2022年01月17日公開
2024年11月17日更新
たけのこは食べ過ぎるとどうなる?起きる症状や食べ合わせも紹介!
たけのこを食べ過ぎるとどうなるかについて解説します。たけのこの栄養価や、1日にどれくらいの量を摂取するとよいかを説明!たけのこを食べ過きることによって起きる下痢や吐き気などの症状や対処法も紹介しますので、食べ過ぎた時の参考にしてください。
たけのこを食べ過ぎるとどうなるのか調査!
食欲をそそる独特の香りとしゃきしゃきとした食感が魅力のたけのこは、春になると食べたくなる食べ物の一つです。ついつい食べ過ぎてしまいがちですが、あまり食べ過ぎると下痢や吐き気など体調に不調をきたすことがあります。
たけのこは一日にどれくらい食べるのが適量か、食べ過ぎにより起きる症状や食べ過ぎによる体調不良の対処法を知っておき、安心して旬のたけのこを楽しみましょう。
たけのこの栄養価と1日の目安摂取量
たけのこはその香りと食感に特徴があるため栄養価については軽視されがちですが、しっかり栄養もあります。たけのこの栄養価について解説しましょう。
たけのこのカロリーと糖質
ゆでたたけのこのカロリーは100gで31kcal、糖質は2.2gです。他の野菜と比べてどれくらいかというと、水分の多い大根に比べるとカロリーが高めで、ニンジンと同じくらいです。カボチャに比べると糖質、カロリーともに半分くらいになります。
しかし、たけのこご飯になるとご飯の糖質があるため、食べ過ぎるとカロリーは高くなります。カロリーを抑えたい場合は、若竹煮やスープ、サラダなどで食べるようにしましょう。
たけのこの栄養価
たけのこの栄養素の中で代表的なものは、セルロースと呼ばれる不溶性の食物繊維です。食物繊維は消化吸収ができないため以前は栄養素に含まれていませんでした。しかし、最近は第6の栄養素として注目されています。
たけのこの節にある白い塊は、チロシンという非必須アミノ酸の1種です。これはアドレナリンなどの神経伝達物質になります。また、ミネラルの一つであるカリウムも多く含まれており、少量ですがビタミンB1、B2、Eも含まれています。
たけのこの健康効果
たけのこの主要な栄養素である食物繊維は、水分を吸収して膨らむことで腸壁を刺激します。それにより腸内環境が整えられ、便秘解消や整腸作用に効果をもたらすでしょう。
腸内環境を整えられると、コレステロールの吸収や血糖値の上昇を抑制することができます。また腸に老廃物が貯めこまれないので、大腸がんの予防や美肌効果も期待できます。
またカリウムは体の中に溜まった余分な水分や老廃物を体外に運び出すため、むくみを防止します。塩分の取りすぎを調整するので、高血圧の予防にも効果があるでしょう。
白い塊に含まれるチロシンは疲労回復に効果があるほか、うつ病の改善に効果があります。また新陳代謝を活発にするので、美容効果もあるでしょう。
1日の目安摂取量
たけのこの1日の摂取量は、どれくらいがよいかは決まっていません。しかし食物繊維の摂取量の目安は1日20gなので、他の食品からも摂取することを考えると、たけのこから取る食物繊維は1日5gくらいでしょう。
茹でたタケノコ100gには約3.3gの食物繊維が含まれていると言われているので、5gですと150gくらいです。実際にどれくらいの量かというと、小鉢に軽く盛られたくらいでしょう。
たけのこを食べ過ぎると起きる症状と対処法
カロリーや糖質が低いためダイエット中でも安心して食べられるたけのこですが、食べ過ぎると吐き気や下痢などさまざまな症状が起こります。食べ過ぎた場合の主な症状と、食べ過ぎたときの対処法を解説しましょう。
症状①吐き気・胸焼け
たけのこを食べ過ぎた時に起こる症状の一つが吐き気や胸やけです。たけのこに多く含まれる食物繊維は消化があまりよくないので、食べ過ぎると消化不良を起こしてしまいます。そのため、吐き気や胸やけを起こしてしまうのです。
どれくらい食べ過ぎると吐き気や胸やけを起こすかの量は人によりますが、胃腸の弱い人や体調の悪い時は控えめにした方が良いでしょう。
症状②下痢・便秘の腹痛
たけのこに多く含まれる不溶性食物繊維は、腸の動きを活発にし腸内環境を整えます。しかし、食べ過ぎると動きが活発すぎて水分が少量しか吸収されず、便が柔らかくなる下痢を引き起こすでしょう。
食べ過ぎて下痢が続くと胃が空っぽになって胃が痛くなることもあるので、長引いた場合は病院を受診するようにしましょう。また、不溶性食物繊維は水分を多く吸収します。そのため食べ過ぎて水分を吸収しすぎると、便が固くなってしまい便秘になってしまうこともあるので、注意が必要です。
下痢や便秘にはならなくても、腸のぜん動運動が活発過ぎると腹痛が起こることがあります。食べ過ぎによる食物繊維の取りすぎには、気を付ける必要があるでしょう。
症状③肌荒れ
灰汁抜きが不十分なたけのこを食べ過ぎると、その灰汁が毛穴から体の外に排出しようとして毛穴に詰まり、ニキビの原因となってしまいます。
また白い塊に含まれるチロシンには、髪の毛や皮膚の黒色色素であるメラニン色素を多く作ってしまう作用があります。そのため食べ過ぎてチロシンを摂取しすぎると、シミやそばかすの原因となってしまうことがあるでしょう。
また、先述のように食べ過ぎると下痢や便秘を引き起こすことがあります。腸の不調は肌荒れの原因となりますので、注意しましょう。
症状④アレルギー反応
たけのこには、アレルギー反応とおなじような症状を引き起こすアセチルコリンという成分が含まれています。食べ過ぎると舌や喉、皮膚にかゆみを感じたり、息苦しくなったりというアレルギーの反応を起こすことがあります。
体調が悪いときなどは、長時間続く場合があるでしょう。どれくらいの症状という目安はありませんが、長引く場合や子供や妊婦の場合は、病院を受診しましょう。
対処法①病院へ行く
たけのこを食べ過ぎて不調になった場合、できればかかりつけの病院を受診しましょう。下痢や吐き気が短時間で治ればよいのですが、長引く場合は体力や免疫力が低下して他の病気を引き起こしてしまうケースがあります。
また、アレルギー反応の場合は人によって違うので、どれくらいの症状なら病院へいくかの目安は特にありません。体調によっては重症化することも考えられるので、早めに病院で受診するようにしましょう。
対処法②水を飲む
たけのこに多く含まれる不溶性食物繊維であるセルロースは、水分を多く吸収します。そのため食べ過ぎると水分が吸収されすぎて便に水分が足りなくなってしまい、固くなって便秘を引き起こすでしょう。
食べすぎて便が固くなってしまったときは、水を飲むのがおすすめです。ただ、一度に大量の水を飲むと尿として排泄されてしまうので、何回かにわけて少しずつ飲むようにしましょう。また水を飲みすぎると便が固まらなくなって下痢や吐き気を引き起こすので、注意が必要です。
たけのこの下処理方法と食べ合わせ
先述のようにたけのこには、さまざまな栄養があります。しっかり下処理をしたたけのこは、食べ合わせのよい食材と一緒に食べることによって、さらに栄養価が高く美味しい食材になるでしょう。また、食べ過ぎを防ぐ効果も注目されています。
正しい下処理の方法とおすすめの食べ合わせの良い食材を紹介しますので、参考にしてください。
下処理方法
掘ってすぐのたけのこは灰汁やえぐみが比較的少ないのですが、時間が経過するにつれ増してきます。できるだけ早く下処理をすることによって、あくが抜けておいしく食べられるでしょう。
一般的な下処理は、米ぬかもしくは米のとぎ汁を使う方法です。穂先から5cmくらいと根元の固い部分を切り落とし、早く火が通り皮をむきやすくするために、縦に2~3cmの切れ目を入れておきます。
たけのこと被る量の水を大きめの鍋に入れ、一握りの米ぬかと赤唐辛子を入れて強火で沸騰させましょう。沸騰後、落し蓋をして吹きこぼれないくらいの弱火で40分~1時間くらい茹でます。
竹串を根元の固い部分に差して、スムーズに通ったら火を止めます。完全に冷めるまでそのまま入れてしっかり灰汁をぬき、冷めたら水洗いをして皮を剥きます。下処理をしたたけのこは、水に入れて冷蔵庫で保存すれば2~3日もつでしょう。
食べ合わせ①アスパラ
たけのこと同様に春の野菜であるアスパラガスは、食べ合わせによる相乗効果が期待できる食材です。どちらも食感や香りが良いので、春の味覚を楽しむ際にぴったりです。
アスパラガスには、アスパラギン酸という疲労回復効果や代謝アップの効果のある栄養素が多く含まれています。取りすぎた塩分の排出を促し、高血圧を予防するカリウムも豊富に含まれます。たけのこと一緒に摂取すると、腸内の水分のバランスを適正に保つ効果があります。
食べ合わせ②こんにゃく
おせち料理の煮しめなどでよく一緒に食されるこんにゃくも、食べ合わせの良い食材の1つです。こんにゃくも食物繊維の多い食材のため、体内の不要物を体外に排泄し、大腸がんや高血圧、糖尿病の予防に効果があるとされています。たけのこと一緒に食べることによって相乗効果が生まれ、さらにその効果は増すでしょう。
食べ合わせ③ご飯
春の人気料理の一つが、たけのこご飯です。たけのこ自体にはあまりカロリーや糖分がないので、ご飯と一緒に食することでパワーがアップし、やる気が出ます。
また、食物繊維でご飯の食べ過ぎを防ぐ効果もあります。ごはんのもちもち感とたけのこのシャキシャキ感は、相性抜群です。どちらも調味料の味が染み込みやすく、冷めても美味しく食べられます。
食べ合わせ④肉類
牛肉や豚肉などの肉類も、食べ合わせのよい食材でしょう。肉類はコレステロールが多い食材です。しかし、たけのこと一緒に食べることで食べ過ぎを防げる他、水溶性食物繊維がコレステロールの吸収を抑制してくれます。また、一緒に食べるとあっさりするので、胃もたれや胃痛を防ぐこともできます。
食べ合わせ⑤その他
たけのこと食べ合わせが良い食材は、先述のこんにゃくのようにおせち料理の煮しめに多く使われている食材といえるでしょう。
煮しめに入るごぼう、れんこんなども食物繊維やカリウムが多く食感の楽しめる食材です。他の食材の食べ過ぎを防げるので、高血圧や糖尿病に効果があるといわれています。
たけのこは食べ過ぎに注意しよう!
春の旬の食材であるたけのこは、香りや食感がよくバリエーションも豊富でついつい食べ過ぎてしまう食材です。食べ過ぎなければ栄養価も高く、糖類やコレステロール値の高い食材の食べ過ぎを防げるので体にとても良い食材でしょう。
しかし食べ過ぎると、下痢や吐き気などさまざまな症状が出ることがあります。そのため、食べ過ぎには注意しましょう。