妊婦はカニは食べてはいけない?カニ味噌は危険?注意点も解説!

妊婦がカニやカニ味噌を食べて良いのか徹底解説!「子供がアレルギーになる心配があるのか?」「生で食べても良いのか?」など、妊娠中にカニを食べるときの危険性や注意点も紹介!カニを食べることによる妊婦と胎児に与える嬉しいメリットも紹介します!

妊婦はカニは食べてはいけない?カニ味噌は危険?注意点も解説!のイメージ

目次

  1. 1妊婦がカニを食べるときは注意!
  2. 2妊娠中のカニの安全な食べ方
  3. 3妊婦がカニを食べるときの注意点
  4. 4妊婦に嬉しいカニのメリット
  5. 5妊婦がカニを食べるときの注意点まとめ

妊婦がカニを食べるときは注意!

カニ

冬の時期に旬を迎えるカニは、寿司のネタや鍋に入れる具材としても非常に人気です。しかし、アレルギーを起こす食材の一つであるため、妊婦が食べても良いのか、気になる人は多いでしょう。カニは妊婦が食べてはいけない食品ではありませんが、食べ方や食べる部位には注意が必要になります。

本記事では、妊婦がカニを食べる危険性や注意点、正しい食べ方について丁寧に解説していきます。正しい食べ方や量を知り、妊娠中も食事を楽しみましょう。

妊娠中のカニの安全な食べ方

妊婦は自分の健康はもちろん、自分の食べた物がお腹の赤ちゃんに影響しないか心配します。「食材一つとっても、生のまま食べていいのか?」「どのくらい火を入れて食べれば良いのか?」など、色々と考える妊婦は多いです。特に妊娠初期は、食べ物で体調も変化しやすいので、神経質になります。

身を焼いて食べたり、鍋やしゃぶしゃぶなど、カニには食べ方や調理法が色々あります。身だけでなく、濃厚な味わいのカニ味噌も人気です。それまでは何も気にしていなかった人でも、妊婦が食べるとなると、どのように食べれば良いのか迷ってしまうでしょう。この章では、妊婦でも安心してカニを食べるための食べ方を紹介します。

妊娠中は生食を避ける

妊娠中に注意するべき食中毒として、リステリア菌の食中毒があります。

妊婦の場合、カニを生で食べるのは避け、よく火を通して食べましょう。しゃぶしゃぶのようにして半生で食べるような食べ方もやめてください。生や半生のままだと、リステリア菌やトキソプラズマが生息している可能性があり、食中毒を起こす原因になります。

リステリア菌やトキソプラズマは自然界に多く生息し、健康な人が感染しても問題ありません。しかし、妊婦がリステリア菌やトキソプラズマに感染すると、流産や早産になるリスクが高まるだけでなく、生まれてきた子に障害が残る可能性もあります。妊婦になると通常より免疫力が下がり、食中毒にもかかりやすくなるので、十分な注意が必要です。

加熱して菌を死滅させる

蟹の筋肉部分は生でなく火を通していれば食べても大丈夫です。しかし、生や半生の状態で食べることは避けましょう。

リステリア菌やトキソプラズマは、しっかりと火を通すことで死滅させることができます。具体的には、70度以上の温度で、どちらの菌も死滅します。カニしゃぶのように半生の状態で食べる料理は、食材の外に火が通っても、中までしっかり火が通りません。そのため、これらの菌を死滅させることができません。

また、カニカマは魚介類の加工品であるため、一見、火が通っていて安全に見えますが、リステリア菌が生息しています。十分に加熱してから食べるようにしましょう。

妊婦中に食べてもいいカニの量

魚介類には水銀が含まれており、妊婦が食べると赤ちゃんに悪影響がある、と聞いたことのある人も多いでしょう。マグロやメカジキなど一部の魚介類は、妊婦が食べる量に注意が必要です。しかし、厚生労働省の調査によると、カニを含むほとんどの魚介類は、妊婦が食べても問題ないとしています。

妊婦がカニを食べる量は特に制限がありませんので、それほど神経質になる必要はありません。食べ過ぎると、下痢や嘔吐の原因にもなりますので、くれぐれも食べ過ぎには注意しましょう。

妊婦がカニを食べるときの注意点

妊婦でもしっかりと火を通して食べれば、問題なくカニを食べることができます。しかし、カニは体を冷やす食材だといわれるため、冷えが大敵の妊婦は食べることに抵抗を感じてしまいます。他にも、味噌の部分はコレステロール値が高かったり、プリン体や有害物質であるカドミウムなどが含まれています。

妊婦が食べても良いカニの部位や、食べ方の注意しなくてはならない部分を、詳しく解説します。

カニ味噌は避ける

カニ味噌はカドミウムやダイオキシンを含んでいます。カニ味噌は人間でいうと、肝臓と膵臓の部分にあたります。肝臓は有害物質の解毒や分解をする働きがあるので、有害物質の濃度が高い臓器です。カニが海の底に溜まっているカドミウムなどの有害物質を取り込むため、カニ味噌はカドミウムやダイオキシンなどの濃度が高くなるのです。

イタイイタイ病で知られるカドミウムは、大量に摂取すると、妊婦や赤ちゃんに悪影響を及ぼす危険性があります。妊婦は味噌を避けるようにしましょう。

プリン体の摂りすぎに注意

プリン体は、摂りすぎると通風や高尿酸血症などの原因になります。プリン体は魚卵や内蔵類に多く含まれていて、内蔵部分に当たるカニ味噌は、身の部分と比べてプリン体を多く含んでいます。プリン体は、1日の摂取量が400mgを超えると、通風になるリスクが高まるといわれています。

種類にもよりますが、カニの身100gあたりのプリン体の含有量は100〜136mgで、カニ味噌100gあたりのプリン体の含有量は150mgです。数値からも味噌はプリン体の含有量が多い、ということが分かります。このことからも、妊婦は味噌の部分を食べない方が良いといえます。

体を温める調理をする

薬膳のタイプによると、食材は3つのタイプに分類できます。体を温める「陽」のタイプ、体を冷やす「陰」のタイプ、そしてどちらにも属さない「間性」のタイプです。この中で、カニは体を冷やす「陰」のタイプの食材です。

ですから、茹でたり鍋に入れるなどして、体を温める調理法で食べるようにしましょう。これらの調理法で食べることに加え、体の中を温めてくれる生姜や根菜類などを一緒に食べると、なお良いです。

カニアレルギー

カニを食べるのは(アレルギーがなければ)特に問題はないと思います。

アレルギーのある人は妊娠中も食べるのをやめて下さい。カニを含む甲殻類アレルギーの主な症状は、蕁麻疹や呼吸困難、嘔吐など分かりやすいものが多いです。しかし、自分で自覚が無くても、実はアレルギーだったということもあります。甲殻類を食べた後にお腹を壊したり、何度かお腹が緩くなったことがあるならば、アレルギーの可能性が高いです。

アレルギーのある妊婦は、原材料にカニエキスが使われているカニカマも食べるのをやめて下さい。アレルギーがない妊婦は妊娠中にカニを食べても問題ありません。妊婦がカニを食べることで赤ちゃんがアレルギーになることもありませんので、安心して食べて大丈夫です。

妊婦に嬉しいカニのメリット

妊婦がカニを食べるのは、デメリットが多く危険性が高いように見えますが、メリットも多く存在します。胎児と妊婦にとって嬉しいメリットをそれぞれ紹介します。

蟹は栄養豊富な食材

蟹は低脂肪で高タンパク質なうえに、多くの栄養素を含んでいるので、妊婦さんにおすすめしたい食べ物でもあります。

カニは、低カロリー・低脂肪・高タンパクな食材です。特に、神経や血液細胞の正常化に役立つビタミンB12が多く含まれています。それだけでなく、カルシウムや銅、亜鉛など、妊婦が摂取したい栄養素が多く含まれています。

妊娠中は体重の増え過ぎを注意しなくてはいけないので、食材のカロリーや脂肪分を気にする妊婦は多いです。カロリーや脂肪分が低く、多くの栄養素を摂れるカニは妊婦が食べる食材に適しているといえます。

メリット①胎児への効果

妊婦が食事で積極的に摂りたい4大栄養素として葉酸・食物繊維・鉄分・カルシウムが挙げられます。その中のカルシウムを、カニは多く含んでいます。カルシウムを摂取することで、胎児の歯や骨が形成されます。しかし、胎児の骨を丈夫にして母親の体調も維持するためには、普段のおよそ2倍の量のカルシウムが必要となります。

1日の必要量は1500〜2000mgです。カルシウムが多いとされる牛乳も1杯約150mgですので、1つの食材だけで必要量を摂取するのは難しいでしょう。アレルギーがないのであれば、食事にカニを取り入れて、カルシウムを補うのも良い方法です。

メリット②妊婦への効果

銅は鉄の利用を助けてヘモグロビンの合成を促し、貧血を防ぐ働きをします。亜鉛は免疫力を高める働きがあります。妊娠中は血液や栄養が胎児に行き、妊婦が貧血になりやすいです。さらに、妊婦は免疫力も低くなるため、風邪や病気にもなりやすくなります。これらを予防するための栄養素がカニには多く含まれています。

妊婦がカニを食べるときの注意点まとめ

カニ鍋

妊婦でも、カニはしっかり火を通せば食べられます。低カロリー・低脂肪・高タンパクな上に栄養豊富な食材ですので、アレルギーのない人にとってはメリットの多い食材です。しかし、生や半生の状態で食べるのは危険です。リステリア菌やトキソプラズマによって体調不良や食中毒を起こし、最悪の場合、流産などになるリスクがあります。

そのため、調理法には十分注意しましょう。また、カニ味噌はカドミウムやプリン体が多く含まれているため、生のカニ同様、妊婦が食べるのはやめましょう。

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