2019年10月02日公開
2024年09月28日更新
アワビの美味しい食べ方!下処理・さばき方から絶品バター焼きまで解説
アワビは殻以外ならほとんど食べる事ができる食材です。本記事ではアワビの美味しい食べ方と調理方法を紹介します。またアワビのさばき方から肝の下処理なども解説していきます。アワビの調理方法や食べ方を参考にしてみて下さい。
アワビを美味しく食べるには?
アワビはバター焼きやお刺身で美味しく食べる事ができますが、他にも美味しい食べ方があります。種類やサイズなどによって違っていたり、旬の時期ならではの食べ方があったりします。本記事ではアワビの一番美味しい時期や種類、サイズを詳しく説明していきます。
そしてアワビ本体や肝のさばき方、下処理などの解説や、美味しい食べ方の調理方法などをまとめていきます。
一番美味しい時期は?
アワビの一番美味しい時期は産地や種類によって異なります。北海道や東北地方では冬が旬となり、関東以南では夏が旬になります。やはり一番美味しい旬なものを食べる事が一番ですので、購入する際には季節ごとにどこで取れたアワビなのか確認してみましょう。
アワビの種類
日本で取れるアワビは4種類あります。クロアワビ、メガイアワビ、マダカアワビ、エゾアワビです。身や貝殻が青黒いのがクロアワビで、赤褐色なのがメガイアワビ、メガイに近いですが貝の身が厚くて深いのがマダカアワビ、クロアワビの変種である北方系のエゾアワビがあります。
生息している種類ごとの分布を紹介すると、メガイアワビとマダカアワビは、茨城県より南の太平洋沿岸、新潟県より南に位置する沿岸部から九州と朝鮮半島沿岸部です。エゾアワビは秋田から稚内、北海道地域などの太平洋沿岸に生息しています。
食べごろのサイズ
食べごろのサイズは調理方法によって変わります。刺し身は約10cmから13cm、グラム数にすると約100gから200gになります。ステーキは約13cmから18cm、約200gから600gです。
また食べごろのサイズが市場に出るのは、4月上旬から9月中旬です。この時期は単価が安くて狙い目ですので、その時を狙って購入しては如何でしょうか?また食べごろのサイズを把握する事が美味しい食べ方のポイントにもなります。
アワビのさばき方・下処理方法
アワビを直接殻付きの下処理をする機会も少ないでしょう。どうやって捌いたり料理の下処理をすれば良いのか、分からない方も多いのではないでしょうか?そんな方に分かりやすく、8つの手順を追って解説しますので是非参考にして下さい。
手順①
まず身の部分をタワシで洗いましょう。タワシが無い場合は塩を付けて手で洗えば代用となります。身を洗うのは表面に付いている、ぬめりや汚れをとるためです。注意しなければいけないのは強く洗いすぎると、身が固くなるのでほどほどに洗いましょう。
手順②
続いて殻と身の間に切れ目を入れます。まずここで切り込みを入れるには、身と殻の間にある貝柱を手で探って見つけましょう。そして貝柱の見当がついたら殻と貝柱にナイフなどを差し込みます。ナイフや貝剥きがない場合はスプーンを使って代用しましょう。
注意しなければならないのはあまり強くナイフを入れすぎると、肝や身など他のところを傷つけるのでゆっくり丁寧に入れましょう。
手順③
次にここで貝殻から身を取り出します。身を取り出すポイントは殻の身から内側に沿って、滑らせようにして貝柱を剥がすことです。そしてもう一つのポイントはしっかりと手を使って殻を固定してから行います。せっかくの高級食材ですからゆっくり丁寧に身を取り出しましょう。
手順④
そっと身を持ち上げ貝柱が剥がせたら、貝殻の奥にあるワタを殻から傷つけないようにゆっくりと丁寧に剥がしましょう。ここでのポイントは最初の手順②で切り込みをナイフで入れたところから剥がすことです。そうすれば肝などが傷つかずに済みます。
手順⑤
殻から身を外すポイントは手で殻の際をなぞるようにして外すことです。肝が奥についていますので、傷つけないよう注意をしながら肝と身を分けます。そして殻から内蔵とヒダを手で剥がしながら肝をそっと取り出します。
手順⑥
肝を取り出したら砂袋をナイフで取り除きます。砂袋以外は全部食べられるので、砂袋だけを忘れずに切り取っておきましょう。ここでのポイントは砂袋を取っても砂が残っているので、水洗いしながら砂を落とすようにして、手ぬぐいなどで肝のぬめりと水気を取り除くことです。
手順⑦
身と肝の結合部分に包丁を入れ、山形に切れ目に入れます。そこをくちばしと言い、身を殻から取り出したら手を使ってくちばしの部分を取り除きましょう。くちばしというのは固くて食感が良くないため切りとります。くちばしを切りとることは、美味しい食べ方のポイントです。
手順➇
殻から身、肝、ひも、口の部位を取り外したら流水で洗って下さい。流水で綺麗に洗ったら、下処理はこれで完了です。
アワビの美味しい食べ方・調理方法
アワビは刺し身や素焼きという調理意外にも幾つかの調理方法があります。ここでは更に美味しい食べ方の調理方法を紹介していきます。是非美味しい食べ方を参考にして調理してみて下さい。
バター焼き
アワビのバター焼きはアワビ料理の中でも定番且つ手早く調理でき人気です。ただ焼くだけと思っている方が多いかもしれませんが、実はいくつかのポイントがあります。今回は手順を踏みながら詳しく見ていきましょう。
手順①
殻から身、肝、ヒモを切り落とします。そしてアワビのくちばしをキッチンバサミ又は手で取り除きましょう。このくちばしはとても硬く、残っていると食べた時に違和感があるので綺麗に取り除くようにして下さい。次に身の表面に格子状の切れ目を入れます。切れ目を入れたら軽く塩コショウをして下処理は完了です。
手順②
次はフライパンにバターを入れて、溶けるまで待ちます。バターが完全に溶けたらさばいた身、肝、ヒモを一気に入れ、中火で焼いていきましょう。バターで焼くと焦げやすいので、頻繁に入れた具材をひっくり返して下さい。
手順③
次にソースを作っていきましょう。具材の入ったフライパンにバター10gを入れてゆすりながら溶かして下さい。最後にソースの味身をしながら、塩コショウで味を調えていきましょう。具材の大きさなどで調味料の量が変わってくるので、最後の味見は最も重要と言えます。
肝の食べ方
ここでは肝の食べ方の一つ、肝ソース焼きを紹介します。まず身の下ごしらえをした後、肝を取り出しまな板の上で包丁を使って液状になるまで叩きましょう。そしてステンレスのボールを用意し、その中に液状になった肝と調味料を入れます。調味料は醤油、塩、にんにく、ポン酢、わさびです。
さらにボールの中で粘りがでるまでスプーンで混ぜます。フライパンにバターを入れ、アワビを焼き上げた後の焼き汁に液状の肝を入れて箸で混ぜます。最後にある程度の固まりが出来るまで焼くと完成です。他にも肝の食べ方があるので調べてみては如何でしょうか?
煮アワビ
高級料亭などで見かけることのある煮アワビですが、家庭でも簡単に作ることができます。味を染み込ませる為に多少時間がかかりますが、柔らかい身に甘辛い醤油ダレが染み込んで絶品です。
手順①
まずは身を柔らかく煮ていく調理としては、水1・身1の分量をお鍋に入れ中火で沸騰するまで待ちます。その後だし昆布を数枚入れキッチンペーパーで落し蓋をしてさらに煮立たせます。
お鍋の中でボコボコと気泡が立っているぐらいの火力を、約2~3時間キープして下さい。柔らかくなったかどうかは、身の真ん中に竹串を刺してスーッと入ればOKです。
手順②
次に調味料を入れていきます。醤油1・みりん1・酒1の割り合いで味付けをしていきましょう。ここでポイントなのが、少し薄いかな?と思う程度に味付けをすることです。理由は煮た後長時間かけて味を染み込ませるので、最初は薄めの味付けを心がけましょう。
手順③
調味料を入れたら中火で約20~30分煮立たせます。その後煮汁を冷まして、冷蔵庫に1日おけば中まで味が染み込んで美味しい煮アワビの完成です。
半生で柔らかいオーブンでの焼き方
ここではオーブンを使用し、柔らかく仕上げる事で子供でも食べやすい美味しい食べ方を紹介していきます。
手順①
まず最初に殻や身をタワシで洗います。水を流しながら洗うと良く汚れが落ちるのでおすすめです。そして洗ったアワビをアルミシートを敷いたオーブンの鉄板に乗せます。
手順②
オーブンを250度に設定し約5分加熱していきます。大きさによって加熱時間が変わるので、アワビの様子を見ながら加熱して下さい。
手順③
アワビを焼き終えたらトングや箸で取りだし、まな板に乗せましょう。軍手をはめアワビを持ち、利き手でバターナイフ等の小さめのナイフを持ちます。そして殻の薄い方からナイフを刺し込み、身を外します。
手順④
身を取りだしたら食べやすいサイズに切り、お好みでレモン汁やカボスをかけて出来上がりです。
アワビの食べ方まとめ
本記事では、アワビの色々な食べ方を紹介してきました。アワビはバター焼きや煮あわびなど和洋どちらにも合います。また少し生状態で食べるのもおすすめです。殻付きの場合は下処理が必要ですが、今回紹介した方法を参考にして頂ければ問題なく調理できます。新鮮なアワビが手に入った際には、さばき方・調理方法を試してみましょう。