2020年03月02日公開
2024年10月12日更新
鱧(はも)の人気レシピ集!湯引きから天ぷら・照り焼き・イタリアンも!
京都の高級魚、鱧(はも)の人気レシピを紹介します。鱧といえば湯引きが有名ですが、その他にも天ぷらや照り焼きなど、様々な料理があります。和風料理からイタリアンまで、鱧の食感や味わいを楽しめるレシピを集めました。
鱧のレシピを紹介!
こ、これが噂の鱧の天麩羅、、、
— 模型屋G (@buildgmk3) February 21, 2020
神々しい。 pic.twitter.com/dHQA5tT1AS
鱧は夏から秋にかけて獲れる高級食材として人気の魚です。関東ではあまり馴染みがありませんが、通販や関西圏のスーパーでも売られており、家庭でも美味しく食べることができます。
一番人気でよく食べられる料理は湯引きですが、たんぱくな白身魚ですので様々なレシピで楽しめます。この記事では、天ぷらや照り焼きといった他の和風料理からイタリアンなどの洋風な料理まで、様々な人気レシピを紹介します。
鱧の人気料理レシピ【和食】
鱧の湯引き
【材料】
- 鱧…1尾
- 塩…ひとつまみ
【手順】
- 鱧の身を骨切りし、食べやすい大きさに切ります。
- 鍋に塩をひとつまみ入れ、湯を沸かします。
- 湯が沸いたら鱧を少しずつ入れて、身が花のように開くまでゆがきます。
- ゆがいたらサッと挙げて氷水に漬けます。
- 皿に盛り付け、お好みで大葉や梅肉などを添えます。
京都料理で最も人気なレシピが湯引きです。熱湯で湯通しした後冷水につけることで、身を引き締め旨味を閉じ込めます。身は柔らかいですがコリコリとした食感となり、噛めば噛むほど甘味と旨味が引き出されて美味しいです。骨切りした切れ目が湯がくことで花のように開くため、牡丹鱧とも呼ばれます。
味付けとしては梅肉でさっぱりと食べるのが主流ですが、柚子胡椒などでも美味しく食べられます。
鱧の天ぷら
【材料】
- 鱧…1尾
- 塩…ひとつまみ
- 卵…1個
- 水…適量
- 小麦粉…適量
【手順】
- 骨切りした鱧を食べやすい大きさに切ります。
- 卵、水、小麦粉を合わせて衣を作ります。
- 鍋に水を入れ、塩を入れて沸騰させます。
- 沸騰した湯に鱧を少し入れ、皮が丸まったら全て入れます。
- 身が開いたらサッと引き上げて冷水に入れます。
- 衣に鱧をくぐらせ、油で揚げていきます。
- 皿に盛り、大葉などを添えて完成です。
鱧の天ぷらは、湯引きした身を油で揚げることによって柔らかくなり、サクサク衣の食感を楽しむことができます。通常の天つゆでももちろん美味しいですが、塩で食べると事前に湯引きしている身の旨味をより引き出すことができます。また、梅肉でさっぱりと食べても美味しいので、色々な味付けで天ぷらを楽しみましょう。
鱧の白焼き
【材料】
- 鱧…1尾
- 油…適量
【手順】
- 鱧は骨切りをしておきます。
- アルミホイルに油を塗り、くしゃくしゃにしてから広げます。
- 皮目を上にして並べ、重ならないよう重しをします。
- 皮に焦げ目がつくまでオーブンで焼きます。
- 裏返してさらにオーブンで5分程焼きます。
- 食べやすい大きさに切って皿に盛り付けます。
白焼きは照り焼きや蒲焼きと異なり、何も味付けせずに焼く方法です。手順も簡単で、骨切りしたものをオーブンで焼くだけですので自宅で簡単に作れます。白焼きにすると身がふっくらして旨味がぎゅっと凝縮され、ご飯やお酒などによく合います。わさび醤油や塩、柚子胡椒などお好みの味付けで美味しく食べられます。
鱧の天丼
【材料】
- 鱧…1尾
- 玉ねぎ…1/2個
- ナス…1/2個
- 甘長トウガラシ…4本
- シソ…4枚
- 梅干し…2個
- 青のり…適量
- ご飯…適量
- 小麦粉…適量
- 卵…適量
- 水…適量
- しょうゆ…適量
- 酒…適量
- みりん…適量
- 砂糖…適量
【手順】
- 鱧を骨切りした後、2cm幅の大きさに切ります。梅を挟まないもの以外は一口大にします。
- シソで梅肉を巻き、更に鱧で巻きます。
- ボウルに卵、水、小麦粉を入れて混ぜ、衣を作ります。
- 玉ねぎを集めにスライスし、小麦粉を振ります。
- 玉ねぎに衣を加えて混ぜ、衣に火が通るまで170℃の油で揚げます。
- 付け合わせの野菜に小麦粉をまぶし、衣をつけて揚げます。
- 梅を挟んだものとプレーンの鱧それぞれに小麦粉をまぶし、衣をつけて揚げます。
- 残った衣に青のりを混ぜ、残りの鱧に小麦粉をまぶし、衣をつけて揚げます。
- 鍋に酒、みりん、しょうゆを各1の割合で入れます。
- お好みの量の砂糖を入れ、煮立たせてアルコールを飛ばします。
- ご飯に天ぷらを乗せてたれをかけ、出来上がりです。
サクサクに揚げた天ぷらを使って作った天丼です。このレシピでは三種類の鱧の天ぷらで味の違いを楽しめます。プレーンの天ぷらでは柔らかい身と衣のサクサク感、凝縮された旨味を楽しめます。
梅を巻いた天ぷらでは柔らかい部分とプリプリと弾力ある部分の二つの食感が楽しめ、またシソや梅の酸味で爽やかな味わいとなっています。青のりの衣の天ぷらは深い磯の香りと程よい塩気が美味しいです。野菜の甘味のありタレと重なってご飯がよく進みます。
鱧のお吸い物
【材料】
- 鱧…1尾
- 片栗粉…適量
- 薄口醤油…適量
- 塩…ひとつまみ
- すだちの輪切り…1枚
- 梅肉…お好みで
【手順】
- 骨切りした鱧の身の両面に片栗粉をまぶします。
- 皮の面を下にして熱湯で湯がきます。
- 片栗粉が固まったら取り出し、お椀に入れます。
- 鍋に鱧の骨、昆布、水を入れて一煮立ちさせます。
- 煮立ったら材料を取り出して醤油と塩を加え、再度に立たせます。
- お椀に出汁をそそぎ、お好みですだちや梅肉を乗せたら完成です。
お吸い物は京都の料亭などでも多く出される人気料理です。片栗粉をつけた身はツルッとしていてプリプリと弾力のある食感となっており、食べ応えがあります。鱧あらや昆布からとった出汁が優しい味わいで、すだちや梅肉の爽やかな酸味とともにさっぱりと食べられます。
鱧すき
【材料】
- 鱧…1尾
- 玉ねぎ…25g
- ささがきごぼう…12g
- しいたけ…1/2個
- 白菜…1/8個
- 焼き麩…5個
- そうめん…20g
- 三つ葉…5g
【手順】
- 鱧を骨切りして食べやすい大きさに切っておきます。あらや骨は炙り、昆布と一緒に湯がいて出汁をとります。
- そうめんをたっぷりのお湯で3分湯がき、流水で洗います。
- そうめんと三つ葉を皿に盛り、その上に鱧を乗せます。
- 小鍋に2で作った出汁、しょうゆ、みりん、かつおだし、玉ねぎなどの材料を入れます。
- 小鍋が煮立ったら器に出汁をレンゲで2すくいほどとります。
- 鱧を出汁にくぐらせて食べます。
鱧の旨味や昆布、野菜などの旨味を凝縮させた出汁で食べる鍋のレシピです。出汁はほんのり甘味があって味わい深く、ほっこり美味しいです。
動画のレシピではしゃぶしゃぶのように出汁にくぐらせているため身が締まっていてコリコリしていますが、すき鍋に一緒に入れて煮立たせ、味が染みこませて柔らかくなったものを食べるのも良いでしょう。お好みで一味や柚子胡椒を加えても良いです。
鱧寿司
【材料】
- 鱧…1尾
- 酢…36g
- 砂糖…30g
- 塩…10g
- ご飯…2合分
- 酒…30g
- みりん…20g
- しょうゆ12g
- 砂糖…6g
- 山椒…少々
【手順】
- 鱧を骨切りして串を刺します。
- 耐熱ボウルに酢、砂糖、塩を入れ、600Wのレンジで60秒温めます。
- ご飯に寿司酢を合わせます。
- 皮目を上にしてオーブンに入れ、焼いていきます。皮目が焼けたら裏返して再び焼きます。
- 焼けたら酒・みりん・しょうゆ・砂糖・山椒を混ぜて一煮立ちさせたタレを塗ります。
- 寿司酢を握って鱧を乗せ、ラップで巻いてしっかり握ります。
- ラップを剥がして食べやすい大きさに切ります。
ふんわり焼けた鱧を使った美味しいお寿司です。香ばしいタレにほのかな身の甘味が合い、酢飯でさっぱりと食べられるのでくどくありません。この動画のレシピでは骨切りからしていますが、スーパーなどで買った骨切り済みのものを使えば簡単に作れます。
鱧の照り山椒
ぶりやマグロなど様々な魚に合う照り焼きレシピで、もちろん鱧も美味しく食べられます。タレで香ばしく焼き上げ、ふっくらとした食感の照り焼きは、ご飯がとても進みます。仕上げに山椒でピリッとアクセントをつけているのもポイントです。特に夏の終わりごろに獲れる鱧は脂がよく乗っており、照り焼きによく合います。
家庭で簡単にできる料理ですので、おかずやお酒のあてなどに照り焼きを作ってみるのはいかがでしょうか?
鱧の蒲焼風
照り焼きと同じタレで蒲焼きもできます。柔らかく焼きあがった身と脂にタレがよく絡み、ジューシーな味わいです。こちらも照り焼き同様、香ばしく甘辛い味タレがご飯によく合いますので、温かいご飯に乗せて丼にしても美味しいです。フライパン一つでできるのでとても簡単です。
鱧の人気料理レシピ【洋食】
鱧とサフランソースのパスタ
【材料】
- 鱧…1尾
- サフラン…少々
- 塩…適量
- にんにく…3片
- あさり…6個
- 春菊…1/2束
- ミニトマト…5個
- 白ワイン…適量
- オリーブオイル…適量
- ハーブミックス…適量
【手順】
- サフランをお湯の中に漬けます。
- 骨切りした鱧を食べやすい大きさに切り、ミニトマトは半分に切ります。
- 熱湯に塩を入れ、鱧を少しずつ入れます。浮いてきたらサッと引き上げ氷水に入れます。
- 残り湯でパスタを茹でます。
- にんにくとオリーブオイルをフライパンに入れ、弱火でじっくり加熱します。
- 香りがしたらにんにくを取り、あさりを入れて蓋をして中火で焼きます。
- あさりが開いたら取り除き、ハーブミックス、サフラン、鱧を入れて煮詰めます。
- 殻をはずしたあさり、春菊、トマトを加え、蓋をして煮詰めます。
- 塩を加えて味を調節し、パスタを加えて炊きます。
- パスタに吸わせながらソースを煮詰め、仕上げにオリーブオイルをかけます。
- 皿に盛り付けて完成です。
家庭で簡単にできるイタリアンなパスタですが、満足感のある一品です。湯引きしてコリコリした食感の白身にあさりやサフランの旨味がしっかりと沁み、春菊の苦味やトマトの甘味と酸味も加わって深い味わいで美味しく食べられます。
サフランの黄金色やトマトの赤、春菊の緑も映え、見た目も美味しいです。鱧の骨があれば詰めて出汁を取ることで、より旨味を感じるソースにすることもできます。
鱧のイタリアンサラダ
こんがり焼いて旨味が凝縮した鱧を、オリーブオイルやレモンの風味が漂うドレッシングで和えたイタリアンなサラダです。イタリアンの代名詞といえばオリーブオイルやチーズといった濃厚な味ですが、鱧の食感やほのかな甘味が意外にもよく合います。
レモンの爽やかな酸味も合い、さっぱりしていて美味しいです。彩りも綺麗ですので食卓にもよく映えて味も見た目も美味しいレシピです。
鱧ソテー 梅肉の白ワインソース
自宅でも簡単にできますが、本格的なフレンチのレシピです。湯引きした鱧をしっかり焼いているので、表面はカリカリで中はほくほくで柔らかい食感を楽しめます。またバターの濃厚な味わいの中に梅肉の爽やかな酸味が程よくさっぱりしています。きのこなどお好みの食材を加えるなど、アレンジしても美味しいです。
鱧と椎茸のグリルマリネ
炙り焼きにした香ばしい鱧と椎茸を、和風のジュレで食べるマリネです。炙りにすることで脂の甘味が口の中に広がり、皮目のパリパリ感や刺身のような身の食感がとても美味しいです。ジュレがけですので従来のマリネのようにくたっとならず、素材の歯ごたえをしっかりと楽しめます。
鱧のイタリア風ムニエル
フライパンで簡単にできる、本格的なイタリアンのレシピです。塩胡椒とバターでゆっくり焼くことで旨味を閉じ込め、ホクホクと柔らかい白身に鱧自身の旨味とバターのコクが舌の上で広がり美味しいです。きのこや野菜にも旨味が染みています。ご飯やパン、ワインなどに合う満足感のある一品です。
夏野菜と鱧の黒酢風味
鱧と同じ旬を迎える夏野菜で、さっぱりしたイタリアンの前菜はいかがでしょうか?しっかり焼いたエビや鱧の香ばしい旨味と酢のさっぱりした風味で美味しいソースが出来上がります。このレシピでは柘榴酢を使っていますが、他にもフルーツ酢やバルサミコ酢で作ったり、レモンの絞り汁を入れても美味しいです。夏バテ防止にもなります。
鱧と夏野菜のテリーヌ仕立て
こちらも、鱧と旬の夏野菜を使った家庭でできるレシピです。海鮮と野菜の食感や旨味、ジュレにしたスープの旨味が口の中で広がって美味しいです。色合いが良く見栄えも良いので、ホームパーティーの一品としても良さそうです。
鱧のレシピまとめ
これから鱧
— 美食宅配人 (@bisyoku_neko) February 21, 2020
京都は鱧料理
骨切りせよ! pic.twitter.com/HCMPhHNrfj
鱧のコリコリした歯ごたえや柔らかくホクホクした白身、噛むとほのかな甘みを感じる旨味はとても人気です。湯引きをはじめ天ぷらや照り焼き、蒲焼といった和食からイタリアン・フレンチなど色々な料理に合います。また旨味を引き出す塩や濃厚な照り焼きのたれ、さっぱりと食べられる梅肉など美味しく食べられる味付けも豊富です。
骨切りが難しいため家庭での調理が難しいと思われがちですが、通販やスーパーなどでは基本的に骨切り済みのものが売られています。魚屋さんでも、お店の人に頼めば骨切りをしてくれるかもしれません。骨切りした身を調理するのは簡単ですので、是非旬の鱧が手に入ったときには人気レシピで楽しんでください。