りんごの皮には栄養が豊富!皮ごと食べる時に心配な農薬も解説
りんごを皮ごと食べて健康や美容に役立ててみませんか?りんごの皮に含まれるポリフェノールには、アンチエイジングやダイエットなど様々な栄養効果があると言われています。気になるりんごの農薬や食べ方レシピなども含めて、りんごの皮の魅力に迫ります。
りんごの皮は食べた方がいい?
程よい酸味と甘みが魅力的なりんごは、そのまま食べるだけでなく、お菓子にしたりサラダに加えたりと様々な料理に使われる人気の果物です。幅広い世代から好まれるりんごですが、食べるにあたって皮をむく、むかないということで意見が分かれたことはありませんか?
実は、りんごの皮にはポリフェノールなどの体に嬉しい栄養素がたくさん含まれていると言われています。ここでは、りんごの皮の栄養効果を始め、農薬やりんごの皮を使った美味しい食べ方などを詳しく紹介します。
りんごの皮に含まれる栄養
りんごの皮あり・なしの栄養
りんご皮あり | りんご皮なし | |
エネルギー | 61kcal | 57kcal |
タンパク質 | 0.2g | 0.1g |
脂質 | 0.3g | 0.2g |
炭水化物 | 16.2g | 15.5g |
糖質 | 14.3g | 14.1g |
カリウム | 120mg | 120mg |
カルシウム | 4mg | 3mg |
マグネシウム | 5mg | 3mg |
亜鉛 | 0.1g | 0.0g |
βカロテン | 27μg | 15μg |
ビタミンE | 0.4mg | 0.1mg |
ビタミンC | 6mg | 4mg |
葉酸 | 3μg | 2μg |
食物繊維 | 1.9g | 1.4g |
それぞれ100gあたりの皮あり、皮なしりんごの栄養素です。2つを比較すると、皮ありのりんごの方が全体的な栄養素の数値が高いのがわかります。特にβカロテンやビタミンE、ビタミンCの値が高く、アンチエイジングといった美容効果を期待するのであれば、りんごは皮つきのまま食べるのがよいようです。
りんごの皮に多く含まれるポリフェノールの効果
りんごには、りんごポリフェノールと総称されるポリフェノールが多く含まれています。りんごを切って放置していると茶色くなる現象は、りんごポリフェノールが酸素に触れることで起こります。りんご全体に含まれるりんごポリフェノールですが、実は果肉部分よりも皮に多く含まれています。
りんごポリフェノールの約6割を占めるのがプロシアニジンと呼ばれるポリフェノールで、高い抗酸化作用があるとして知られています。抗酸化作用には活性酸素を除去する働きがあり、肌のシミやシワ、風邪の予防など健康や美容に嬉しい効果をもたらしてくれます。
また脂肪を分解する働きもあるため、食前にりんごを食べたり、肉と一緒に食べたりするだけで、脂肪の吸収を抑制することも可能となります。ダイエット中の方も、りんごを上手く活用すると内臓脂肪の減少などに役立てることができるでしょう。
リンゴの皮に農薬は残っている?
様々な効果効能があるりんごの皮ですが、食べる上で気になるのが農薬ではないでしょうか?ここからは、りんごの皮についた農薬やその洗い方について紹介していきます。ぜひ皮ごとりんごを食べて、体に嬉しい健康、美容効果を取り入れましょう。
りんごの皮がベタベタしている場合
りんごを購入する際、皮がテカテカしていたりベタつきが気になったりすることはありませんか?この皮のベタつきは油あがりと呼ばれる現象で、リノール酸やオレイン酸などの不飽和脂肪酸が表皮にあらわれたものです。
よく心配されるようなワックスや農薬がついているのではなく、りんごが新鮮で栄養価が高いことを示す証拠となります。りんごの皮にベタつきがあるものを見かけたら、お買い得だと思って購入することをおすすめします。
りんごの皮に白い粉がついている場合
果物売り場に並ぶりんごの中には、ときおり皮に白い粉がついているものを見ることがあります。この白い粉も農薬ではなくブルームと呼ばれる果粉で、りんごが自ら作り出したろう物質がもとになっています。
このろう物質は、りんごが雨露から身を守ったり水分の蒸発を防いで新鮮さを保つ働きをしています。ぶどうやプルーン、きゅうりなどもりんごと同じようにブルームを出しており、農薬ではないので皮ごと食べても全く問題ありません。
食べるときに心配な農薬
国産のりんごは、基本的に農薬を気にすることなく食べることができます。なぜなら、日本の残留農薬の基準値は非常に厳しく、販売されている国産のりんごは非常に農薬の残留が少ないためです。また日本では収穫後に農薬散布を行わないということも理由にあげられます。
しかし外国産のりんごは別です。海外から輸入されるりんごは、農薬の使用基準が甘く、害虫駆除などの目的で収穫後の農薬散布が認められています。皮ごと食べるということを考えると、国産のりんごを選ぶのが最善と言えるでしょう。
ただ外国産のりんごは加工目的で輸入されるのが主で、一般的に店頭に並ぶことはほとんどありません。そのため国内ではそれほど気にする必要はないですが、海外でりんごを購入する際は農薬の存在を忘れないようにしましょう。
りんごの洗い方
りんごの皮についた農薬は、基本的に水洗いだけで除去が可能です。流水にりんごをあて、手で優しくこするように洗えばほとんどの農薬は水とともに流れ落ちます。ですが、完全に農薬が取り除ける訳ではありません。
水洗いだけでは農薬の付着が気になるという方は、重曹洗いをおすすめします。方法としては水で濡らしたスポンジに食品用の重曹をつけ、数十秒ほどりんごの皮をこすればOKです。
または水の中に重曹を溶かし、りんごを10分程度浸けておくだけでも構いません。長時間置くとりんごの栄養成分まで抜け出してしまうので、長くても15分ほどに留めましょう。他には酢水や塩水に浸けたり、野菜、果物対応の台所用洗剤で洗って流水で30秒すすぐという方法もあります。
りんごの皮の食べ方
最後に、りんごの皮を使った食べ方を紹介します。りんごの皮は、果肉ごと食べる以外にも様々な食べ方があります。「皮の食べ方がわからない」「皮を使った美味しいレシピが知りたい」という方は必見です。
アップルティー
- りんごの皮1個半
- 湯カップ1杯分
- ティーバッグ1個
- 砂糖お好みで
- ハチミツお好みで
- ティーポットにティーバッグとりんごの皮をちぎり入れます。
- 1に湯を注ぎ、蓋をして8~10分蒸らします。カップに注げば出来上がりです。
りんごの皮を使ったアップルティー1杯分のレシピです。りんごの皮の色や香りが紅茶にうつったアップルティーは、上品で香り高く優雅な気分に浸れます。皮だけでなく、りんごの芯も一緒に入れると更に風味豊かなアップルティーが作れるでしょう。
りんごの皮のかき揚げ
- りんごの皮適量
- 天ぷら粉適量
- 水適量
- 揚げ油適量
- りんごの皮は5mm幅に切っておきます。ボウルに天ぷら粉と水を混ぜ、少しとろみがつくほどに調整します。そこにりんごの皮を入れてさっとかき混ぜます。
- フライパンに揚げ油を入れて170℃に熱し、食べやすい大きさにまとめた1を揚げていきます。キツネ色になり、油を切ったら完成です。
ほんのり甘いりんごの皮のかき揚げは、おやつやワインのお供に最適です。揚げた後にシナモンを振ったり生地に粉チーズを混ぜたりすると、色々な味わいを楽しむことができます。
りんごの皮の砂糖煮
- りんごの皮2個分
- 砂糖大さじ1~
- レモン果汁4~5滴
- りんごの皮は好みの大きさに刻みます。
- 小鍋にりんごの皮、砂糖を入れて全体を混ぜ合わせたら、水気が出るまで少し放置します。
- 2に大さじ2の水を加えて火にかけます。焦げ付きそうな時は、更に水を加えて煮込みましょう。
- 皮がある程度柔らかくなり、綺麗な赤色になるまで水分を飛ばしたら火を止めます。レモン果汁を加えて全体を混ぜたら完成です。
りんごの皮の砂糖煮は、ヨーグルトに入れたりパウンドケーキに混ぜたりと様々な食べ方が楽しめます。綺麗な色合いを活かしてお菓子作りに利用しましょう。
りんごの皮は有効に利用しよう
この記事では、りんごの皮の栄養素や農薬、食べ方について紹介しました。りんごの皮は、健康や美容、ダイエットなどに効果が期待できる魅力的な食材です。普段はりんごを皮ごと食べないという方も、砂糖煮やかき揚げなどにすると無駄なく栄養を摂取することができます。
りんごの皮が口に残るのが気になる方は、皮や芯を使ってアップルティーにするのもおすすめです。ぜひりんごの皮を有効活用して、色々なレシピに挑戦してみてください。