マーマレードジャムの人気レシピと活用アレンジ！お菓子にも料理にも！

柑橘類の果皮も含まれるジャムのことを、マーマレードジャムと呼びます。この記事では、マーマレードジャムの基本レシピや保存方法を詳しく説明します。マーマレードジャムの柑橘類の種類別人気レシピや、マーマレードジャムを活用した人気アレンジレシピも紹介します。

柑橘類を消費できない時にはマーマレードジャムにして保存し、活用アレンジレシピで楽しみましょう。

【材料】

• 甘夏…3個
• 砂糖…甘夏の皮の80%

甘夏の個体によって重量が違います。皮だけの重さを計測し、砂糖の量を決めてください。衛生面を考慮して、保存瓶は煮沸消毒したものを使いましょう。煮込む際、アルミ鍋は酸に弱いため、マーマレードジャムの味や色が変化してしまう可能性があります。

プロは、銅鍋を使用していることが多いですが、手入れは手間がかかります。家庭でマーマレードジャムを作る時には、手入れも簡単なホーロー鍋がおすすめです。

【作り方】

1. 甘夏をきれいに洗う。
2. 4等分に切り、皮をむく。
3. 皮の上下を切り落とし、白いわたを削ぐ。
4. 3を薄くスライスする。
5. ボールに4を入れ、水を注いで揉み洗いをして、ざるで水を切る。
6. 5の工程をもう一回行う。
7. 鍋に6と水を入れ、柔らかくなるまで約30分間茹でる。
8. 甘夏の実と皮と種を分け、種はお茶パックに入れる。
9. 7を湯切りし、皮の重さを計る。
10. 鍋に9と甘夏の実を入れ、砂糖を加えてよく混ぜる。
11. お茶パックに入れた種も入れて、中火で約45分間煮る。
12. 煮沸した保存瓶に詰める。
13. アルコールを含ませたペーパータオルで、瓶の口を拭いてから蓋をする。

種も一緒に煮込む理由は、マーマレードジャムにとろみをつけるためです。とろみをつけるペクチンは、種に多く含まれています。煮込んだ後には、取り出してください。

マーマレードジャムを作るポイントは、過剰な苦味を抜くことです。皮についた白いわたが苦味の原因です。皮についた白いわたは、削ぎ取ってください。また、茹でこぼすことで苦味が抜けていきます。

【脱気の手順】

1. 煮沸した瓶を用意する。
2. 瓶詰したマーマレードジャムの蓋を、閉めずにのせた状態にする。
3. 鍋にきれいな布巾を敷いて、1を入れ、瓶の1/3まで水を注ぎ入れる。
4. 中火にかけて、沸騰したら弱火にし、鍋の蓋をして15分間加熱する。
5. 取り出して、瓶の蓋を閉める。
6. 瓶を逆さまにして、常温で冷ます。

瓶の中の空気を抜いて、冷蔵庫に入れておけば、1年間の保存が可能になります。冷めた時に瓶の蓋が凹んでいれば、脱気の成功です。長期保存したい時には、脱気をした方が良いでしょう。マーマレードジャムは、冷凍庫でも保存ができます。冷凍庫で保存する場合には、食べ切れる量を小分けにしましょう。

【材料】

• 甘夏…2000g
• 砂糖…800g

1. 甘夏をよく洗う。
2. 包丁でへたを取り、皮に切り込みを入れ、皮をむく。
3. 皮を薄くスライスする。
4. ボールに3を入れ、水でよく洗い、ざるで水を切る。
5. 4の工程を再度行う。
6. 5を1時間～半日、水に浸けておく。
7. 実と薄皮と種に分ける。
8. 6を水切りし、手で絞る。
9. 8を水洗いして、水切りし、手で絞る。
10. 鍋に甘夏の実と9を入れ、蓋をして弱火～中火で煮る。
11. 煮立ったら、蓋を外して皮が柔らかくなるまで煮る。
12. 砂糖を半量入れ、蓋をして砂糖が溶けるまで煮る。
13. 残りの砂糖を加え、蓋はせずに煮詰めていく。

甘夏は夏みかんよりも、酸が早く減り、糖度が高いという特徴があります。皮は厚いのでむきにくいですが、果汁や果肉は豊富です。甘夏のジューシーな味わいは、マーマレードジャム作りに適しています。

【材料】

• 夏みかん…3kg
• 上白糖…2kg

1. 夏みかんは、よく洗っておく。
2. 皮に十文字の切り込みを入れて、むく。
3. 実と薄皮に分けて、実はこし袋に入れる。
4. 皮を薄くスライスする。
5. 皮はよく揉みながら水洗いをする。
6. 5を2～3回行う。
7. 鍋に6と水を入れて加熱し、沸騰したら茹でこぼす。
8. 3を押して絞り、果汁を貯めていく。
9. 鍋に7と8を入れ、沸騰したらあくを取りながら、30分間煮る。
10. 火を止めて、半量の砂糖を加えて、中火で30分間煮る。
11. 残りの砂糖を加えて、しばらく混ぜ、あめ色になったら火を止める。

夏みかんは酸味が強いので、そのままで食べることが苦手な人も多いでしょう。マーマレードジャムにすることで、適度な酸味が味わえます。過剰な苦味を除去するためには、あくをしっかりと取り除いてください。

冷めると固くなってしまうので、少しゆるい状態で火を止めた方が良いでしょう。上白糖を使ったマーマレードジャムは、夏みかんのきれいなオレンジ色になります。

【材料】

• 伊予柑…8個（実と皮で650g）
• 砂糖…260g
• 塩…ひとつまみ
• 赤ワイン…大さじ2

1. 伊予柑の上下を切り落とし、4等分に切り分ける。
2. 皮と実と薄皮に分ける。
3. 皮をよく洗い、1分間茹でる。
4. 皮の内側のわたを削ぐ。
5. ひとつまみの塩を入れて、4を3分間茹でる。
6. 5を薄くスライスする。
7. 鍋に5、砂糖の半量、実、残りの砂糖の順番に入れ、弱火で加熱しながら混ぜる。
8. 砂糖が溶けたら、赤ワインも加えて1時間煮る。

伊予柑の皮は夏みかんより薄く、むきやすいのでマーマレードジャム作りが楽になります。赤ワインも加えているため、コクのあるマーマレードジャムになります。砂糖の重量は、皮と実の重量に対して、40%になるように調整します。皮と実と薄皮に分けたら、重量を計っておきましょう。

【材料】

• 柚子の皮…適量
• 砂糖…柚子の皮の重量の80%
• 柚子の果汁と水…皮の重量の1.6倍

1. 柚子をたわしで水洗いする。
2. 柚子を半分に切って、果汁を絞る。
3. 皮はへたを取り除き、白いわたも削ぐ。
4. 皮の重量を計る。
5. 4の80%になるように、砂糖を計っておく。
6. 4の1.6倍になるように、果汁に水を加えて計っておく。
7. 皮を薄くスライスする。
8. 7を水に10分間浸す。
9. ざるで水を切ったら、鍋に水と一緒に入れて強火で茹でる。
10. 沸騰したら、ざるで湯切りする。
11. 鍋に10と4と6を入れて混ぜ、強火で沸騰させる。
12. 沸騰したら、あくを取り除きながら、弱火で30分～50分煮込む。

柚子の爽やかな香りが楽しめるマーマレードジャムのレシピです。柚子は種が多いので、果汁を絞る時に混入します。ざるなどを使い、絞った果汁から種を取り除いてください。

【材料】

• オレンジ…適量
• 砂糖…皮と果肉の重量の50%
• 水…皮と果肉の重量の25%

1. オレンジを果肉と皮に切り分ける。
2. 皮は3回茹でこぼす。
3. 皮の白いわたを削ぐ。
4. 3と小さく切った果肉を合わせ、重量を計る。
5. 4に砂糖と水を加えて、24時間置く。
6. 5の果肉と皮をみじん切りにする。
7. 鍋に6を入れて加熱し、沸騰させる。
8. 沸騰したら、ごく弱火で混ぜながら煮詰める。

マーマレードジャムで最も人気の柑橘類といえば、オレンジではないでしょうか。しかし、オレンジは輸入させたものが多いので、茹でこぼしを3回行い、防カビ剤や農薬も落としましょう。それでも気になる場合には、オレンジを台所用洗剤とたわしで、よく洗ってから作り始めてください。

冬に人気のみかんを使ってマーマレードジャムを作る際には、他の柑橘類よりも手間がかかりません。みかんの皮は手で簡単にむくことができ、薄皮と果肉を分けなくてもマーマレードジャムが作れます。

薄皮は、クエン酸またはレモン汁を加えて溶かしているので、口当たりは気になりません。みかんは、他の柑橘類よりももろいですので、混ぜすぎには注意してください。

【材料】

• レモン…3個
• 砂糖…50g
• はちみつ…大さじ1

1. レモンの上下を切り落とし、皮をむく。
2. 果肉のみを取り出す。
3. 鍋に2と砂糖を入れて、果肉をつぶしながら加熱する。
4. 砂糖が溶けて混ざったら、はちみつを入れる。
5. とろみがつくまで煮詰める。

輸入レモンの皮に抵抗がある人向けのレシピです。輸入レモンでも皮をよく洗い、茹でこぼしを数回行えば、農薬などを落とせます。苦味を足したいなら、下処理をしたレモンの皮も一緒に煮込んでみてください。レモンとはちみつは人気の組み合わせです。はちみつを加えることで、コクのあるまろやかな甘みのマーマレードジャムになります。

【材料】

• 金柑…7個
• 砂糖…金柑の重量の半分

1. 金柑の重量を計っておく。
2. 金柑がかぶるくらいの水で5分位茹でる。
3. 湯切りし、水洗いする。
4. 金柑の種を取って、皮と実を細かく切る。
5. 鍋に4と砂糖を入れ、混ぜながら煮込む。

金柑は皮ごと食べる柑橘類です。皮ごと茹でて柔らくなったら、手で種を取り出せるので、簡単にマーマレードジャムが作れます。金柑はカルシウムが豊富です。カルシウムは加熱しても壊れにくいので、金柑マーマレードジャムで美味しく摂取しましょう。

【材料】

• 水…120g
• ドライイースト…3g
• 無塩バター…20g
• オレンジマーマレード…45g
• フィリングクリームチーズ…96g

• 強力粉…210g
• 砂糖…20g
• スキムミルク…8g
• 塩…3g

• みかん…適量
• チョコチップ…適量

1. Aをボールに入れ、泡だて器で混ぜる。
2. 水にドライイーストを溶かし、1に加えて混ぜる。
3. 台の上に2を出して、10分間こねる。
4. 無塩バターを加えて、5分間こねる。
5. オレンジマーマレードを加えてこねて、丸める。
6. 温かい場所で2倍に膨らむまで、一次発酵させる。
7. 6を16個に分けて丸める。
8. 濡れた布巾をかぶせて、15分間のベンチタイムをさせる。
9. 8を直径7cmくらいにして、クリームチーズを中央にのせて、閉じる。
10. オーブンシートを敷いた型にのせて、キッチンバサミなどで切り込みを入れて、トッピングを上にのせる。
11. ラップや濡れ布巾をかぶせて、温かい場所で2倍以上になるまで二次発酵させる。
12. 160℃に温めたオーブンで16分くらい焼く。
13. 焼きあがったら、型から取り出してワイヤーラックの上で冷ます。

クリームチーズとマーマレードジャムの組み合わせは人気です。トッピングのみかんも皮つきでカットすると、見た目もきれいで、ほろ苦さも味わえます。パン作りのポイントは、温度と湿度の管理です。水の適温は、春と秋は約30℃、夏は約10℃、冬は約40℃です。生地の乾燥にも注意してください。

【材料】

• マーマレードジャム…50g
• メープルシロップ…30g
• バター…50g
• 砂糖…10g
• 卵…1個
• 生クリーム…50ml
• 薄力粉…80g
• ベーキングパウダー…小さじ1/2

1. 室温に戻したバターをクリーム状にし、砂糖を入れて混ぜる。
2. 溶き卵を少しずつ加えながら混ぜる。
3. 生クリームも少しずつ加えながら混ぜる。
4. メープルシロップとマーマレードジャムを加えて混ぜる。
5. 薄力粉とベーキングパウダーをふるって、よく混ぜる。
6. バターを塗った耐熱容器に、生地を流し入れ、トントンと落として空気を抜く。
7. トースターで5分焼き、アルミホイルをかぶせて25分焼く。

トースターで簡単に、マーマレードジャムを使ったケーキが作れるレシピです。焼きあがった後に、マーマレードジャムと生クリームもトッピングしてください。お菓子作りにもマーマレードジャムを活用してみましょう。

マーマレードジャムにゆで卵と塩をのせて、トーストするだけの簡単なレシピです。意外な組み合わせですが、甘じょっぱい味がクセになります。

【材料】

• 手羽元…1kg（20本）

• マーマレードジャム…1本（220g）
• しょうゆ…マーマレードジャムと同量
• にんにく…2かけ

1. にんにくはつぶす。
2. 手羽元に焦げ目がつくように両面を焼く。
3. 2にAを入れて混ぜる。
4. アルミホイルで蓋をして、20分ほど弱火で時々混ぜながら加熱する。

濃いめの味付けで、ご飯が進むおかずのレシピです。おつまみにも最適です。マーマレードジャム1瓶を使いきるレシピですので、マーマレードジャムが余った時にも役立ちます。

【材料】

• スペアリブ…450g
• 塩コショウ…適量
• 油…適量

• マーマレードジャム…大さじ2
• しょうゆ…大さじ3
• 酒…大さじ2
• 水…100ml

1. スペアリブの両面に塩コショウを振る。
2. フライパンに油をひき、1に焦げ目がつくように両面を焼く。
3. 炊飯器の釜に2とAを入れ、炊く。

炊飯器で炊くことで、箸で切れるほど柔らかいスペアリブになるレシピです。肉とマーマレードジャムの相性は良く、煮込み料理で人気の組み合わせです。コクと旨味が増すため、お店で食べるようなプロの味に近づきます。

マーマレードジャムで煮込むと、さつまいもの色がきれいに仕上がります。柑橘類のさっぱりとした甘さも味わえます。お弁当のおかずにもおすすめです。

手作りのマーマレードジャムは、保存料も添加物も入っていません。柑橘類の種類によっては、市販品が手に入りにくいものもあります。マーマレードジャムを作るには、手間と時間がかかりますが、自分好みの味にできます。脱気を行えば、長期保存が可能ですので、多めに作ってみてください。

この記事で紹介したマーマレードジャムの人気レシピを、献立の参考にしてください。マーマレードジャムをパンに塗るだけではなく、人気アレンジレシピで料理の幅を広げましょう！