ワインラベルの情報と読み方!別名エチケット?ラベルから味を想像できる

ワインラベルというものを知っていますか?そう、どのワインボトルにも貼られている、ワインの出生証明書みたいなものです。そのワインラベルは、別名エチケットとも呼ばれています。この記事では、ワインラベルについて、そこに記載されている情報や、その読み方などを詳しく解説していきます。また、ラベルからそのワインの味を想像することなども、併せて紹介します。あるいは、ワインラベルの保存方法についても紹介します。

ワインラベルの情報と読み方!別名エチケット?ラベルから味を想像できるのイメージ

目次

  1. 1ワインラベルとは?
  2. 2ワインラベル(エチケット)の読み方
  3. 3ワインラベルから味を想像
  4. 4ワインラベルの保存方法
  5. 5ワインラベルの情報が読めれば味を想像できる

ワインラベルとは?

ワインラベルとは?ワインボトルに貼られているラベルのことです。フランスではエチケットと呼ばれるようです。ワインのラベルには、センスの良いデザイン画とともに、さまざまなことが記載されています。この記事では、ワインラベルとは?について、詳しく解説していきます。

ワインのラベルやエチケットに記載されている事項、記載されている事項の読み方、ラベルに記載されている事項から味を想像することなどを解説します。また、いま人気になっているワインラベルの保存コレクションや、そのワインラベルの保存方法なども、併せて紹介していきます。

別名エチケットとも呼ばれる

前述したように、英語ではラベルですが、フランス語ではエチケットと言います。ワインの本場であるフランスで、別名エチケットと呼ばれるようになった語源は、宮廷の庭師が手入れした庭園を宮廷人が踏み荒らしてしまうことに怒って、立ち入り禁止の文を貼った立て札を立てたことが語源のようです。

エチケットを守らせるために貼った札を、エチケットと呼ぶようになったわけです。ワインのボトルに貼った札だから、エチケットなのです。

ラベルからわかる情報

ワインのラベルやエチケットから分かる情報を、紹介していきます。「ワイン名」「産地」「生産者」「格付け」「ヴィンテージ」「アルコール度数」「容量」「元詰め先」「ブドウ品種」などです。けれども、ボルドーやブルゴーニュ、シャンパーニュといった、ワインの名産地などにはブドウ品種が記載されていないものも見受けられます。

これは、法律で特定のブドウ品種とその使用の割合が決められているので、あえて記載する必要がないという事情によるものです。世界的に見れば、国ごとにあるいはEUでは、法律などでラベルやエチケットの記載事項は、義務づけられているのが普通です。

原産地統制呼称とは?

EUが1992年に制定した、原産地名称保護制度とは、ワインのみならず、伝統や地域に根差した食料品の品質保持と、消費者に正しい情報を提供することを目的としています。ワインで言えば、AOC(原産地統制呼称)の認証の有無が、ラベルに記載されているかどうかを、確認する必要があります。

この認証がワインラベルに示されていれば、一定の高い品質が保たれていることの保証となります。ただ、2009年からはEUによる規定の変更で、AOCはAOP(原産地呼称保護ワイン)という制度に変わっています。

ワインラベル(エチケット)の読み方

ワインラベルの読み方について、ここでは詳しく解説していきます。EUでもフランスとイタリアでは異なりますし、フランスでもボルドーとブルゴーニュでは違います。それらの読み方とともに、この章では、最近人気を高めてきている、チリワインのラベルの読み方についても紹介していきます。

フランスのワイン

フランスのワインラベルの読み方を紹介する前に、他の国と違ってフランスワインでは、地域によってラベルの表記が異なっています。大きく分けて、ボルドーとブルゴーニュでの違いを中心に説明します。

ブルゴーニュで有名な白ワイン「シャブリ」で言うと、上のフォトのラベルにある大きな文字で示されたワイン名が「ラヴレ・ロワ・シャブレ」と、あります。ブルゴーニュのワインは、AOC(原産地統制呼称)名をそのままワイン名にします。よく耳にするシャブリというのは、商品名ではなく産地名であることが分かります。

これに対して、ボルドーの場合は、地域名ではなく「シャトー」という生産者名がワイン名になります。ブルゴーニュの場合のラヴレ・ロワレは企業名なので、このラベルでは、ラヴレ・ロワレ社が造ったシャブリと、理解できます。

また、ラベルを見てそれがAOC認証かどうかを知るためには、ブルゴーニュの場合は、ワイン名のすぐ下にあるやや細かい文字を見ます。「Appellation(商品名)Controlee」と、あって商品がAOC認証されたワインと判別できます。ボルドーの場合はAOC認証された表示はありません。村の名前だけが表示されています。

つまり、ボルドーの場合は、それぞれの村がAOC認定を受けているかどうかを承知していないと、意味をなさない表示方法になっています。消費者には少し不親切なラベル表示かもしれません。
 

イタリアのワイン

イタリアのワインのラベルの読み方で目に付くのは、「バローロ・カンヌ―ビ」というワイン名です。これは先ほどの言い方でいけば、「バローロ村のカンヌ―ビ畑」という意味になります。けれども、イタリアでは何をワイン名にしなくてはならない、という決まりはありません。フランスのように、それでワインの品質を決められないのです。

ただ、イタリアにもワイン等級を決めるAOCのような制度はあります。良質な順位並べると「DOP」「IGP」「VINO」となります。

チリのワイン

チリワインのラベルの読み方は、イタリアワインのラベル同様に、記載にことさらな決まりはありません。チリワインにもDCという、原産地呼称がありますが、地域の名前が書かれているだけで、品質の判別は容易ではないです。

ただ、チリワインン特徴として、75%以上使用されている、ブドウの品種が記載されていることです。それによって、チリワインのおおよその当りは付けることが可能になります。

ワインラベルから味を想像

ワインラベルには、ブドウの品種が表示されていることがあります。フランスのワインラベルには記載されていないものもありますが、記載されている、いないにかかわらず、ブドウの品種からは、そのワインの味を想像することができます。つまり、ワインラベルから味を想像することが可能なのです。

ぶどうの品種と味の特徴

ブドウの品種と味の特徴について、この章では詳しく解説していきます。「カベルネ・ソーヴィニョン」「ピノ・ノワール」「シャルドネ」「ソーヴィニョン・ブラン」「リースリング」など、代表的なブドウの品種を紹介します。

カベルネ・ソーヴィニヨン

カベルネ・ソーヴィニョンは、フランスボルドー地方の代表的なブドウの品種になります。栽培が比較的の容易なことも手伝って、カベルネ・ソーヴィニョンはあらゆる国や地域で造られています。渋くてコクがあり、濃厚な味が特徴で、長期熟成型の赤ワイン造りに向いています。

香りは、温暖地のカベルネ・ソーヴィニョンはベリー系の香りが、寒冷地のカベルネ・ソーヴィニョンにはミントの香りが強く出ます。色彩は、ルビー色と言われるような、濃い赤色が特徴です。

ピノ・ノワール

ピノ・ノワールは、フランスブルゴーニュ地方の代表的なブドウの品種になります。フランス南西部に位置する、温暖な気候のボルドーでは栽培しにくい品種でもあります。寒冷なブルゴーニュでは、このピノ・ノワール大量に収穫することができます。タンニンが少なく、酸味が強い味が特徴です。

スッキリしたワインからフルボディのワインまで、産地によって大きく異なる個性が出ます。香りは、ベリーなどの柔らかな香りが主体です。色彩は、透明感のある、明るいルビー色です。代表的なワインとして「ロマネ・コンティ」があります。

シャルドネ

シャルドネもまた、フランスブルゴーニュ地方の代表的な白ワイン造りの、ブドウの品種になります。産地や微妙な気候の違いで、さまざまな味わいに変化します。代表的なワインとしては「シャブリ」や「シャンパン」があります。味は、温暖地においては果実味が強く、寒冷地においては酸味が強いことが特徴です。

香りについては、温暖地ではトロピカルフルーツのような、寒冷地ではバラのような香りが強く出ます。色彩は、澄んだ黄金色です。

ソーヴィニヨン・ブラン

ソーヴィニョン・ブランは、フランスボルドー地方の白ワイン造りの、ブドウの品種になります。シャルドネとは異なり、温暖な土地での栽培が適しているため、世界中で栽培されています。味は、明確に若々しい青さがあります。香りとしては、ハーブや柑橘系の香りです。色彩は、透明で緑がかっています。

リースリング

リースリングは、ドイツの代表的なブドウ品種です。最近では、フランスアルザス地方やニュージーランドなどでも栽培されています。しっかりとした酸味と上質な香りをもち、爽やかな辛口から甘口のワインまでもが製造されています。味は、キリっと引き締まった酸味と、果実のしとやかな甘みが特徴になります。

香りは時期によって、トロピカルなフルーツの香りと、石油のようなペトロール香とに、変化します。色彩は、緑がかった黄色です。

ジャケ買いにも挑戦してみる

ワインラベルについては、造り手はラベルの記載事項もそうですが、ラベルのデザインなどにも想いを込めていることがあります。そんな意味で、ジャケ買いにも挑戦してみる価値はありそうです。

ジャケ買いとは、CDなどのジャケットだけを見て、直感的に商品を買うことを指しますが、ワインの場合にも、ラベルのデザインを見たフィーリングで購入することです。これが、外れることよりも当たることの方が、けっこう多いのです。

ワインラベルの保存方法

いま、巷ではワインラベルを保存する、コレクションが人気を博しています。ワインに少し入れ込むようになると、ラベルの保存はどなたもが一度はかかる病とも言えます。そんなワインラベル収集に不可欠な、ワインラベルの剥がし方や、ワインラベルの保存方法などを、この章では紹介していきます。

ワインラベルのコレクションが人気

いま、ワインラベルのコレクションが人気です。お気に入りのデザインのラベルが貼られたワインや、稀有なピンテージワインを入手した時、何かの記念のワインなど、保存しておきたいワインボトルがあると思います。

そんな場合に、ボトルの保存はけっこう場所を取りますし、破損などの恐れもあります。そんな際に、ワインラベルを保存するのがおすすめになります。

ワインラベルの剥がし方

ワインラベルを保存するのには、ワインボトルからきれいに、ラベルを剥がさなければなりません。ワインラベルの保存に必要な、ワインラベルの剥がし方をいくつか紹介していきます。

水につける方法

ワインラベルを水につけて剥がする方法を紹介します。ワインボトルを温水につけて15分待ちます。この場合に、塩素系洗剤を指示通りの分量、水に加えると、ラベルはさらに容易に剥がれます。温水から取り出したワインボトルから、ゆっくりとラベルを剥がします。

ラベルを保存するには、清潔な紙張り付けて糊を乾かします。乾いた後に、ラベルの形に合わせて、紙ごと切ります。

オーブンで温める方法

ワインラベルをオーブンで温めて剥がす方法を紹介します。水では剥がれにくかったラベルは、250℃に温めたオーブンに、10分ほど入れておきます。かなり頑固なラベルも、これで剥がれます。取り出す際のにはオーブンミットを使用するなど、火傷に気を付けてください。

ワインラベルを保存するためには、ラベルの糊を乾かす必要があります。清潔な紙などに張り付けます。

熱湯で剥がす方法

ワインラベルを熱湯で剥がす方法を紹介します。沸かした熱湯をワインボトルに注ぎ入れます。この際に、ラベルを湯で濡らさないように気を付けることです。1~2分待って、ボトルとラベルが温まったら、ナイフの先端を使って、ラベルの端からゆっくりと均等に剥がしていきます。

ワインラベルを保存するためには、そのままでは糊が乾きませんから、ラベルを清潔な紙に張り付ける必要があります。

ジェルで剥がす方法

ワインラベルをジェルで剥がす方法について紹介します。ワインボトルの栓を、まだ抜いていない場合にこの方法が使えます。粘着剤除去剤や接着剤剥がし用のジェルなどを、使用方法にしたがってラベルに広く塗りつけます。10~15分放置しておけば、驚くほど簡単に剥がれます。

剥がす際には、皮膚を保護するために、手袋着用がおすすめです。ラベルを剥がして保存するためには、耐油性の清潔な髪の上で乾かす必要があります。

ワインラベルの情報が読めれば味を想像できる

別名エチケットとも呼ばれる、ワインラベルについて、ここまで詳しく解説してきました。ワインラベルに記載された情報や、その情報を読み取る方法、フランスやイタリア、チリなど、国によっても読み方の違いがあることなどを紹介しました。また、ワインラベルから、そのワインの味を想像できることも紹介しました。

あるいは、いま人気のワインラベルのコレクションに当たって、ワインラベルのいろいろな剥がし方なども、併せて紹介してきました。これらの記事を参考にして、ワインラベルの情報が読めれば味を想像することができる!と、分かりました。

Thumbフランスワインおすすめ人気銘柄13選!ブルゴーニュとボルドーの違いとは? | お食事ウェブマガジン「グルメノート」
Thumbブルゴーニュワインの特徴を紹介!選び方やおすすめの品種・当たり年を紹介! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」
Thumbイタリアワインの特徴を紹介!おすすめの選び方や人気の品種も! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

関連するまとめ

関連するキーワード

新着一覧

最近公開されたまとめ