2019年07月20日公開
2024年09月23日更新
クランベリーの栄養に注目!健康への効果効能がすごい!
クランベリーは真っ赤な小さな実の中にさまざまな栄養素を含んだミラクルフルーツです。たっぷり詰まった栄養は私たちの体にもうれしい効果効能がたくさんあるため見逃せません。今回はクランベリーの驚きの健康効果を中心に、どんな味なのかどこが原産なのかといった基本的な情報もお伝えしていきます。クランベリージュースやスコーンといった美味しいレシピも取り上げていますので、健康や美容に興味のある方は最後までチェックしてください!
クランベリーとは?
鮮やかな赤色の実、クランベリー。ラズベリーやブルーベリーと並んでケーキやジュースなどに使われる人気の果実です。ここではクランベリーがどういった種類で味なのか基本的な情報をまとめました。あまり知られていない栄養価や効果効能を知る上で知っておきたい情報を紹介します。
寒冷地に自生するツツジ科の小果実
クランベリーはアメリカ原産の果実です。樹高10cmほどに育つツル性の果樹で、北アメリカの冷涼な泥炭地に自生するツツジ科の一種です。
クランベリーという名前はその実を好物とする鶴(Crane)と実(Berry)が由来だという説や、花の形が鶴のくちばしのように見えることから名付けられたなど諸説ありますが、鶴とは切っても切り離せない関係のようです。
クランベリーが日本に輸入されたのは1977年で、そのまま食べたり調理するほか鉢植えとして観賞用としても流通しています。和名は「つるこけもも」といいブルーベリーやラズベリーに比べて日本ではまだあまり知名度がありませんが、アメリカやヨーロッパでは身近なフルーツとして親しまれています。
クランベリーの実は大きさが1~1.5cmほどの楕円形をしていて、表皮の色は赤~黒っぽい赤へのグラデーションを描いています。旬の時期は9月下旬から春先にかけてですが、雪が積もっている間は収穫することができないデリケートな果実でもあります。
医薬品として重宝されていた
クランベリーの原産地がアメリカであることはすでにお伝えしましたがその歴史は古く、クランベリーの高い栄養価やその効果効能を熟知していたアメリカ先住民は医薬品としても使用していたと言われています。17世紀のアメリカ開拓時代には栄養失調で苦しむ開拓者に、アメリカ先住民が栄養食としてクランベリーを提供していたこともあります。
クランベリーはアメリカの開拓者にとって貴重な食物であったということから、アメリカでは11月の第4木曜日に行われる感謝祭(Thanks giving Day)の日にクランベリーソースを添えた七面鳥を食べることが伝統となっています。
味は?
クランベリーは真っ赤な見た目に反して、中の果肉は白く皮が硬めなのが特徴です。生のまま食べた場合味は酸味が強く、物によっては舌にエグミが残ることもあり好き嫌いが分かれます。そのため生で食べるというよりも砂糖を加えるなどしてジュースやソースにして食べたり、ジャムやお菓子などに使われることが多いです。
料理やお菓子、パンに使うとクランベリーの味と程よい酸味が引き立ちとても美味しく感じます。鮮やかな赤色を活かしてケーキやクッキー、ジュースやカクテルにも重宝され、甘さを抑え爽やかな味わいに仕上げる効果を果たします。
クランベリーの栄養と健康への効果効能
クランベリーという名前は有名でも実は含まれている栄養価や効果効能についてはあまり知られていなクランベリーは知れば知るほどすごい栄養を含んだミラクルフルーツなので、その詳細を見ていきましょう。
ポリフェノール(プロアントシアニジン)
真っ赤なクランベリーにはポリフェノールの一種であるプロアントシアニジンという栄養素がたっぷり含まれています。プロアントシアニジンは非常に高い抗酸化力を持っていて細菌の繁殖を抑えたり、血液をサラサラにする効果や動脈硬化の原因とされる酸化LDLの育成を生成するなどさまざまな働きがあります。
アメリカではクランベリーの栄養による効果効能が認められ民間療法として使われているほか、医学の世界でも学会でその効能の研究が発表されるなど注目を浴びています。
腎機能の活性化
プロアントシアニジンの代表的な効果効能として腎機能の活性化があります。腎臓は体内の不要な水分などを尿として排泄する機能を持った臓器ですが、抗炎症作用と抗酸化作用のあるプロアントシアジニンを摂取することで腎臓の機能を維持し、利尿作用を高めて体内の余分な水分や老廃物の蓄積を防ぐ効果があります。
プロアントシアニジンの抗酸化作用によって血液の滞りを改善する効能もあるので、腎機能正常に保ちむくみを防ぐ効果があります。特に暑い夏には水分をたくさん摂取するため代謝が悪くなりむくんで顔や足がパンパンになることがあるので、そんな時はむくみ解消にクランベリーを取り入れると効果的だと言われています。
血流の改善
プロアントシアニジンには、LDLコレステロールの酸化を抑えることで血管を広げたり血管の炎症を軽くして血流の流れをよくする効能があるので血流の改善に役立ちます。脳卒中や脳梗塞など血流が滞ることによって起こる病気の予防にも役立ちますので、積極的に摂取したい栄養のひとつです。
抗炎症作用と抗酸化作用
クランベリーには抗酸化作用や抗炎症作用を持った栄養物質が豊富に含まれているので、健康に対する働きかけはもちろん美容にも抜群の効果があります。
シミやたるみなど原因は肌の細胞に悪影響を及ぼす過剰に発生した活性酸素です。クランベリーに含まれる抗酸化作用を持つ栄養素が活性酸素を除去するので肌の細胞を健康に保ち、美肌に対して大きな効果が得られるのです。
悪玉コレステロールの抑制
アメリカの医学博士によるとクランベリーに含まれる栄養素であるプロアントシアニジンには心血管系を守り悪玉コレステロールを抑制する効能があると発表されています。悪玉コレステロールの発生を抑えるだけでなく酸化を抑えてくれる効果もあるので生活習慣病の予防にもつながります。
キナ酸
クランベリーには有機酸のキナ酸もたっぷり含まれています。あまり聞きなれない成分かもしれませんが、実は医学的にもとても効果が期待されている栄養素です。南アメリカ原産のキナという樹木から発見されたキナ酸にはさまざまな効果があることから世界中で研究が進められています。
膀胱炎と尿道炎の予防
キナ酸の効果で最も期待されているのが尿路感染症の予防改善です。キナ酸が体内に吸収されると、肝臓で馬尿酸という物質に代謝され排出する尿を酸性にしてくれる効果があります。酸性の尿中では細菌の繁殖が抑制されるので、膀胱炎や尿道炎など尿路で最近が発生することによって起こる尿路感染症を予防する効果があるとされています。
腎盂腎炎の予防
腎盂腎炎は腎盂という腎臓内の尿がたまるところに細菌が繁殖し腎臓にまで炎症が及んだことで起こる病気です。キナ酸には尿を酸性に保ち細菌の繁殖を抑える効果があるため腎盂腎炎の予防に高い効果があると考えられています。また腎臓に繁殖する好ましくない細菌を追い払い再付着するのを避ける効果があるということです。
尿結石の予防
尿結石は腎臓から尿道までの尿路に結石が生じる疾患でひどくなると排尿時に激しい痛みや残尿感を覚えたり、頻尿や血尿、嘔吐や激しい痛みを伴うこともある怖い病気です。キナ酸には尿を耐菌性のある酸性に変えることで尿路に生じる結石の排出を促し尿路の健康維持に効果を発揮すると言われています。
ビタミンE
出典: https://horti.jp
クランベリーにはポリフェノールと共に若返りビタミンと言われるビタミンEもたくさん含まれています。ポリフェノールとビタミンEという抗酸化作用の高いWの栄養素でより高い効果が期待できます。
抗酸化作用
ビタミンEの抗酸化作用は体内の脂質の酸化を防いで体を守る働きがあるとされています。血中LDLコレステロールの酸化を抑制し赤血球の破壊を防いだり、細胞の酸化を防ぐことで老化防止にも効果があるためアンチエイジングにもつながります。
過酸化脂質の生成を抑制
ビタミンEは生体膜を構成する不飽和脂肪酸や脂溶性成分を酸化障害から守る働きがあり、結果過酸化脂質の生成を抑制する効果が期待されています。ストレスや紫外線、喫煙などによって過剰に発生しやすい過酸化脂質は体に悪影響を及ぼすとされているため、生成を抑制することは健康を守る上でも重要です。
コレステロールの酸化を抑制
ビタミンEにはLDLコレステロールの酸化を抑制する効果があり、血管の細胞膜のダメージを防いで血管そのものを健康に保ち善玉コレステロールを増やす働きも持っています。コレステロールの過剰発生は脳卒中や心臓病など重大な病気を引き起こす原因にもなるため、もともと高血圧や動脈硬化のある人は積極的に摂取することが理想とされています。
ペクチン
クランベリーには水溶性の食物繊維であるペクチンが多く含まれています。ベリー類のジャムを作るとペクチンが溶け出しとろみがついてきますが、あのとろみ成分こそペクチンです。
整腸作用
ペクチンに含まれる水溶性食物繊維には、腸の機能を整え下痢や便秘を予防する効果があります。また食物繊維には余分なコレステロールや食品添加物を吸着し便と一緒に排泄する作用もあるため、大腸がんなどの生活習慣病を防ぐこともできます。
血中コレステロール値を下げる
ペクチンには血中コレステロールの中でも悪玉と呼ばれているLDLコレステロールを下げる働きがあり、動脈硬化や心筋梗塞、糖尿病にもよい効果があると言われています。ほかにも歯周病の予防や胃潰瘍対策などさまざまな効果効能があるため、毎日の暮らしに積極的に取り入れて健康的な体つくりを目指しましょう。
クランベリーのおすすめの摂取方法
クランベリーの素晴らしいパワーがわかったところで、食事やジュースなどのドリンクにクランベリーを取り入れる手軽でおいしいアイデアを紹介します。クランベリーの効果効能を思う存分享受しましょう!
クランベリージュース
- 冷凍クランベリー 200g
- A砂糖 大さじ2
- Aはちみつ 大さじ2
- 熱湯 1リットル
- 冷凍クランベリーを解凍し、マッシャーなどですりつぶしざるでこしてジュースをとります。
- 残ったクランベリーの実と材料Aを熱湯に入れて、またよくつぶしざるでこします。
- 全てを合わせてもう一度こしたらクランベリージュースの出来上がりです。
冷凍クランベリーを使った簡単ジュースのレシピを紹介しました。ジュースならクランベリーの嬉しい健康効果を毎日手軽に摂取できるのでおすすめです。出来上がったクランベリージュースが酸っぱすぎる場合ははちみつや砂糖を足したり、水や炭酸水で割るなどアレンジしてください。クランベリージュースが明日の健康を作ってくれます。
クランベリースコーン
- A強力粉 100g
- A薄力粉 100g
- A塩 小さじ1
- A砂糖 大さじ1
- Aベーキングパウダー 大さじ1/2
- 無塩バター 50g
- 卵 40g
- 牛乳 60cc
- ドライクランベリー 60g
- 材料Aをフードプロセッサーに入れ混ぜ合わせ、角切りにしたバターを加えます。
- バターが粉状になるまで混ぜ合わせます。
- ボウルに移し、混ぜ合わせた牛乳と卵を加えスケッパーで切るように混ぜていきます。
- ひとまとめになったら台に移し20cmぐらいの大きさに伸ばし、クランベリーをまんべんなく散らします。
- 半分に折り、更に半分に折ります。
- これを軽く伸ばして、もう一度同じ工程をします。
- 2cmの厚さに伸ばして丸型に切り抜きます。
- くり抜いた生地をシートを敷いた鉄板に並べます。
- 表面だけに卵液を塗ります。
- 200度のオーブンで16~18分焼いたら出来上がりです。
クランベリーを使った一押しのスイーツレシピが、こちらのスコーンです。サクサク食感の中に、クランベリーの酸味がアクセントになっていくらでも食べられそうな美味しさです。クリームチーズやはちみつとの相性も抜群です。手作りのスコーンで素敵なティータイムをお過ごしください。
キャロットラペ
- にんじん 1本
- りんご 1/2個
- ドライクランベリー 20g
- A粒マスタード 小さじ2
- A白ワインビネガー 大さじ2
- Aエクストラバージンオリーブオイル 大さじ4
- A塩 小さじ1/2
- Aクミンパウダー ひとつまみ
- にんじんは皮をむき、スライサーでスライスします。
- 材料Aを全て混ぜあわせる。
- りんごは半分に切って芯を取り、5mm程度の薄切りにしてから細切りにします。
- 水けをしぼり全ての材料を加えて混ぜ、ラップをかけて冷蔵庫で30分ほど休ませたら出来上がりです。
女性に人気のキャロットラペにクランベリーを加えたおすすめレシピです。ベータロテンが豊富な人参と美容健康効果があるクランベリーのW使いで、栄養満点の一品に仕上がりました。色合いも美しく日持ちもするので、常備菜としてストックしておきましょう。お弁当のおかずにもぴったりです。
クランベリーを健康維持に役立てよう!
今回はクランベリーの効果効能を中心に、特徴、味などの基本情報をまとめました。小さな可愛らしい見た目とは反して、健康や美容に驚くほどの効果が期待できるのでもっと積極的に取り入れたい果実です。
そのまま食べると酸っぱいですが、ジュースやサラダ、スイーツなどにすると程よい酸味が美味しいと評判です。手軽に作れてクランベリーの味わいを楽しめるおすすめレシピも紹介しているので、ぜひ参考に毎日の暮らしに取り入れてください。