ミョウバンに毒性があるのか調査!危険といわれる理由は?対処法も紹介

ミョウバンの毒性について解説します。食品や消臭剤などいろいろな用途で使われるミョウバンですが、本当に毒性があるのか調べました。危険といわれる理由や対処法についても紹介しているため、安全性に不安がある人はぜひチェックしてみてください。

ミョウバンに毒性があるのか調査!危険といわれる理由は?対処法も紹介のイメージ

目次

  1. 1ミョウバンの毒性について徹底調査!
  2. 2ミョウバンとは?
  3. 3ミョウバンの毒性について
  4. 4ミョウバンの毒性は摂取量に注意しよう

ミョウバンの毒性について徹底調査!

瓶に入ったミョウバンと木のスプーン

ミョウバンはスーパーなどでも手軽に購入できるため、普段から利用しているという人も少なくないでしょう。しかし、ミョウバンには毒性があるという話を聞いたことがありませんか?

本記事ではミョウバンの特徴や毒性など、安全に使えるかどうかを調べてまとめました。普段からよくミョウバンを使う人は、毒性や安全性について一度チェックしておきましょう。
 

ミョウバンとは?

食品添加物のひとつ

袋に入った焼きミョウバン

ミョウバンとは本来、硫酸塩と複数の金属イオンが結合した化合物の総称です。一般的には「硫酸カリウムアルミニウム」のことを指し、日本では昔から食品添加物のひとつとして使われています

同じ食品添加物の中に「焼きミョウバン」というものもありますが、こちらは硫酸カリウムアルミニウムから水分を取り除いたものです。

成分と効果

ミョウバンを使ったナスときゅうりの漬物

ミョウバンは硫酸カリウムと硫酸アルミニウムで構成されていて、水に溶かすことで弱酸性になります。弱酸性になることでアルカリ性であるアンモニアを中和してくれるため、アンモニア臭の消臭に効果的です

細菌はアルカリ性を好む性質があるため、皮膚につけることで体臭をセーブできます。また、ミョウバンには皮下組織や血管を収縮させる収れん作用があり、制汗にも役立ちます。食品に対しては漬物の変色防止や野菜のアク抜き、煮物の形崩れ防止などに効果的です。

ミョウバンに含まれるアルミの量

アルミホイル

ミョウバンにはアルミが含まれているため、人体への安全性について不安を覚える人もいるでしょう。市販で売られている商品はほとんど焼きミョウバンですが、焼きミョウバンのアルミの含有量はだいたい10%くらいです

つまり、100gのミョウバンを使えば、10gのアルミを摂取することになります。ナスの漬物などに使うミョウバンの量は5g程度のため、食品添加物として使われた場合のアルミの摂取量は500mgくらいになります。

ミョウバンが使用されている食品

皿の上に積まれた薄いパンケーキ

ミョウバンは膨張剤として使用されることもあり、スポンジケーキやクッキーなどの焼き菓子に多く使用されています。また、品質を安定させるためにイモやれんこん、栗などの煮物に使われたり、形崩れを防止するためにウニやクラゲにもよく使われます

ナスの色止めとして使われることも多いため、手作りの漬物にミョウバンを使用したことがある人もいるでしょう。また、アクを抜くために、ゴボウやサトイモなどのアクの強い野菜にもよく使われます。

ミョウバンが使用されている製品

脇に制汗スプレーをかける女性

食品添加物以外のミョウバンの用途は、主に消臭と制汗です。ミョウバンには高い消臭効果と制汗効果があるため、芳香剤やデオドラント製品に多く使われています。他の用途には写真の定着剤や消火剤、浴場やプールの浄化剤などがあります。

ミョウバンの毒性について

アルミニウムがもたらす人体への影響

アルミホイル

アルミニウムはラットの実験で、腎臓や膀胱に毒性があることが確認されています。人間でも、腎臓障害のある人が透析脳症を発症した実例があります。透析脳症を発症した人には、中枢神経障害や貧血、骨軟化症などの症状が出たとされています。

これらのことから、特に腎臓機能障害のある人がアルミニウムを摂り過ぎると、神経毒性症状を起こす危険があるといえるでしょう。また、腎臓機能が正常であっても、まだ成熟していない子供や機能が低下している高齢の人にも注意が必要です。

アルミニウムは腎臓で尿へと排出されますが、この機能が低下していると尿へ排出されずアルミニウムが細胞へ吸収されてしまいます。そのため、子供や高齢の人は、健康な成人よりも毒性が強くなってしまう可能性があるのです。

ひと昔前はアルミニウムはアルツハイマーの原因となるといわれていましたが、現在ではこの説は否定されています。

アルミニウムの目安摂取量

食品の安全性を評価しているJSCFAという国際機関によると、アルミニウムの摂取量の目安は体重1kgで1週間あたり2mgだと設定しています。

体重が60kgの人であれば、1日に約17mgが目安だという計算になります。これよりも低い摂取量であれば、そこまで毒性を気にしなくても良いでしょう。

ミョウバン水は皮膚に悪い?

腕をかく女性

ミョウバンには消臭や制汗の効果があるため、ミョウバン水を制汗スプレーなどの代わりとして使用されます。アルミニウムは皮膚から吸収されることはありませんが、肌が弱い人はかぶれたり肌荒れの原因となることもあります

ミョウバン水を肌に直接つけるような用途で使うときは、必ずパッチテストをしてから使用しましょう。また、ミョウバン水はアトピーに効果があるという説もありますが、すでに肌にトラブルがある場合は医師に相談してから使ったほうが安心です。

ペットに使用するときも要注意

二匹の犬と二匹の猫

ミョウバンには消臭効果があることから、ペットのトイレの臭い消しとして使う人もいるでしょう。しかし、アルミニウムは人体だけでなく、動物の体にも毒性があります。

人間であれば消臭剤を口にすることはありませんが、動物の場合はいろいろなものを舐めてしまうため消臭剤でも経口摂取の危険があります。特に猫は毛づくりのため自分の体を舐めるため、体に直接ミョウバン水を振りかけるような使い方もやめておきましょう。

動物は人間よりも体が小さいため、少量のアルミニウムでも毒性が強く出る可能性があります。ペットの消臭剤などは、安全性が確認されているペット専用の製品を使ったほうが良いでしょう。

ミョウバンの毒性への対処法はある?

ミョウバンをすくう木のスプーン

添加物としての用途で使われているミョウバンの量はそれほど多くなく、毎日大量に摂取しなければそこまで危険なものではありません。しかし、アルミニウムに毒性があることは確かなため、使うのをためらってしまう人もいるでしょう。

アルミニウムが原因で何かしらの症状が出てしまった場合は、病院で対処してもらうしかありません。それ以外の対処法としては、アルミニウムフリーの製品を使うのが一番です。

特にお菓子作りにバーキングパウダーを使う場合は、ミョウバン不使用のものやアルミフリーのものを使うようにしましょう。それ以外の加工品については原材料をよく確認して、ミョウバンが使われているかをしっかり確認することが大事です。

食品添加物以外の製品でしたら、そこまでアルミニウムの毒性を気にする必要はありません。ただ、スプレータイプの製品を使うときは口や目を閉じるなど、誤って体内に入ってしまわないように対処しましょう。

ミョウバンの毒性は摂取量に注意しよう

ミョウバン

ミョウバンの特徴や毒性についてまとめました。ミョウバンにはアルミニウムが含まれているため、食品として口に入れると人体に影響が出ることもあります。

しかし、アルミニウムのほとんどはそのまま体外へ排泄されるため、よほど大量に摂取しなければそこまで毒性が出ることもありません。

ただ、アルミニウムの許容摂取量は年齢や体重にもよって異なるため、特に小さな子供や高齢の人がいる家庭では注意が必要です。ミョウバンを料理などに使用したいときは、摂取量を確認しながら注意して使うようにしましょう。

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