2019年05月28日公開
2024年09月16日更新
ティーカップの持ち方の正解は?フォーマルな場での正しい紅茶マナー
ティーカップの正しい持ち方を知っていますか?普段何気なく持っているティーカップですが、実はティーカップには正しい持ち方があるのです。訪問先や取引先などで正しいティーカップの持ち方を知っていれば、相手の印象も良くなります。また恋人や友人と飲むときも正しい紅茶マナーを身に付けていれば、いつもと違った印象を与えてティータイムをより楽しく過ごせるでしょう。ではティーカップの取っ手は、どのように持つのが正解なのでしょうか?正しい持ち方と飲み方を学んで、上品な紅茶マナーを身に付けてみましょう。
ティーカップの持ち方でマナーの差がつく?
普段ティーカップの持ち方をあまり意識したことはないかもしれませんが、実はティーカップには正しい持ち方があります。正しい持ち方や飲み方で紅茶を飲むと、所作が美しくなって上品に紅茶を飲むことができ、マナーに差をつけることができるでしょう。
外出先で紅茶を飲む際にも、どうせ飲むなら正しいティーカップの持ち方をして、相手にも良い印象を与えながら上品でエレガントに紅茶を飲みたいものです。また家でのティータイムも正しい持ち方や飲み方を意識することで、女性らしい仕草になり、優雅な気持ちでティータイムを楽しむことができます。
ティーカップの正しい持ち方
ティーカップを持つときに、持つ手の反対側の手をつい添えてしまう方も多いのではないでしょうか?しかしそれは紅茶のマナーには反しているのです。それでは、ティーカップはどんな風に持てば正解なのでしょうか?
持ち手はつまむ
持ち方はそもそもカップの種類によって違っています。マグカップのような大きいカップは重いため、カップを落とさないように取っ手に手を入れて持つように作られています。小さいカップの場合は、持ち手に指を通さず親指と人差し指でつまむように持って、他の指は気持ち指を伸ばしながら揃えるようにします。
ティーカップくらいの大きさになると、持ち手に指を通さずに、持ち手を3本の指でつまむようにして持ちます。他の指は、流れるようなイメージで3本の指に添えます。
両手で持たない
片手でティーカップの取っ手をつまんだら、もう片方の手をティーカップに添えることはNGとされています。直接手で触る行為は、カップが熱くないから手で触れるという意味になり、紅茶がぬるいということを相手に示すことになってしまいます。
本来紅茶は熱々の状態で提供するのがマナーのため、ティーカップを両手で持って紅茶がぬるいという仕草をするのは、相手側に失礼な態度になってしまうことがあります。両手で持ったほうが上品なように考えがちですが、紅茶に関しては両手で持たず、必ず片手で持ち手を持つことを覚えておきましょう。
また、サンドイッチやスコーンなどのティーフードをつまんだ手でカップを触るのは、ティーカップが油で汚れるためNGとされています。カップは右手、食べ物をつまむときには左手、と分けるのが正しい持ち方のマナーです。
右手で持つ
左右どちらの手で持っても、マナー違反というわけはありません。基本的にカップの絵柄が飲む人に向くように取っ手がつけられているため、ティーカップの絵柄が正面にくれば正解になります。
絵柄のないティーカップの場合も含めて、紅茶は基本的に右手でティーカップを持つことを想定して提供されます。ホテルやカフェなどでも右側に取っ手がくるように置かれるため、ティーカップは右手で持って飲むのがスマートな持ち方になります。
英国式のサロンでは、ミルクや砂糖を入れてかき混ぜる際に邪魔にならないように、という配慮で取っ手を左側にしておくという持ち方のマナーがあります。この場合はミルクや砂糖を入れてから、右手で取っ手を持ってくるっと右側に回してから飲みます。
上手な持ち方
ティーカップの上手な持ち方は、取っ手には指を通さず人差し指、中指、親指の3本の指を揃えてつまむように持ち上げます。なるべく指とカップの接点が少なくなるようにして、手前は親指で押さえるようにすると、綺麗で品がよく見えます。
指の使い方
3本の指で取っ手をつまんだら、残りの2本の指は添えながら支えるようにします。3本でつまみにくい時は、残りの2本も使って5本指全部を使って持つような感じにします。あまり取っ手をぎゅっと持たないように、そっとつまんで持ちましょう。
NGな指の使い方
取っ手に指を入れることはNGとされます。また小指は立てないようにし、取っ手をつまんでいる指に添えて流れるような形を作ります。あるいは小指をカップに置くときのクッション程度に使っても良いです。
テーブルの高さで変わる持ち方
ティーカップの持ち方は、テーブルの高さで変わります。通常の食事やティータイムなど、ダイニングテーブルのようなハイタイプのテーブルの場合は、カップだけを手に持ち紅茶を飲みます。
立食パーティーなどローテーブルの場合は、左手でソーサーを持って胸元まで運んで、右手でティーカップを持つようにします。どちらの場合でも、背筋をきちんと伸ばしてカップの方を口に近づけて飲むようにすると上品なしぐさになります。
フォーマルな場面での紅茶マナー
ティーカップの持ち方以外にも、紅茶を飲むにはいろいろなマナーがあります。特にフォーマルな場面では、紅茶のマナーの細かいところにまで気を配りたいものです。ティースプーンやレモンの置き場所などの紅茶マナーを見ていきましょう。
ティースプーンの置き方
ティースプーンは、本来ソーサーの向こう側に上向きにして置くのがマナーです。砂糖やミルクを入れずにスプーンを使わなかった場合でも、ソーサーの向こう側に置き換えます。
またスプーンをかき混ぜる時は、なるべく音を立てないように、ティーカップの側面に接しないように混ぜます。混ぜ方は上下に、12時と6時の方向に行ったり来たりするように混ぜ、ぐるぐるかき混ぜないように気を付けましょう。
紅茶を注ぐ量
紅茶を注ぐ時には、ティーカップの7~8分目くらいまで紅茶を注ぎます。カップの内側に絵柄があるティーカップの場合、内側の柄がだいたい7~8分目くらいなので目印になります。絵柄まで紅茶を注ぐと、丁度良い量にもなり、絵柄も楽しむことができます。
砂糖やレモンの入れ方
紅茶に砂糖を入れる場合は、紅茶が飛び跳ねないように注意しましょう。スプーンに角砂糖をのせて、左手で取っ手を持ちながらゆっくりとスプーンを入れてかき混ぜます。たくさん砂糖を入れる時には、一気に入れずに何回かに分けて入れます。砂糖を入れたらティースプーンでかき混ぜます。
ミルクを入れる場合は、砂糖を混ぜてから入れます。レモンを入れる場合には、砂糖を混ぜた後にレモンを入れて、スプーンで2~3回ほどかき回したら取り出します。長く入れておくと苦みがでてきてしまうので、レモンを入れたらさっと取り出す必要があります。
取り出したレモンは、カップの向こう側か、専用の皿があればそこに置きます。レモンに使ったスプーンも一緒にカップの向こう側に置くようにします。
紅茶の正しい飲み方
ここまで、ティーカップの持ち方や紅茶マナーについて細かく見てきました。では、いざ紅茶を飲む時にはどんなマナーがあるのでしょうか?
取っ手を右側に回す
紅茶をティーカップで飲むときは、常に右手で持つという基本的なマナーがあります。紅茶を提供してくれる側も、飲む人が右手で持てるように取っ手を右側に置いて出してくれます。
しかし英国式の正しい紅茶マナーにおいては、カップは左手に置くことになっています。これはミルクや砂糖を入れる際にティースプーンが使いやすいように、取っ手を左側に置くという配慮からきています。この場合は、砂糖やミルクを入れた後にカップを時計回りに回して、右手に取っ手が来るようにしましょう。
まずそのまま一口飲む
まずミルクや砂糖を入れずに、このまま一口飲むのが正しい紅茶の飲み方です。これは紅茶本来の香りや味を楽しむためで、この時も取っ手が右手に来るようにカップを回してから一口飲みます。ティースプーンはティーカップの向こう側に置いてから飲みましょう。
紅茶を一口飲んだら、再び運ばれてきた状態にカップの位置を戻します。取っ手が右手だった場合はそのまま、左手の位置だった場合は左側に戻してから、砂糖やミルクを入れます。
砂糖やミルクなど好みで
ティーカップの取っ手を左側にしてから、砂糖やミルクをお好みで入れます。ティースプーンに砂糖をのせて、紅茶が飛び散らないようにそっと入れましょう。たくさん砂糖を入れる場合は、何回かに分けて入れます。
砂糖を混ぜた時にできる水流を利用して、ミルクを加えて一緒にかき混ぜます。砂糖を入れるときやかき混ぜているときは、左手を取っ手に添えて軽く押さえるようにします。混ぜ終わったら取っ手を右に回して、ティースプーンはカップの向こう側に置いて飲み始めます。
正しいティーカップの持ち方で上品な印象に!
普段何気なく飲んでいる紅茶ですが、紅茶にはきちんとした正しい飲み方がありました。取っ手を常に右側に置き、指でそっとつまむように右手だけで持つという基本的な飲み方をマスターするだけでも、エレガントな印象を与えられます。
今回紹介したティーカップの正しい持ち方や紅茶のマナー、正しい飲み方をぜひ覚えて、フォーマルな場面だけでなくお友達とのティータイムの時にも実践し、いつもと違った上品な印象を与えて優雅な時間を楽しみましょう!