牛すじのカロリーや糖質を徹底解説！高たんぱく低脂質で太らない？

牛すじといえば、冬の定番おでんや煮込みが人気です。アツアツトロトロの牛すじにはファンも多くいるでしょう。しかし、脂身が気になって太るから食べない、という人もいるのではないでしょうか。実は牛すじは高カロリーに見えて意外とカロリーが低く、美容にもいい栄養素がたっぷり含まれています。

本記事では、牛すじのカロリーや栄養成分について詳しく解説します。特に美容や健康に気遣う女性の方は必見です。

牛すじのカロリーは、100gあたり155kcalです。他の肉のカロリーと比べると、豚バラ肉が100gで434kcal、鶏もも肉が100gで253kcalとなっています。牛すじ肉が、肉類の中でも低カロリーな部位だと分かります。
 

糖質はどのぐらい含まれているでしょうか？糖質は計算によって求めることができ、炭水化物から食物繊維を引いたものが、糖質の量になります。牛すじの炭水化物は0g、食物繊維も0gのため、糖質も0gです。

牛すじのぷるぷるとした白い脂に見える部分は、熱によりゼラチン化したコラーゲンです。皮膚の約70％はコラーゲンが占めています。肌以外にも、髪や爪、骨などにも多く含まれています。コラーゲンは肌にハリと弾力を与え、健康的な肌を保つ働きがあります。

牛すじには、ビタミンKも多く含まれています。ビタミンKの主な作用は血液凝固に関与するもので、不足すると出血が止まりにくくなります。丈夫な骨づくりにも不可欠で、カルシウムを骨に沈着させて、骨の形成を促す作用があります。

女性は男性に比べて骨量が減りやすいです。特に妊娠中は赤ちゃんの骨も形成されるので、カルシウムと一緒にビタミンKも意識して摂りたい栄養素です。

たんぱく質は、主に筋肉や血液を作る成分です。牛すじ100gに含まれるたんぱく質は28.3ｇです。高たんぱくを摂ろうとすると、カロリーも同時に摂りがちです。しかし、牛すじであれば、カロリーを抑えて、たんぱく質を摂ることができます。
 

脂質は摂りすぎると、体内に脂肪として蓄えられてしまいます。牛すじに含まれる脂質は、100gあたり4.9gで、他の部位に比べて、かなり少なくなっています。
 

牛すじはカロリーも糖質も脂質も低く栄養満点で、完璧なダイエット向き食材にみえます。しかし、牛すじをダイエットに取り入れて活用するには、いくつか注意するべきことがあります。食べ方を注意しなければ太る可能性もでてきます。どんなことに注意して食べるとよいのでしょうか？

牛すじ料理のほとんどに、砂糖や醤油、みりんなど、糖質の高い調味料が使われています。これらは味が濃いので、食欲増進して食べ過ぎてしまうと、太る原因になります。牛すじ自体のカロリーや糖質が少なかったとしても、調味料や一緒に摂る食材には、十分気を付けたいところです。

牛すじの脂質は100gあたり4.9gと、ほとんど入っておらず、また、何度も下ゆでをして脂肪を落とすため、腹持ちが悪くなります。すると、すぐにお腹が減って他の物を食べてしまいます。その結果、カロリーを摂りすぎて太ることに繋がります。

牛すじを取り入れたレシピでダイエットをするには、通常は他のお肉で作るレシピを、牛すじに置き換えて作ることがポイントになります。作る前の下処理でカロリーを抑えられる方法も紹介します。

牛すじは調理を始める前に、下処理として脂抜きを行います。生の状態のすじ肉と長ネギの緑の葉の部分と生姜の皮を、鍋に張った水の中に入れます。長ネギと生姜を使うことで、特有の臭みを取りのぞくことができるのです。そして、すべてを鍋に入れてから、火をつけます。

沸騰したら中火にし、10分ほど茹でます。その間に出てくるアクをお玉ですくいましょう。10分経ったら、火をと止めます。そして、ぬるま湯ですじ肉を洗いながら、脂や汚れを落としましょう。

【材料】4人分

• 牛すじ　500g
• 水　1リットル
• 白ネギ(青い部分)　一本分
• 生姜　一欠片
• にんにく　一欠片
• 白ネギ(白い部分)　一本分
• チンゲンサイ　一株
• もやし　半袋
• しめじなど　一袋
• 鶏ガラスープの素　大さじ一杯
• 塩　小さじ一杯

1. 牛すじ肉をたっぷりのお湯で湯がき、アクを取ります。
2. 10分ほど茹でてしっかりアクが出切ったら、水で洗い汚れや油を落とします。
3. 牛すじを一口サイズに切ります。
4. 水とネギの青い部分と、生姜、ニンニクを鍋に入れて、1時間ほど煮ます。
5. 牛すじ、ネギ、生姜、ニンニクを全部取り出してスープのみにします。
6. 一晩冷蔵庫で冷やします。油だけ固まるので取りのぞきます。残りは、すじ肉のコラーゲンたっぷりの美味しいスープです。
7. ネギ、チンゲンサイ、もやし、しめじなどの野菜をたっぷり入れて10分ほど煮ます。
8. 鶏ガラスープと塩で味付けして完成です。

ポイントは、スープのみにした状態でしっかり冷やして、脂を取り除くことです。具材に根菜類を使うのは、カロリーや糖質を抑えるために控えましょう。

【材料】２人分

• 牛すじ　100g
• 人参　1/2本
• 玉ねぎ　1個
• じゃがいも　1個
• にんにく　ひとかけ
• しょうが　ひとかけ
• 酒　適宜
• 塩こしょう　　少々
• 水　300ml
• ローリエ　1枚
• カレールー　1/4箱(2かけ)
• 牛乳　大さじ2
• ごはん　2人分

1. 牛すじは水から火にかけ、沸騰したらアクと取りながら茹でます。10分ほど茹でたら1度水洗いして食べやすい大きさに切ります。
2. さらに水と酒を入れた鍋で1～3時間弱火で茹でます。
3. 玉ねぎはくし切り、人参とじゃがいもは食べやすい大きさに切り、にんにく、生姜はみじん切りにします。
4. 鍋に油を熱し、にんにく、生姜を入れ、弱中火で玉ねぎをきつね色になるまで炒めます。塩を少々ふります。
5. 人参とじゃがいもを加えさらに炒め、水、牛すじ、ローリエを加え、弱火で30分煮込みます。
6. いったん火を止めてからカレールーを入れて完全に溶かし、さらに30分煮ます。
7. 牛乳と塩こしょうで味を調えて完成です。

他の部位や豚肉、鶏肉を使うことが多いカレーですが、牛すじに置き換えることで、カロリーカットができます。

【材料】2人分

• 牛すじ　150g
• じゃがいも　2個
• 玉ねぎ　1個
• 人参　1/4個
• だし汁　1カップ
• 酒　大さじ1と1/2
• 砂糖　大さじ1と1/2
• 醤油　大さじ1
• みりん　大さじ1/2

1. 圧力鍋に水と牛すじを入れ、10分ほど圧力をかけます。
2. じゃがいもを四つ切り、人参を乱切り、玉ねぎを一口大のくし切りにします。
3. ①の鍋のお湯を一度捨て、牛すじ・じゃがいも・たまねぎ・人参を入れて軽く炒めます。
4. だし汁と酒、砂糖を入れます。
5. アクを取りながら10分ほど煮込んだら、みりんと醤油を入れます。
6. しばらく煮込んで、じゃがいもがやわらかくなったら完成です。

他の部位を使う肉じゃがも、牛すじに置き換えることで、カロリーを抑えたレシピになります。牛すじからの旨味で、とても美味しくなります。

牛すじは、低カロリーで低糖質、低脂質、高たんぱく、高コラーゲン、と良いことづくめの食材であることをたっぷりと紹介しました。ダイエットだけでなく、肌や骨にもいい食材です。牛すじは太ると思っていた人もはもちろん、そうでなかった人も、本記事を踏まえて、ぜひ家庭の食卓メニューに取り入れてみてください。