2020年09月05日公開
2024年10月31日更新
干し肉の作り方・レシピを紹介!熟成で凝縮された旨みは格別!
干し肉の作り方をまとめました。美味しく仕上げる乾燥と熟成の仕方や、作り方のコツを解説しています。オーブンで簡単に作れる美味しいビーフジャーキーの作り方など、牛肉・鶏肉・豚肉を使って自宅で作れる干し肉のレシピを紹介しています。
干し肉の作り方について知りたい!
干し肉は、さまざまな肉を乾燥させて作った保存食です。ギュッと凝縮された肉の旨みがあり、古来から世界中の人々を虜にしてきました。
本記事では、干し肉の美味しい作り方とコツを解説します。また、ビーフジャーキーや鶏ジャーキー、ベーコンなど、おすすめの干し肉レシピを紹介します。レシピを参考に、自宅で干し肉作りを存分に楽しみましょう。
干し肉の基本の作り方
干し肉に向いている肉とは?
干し肉は、どのような種類の肉を使っても作れます。手に入りやすい牛肉、豚肉、鶏肉がメジャーです。他にも羊や猪や鹿、海外ではワニやダチョウなど、さまざまな肉を使って干し肉を作ることができます。
干し肉を作るときは、脂身の少ない部位の肉がおすすめです。モモやハラミやロース、鶏肉ならムネやササミといった部位の肉を使うと、初めてでも美味しく作ることができます。バラ肉を使うとジューシーな干し肉が出来上がります。
材料・必要な道具
【材料】
- 好きな肉
- 塩
- 好きな調味料(醤油やめんつゆなど)
【必要な道具】
- 干し網や洗濯ネット
- 除湿機や扇風機(室内で干す場合)
材料は、好きな肉と好きな調味料を用意しましょう。干し肉を作るのに塩分は必須ですので、塩、もしくは塩分を含む調味料を必ず入れましょう。調味料は特別なものを用意しなくとも、美味しく作ることができます。家にある醤油やみりん、めんつゆなどがおすすめです。ハーブやスパイスを入れると肉の臭みを消すことができます。
肉を調味料に漬けた後に乾燥させる工程があるので、干し網や洗濯ネットなどを用意しましょう。室内で干す場合は除湿機や扇風機を用意すると、より早く乾燥させることができます。
①肉を調味料に漬ける
肉、あれから丁寧に脂肪と筋を取り除いて赤身肉だけタレに漬け込んでいます。(写真)
— 筒井₍₍⁽⁽🌵₎₎⁾⁾写真 (@2784x) September 18, 2018
タレは根拠もなく醤油:麺つゆ:酒:水=3:1:4:3、そこに砂糖と生姜と山椒。
漬け込みが終わったら天日干しで干し肉を目指します。
また、取り除いた脂肪と筋は煮込みにして今日の夕飯に。 pic.twitter.com/gur093fGHC
まずは好みの肉を、乾燥しやすいように薄切りにします。次に、醤油やめんつゆなど、好みの調味料で調味液を作りましょう。保存食ですので、塩辛いと感じる塩分濃度に設定した調味液を作ることがポイントです。
調味液ができたら、肉を1時間以上漬け込みます。味を確認したい場合は、少量を取り分けて焼いてから味見をしてください。肉が塩辛いと感じた場合は、水に漬けて塩抜きをしましょう。乾燥前の段階で味を確かめておくと、失敗せずに済みます。
②乾燥と熟成
ささみジャーキーを試しに作っています。
— カピッサ (@CapiArissa) December 12, 2018
醤油と唐辛子で一晩漬け込んで、干し網で干しナウ。
このまま食べたら美味しいだろうなぁ…(@ ̄ρ ̄@)#干し肉 #登山携行食 pic.twitter.com/dkk3y1rzlJ
漬け込んでいる間に、肉を乾燥させるための干し場を用意しましょう。干し網や洗濯ネットをうまく使い、風通しの良い干し場を作ります。漬け込みが終わったら、肉の水分をキッチンペーパーで拭き取り、丁寧に重ならないように干し場に並べていきます。このまま7〜10時間ほど乾燥させます。
乾燥させたら、冷蔵庫に入れて一晩熟成させていきます。乾燥と熟成の作業を何日か繰り返して、じっくりと肉の水分を抜いたら、干し肉の完成です。2〜3日ほどですと、柔らかい食感の干し肉が出来上がります。固い食感が好みの方は、3日以上かけてしっかりと肉の水分を抜いて、好きな固さに仕上げてください。
作り方のコツ
3日干したお肉なのじゃ
— 猫興野 菜果@スケベお絵かきVtuber (@nekogoya_nanoka) December 6, 2019
しっかり水分を抜いて気温と湿度が低ければ腐らないのじゃ〜
干し肉になりましたのじゃ pic.twitter.com/s3OP7118Sn
一番大事なポイントは、肉の水分をしっかりと抜いて乾燥させることです。乾燥がしっかりとできていると、日持ちする美味しい干し肉を作ることができます。
湿度の高い時期はうまく乾燥できずにカビてしまうことがあるので、梅雨の時期や夏場は作るのを避けた方が良いでしょう。空気が乾燥している、秋から冬の時期に作るのがおすすめです。直射日光の当たらない、風通しの良い場所で乾燥させましょう。室内で乾燥させる場合は、除湿機や扇風機を使うと早く乾かすことができます。
オーブンや燻製機でも美味しい干し肉を作ることができる
干し肉は、オーブンや燻製機を使っても作れます。オーブンを使う場合は乾燥させた後、熟成の工程はせずにそのままオーブンに入れて焼いていきます。温度は低めの100度ほどに設定し、表と裏を15分ずつ丁寧に焼いて、水分が飛んだら完成です。
燻製機を使う場合は、乾燥させた肉を入れてじっくりと燻していきます。煙が出るまでは強火で加熱し、煙が出たら弱火にしましょう。そのまま30分ほど燻したら、柔らかい干し肉の完成です。固めに仕上げたい場合は、さらに1〜2日ほど乾燥させてください。
干し肉のおすすめレシピ
オーブンで作るビーフジャーキー
【材料】
- 牛モモブロック肉…300g
- A醤油…大さじ1
- Aみりん…小さじ2
- A酒…小さじ2
- A砂糖…小さじ1
- こしょう…たっぷり
【作り方】
- 牛モモブロック肉を薄切りにします。
- Aを混ぜて調味液を作ります。
- 1を調味液に漬けて、1時間ほど置きます。
- オーブンを130度に予熱します。
- 天板にクッキングシートを敷き、3の肉を並べていきます。
- こしょうを肉の両面にたっぷりとかけます。
- オーブンで30〜40分焼きます。
- 肉の水分が完全に抜けたら完成です。
オーブンで作るビーフジャーキーのレシピです。生肉を外に干す工程がないため、安全かつ簡単に作ることができます。
オーブンの温度は高温に設定すると焦げてしまうため、低めの130度に設定しましょう。じっくりと水分を飛ばすことで、肉の旨みがギュッと濃縮されます。焼いている途中で一度ひっくり返して、水分が多い場合は溜まった水分を取り除いてください。こしょうをたっぷりかけることで、市販のビーフジャーキーにグッと近づきます。
チキンジャーキー
【材料】
- 鶏ムネ肉…6枚
- 醤油…100cc
- 水…100cc
- 砂糖…20g
- 塩…20g
- こしょう…適量
- カレー粉(または好みのハーブ)…小さじ1
- 粉末唐辛子…適量
- 赤ワイン…200cc
【作り方】
- 鶏ムネ肉の皮と脂身を取り除きます。
- 1を薄切りにします。
- 調味液の材料を鍋に入れて煮詰め、冷まします。
- ジップロックに2と3を入れて、12時間ほど冷蔵庫で寝かせます。
- ボウルに4を入れて、水洗いをします。
- 1時間ほど水に漬けて塩抜きをします。
- 水から上げて、水分をキッチンペーパーで拭き取ります。
- 干し場に並べて、屋外で1日干します。
- 8を30分ほど燻製します。
- 2〜4日ほど干して、肉の水分が完全に抜けたら完成です。
鶏ムネ肉を使って作る美味しい干し肉です。ビーフジャーキーよりも柔らかい食感と、ほんのり甘い風味がクセになります。このレシピではカレー粉と唐辛子を入れてスパイシーに仕上げていますが、好みのスパイスやハーブを入れてアレンジしても良いでしょう。
乾燥と燻製の工程では、時々肉をひっくり返してムラなく乾燥させましょう。牛肉よりもコスパよく作れる、おすすめのレシピです。
自家製ベーコン
【材料】
- 豚バラブロック肉…500g
- A塩…25g
- A砂糖…15g
- A黒こしょう…15g
【作り方】
- 豚バラブロック肉にAをすり込み、冷蔵庫で4日間寝かせます。
- 水の中に1を入れて、8〜12時間入れて塩抜きをします。
- 切れ端を焼いて味を確認しましょう。塩辛いようなら、さらに塩抜きをしてください。
- 水気を拭き取り、屋外か冷蔵庫で5時間ほど乾燥させます。
- 2〜3時間ほど燻製します。
- 1〜2日ほど乾燥させたら完成です。
豚バラ肉で干し肉を作る際は、ベーコンにするのがおすすめです。肉の量に対して塩は5%、砂糖と黒こしょうは3%の割合で作ります。
完成まで1週間ほどかかりますが、添加物が入っていないため、安心して食べられる美味しいベーコンが完成します。ベーコンエッグやパスタに加えたりと、大活躍すること間違いなしです。基本のベーコンのレシピを覚えたら、好みのハーブやスパイスを加えてアレンジを楽しみましょう。
レンチンササミジャーキー
ササミ肉を薄切りにして、レンジでチンするだけの簡単レシピです。レンジで加熱中に水分が出てくるので、こまめに拭き取りながら加熱をしてください。長い時間加熱すると爆発することもあるため、加熱時間は30〜45秒ずつにして、様子を見ながら水分を飛ばしましょう。
味付けをしていないため、ペットと一緒に食べられます。ササミ本来の美味しい旨みが楽しめる一品です。
干し肉の作り方を学んで自宅で試してみよう!
干し肉、できたっぽい。
— hakoneko@仙台 (@hakoneko) August 16, 2020
夏場で不安なのでトースターで火を通してみたらカリッカリになった。塩分多めのささみジャーキー。ビールに合いそうだなあと思っていたら娘にほとんど食べられてしまう。
次はちゃんと燻してから作って見よう。 pic.twitter.com/Oqdcc5FP6T
基本の干し肉の作り方と、牛肉、鶏肉、豚肉の干し肉の作り方をまとめました。自分で作ることによって、好みの固さや味付けにカスタマイズすることができます。本記事を参考にして、こだわり抜いた美味しい自家製干し肉を、ぜひ作ってみてください。