2020年02月20日公開
2024年10月10日更新
梅の開花や収穫時期はいつ?何に加工するのかで収穫時期が変わる!
梅の開花の時期や、見頃を解説します。花の旬や、梅の実の受粉・収穫にはいつ頃が適しているのかも説明!また、梅干しに適しているのはどんな実なのかを解説します。加工する食品に合わせた収穫の時期や、実の利用方法も紹介します。
梅の開花や収穫時期について解説!
小雨模様の植木畑。
— 宮本 淳一 (@akai_fit) February 12, 2020
しっとり潤いが増したよう。
梅の香が嬉しく。
久留米市山本町
耳納連山の麓、山苞の道の周辺は果樹畑、植木畑が広がっています。
【山苞】やまづと pic.twitter.com/bq3KK1eLmh
梅は、俳句の季語にもなっているように、早春に他の花に先駆けて咲く、春を告げる花です。ここでは、花の見頃について解説します。開花は寒い時期ですので、虫に頼るだけでは結実させるのは難しいでしょう。結実の確率を上げるための、人工授粉についても説明します。
また、実は数多くの食品に加工されています。加工される食品によって、実の収穫時期が異なることも紹介します。
梅の開花時期はいつ?
梅の開花時期と見頃
小田原梅まつり、開催中です。
— 陽気なTOYO ☆ 農園通信 (@toyo_farm) February 12, 2020
僕が住んでいる曽我梅林でも連日観光客の方がいらしております。今日は午後から温かくなるようですので、お時間のある方はぜひ梅を愛でに来てください。里の風景とともに癒されますよ😊 pic.twitter.com/NeBmu6tEE2
開花の時期は、地域にもよりますが、2月~5月初旬です。桜前線と同じく、南の方から咲き始め、北海道で開花するのは5月に入ってからです。暖冬の年では、1月下旬から咲いている場合もあります。満開の時期は、咲き始めから1週間~10日後ぐらいです。本州各地の梅まつりも、2月に多く開催されています。
梅に実をつけるには人工授粉が必要
実をつけさせるためには、花が咲いた時に受粉させる必要があります。大規模な農園ではミツバチを飼育していて、受粉作業をハチがしてくれています。しかし、花が咲くのはまだ寒く、虫がほとんど活動していない時期です。自宅の庭に植えている場合は、虫による自然受粉は難しいでしょう。確実な方法としては、人工授粉があります。
やり方は、咲いた花の雄しべから花粉を取り、雌しべに筆や耳かきについている梵天のようなもので、そっと付けます。開花から4日~8日以内の、晴れて風のない日が適しています。1回ではなく、花の咲き始めから満開になるまで、数回繰り返すと受粉の成功率が上がります。
梅の収穫時期はいつ?
梅の収穫は梅雨の季節
実は、何に加工するかによっても変わりますが、6月上旬~7月下旬の梅雨の時期が収穫のタイミングです。そもそも、「梅雨」という呼び方は、実がなり収穫できる時期に降る雨、というのが由来の1つです。一雨ごとに成長していくので、タイミングを計って収穫します。
収穫は、実を傷つけないように、1つずつ手で摘み取っていきます。実は成熟すると、自然に落果します。実が成熟した時期に、樹の根元にシートを敷いておくと、傷つけることなく収穫できるでしょう。
梅はどんどん成長していくので、雨が多くなってきたタイミングで梅の実を見ながら収穫時期を決めていきます。
梅の実の色による特徴
今年も自宅の梅収穫です。
— バタヤン (@xDaQpcneIDRWG95) August 3, 2019
まだ青い梅もあるので、3~5日後に又収穫します。 pic.twitter.com/4a2MSVECXc
収穫の時期は、実を何に加工するかで変わってきます。青い未成熟の状態では、硬くて酸味が強いのが特徴です。また、「アミグダリン」という物質も含有していて、生で食べると、下痢や中毒などを引き起こします。十分に加熱することで、アミグダリンは無くなります。
旬を迎え、熟成して黄色くなった実は、果肉も柔らかく甘みが出てきます。未成熟の時期にはあったアミグダリンも、熟す過程で無くなっていきます。
未熟な実には青酸配糖体である「アミグダリン」という物質が含まれており、食べると下痢や中毒を起こしやすい。
梅の成熟度に適した加工方法
梅ちぎりで収穫した梅を塩漬けしておりましたが、梅雨が明けましたので大専坊の中庭にて天日干しを行なっております。干した梅は、このまま晴天が続きますと大体一週間程度で『お福梅』に出来上がり、来年のお正月昇殿祈願者への授与品、また一年を通して参拝者への授与品としてお頒け致します。 pic.twitter.com/3UujEr15Xi
— 防府天満宮 (@hofutenmangu904) August 1, 2019
少し考えただけでも、梅干し・梅酒・ジャムなど、実の加工品は数多くあります。加工の仕方によって、それぞれ適した収穫の時期があります。詳しく説明しましょう。
未成熟の実は、硬くて酸味が強く、紫蘇の色も染みにくいのが特徴です。ジャムや梅酒・シロップ漬け・はちみつ漬けなど、漬けるものに適しています。逆に、成熟した実は、柔らかくて甘みがあり、紫蘇の色もよく染みます。適しているのは、ジャムやみそです。
有名な南高梅は、品種の1つで、実は皮が薄くて種が小さく、果肉が柔らかいのが特徴です。和歌山県で多く植えられており、地域ブランドとして定着しています。1月下旬ごろから花が咲き始め、2月中旬ごろが見頃です。実がなるのは3月~5月ごろ、だんだんと熟していき、6月中旬ごろに収穫時期を迎えます。
果肉が柔らかくて大きな梅干しを作りたい時は、成熟した実を使います。反対に、カリカリとしていて、硬く小さく仕上げたい時は、青い状態で使います。収穫する時期をいつにするかは、好みで使い分けると良いでしょう。
梅は用途に合わせて収穫時期を決める!
梅は、花の見頃が2月~3月で、実が収穫できるのが梅雨の時期です。実から作れるものは、梅干しや梅酒・ジャムやみそなど幅広いことを紹介しました。スーパーで売っているのを見かけたら、自分好みの食品作りにチャレンジしてみることをお勧めします。