2019年06月27日公開
2024年09月20日更新
加工デンプンは避けた方がよい添加物!冷凍食品で添加物がない安全なものは?
加工でんぷんの危険性について知っていますか?加工でんぷんは危険性がある食品添加物で避けたほうがよいものです。加工でんぷんについて使用用途や製法など詳しく紹介します。冷凍食品にも多く使われているので、添加物が使われていない安全な冷凍食品の商品もまとめました。またうどんやケーキなどのよく使われている食品についても紹介しているので添加物表記確認の際の参考にしてみてください。
加工でんぷんは危険?避けた方がいい?
加工でんぷんというとどのようなものを想像しますか?デンプンはじゃがいもやとうもろこしなどを原料としたもので安心して使えるように思えますが、この添加物にはとても怖い危険性があります。
この記事では加工でんぷんの危険性について紹介していきます。加工でんぷんがどのようなものか理解して食品添加物の表記の確認を徹底することによって、危険性を未然に防ぎましょう。
加工でんぷんとは?
加工でんぷんはスナック菓子や生菓子、ドレッシングや冷凍のうどんなどの麺類、ホットケーキミックスやジャムなど様々な食品に使われている食品添加物です。添加物表記の欄に「加工でんぷん」と書かれた表記を見たことがある人も多いのではないでしょうか?その使用用途から製法など危険性についてみていきましょう。
使用用途
加工でんぷんの使用用途は増粘剤や安定剤を筆頭にゲル化剤、糊料、乳化剤などです。それぞれ見ていくと増粘剤は食品に粘性や接着性をもたせてとろみをつける目的の食品添加物で、安定剤は形が崩れないようにするためのものです。
ゲル化剤は液体をゼリー状にするためのもの、糊料は食品に滑らかさと粘り気を与えるもの、乳化剤は水と油のように混ざらないものを混ざりやすくする目的の食品添加物です。このようにとても多くの使用用途を持っています。
製法
加工でんぷんは様々な用途に利用できる便利な食品添加物ですが、どのような製法でつくられているのでしょうか?実はデンプンに化学薬品を加えて人工的に操作して作られています。以下に農畜産業振興機構のHPに掲載されている製法の詳細についてまとめられたものを紹介します。
湿式法
湿式法ではでんぷんに化学薬品を添加反応させて作られるそうです。異物や薬剤は除かれますが、どのような薬剤を使っているのか見えないことから消費者にとっては不安が残ります。
水中にでん粉が分散した状態(湿式)で反応処理が行なわれる。水とでん粉からなるでん粉乳液に薬剤を添加反応させた後、水洗により異物や薬剤を除去・精製する。次に乾燥工程を経て製品となる。
乾式法
乾式法についてもでんぷんに化学薬剤が使われています。加熱反応させて熱処理を加えているところが湿式法との違いです。
乾式法は、でん粉に薬剤を添加後、加熱反応させて得られ、工程図を図2に示す。
成分規格
成分規格はJECFA規格(FAO/WTO合同食品添加物専門家会議)、FCC V 規格(米国食品化学物質規格集規格)、EU食品添加物規格を参考にして設定されました。日本の規格はEUと同じくJECFA規格に準じています。
欧州で使用禁止のものが日本で使用
一方、加工でんぷんと記載されているものの、中には欧州で幼児向け食品に使用禁止のものが日本で使用されています。以下は欧州食品科学委員会(SFC)で発がん性があるものとして使用禁止されていますが、日本では使用されている食品添加物です。
ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン
でんぷんをトリメタリン酸ナトリウムでエステル化して、酸化プロピレンでエーテル化して得られる食品添加物です。冷凍食品の離水防止やチルド食品の老化抑制などに使われ、たれやソース、フィリングなどの安定性向上のために使われます。欧州では幼児向け食品への使用は禁止されている食品添加物です。
ヒドロキシプロピルデンプン
ヒドロキシプロピルデンプンも欧州では幼児向け食品に使用を禁止している食品添加物です。でんぷんにプロピレンオキシド、もしくはプロピレンオキサイドという化学物質を反応させて作られています。動物実験では発がん性がみとめられた加工デンプンとして発表されています。
表記は加工デンプン
加工でんぷんにはヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプンをはじめアセチル化アジピン酸架橋デンプン、アセチル化酸化デンプンなど11種類のデンプンがあります。この素人にはよく分からない名前の成分が食品に記載される際には「加工デンプン」とまとめて表記されることが多いのです。
加工でんぷんという表記になると、危険性が一気に薄らいでしまいます。消費者は知らないうちに健康に害のある食品添加物を口にしている場合があるのです。
避けるべき添加物である
加工でんぷんの中にはEUやアメリカなどで使用制限があるものなのに日本では無制限に使われているものもあり、知らず知らずに内に発がん性物質を摂取してしまっている可能性があります。
表記が一括で加工でんぷんとされる為、どのような添加物が入っているか見分けられないことから食品の表記には十分に気を遣い、避けられるものは避けた方が賢明です。特に成長過程の子供を家庭にもつ方は注意して加工でんぷんと表記のある食品は口にさせない方がよいです。
加工でんぷんなどの添加物がない冷凍食品
加工でんぷんは一部に発がん性があるという点で危険なので避けるべき食品添加物です。できれば加工でんぷんが入っていない商品を選びましょう。ここでは添加物が入っていないおすすめの冷凍食品、チルド食品を紹介します。
ニチレイの商品
ニチレイのほうれん草バター炒めは国産ほうれん草を使用し、着色料、保存料、化学調味料を使っていないのが特徴です。お弁当にも使いやすく便利な冷凍食品です。九州産さつまいもを使用したスイートポテトも添加物がなくおすすめの冷凍食品です。お弁当屋おやつにも利用しやすいです。
セブンプレミアの商品
セブンプレミアムの総菜は半数以上が余計な添加物を使わずに作られているのでとても優秀です。8品目のあさりとひじきの煮物や9品目の黒米入りうの花、素材の味わいかぼちゃサラダなどがあります。
石井食品の商品
石井食品の「チキンハンバーグ」は国産鶏肉を100%使用した商品で、完全無添加で作られています。他にも石井食品の商品は「おべんとクンミートボール」、「おべんとクンとりそぼろ」なども無添加で加工でんぷんなどが使われていません。石井食品は無添加調理を売りにしているので多くの商品を安心して購入することができます。
ファミリーマートの商品
ファミリーマートでは冷凍の「パラっと炒めチャーハン」が加工でんぷんが使われていないおすすめ商品です。
フジッコの商品
フジッコでは、食卓にもう一品ほしい時に重宝する「豆小鉢やさい豆」や「いわしうま煮」などが加工でんぷんなどの食品添加物が使われていない商品です。
加工でんぷんがよく使われている食品
ここからは加工でんぷんがよくつかわれている食品について見ていきましょう。この添加物は今まで口にしたことがない人はいないほど、とても身近なものとなっています。どのような商品に入っているか知っていれば添加物表記を意識して見ることができるのでおすすめです。
うどんなど麺類
スーパーなどで売られている生麺のうどんや冷凍うどん、冷凍パスタには加工でんぷんが入っていることがとても多いです。幼児が好んで食べることから、うどんなどの麺類は注意が必要です。この他、から揚げやとんかつなどのフライ食品の衣も使われていることも多いです。
冷凍食品やインスタント食品、チルド食品などには冷凍耐性や老化防止の効果がある酢酸デンプンやヒドロキシプロピルデンプンがよく使われています。ヒドロキシプロピルデンプンは欧州で幼児向け食品に使用が禁止されている危険性のある食品添加物です。
パンやケーキ類
食パンや菓子パンなどのパン製品、ケーキやクッキーなどの生菓子にも使われています。もちもち、ふわふわの食感を長時間持続させるために使われることが多いです。
劣化を防ぐためにアセチル化架橋デンプンやヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプンがよく使われます。ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプンは欧州で使用が禁止されている食品添加物です。
練り物製品
また、ちくわやかまぼこ、魚肉ソーセージなどの練り物製品の多くの商品にも使われています。練り物製品は気軽に食べることができ子供のおやつにも便利ですが、加工でんぷんが多くの商品に使われているので成長過程の子供がいる家庭は要注意です。
このような商品には弾力性やゲル化を高めるためにリン酸架橋デンプンが使われることが多いです。またドレッシングやタレ、ソースなどにも加工でんぷんが入っています。このタレなどにもとろみをつけるためにリン酸架橋デンプンがよく使われます。
加工でんぷんを理解して添加物の確認をしよう
加工でんぷんは11品目もの種類があり、中には欧州やアメリカで人体への危険性があるとして禁止されているものが日本で使われているのが現状です。加工デンプンはうどんや冷凍食品、ケーキやドレッシング、ちくわなどの練り物など私たちの身近な食べ物に使われています。
食品保存などの点では便利になった世の中ですが、その危険性は消費者になかなか認知されていません。加工でんぷんに危険性があることを知って妊娠中や小さな子供のいる家庭は特に注意してうどんやパン類などの加工でんぷんの入った食品は避けたり手作りしたりするなど添加物の除去に努めるのが賢明でしょう。