2019年09月25日公開
2024年09月28日更新
カンジャンケジャン・ヤンニョムケジャンの食べ方!アレンジレシピも解説
ケジャンはその美味しさからご飯どろぼうの異名をもつ人気の食べ物です。食べ方が難しいイメージですが、コツを掴めば簡単に食べることができます。本記事ではカンジャン・ヤンニョム2種類のケジャンの特徴と、レシピと食べ方のコツを紹介します。
カンジャンケジャン・ヤンニョムケジャンとは?
ケは韓国語でカニ、ジャンは醤という意味をもつケジャン。皆さんはこの韓国の珍味の事を知っていますか?ワタリガニを生のまま醤油やヤンニョムダレに漬け込んだケジャンは、その美味しさからご飯どろぼうの異名を持つ韓国を代表する珍味です。
韓国人だけでなくケジャンを食べた多くの日本人がその味の虜になっています。ワタリガニの旨味は漬け込むことで更に倍増し、濃厚な味付けとなります。本記事ではケジャンの食べ方と、カンジャンケジャン・ヤンニョムケジャンの違いを紹介します。ヤンニョムケジャンを使ったアレンジレシピも参考にしてください。
カンジャンケジャンとは?
ケジャンにはカンジャン、ヤンニョムの2種類があり、それぞれに違いがあります。カンジャンケジャンは簡単にいうと、ワタリガニの醤油漬けのことです。最大の特徴はカニを生のまま漬け込むことです。
その為、使うワタリガニは鮮度が大切です。鮮度のいいワタリガニを入念に洗ったら、野菜やお酒、醤油で作ったつけダレに漬け込みます。漬け込まれたカニの身は生なのでプリプリの歯ごたえで、カニみそはトロトロです。
醤油ダレが染み込んだカニの身は濃厚で旨味の塊です。甲羅にご飯を入れてカニ味噌を絡めれば、ご飯が何杯でも食べられる、まさにご飯どろぼうという名にふさわしい美味しさです。
ヤンニョムケジャンとは?
続いて紹介するヤンニョムケジャンは、別名・カニのキムチ漬けと言われるコチュジャンベースのつけダレに漬けたケジャンです。生のワタリガニを漬け込む点は同じですが、ベースの漬けダレが違うのです。
唐辛子やニンニクにコチュジャン、砂糖などで作ったヤンニョムダレは、辛いのに甘さも感じられる奥深い味です。そんなヤンニョムダレにたっぷりと漬け込んだワタリガニは濃厚で、甘辛いタレはご飯もお酒もグイグイ進みます。
カンジャンケジャンの食べ方
実は現地韓国でもケジャンの食べ方は、お店や家庭によって色々な食べ方があると言われています。これといった決まった食べ方はないのですが、綺麗に美味しく食べるにはいくつかコツがあるので紹介します。食べ方の基本となるので参考にしてください。
食べ方の手順
お店でケジャンを注文すれば、大抵は食べやすいよう切ってくれます。最近日本でも市場や通販でケジャンが手に入るようになりましたが、自宅で食べる場合は自分で捌く必要があります。捌くときに必要なものはキッチンバサミなので、用意して手順通りカットしてください。
手順①手足をカットする
まずカニのひっくり返し、手足をハサミでカットします。このときにカニの裏側のふんどしという部分も手で取り除きます。画像のようにふんどしを手で取りますが、取りにくかったらハサミで切り落とします。
手順②甲羅を半分に割る
ふんどしを剥がした場所から手を入れて、甲羅を半分に割ります。半分に割ると甲羅に砂袋という袋状の膜のようなものが付いているので、こちらを剥がします。
手順③エラを取る
エラは食べられないので取り除きます。手で簡単に取れますがハサミで切り取ってもいいでしょう。
手順④食べやすいように切る
エラを取ったカニはハサミで縦半分に切って、更に横半分に切ります。切っている時カニの身が滑り落ちることがあるので注意してください。盛り付けたらタレをかけて、お好みで薬味を添えます。
手順⑤胴体の食べ方
胴体は切ってあれば簡単に食べることができます。カニを殻ごとぎゅっと押すと中身が出てきます。出てきた中身を吸うように食べれば、とろりと甘い身を味わうことができます。
手順⑥足の食べ方
足の部分はカニスプーンで身をほじって食べてもいいのですが、殻を噛んでカニの身を堪能して最後に殻を吐き出す豪快な食べ方もあるようです。小さめのカニの足は食べにくいので本場に習って豪快に食べてもいいのですが、殻を飲み込んだり口を傷つけないよう気をつけてください。
手順⑦ご飯と共に味わう
ケジャンの甲羅にはカニ味噌がたっぷり入っています。カニ味噌とご飯を混ぜて食べると、たまらなく美味しいことからご飯どろぼうと呼ばれているほどです。
甲羅に付いたカニ味噌は丁寧にスプーンや箸でこそげ取ります。よく混ざるよう丁寧に取りましょう。適量のご飯を甲羅に入れてよく混ぜたら、お好みでごま油や韓国海苔と一緒に味わいます。カニ味噌の濃厚な旨味ととろけるような食感がご飯に絡みついて箸が止まらなくなる美味しさです。
合うお酒
ケジャンは濃いめの味付けでお酒にもよく合います。韓国料理であるケジャンは韓国のマッコリとの相性は抜群です。程よい酸味と甘さで女性にも人気が高いマッコリと、ケジャンの組み合わせは鉄板です。
韓国焼酎もおすすめのお酒です。韓国焼酎は辛い食べ物と相性がいいと言われているので、特にヤンニョムケジャンと合わせるのがおすすめです。
その他にもビールや日本酒ともよく合うので、どんなお酒と楽しもうか考えながらケジャンを堪能してみてください。
ヤンニョムケジャンの食べ方・アレンジレシピ
濃厚なタレがたっぷりついたヤンニョムケジャンは、色々なアレンジを楽しむことができます。生で食べるのに抵抗がある人は、紹介するレシピを参考に少しアレンジした食べ方で楽しんでみてはいかがでしょうか?
ケジャン鍋
- ケジャン4肩
- 白菜キムチ適量
- 豆腐1丁
- えのき1/2袋
- つくね
- 水菜
- 日本酒
- 水適量
- 味噌大さじ2
- ケジャンを食べやすいよう捌きます。
- 白菜も食べやすいように切って、汁も取っておきます。
- 鍋に切った材料を全て並べ、ケジャンの汁と白菜の汁を加えます。
- 酒と水をひたひたになるくらい注ぎ、15分ほど煮たら味噌で味を整えます。
- 仕上げに水菜を添えて出来上がりです。
ケジャンを生で食べるのは抵抗があるという人も、鍋にすれば美味しく食べることができます。カニの出汁が出て、コクと旨味たっぷりの美味しいスープになります。キムチ鍋や寄せ鍋にケジャンを加えるのもおすすめの食べ方です。
ケジャンの味噌汁
- ケジャン1杯
- 水適量
- ねぎ
- 油揚げ
- 味噌
- ねぎは斜め切り、油揚げは食べやすい大きさに切ります。
- 鍋に水を入れ火にかけ沸騰したら、食べやすい大きさに切ったケジャンを汁ごと入れます。
- 再沸騰したらねぎと油揚げを加えます。
- 具材が煮えたら火を止め、味噌を溶かします。
鍋より簡単にケジャンの美味しさを味わえる簡単なレシピです。紹介したレシピではねぎと油揚げを具材にしていますが、豆腐や大根、きのこなどどんな具材でも美味しく食べることができるでしょう。
ケジャンのクリームパスタ
- ケジャン2〜3片
- にんにく1片
- オリーブオイル大さじ1/2
- ブラックペッパー適量
- 酒大さじ1
- ほうれん草1掴み
- 生クリーム
- 塩適量
- パスタ90g
- フライパンにオリーブオイルを敷き、にんにくのみじん切りを炒めます。
- ほうれん草とタレがついたままのケジャンを加え、酒を加え炒めます。
- 生クリームを加え軽く煮詰めます。
- 塩こしょうで味を整えたら、茹でたパスタを加えて絡めます。
ケジャンを洋風の味付けで楽しむ食べ方です。ワタリガニパスタのケジャンバージョンだと思えばイメージしやすいでしょう。具材はほうれん草のみのシンプルなレシピなので、味が薄ければタレを足して調節してください。
ヤンニョムケジャンの炒め物
- ケジャン
- サラダ油
- 香草お好みで
- ケジャンを食べやすいようにカットします。
- フライパンに油を熱し、ケジャンを弱火でじっくり炒めます。
- ケジャンの汁をたっぷり加え、全体が馴染んだら完成です。
ケジャンを炒めるだけで、香ばしさが加わって生にはない美味しさになります。タレを多めに入れれば、パンをつけたりご飯と絡めて食べることができます。生よりこの食べ方の方が好きという人もいるくらい美味しい食べ方です。
ケジャンの食べ方まとめ
日本でも韓国料理はとても人気がありますが、ケジャンはまだまだ馴染みのない食べ物です。しかし一度味わった人は、こんな美味しい食べ物があったのか?と虜になってしまうと言います。
ケジャンを食べるためだけに何度も韓国に足を運ぶ人もいるというのですから、その美味しさをうかがい知ることができます。生の新鮮なワタリガニから作られるケジャンは、高価な食べ物ですが韓国にはたくさんの専門店があります。安く食べられる店も多いので韓国旅行に行った時は本場の味を味わってみてください。
日本でも美味しいケジャンを食べられるようになってきたので、機会があったら味わってみてください。濃厚トロトロな食感と、旨味溢れる味わいの虜になってしまう事でしょう。