2019年10月07日公開
2024年09月29日更新
お餅で太る原因は何?太りにくい食べ方は?もち米にダイエット効果あり?
太ると思われがちな餅ですが、実はダイエット効果があることを知っていますか?意外にも、餅は食べ方や食べ合わせによって太る心配を減らすことができます。この記事では、餅で太ると言われる原因や太りにくい食べ方、もち米の魅力などを紹介します。
餅で太る原因やダイエット効果が知りたい!
正月のお雑煮に欠かせないのが、もち米から作られる餅。最近では居酒屋メニューやデザートとしても人気の餅ですが、食べると太るというイメージが強い食品でもあります。この記事では、ダイエットの大敵と思われがちな餅が太ることなく食べられる方法を詳しく紹介します。
「なぜ餅を食べると太ると言われるの?」「どうすればダイエット中でも餅を食べられるの?」という疑問にもこたえているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
餅で太る原因は?
まず、餅で太ると言われる原因から見ていきましょう。太る理由がわかれば、それを避けるだけでダイエット中でも餅を食べることが可能になります。ここでは餅で太るとされる原因を3つ紹介します。ぜひダイエットにも美味しい餅料理を取り入れてみませんか?
餅で太る原因①お餅1個あたりのカロリー・糖質量
一般的な切り餅1個(50g)のカロリーは112kcal、糖質量は25.2gです。カロリーだけ見るとヘルシーに感じるかもしれませんが、2個、3個と食べていると知らないうちにカロリーオーバーになることも少なくありません。
糖質量に関しても、1日の糖質摂取推奨量が270〜300gとされているのを考えると、決して低糖質な食品と言える訳ではないようです。
ごはんとどっちが太る?
ごはん1膳(150g)のカロリーは252kcal、糖質量は53.4gです。数値だけ見ると、切り餅2個とごはん1膳がカロリー、糖質量ともにほぼ同じだと言えます。ごはんの代わりに切り餅1個を食べるのであれば、ダイエット中でも太る心配は少ないでしょう。
餅で太る原因②GI値が高い
もち米から作られる餅は、GI値が高い食品だと言われています。GIとは炭水化物が糖に変わるまでのスピードをあらわした数値で、高GI食品は食後の血糖値が急上昇するため太る可能性が高くなります。
ちなみにGIが70以上のものを高GI食品、56~69を中GI食品、それ以下のものを低GI食品と呼びます。餅やもち米のGIは80ほどと、数値的に見ると高GI食品に分類されます。
餅で太る原因③食べ過ぎる
餅で太る原因の3つめが、餅の食べ過ぎです。どんな味付けにもよく合う餅は、1個では物足りず何個も食べてしまいがちです。そうすると気づかないうちにカロリーや糖質量のオーバーで、いつの間にか太っていたということになります。
餅のカロリーや糖質、GI値をしっかりと頭に入れたうえで適量を食べることが、太ることなく餅を食べる秘訣だと言えるでしょう。
餅の太りにくい食べ方
ここからは、餅の太りにくい食べ方や食べ合わせを見ていきましょう。ダイエット中でも食べる量に気をつければ太る心配が少ない餅ですが、どのような食べ方をするのがよいのでしょうか?最適な食べ合わせをチェックして、太ることなく餅料理を楽しみましょう。
餅の太りにくい食べ方①野菜や海藻類・キノコ類を一緒に食べる
餅の約半分を占める炭水化物には、血糖値を上昇させて体内に脂肪をため込む働きがあります。実は、この炭水化物が太る原因を作っているという説が近年注目されており、低糖質(低炭水化物)ダイエットという炭水化物の摂取量を減らすダイエット法が話題になっています。
では炭水化物の多い餅を太ることなく食べるにはどうすればよいのかというと、食物繊維が豊富な食材を組み合わせることで解決が可能です。食物繊維には、便秘改善や美肌、デトックスなどのほかに、余分な糖や脂肪を排出させる働きがあります。
そのため、食物繊維が多い野菜や海藻、キノコ類を餅と一緒に食べると、太る可能性を低くすることができるのです。餅単体を食べるのではなく、海藻サラダや野菜を使った副菜を一緒に食べれば太る心配はありません。お雑煮を作る際も、野菜やキノコをたっぷり入れると正月太りが防げるでしょう。
餅の太りにくい食べ方②食事の最後に食べる
ごはんと同様、もち米が原料の餅を食事のはじめに食べると血糖値が急上昇します。血糖値の急激な上昇は太る可能性を高めるため、餅は食事の最後に食べるのがおすすめです。
最適な食べ方としては、最初に野菜や海藻、続いてタンパク質、そして最後に餅を食べるのが理想的です。この順番で餅を食べると、血糖値の上昇がゆるやかになり、更に太る心配が少なくなります。
餅の太りにくい食べ方③大根おろしと一緒に食べる
餅と一緒に大根おろしを食べるのも効果的です。医者いらずと言われるほど栄養豊富な大根ですが、実はおろすことで更に嬉しい働きが生まれます。それが、大根おろしに含まれる辛み成分イソチオシアネートです。このイソチオシアネートには、新陳代謝をアップさせて脂肪の燃焼を早める効果があります。
また血流をよくする働きや活性酸素を排出するデトックス効果もあるため、餅と一緒に食べることでより一層太る心配が減らせます。ただし、イソチオシアネートは揮発性なので時間が経つとだんだん減少していきます。餅を太ることなく食べたいなら、おろしてすぐに食べるよう心がけましょう。
餅の太りにくい食べ方④巾着餅にして食べる
油揚げの中に餅を包み込む餅巾着も、太る可能性の少ない食べ方の1つです。大豆から作られる油揚げは、大豆ペプチドによる脂肪燃焼効果や大豆サポニンの脂質、糖質の吸収抑制効果、オリゴ糖の腸内環境改善効果など、様々なダイエットに嬉しい効果が期待できます。
加えて油揚げは低GI、低糖質なので、餅と合わせるのに最適な食品と言えます。油揚げのカロリーで太るのが心配な方は、餅巾着にする前に油抜きするとよいでしょう。巾着の中に食物繊維の多い野菜やキノコを加えるのもおすすめです。
餅の太りにくい食べ方⑤磯部焼の海苔は多めにする
餅の定番の食べ方、磯辺焼きにも太ることなく食べるためのコツがあります。海苔の原料である海藻には食物繊維がたっぷり含まれているため、その働きで太る心配なく餅を食べることができるのです。海苔は餅が見えなくなるほど巻いて食べましょう。
ただし、砂糖醤油をたくさんつけたり餅を何個も食べたりしては意味がありません。自分で作るときは、醤油のみをつけるか砂糖を控えめにするなど糖質の過剰摂取にも気をつけましょう。
餅の太りにくい食べ方⑥きな粉餅は砂糖を控える
磯辺焼きと同じくきな粉に含まれる砂糖の量にも注意が必要です。きな粉餅を作る際は、出来るだけ砂糖を減らして甘さ控えめに仕上げるようにします。
太る要素が多いと思われがちなきな粉ですが、砂糖の量さえ気をつければ魅力的な食材です。大豆を炒って粉にしたきな粉は、コレステロールを低下させるほか動脈硬化を予防する働きもあります。太るのを防ぐ役割も果たしてくれるため、きな粉を上手く取り入れてダイエットや健康にも活かしましょう。
餅の太りにくい食べ方⑦おすすめの食べ合わせ
野菜や海藻、キノコなどの他にも、おすすめの餅の食べ合わせがあります。それが、納豆を使ったからみ餅です。本来、からみ餅はつきたての餅に大根をからめて食べる料理ですが、そこに納豆を加えることで更に太る心配を少なくすることができます。
納豆に含まれるビタミンBには、脂質の代謝をスムーズにする働きがあります。また納豆が発酵食品であるのも、太ることなく餅が食べられるという理由の1つです。同じ発酵食品なら、キムチを加えるのもおすすめです。キムチのカプサイシン効果で、ダイエットも効率よく行えるでしょう。
餅の太る食べ方
ここからは、餅の太る食べ方を紹介します。一体どのようなものを餅と一緒に食べると太ってしまうのでしょうか?ダイエット中の方は必見です。
餅の太る食べ方①糖質の多い食材との組み合わせ
まず餅の太る食べ方として挙げられるのが、糖質の高い食材との組み合わせです。もともと餅には糖質が多いため、高糖質な食材を合わせるとそれだけで糖質オーバーになってしまいます。特に気をつけたいのが、砂糖をたっぷりつかったお汁粉です。どうしてもお汁粉が食べたいのであれば、餅は1個、砂糖は控えめにしましょう。
また、ごはんやパスタ、うどんなどの炭水化物と餅を一緒に食べるのも太る原因につながります。餅を食べる場合は、出来る限り低糖質な食材を組み合わせるようにするのが大切です。
餅の太る食べ方②脂質の多い食材との組み合わせ
餅との食べ合わせで脂質の多い食材にも注意が必要です。例えば、チーズやバターなどがたくさん使われる餅グラタンは、高脂質、高カロリーなメニューの1つです。また餅をカットしてチーズをかけて焼くと、食べた量が把握できず食べ過ぎにもなります。
牛肉や豚バラ肉、マヨネーズなども脂質の多い食品に分類されます。餅を使ったピザや餅入りのお好み焼きなども、ダイエット中は避けるようにしましょう。とはいえ、チーズや牛乳、ヨーグルトなどの乳製品には本来GI値を下げる働きがあります。食べ過ぎはよくありませんが、餅料理のアクセントや軽めのデザートになら取り入れてもよいでしょう。
餅の太る食べ方③揚げ餅
トンカツや天ぷら、唐揚げなどと同じく、揚げ餅も定番の太る食べ方です。たとえパン粉や天ぷら粉などの衣がついていないとしても、餅が油を吸収してカロリーが大幅にアップします。
また揚げ餅にしっかり味つけをすると、食欲増進効果で食べ過ぎる恐れも出てきます。特にダイエット中は、揚げ餅を食べるのは控えるのがおすすめです。
もち米のダイエット効果
餅と同じく高GI、高カロリーで太ると思われがちなもち米ですが、実は食生活に上手く取り入れることでダイエット効果をより高めることができるようです。ここからは、もち米のダイエットに嬉しい栄養素を詳しく見ていきましょう。
「もち米ダイエットって本当に効くの?」「どんな栄養素がダイエットに効果的なの?」と思っている方も、ぜひチェックしてみてください。
咀嚼回数が多くて腹持ちがいい
普通のごはんよりもモチモチとした食感が強く、粘り気があるのがもち米の特徴です。飲み込むまでの咀嚼回数が多いため、ひと口食べるのにも普段より時間がかかります。よって食べる量が少なくても満腹感が得られやすく、結果的にダイエットにも効果があると言われています。
また、もち米は腹持ちがよいというのもメリットの1つです。この腹持ちの良さにはもち米のでんぷんアミロペクチンが関係しています。アミロペクチンは水と一緒に加熱することで粘りが強くなる成分で、消化されるスピードが緩やかなため少量でも長い間満腹感が続きます。
カリウムでむくみの予防
長時間のデスクワークや水分の大量摂取などで、夕方になると足がむくむということはありませんか?カリウムには、ナトリウムとのバランスを保ちながら細胞内の水分量を調整する働きがあります。そのため、もち米を食べるとむくみ予防や解消にも役立てることができるのです。
炊いたもち米100gには28mgのカリウムが含まれています。むくみ太りが気になる方は、血流を良くするマッサージやストレッチなどと一緒に、ぜひもち米を食生活に取り入れてみてください。
アミロペクチンで代謝の促進
もち米の粘り成分アミロペクチンには、食べると胃を温めて熱を保つ役割があります。また体を温めると血流が良くなるため、代謝アップにも効果が期待できるようになります。
代謝が上がれば同じ運動量でもカロリー消費や筋肉のつき具合にも差が出てくるので、普段から運動しているならもち米を食べない手はないでしょう。「ダイエットで運動しているけれど痩せない」「なかなか運動の効果があらわれない」という方にもおすすめです。
ビタミンB1で新陳代謝の向上
ビタミンB1というと豚肉のイメージが強いですが、炊いたもち米100gにも0.03mgのビタミンB1が含まれています。ビタミンB1は、糖質の代謝に必要不可欠な水溶性ビタミンで、エネルギー代謝に関わる縁の下の力持ちのような存在です。
ビタミンB1を摂ると新陳代謝の向上にも期待できます。ダイエットや肌の健康を保つうえでも重要な栄養素と言えるでしょう。
逆にビタミンB1が不足すると、エネルギーが代謝できずに乳酸という疲労物質がたまり、めまいや倦怠感、食欲不振などが起こります。ビタミンB1は調理中に損失する度合いが大きく水に溶ける性質なので、推奨摂取量よりも多めに摂るよう心がけましょう。
餅で太るかどうかは食べ方次第
この記事では、餅で太る原因や太りにくい食べ方、おすすめの食べ合わせなどについて紹介しました。太るからとつい敬遠しがちな餅ですが、低GIや食物繊維が豊富な食材を組み合わせるとその心配は減らせます。ごはん1膳を餅1個に置き換えるだけでも摂取カロリーが減らせるので、ダイエットをしている気負いなく食事も楽しめるでしょう。
もち米の炭水化物は、消化しやすく便秘解消にも役立つと言われています。また餅と一緒に温かい汁物を食べれば、体が温まり代謝が良くなってダイエット効果も倍増します。ぜひ、この機会に餅をダイエットに取り入れてみてください。