「御御御付け」とは?意味や読み方・味噌汁との違いも調査!

御御御付けの読み方や意味を紹介します。読み方の由来や語源、いつから使われるようになったのか、御を三つ並べて使うようになった理由についても解説。また、御御御付けと味噌汁との使い方の違いについてもまとめました。

「御御御付け」とは?意味や読み方・味噌汁との違いも調査!のイメージ

目次

  1. 1「御御御付け」の意味や語源を紹介!
  2. 2御御御付けの意味と語源
  3. 3「御御御付け」と「味噌汁」の違い
  4. 4御御御付けの意味や由来を知っておこう!

「御御御付け」の意味や語源を紹介!

読み方が難しい漢字として紹介されることのある御御御付け。見たことはあるけれど読めないという人もいるのではないでしょうか?また、丁寧な言葉ということはわかっても、何を丁寧に表した言葉なのか、疑問に思ったことのある人もいるでしょう。この記事では、読み方や由来、味噌汁との違いについて調査しました。

御御御付けの意味と語源

御御御付けの読み方と意味

御御御付けの読み方はおみおつけであり、日本の食卓では馴染みの深い味噌汁のことを指した言葉です。で御付けは食膳に付けるものという意味で、汁物全般が呼ばれています。昔は汁物といえば、だしで味をつけただけのすまし汁が主流でした。そこへ味噌を溶かすと美味しいということが女房の間で流行り、庶民にも広まりました。

江戸時代あたりまで味噌は貴重な食材であり、味噌汁は具材も入って栄養が豊富な食事でもありました。このことから、味噌の価値を高めるため、味噌汁を丁寧な言葉で呼んだといわれています。

御御御付けの語源

御御御付けの不思議な言葉である所以は、丁寧語である御付けという言葉に、さらに丁寧さを表す御が二つついていることです。御が三つ連なった言葉は他にありません。このような言葉になった語源は、二つあるといわれています。

一つは、御付けを食膳に付けるとして、更にその動作を丁寧にした言葉という説です。室町時代、京に仕える女房たちが使った言葉として、女房言葉というものがあります。この女房言葉は御神酒(おみき)や御御足(おみあし)などに見られる、動作や食べ物を柔らかく表現している言葉です。この女房言葉から派生した言葉といわれています。

もう一つは、味噌汁を丁寧語で表現した御味(おみ)という言葉の誤用とする説です。女房言葉では、味噌のことをおみいと呼びます。味噌に汁物という言葉を付け合わせた御味御付けが、御御御付けと間違えられ、誤った方が広まったと考えられています。近年では、こちらの説が有力です。

「御御御付け」と「味噌汁」の違い

「御御御付け」と「味噌汁」の違い

御御御付けは、事典などでは味噌汁のことと解説されているため、味噌汁のことをそのまま指す言葉として使われるようです。しかし、一部では御実御付けとも表現され、この場合は通常の味噌汁と少し意味が異なります。

御実御付けは、具が乗っている汁物を指します。ただ具が入っているというだけでなく、汁の上に盛り上がるほどたくさんの具が入った汁物を指します。けんちん汁や豚汁などのように具沢山の味噌汁を御実御付けと呼び、豆腐やねぎだけなどの具が少ない味噌汁は、おみおつけではなく味噌汁と呼ぶように使い分けていたようです。

御御御付けは方言?

御御御付けは、京都の宮仕えをする女房の間で生まれ、庶民にも広がってからは、関東の江戸を中心に使われた言葉のようです。では、関東の方言ということになるのでしょうか?御御御付けは方言ではなく、宮中から生まれて東西両方で使われる共通語であるため、中央語という部類になります。

関東では膳につく汁物のうち、味噌汁を御御御付けと呼び、すまし汁はつゆと呼ぶように使い分けていました。逆に関西ではすまし汁の方が主流であったため、膳につく御付けはすまし汁、味噌汁はそのまま味噌汁と呼ばれていました。関東で使われることの方が多いため、江戸っ子の言葉と思われていたこともあったようです。

御御御付けの意味や由来を知っておこう!

一見しただけでは読み方や意味がわからず、難しい言葉に捉えられる御御御付けですが、その意味は非常に馴染み深いものでした。今ではあまり使われない言葉ですが、意味や由来を知ることで、当時の人々にとって味噌汁がどのような食事だったのか、また食文化についても知ることができます。

食事の時の会話で知識を披露してみるのも良いかもしれません。ぜひ意味や由来を知っておき、当時の人々の食事に想いを馳せてみてください。

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