2020年04月15日公開
2024年10月16日更新
チョロギとはいったい何?産地や育て方におすすめのレシピも紹介!
謎の食材・チョロギについて解説します!おせち料理でよく目にするチョロギの知られざる産地や、上手な育て方のコツを分かりやすく解説します。また、簡単に美味しく作れるチョロギのおすすめレシピも紹介していきますので、チェックしてみてください。
チョロギについて知りたい!
おせちの黒豆の上に乗ってる赤い酢漬けの塊が、チョロギと言う根菜だと知らない人が多いんだね。
— 黒かどや (@kadoya1) January 6, 2019
丁梠木、長老喜…色んな当て字があるけど草石蚕が正式な漢字だと昔習った覚えがある。幼虫のような形に加工してると思ってる人もいるみたいだけど、このままの形で土の中で育ってます。 pic.twitter.com/i5OMWOLiAF
チョロギとは、おせち料理の黒豆の上に添えられている赤い巻貝のような形をした食材です。お正月以外ではあまり見かけることの少ない馴染みの無い食材ですが「一度食べるとクセになる美味しさ!」と注目されている話題の食材です。
そこで本記事では、あまり知られていないチョロギの産地や特徴、栄養効果など、謎の多いチョロギについて徹底解説します。また、家庭菜園での上手な育て方やおすすめのレシピも紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
チョロギとは?
チョロギの正体は何?
チョロギの正体 pic.twitter.com/GXa5hQP4sl
— メロンパン (@br0ken_54) January 2, 2016
チョロギは草丈30~60cmほどのシソ科の植物で、根の先端にできる3~6cmの球根のような塊茎部分を食用としています。形は虫の幼虫に似ていて初めて見る人の中には気持ち悪いと感じる人も少なくないでしょう。その石蚕にも似た姿かたちから、中国では草石蚕とも呼ばれています。
その形や色は芋虫にも似ていて、初めて見る方は一瞬ぞっとしてしまうかもしれません。
チョロギはおせち料理の名脇役
チョロギはおせち料理の黒豆の上にちょこんと添えられています。チョロギを漢字で書くと、長老木、長老喜、長老貴など、読んで字のごとく、長寿の願いが込められています。お正月などのお祝いの席には欠かせない、長寿を願う縁起の良い食材です。
おせち料理のメインになるような一品ではないのですが、陰ながら重箱の彩りを豊かにしてくれる、名脇役といえるでしょう。
チョロギの味
チョロギ自体にあまり味は無く、茹でるとユリ根やにんにくのようなホクホクとした柔らかい食感になります。おせち料理に入っている赤いチョロギは、酢漬けにされているためコリコリとした食感とカリカリ梅のようなさっぱりとした味わいをしています。おせち料理の箸休めにはぴったりの優しい味付けです。
チョロギの栄養と効能
生のチョロギをげちゅしたため、梅酢に漬けようと試みる。 pic.twitter.com/EnW4xuspMT
— める・lu・まるる (@merurumaruru) December 11, 2019
チョロギは天然のオリゴ糖と呼ばれるほど栄養価の高い食材です。オリゴ糖には善玉菌を増やして消化や便通を助けてくれる働きがあります。また、チョロギには脳細胞を活性化する成分も含まれており、脳梗塞や認知症などの予防も期待できます。
更に、ウイルスの侵入から身体を守って血の流れを良くする働きもありますので、代謝の促進や疲労回復の効果があり風邪予防にも繋がります。漢方にも引けを取らない幅広い効果が期待できる健康食材といえるでしょう。その栄養価の高さから植物の冬虫夏草とも呼ばれており、韓国ではチョロギをお茶にして飲む習慣もあります。
チョロギの食べ方
塩漬けして塩抜きしたチョロギを梅酢で漬けております♡
— YUI⋆* (@ktt_kum_kmc) December 23, 2019
完成が楽しみ〜(●︎´▽︎`●︎) pic.twitter.com/TrlTs5zhvy
チョロギは梅酢漬け、シソ漬け、粕漬け、醤油漬け、味噌漬けなどの漬物にして食べるのが一般的です。また、サッと下茹でをしたチョロギを茶碗蒸しやお吸い物に入れたり、アクの抜けたものであれば、和え物やサラダにして生でも美味しく食べることができます。
火を通すことによってホクホクの食感になりますので、炒め物や揚げ物にしても美味しいです。
チョロギの産地と育て方
産地と旬の時期
今日はひょろげ(チョロギ)掘り手伝った。
— うんどー (@norajirou) November 24, 2019
畑の端っこにじゃがいもが混ざってるというカオス(笑) pic.twitter.com/2Sje2p3zTP
チョロギは中国原産の植物で、1880年代にヨーロッパやアメリカに伝わったとされ、日本には江戸時代に伝わりました。現在は日本全国で作られていますが、主な生産地は北九州大分県の竹田市や広島県の福富町、岡山県、東北では岩手県釜石市や福島県の東和町、秋田県などです。北海道の芦別市、枝幸町、旭川市でも作られています。
11月下旬~12月にかけて収穫されて、収穫してから3月あたりまでが旬の時期とされています。
家庭菜園でも育てられる
チョロギは家庭でも比較的簡単に育てられる食材です。春先の3月頃に種イモを植え付けて、雑草の手入れと水やりをする程度でそれほど手間はかかりません。肥料もあまり与えない方が良いとされています。12月近くになってチョロギの葉が枯れてきたら根本を掘り起こして収穫します。
取りこぼした塊茎がまた翌年に芽を出しますので毎年収穫することができます。他の野菜を作りたい場合は、チョロギ専用の大きめのプランターや鉢を用意した方が良いでしょう。耐寒性や耐暑性に優れている丈夫な植物ですので、初心者にもおすすめの食材です。
チョロギのおすすめレシピ
チョロギの紫蘇甘酢漬け
【材料】
- チョロギ…適量
- 甘酢(しそエキス入り)…適量
- 塩…少々
- 酢…少々
【作り方】
- チョロギの泥を水で洗い落とします。
- 冷水を流しながらブラシを使って隙間の泥を丁寧に落とします。
- 鍋にたっぷりの水とチョロギを入れて火にかけます。
- 鍋に塩と酢を入れます。
- チョロギが透明になってきたら熱いままお湯を切って、甘酢の中に入れます。
- 2日間ほどねかせたら完成です。
チョロギのしそ甘酢漬けのレシピです。隙間に入っている泥はブラシなどで丁寧に洗い落としましょう。チョロギを湯がいてから漬ける作り方ですので、パリパリとした食感はありませんが、漬けてから2日目以降はパリっとした食感が出てきます。茹で具合はお好みで調節しましょう。
チョロギの塩漬け(醤油漬け・梅酢漬け)
塩漬けから作る醤油漬け・梅酢漬けのレシピです。チョロギの漬物を作る際は、まず、ポリポリの食感を出すために塩漬けにする必要があります。塩で2~3日間漬けたあとに、更に2~3日間かけて塩抜きをしてから甘酢などの調味液で味付けをしていきます。塩漬けにすることによってチョロギ特有のパリッとした食感に仕上がります。
調味液の味はお好みで調節してみてください。長期保存をする場合は塩の量を多めにすると良いでしょう。おせち料理に入れるチョロギを自宅でも作ることのできる、おすすめのレシピです。
チョロギの素揚げと天ぷら
サクサクとした衣とホクホクの食感を同時に楽しめる、素揚げと天ぷらの作り方です。完全に火の通っていない半生のチョロギは、シャキシャキとした歯ごたえのある食感が残ります。揚げ具合によって異なる食感を楽しめるおすすめのレシピです。片栗粉をまぶしても美味しく作れますので、ぜひ作ってみてください。
チョロギとひき肉のトマトカレー
チョロギとひき肉のトマトカレーのレシピです。チョロギのホクホクとした柔らかい食感とカレーの旨味が合わさった栄養満点のおすすめレシピです。辛味を増したい場合は、レッドペッパーを多めに加えると良いでしょう。チョロギの茹で加減はお好みで調節してみてください。
チョロギのクリーム煮
チョロギと旬野菜で作るクリーム煮のレシピです。チョロギの隙間にクリームがしっかりと絡んで濃厚な味わいを楽しめます。チョロギはホワイトソースと混ぜてしまうと火の通りが悪くなりますので、下茹での段階でお好みの固さに茹でておきましょう。お好みの旬野菜を入れてみるのもおすすめです。
チョロギのバターソテー
ホクホクとした食感が楽しめるバターソテーのレシピです。チョロギは水洗いをすると色がすぐに変わってきてしまいますので、できるだけ調理する直前に洗いましょう。茹で具合はお好みで調節してください。
シャキシャキ感が好きな人は下茹でを省くか、サッと火を通す程度がおすすめです。バターの香りが食欲を誘う、お箸の止まらなくなる一品です。
チョロギのまとめ
チョロギさん。
— なごはぐ (@minagohagu) December 2, 2015
梅酢漬けにするため、洗います。 pic.twitter.com/QDHuQEOkLN
チョロギは芋虫のような奇妙な姿とは裏腹に、高い栄養効果とコリコリとした食感がクセになる美味しい健康食材です。漬物はもちろんのこと、生食から炒め物まで幅広いレシピで楽しむことができます。
生のチョロギはスーパーで販売されることが少なく手に入りずらい食材ですので、自宅で育てて旬の時期に合わせて収穫してみるのも良いでしょう。簡単に調理ができる縁起の良い食材ですので、旬のチョロギが手に入った際は、ぜひ本記事を参考にしてチョロギのやみつきになる味わいを楽しんでみてください。