があるため避けるのが◯。根もとが白くふっくらして、一株にまとまっているものが良品です。
生のしめじの保存方法
しめじなどのきのこ類は、水洗いをすると香りや味が落ちるため、洗わずに保存します。汚れが気になるときは、キッチンペーパーなどで拭き取りましょう。
冷蔵保存する場合は、石づきがついたままキッチンペーパーかラップで包みます。それをポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保存してください。ポリ袋の口は、少し開けておいたほうが良いでしょう。
冷凍保存する場合は、石づきを切り落としてバラバラに分け、冷凍用保存袋に入れます。このとき、袋の中に少し空気を含ませておきましょう。全体が凍った時点で、平らにして空気を抜き密閉すると長持ちします。
生のしめじの下ごしらえ方法と加熱時間
生のしめじの下ごしらえ方法
煮物や炒め物などさまざまな料理に利用できるしめじは、下ごしらえをしておくと調理するときに大変便利です。
下ごしらえの方法は、まず根元の石づきを切り落とします。軸の部分は手で割くことができるでしょう。食べやすい大きさにほぐしておくと、調理の際に便利です。
下ごしらえをするときの注意点は、水洗いをしないことです。きのこは水洗いをすると、香りや風味が落ちます。そのため、汚れはキッチンペーパーなどで、拭き取るようにしましょう。
生のしめじの加熱時間
しめじなどのきのこは、食中毒などを防ぐために加熱が必要です。加熱時間は、きのこの種類や調理方法によって違います。ここでは、ぶなしめじの場合の、加熱時間を紹介しましょう。
サラダや和え物用に茹でる場合は、2~3分が目安です。水から茹でると風味が抜けてしまうため、お湯を沸騰させてから茹でましょう。鍋物やスープの場合は汁も一緒に摂取するため、水から茹でても大丈夫です。
炒め物の場合は、1~1分半茹でてから炒めると、しっかり火が通るでしょう。オーブンで焼くときもムラができやすいため、2分くらい茹でてから焼くようにします。
また、しめじの加熱は電子レンジでする方法もあります。500Wの電子レンジであれば、茹でる場合と同じくらいの加熱時間で良いです。
ただし、ワット数が低かったり量が多いときは、加熱時間を長くしましょう。その際は、途中で混ぜてムラがないかチェックすることをおすすめします。
しめじを使った人気レシピ
きのこと塩昆布のパスタ
【材料】
- スパゲティ(1.7mm):100g
- しめじ:30g
- まいたけ:30g
- 塩:少々
- 無塩バター:20g
- 塩昆布:5g
- めんつゆ(5倍濃縮):小さじ1
- 大葉:2枚
【作り方】
- きのこ類は石づきを切り落とし、ほぐして電子レンジで1分加熱します。
- 鍋にお湯を沸かして、スパゲティを茹でます。
- ボウルにめんつゆと無塩バター10g、塩昆布を入れておきます。
- 中火で熱したフライパンに残りの無塩バター10gを溶かし、きのこと塩を入れます。
- きのこに焼き色がつきしんなりしたら、火から下ろします。
- 4のボウルに、茹でたスパゲティとフライパンのきのこを加え、菜箸で和えます。
- 無塩バターが溶けて、全体になじんだら皿に盛ります。
- 千切りにした大葉をのせて完成です。
塩昆布とめんつゆで味付けするだけの、シンプルなきのこパスタの簡単レシピです。きのこ類は、炒める前に電子レンジで加熱しておくと生焼けを防げるでしょう。バターの風味と香りが、きのこの美味しさを引き立て、食欲をそそります。
しめじとハムのバターカレー炒め
しめじと相性抜群のバターで炒めた料理です。きのこが苦手な子供でも、カレーの味付けをしているため、食べやすいでしょう。
しめじを細かめにほぐして炒める前に電子レンジで1分加熱しておくと、しっかり火が通り安心です。冷めても美味しいため、お弁当のおかずにも良いでしょう。
明太子ときのこの豆腐スープグラタン
豆腐ときのこのグラタンは、ダイエット中でも安心して食べることができる人気レシピです。豆腐の植物性タンパク質ときのこの食物繊維で、栄養価が高く健康効果も期待できます。
材料を耐熱皿にのせて、電子レンジで加熱するだけで簡単に作れます。上からチーズをかけると中に火が通りにくいため、しめじだけ先に加熱しておくと良いでしょう。
水菜としめじのオートミール粥
オートミール粥を組み合わせた人気のレシピです。しめじの香りがオートミールのくせを消してくれるため、食べやすくなります。ダイエット中でも安心して、食事を楽しめる一品です。
電子レンジを使って調理できますが、フツフツと煮立つまで加熱しましょう。何度かかき混ぜながら、しめじにしっかり火が通るまで加熱すると良いです。
しめじを生で食べると体に悪影響を及ぼす可能性が高い
しめじは、和洋中どのジャンルの食事にも合う便利な食材です。また、低カロリーで食物繊維が豊富なため、生活習慣病の予防にも効果があります。
しかし、生で食べると食中毒を起こしたり、アレルギー症状が出る恐れがあります。これらの症状は、加熱によって防ぐことができるため、十分に火を通しましょう。
パスタや炒め物、グラタンなど、しめじを使った多くの人気レシピがあります。しっかり加熱して、安全にしめじの香りや美味しさ、食感を楽しみましょう。