うどんに含まれている栄養|そばと比較や種類・レシピも紹介
うどんに含まれる栄養についてご存じでしょうか。この記事では、うどんに含まれる栄養やそばとの栄養価の比較、足りない栄養を補えるレシピ、栄養バランスの良いおすすめうどんレシピなどを紹介しています。普段、うどんを利用している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
「うどんにはどんな栄養が含まれているの?」
「うどんとそばを比べた場合、どちらの方が栄養価が高いの?」
「うどんに何を足せば、栄養バランスが良くなるの?」
このように、普段よくうどんを食べているけれど、どんな栄養素が含まれているのか、そばとの栄養価の違いについて知らないという方は多いのではないでしょうか。
この記事では、うどんに含まれる栄養やそばとの栄養価の比較、足りない栄養を補えるおすすめの食材やレシピなどを紹介しています。
この記事を読むことでうどんに含まれる栄養を把握できるほか、足りない栄養を補えるおすすめのレシピを把握できるため、うどんを使った料理の幅が広がるでしょう。
うどんに含まれる栄養について知りたい方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
日本全国のご当地うどんの種類
うどんは、日本人のソウルフードと言っても良いぐらい身近な食べ物です。全国で食べられているうどんですが、麺の太さ、味付、トッピングなどにこだわったご当地うどんが各地にあります。
うどんに含まれる栄養について紹介する前に、日本全国の代表的なご当地うどんについて見ていきましょう。
讃岐うどん
讃岐うどんは、旧讃岐国である香川県のご当地うどんです。讃岐うどんはコシの強さに特徴があり、かけうどんだけでなくざるうどんや釜あげうどんなどさまざまな食べ方で楽しまれています。
香川県内で製造され、加水量40%以上、加塩量3%以上、熟成時間2時間以上、15分以内で茹で上がるものという基準をクリアしたものでないと讃岐うどんと名乗ることができません。
稲庭うどん
稲庭うどんは、秋田県のご当地うどんです。稲庭うどんは、約350年前、江戸時代初期に稲庭地区小沢に住んでいた佐藤市兵衛によって始められたと言われています。
職人の手により手間暇かけて作られており、平たい透明感のある麺で、しこしことしたコシとつるつるとしたのどごしが特徴的なうどんです。
伊勢うどん
伊勢うどんは、三重県伊勢市のご当地うどんです。伊勢うどんの特徴は、何と言ってもコシのない極太の麺と濃厚な味わいの黒いつゆでしょう。
讃岐うどんは15分以内で茹で上がるのに対して、伊勢うどんは極太の麺をしているため生麺から茹でようとすると1時間弱ほどの時間が必要です。
また、つゆはたまり醤油に昆布や鰹節などから取った出汁を加えるため、普通のうどんと違い黒色をしていますが、塩辛くなく甘い味わいをしています。
氷見うどん
氷見うどんは、富山県氷見市周辺で親しまれているご当地うどんです。
氷見うどんのルーツは輪島素麵で、江戸時代に輪島から手延べ、手打ちの技法を取り入れ作り始めたのが始まりと言われています。
手延べ作業で延ばした細く平たい白い麺が特徴で、餅のような粘りとコシの強さが特徴的なうどんです。
水沢うどん
香川の讃岐うどん、秋田の稲庭うどんと並び、日本三大うどんの一つとされている水沢うどんは、群馬県の伊香保周辺で食べられているご当地うどんです。
400年余りの歴史を持つうどんで、水澤寺(水澤観音)を参拝する人に向けて提供されたのが始まりとされています。
強いコシのある太めの麺が特徴で、冷たいざるうどんで提供されるのが一般的です。
ひもかわうどん
ひもかわうどんは、群馬県桐生地域で親しまれているご当地うどんです。きしめんのルーツである「芋川うどん」が伝播して誕生したうどんとされており、「いもかわ」という言葉がなまって「ひもかわ」となったと言われています。
薄い幅広い形をした麺が特徴です。お店により幅の広さは異なり1.5㎝~10㎝程度までのものがあります。ただ、厚みは1㎜程度のためつるっとしたのどごしを味わえるでしょう。
きしめん
きしめんとは、愛知県名古屋のご当地うどんです。きしめんのルーツは同地域で食べられていた「芋川うどん」と言われています。
普通のうどんに比べ、薄く平たい形をしているのがきしめんの特徴です。JAS規格によると幅4.5mm以上 厚さ2.0mm未満のものをきしめんとするという定義があります。
うどんの栄養価
うどんは、小麦粉・塩・水で作られるシンプルな食材です。うどんには、炭水化物、たんぱく質、脂質のほかセレンやモリブデン、銅などの栄養素が含まれています。
トッピングや出汁によってカロリーは変化しますが、特に油分の多い食材などを使用しなければ1人前(230g)当たり242Calと、高カロリーの食事になることはないでしょう。
出典・参照:うどん - カロリー/栄養成分/計算 | カロリーSlism
うどんに含まれる栄養素 | 1人前230g当たりの量 |
---|---|
炭水化物 | 49.68g |
たんぱく質 | 5.98g |
脂質 | 0.92g |
セレン | 4.6μg |
モリブデン | 4.6μg |
銅 | 0.09mg |
炭水化物
うどん1人前230gに含まれる炭水化物の量は49.68gとなっています。
炭水化物とは、ブドウ糖や果糖などの単糖類で構成されているものの総称で、たんぱく質や資質と並び三大栄養素の一つとされており、エネルギーの源となる栄養素です。
三大栄養素の中でも真っ先に吸収されるのが炭水化物で、体内で吸収されてエネルギー源になる糖質と、消化吸収されることのない食物繊維に分かれます。
我々の体には欠かせない炭水化物ですが、過剰に摂取してしまうと、やっかいなことに消費されず脂肪に変換されてしまい、肥満の原因になってしまうでしょう。
逆に、炭水化物が不足してしまうと疲労につながってしまいます。特に、脳は炭水化物のブドウ糖を、唯一のエネルギー源としているため、不足してしまうと脳や神経に栄養が行き渡らなくなり、判断力の低下や注意力の低下といったことを招いてしまうでしょう。
炭水化物は脳や神経に必要な栄養ですから、適切に摂取するようにしてください。
セレン
うどん1人前230gには、セレンという栄養素が4.6μg含まれています。
セレンは、昔から毒性が強いものとされていました。しかし、近年は研究により体内で酵素やたんぱく質の一部を構成し、抗酸化作用を示す重要なものであるということがわかっています。
セレンはうどんだけでなく、藻類、魚介類、肉類、卵黄などに含まれており、食事の中で自然に摂取できる栄養素です。
モリブデン
うどん1人前230gには、モリブデンという栄養素が4.6μg含まれています。
モリブデンには、鉄分の働きを高める効果がある栄養素です。うどんやそばなど穀類を使った食べ物やえだまめやソラマメなどの豆類、落花生などの種実類に多く含まれています。
普通の食事をしていれば不足することはありません。また、過剰に摂取してしまっても速やかに体外に排出されるため問題になることはあまりないと言われています。
銅
うどん1人前230gには、銅が0.09mg含まれています。
銅は、ヘモグロビンを作るために鉄を運ぶ役割や活性酵素を除去する働き、骨や血管壁の強化を助ける働きをする栄養素です。
銅はうどんのほか、魚介類(特に牡蠣やするめ)、レバー、ナッツ類、大豆などに多く含まれています。銅が含まれている食材を有効活用しバランスの良い食生活を心がければ、不足することはないでしょう。
うどんの栄養価をそばと比較
うどんに並び日本人のソウルフードとして親しまれているものにそばがあります。そばとうどんを比較した場合、どちらの方が栄養価が高いのでしょう。
うどん1人前(230g)当たりのカロリーが242Calであるのに対して、そば1人前(260g)のカロリーは296Calです。1人前当たりのカロリーはうどんよりもそばの方が高くなっています。
では、1人前当たりのたんぱく質、脂質、炭水化物の三大栄養素はどうでしょう。うどん1人前当たりのたんぱく質は5.98g、脂質は0.92g、炭水化物は49.68gとなっています。一方そばは、たんぱく質12.48g、脂質1.82g、炭水化物57.46gです。
うどんよりもそばの方がカロリーも栄養価も高いということが分かりました。うどんに足りないものを補うためには、トッピング(具材)を工夫すると良いでしょう。
出典・参照:うどん - カロリー/栄養成分/計算 | カロリーSlism
うどんのつゆも栄養豊富
うどんはつゆをかけたり、つゆにつけたりして食べる食べ物ですから、つゆの栄養についても紹介しておく必要があるでしょう。
うどんのつゆを何で作るかによって含まれる栄養が変化します。うどんのつゆは、鰹節や煮干し、昆布、干し椎茸などから出汁を取って作るのが一般的でしょう。
鰹節や煮干しにはうまみ成分であるイノシン酸が、昆布にはグルタミン酸、椎茸にはシイタケグアニル酸が含まれています。たんぱく質やカルシウム、脂質、鉄分などの栄養成分も豊富です。
足りない栄養を補えるおすすめの食材
うどんはそばに比べ食物繊維が少ないため、消化されやすい、胃に優しい食べ物とされています。風邪をひいてしまった時や食欲がない時などに食べやすい食事ですが、うどんだけではたんぱく質やミネラル、ビタミンなどが不足してしまいます。
うどんを食べる場合、足りない栄養を補える食材を具材やトッピングとして利用すると良いでしょう。
以下では、足りない栄養を補えるおすすめの食材を紹介していきます。
たんぱく質を補える食材
たんぱく質は、筋肉・臓器・皮膚・髪の毛・ホルモン・酵素・抗体などを作るために重要な栄養素です。たんぱく質が不足してしまうと成長障害や免疫力の低下などが起こる可能性があるため、必要な量を適切に摂取する必要があります。
うどんにもたんぱく質は含まれますが、それだけでは不十分です。たんぱく質を豊富に含む食材を利用して不足分を補いましょう。
たんぱく質を多く含む食材には、卵類・肉類・豆類があります。卵うどんにしたり、牛肉や豚肉を加えて肉うどんにすると良いでしょう。
ビタミン・ミネラルを補える食材
うどんだけでは、ビタミンやミネラルも不足してしまいます。ビタミン不足は肌荒れや疲れやすさなどを引き起こし、ミネラル不足はイライラや肩こりなどを引き起こしてしまうでしょう。
うどんを食べる場合、ビタミンやミネラルを補える食材をプラスしてください。ビタミン・ミネラルを補える食材としては、野菜があります。
特定の野菜を使用したら良いという決まりはありませんので、自宅にある野菜でかき揚げを作ったり、残り野菜であんかけを作ってうどんにかけたりすると良いでしょう。
食物繊維を補える食材
食物繊維は、水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維があります。水溶性食物繊維は、体内の善玉菌を増やす働きや血糖値の上昇を抑える働きがあり、不要性食物繊維は体内の有害物質を吸着する働きなどがある重要な栄養素です。
うどんにも食物繊維は含まれますが、それだけでは不十分なため利用する食材を工夫しましょう。
食物繊維を多く含む食材には、ごぼうやキノコ類、昆布などの海藻類などがあります。特にごぼうは、水溶性食物繊維も不要性食物繊維もどちらも豊富に含む食材です。ごぼう天うどんにすると良いでしょう。
栄養バランスが良いおすすめうどんレシピ
うどんは調理も簡単なため休日の昼食や体調が悪いときの食事に利用する方は多いでしょう。
繰り返しになりますが、うどんだけでは栄養バランスが良いとは言えないため、足りない栄養を補えるおすすめの食材を上手に使いましょう。
ここからは、栄養バランスが良いおすすめうどんレシピを紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
鍋焼きうどん
さまざまな栄養をバランス良く取りたい方には、「鍋焼きうどん」がおすすめです。
鶏もも肉、卵、かまぼこ、エビの天ぷらからはたんぱく質が摂取できますし、長ネギ、にんじんといった野菜からはミネラルやビタミンが補えます。
具材を切って煮込むだけですから、調理の手間もかからず、疲れている時などにおすすめでしょう。
肉ごぼ天うどん
甘辛なお肉に、ドーンと存在感のあるごぼ天がのったうどんです♪
地元福岡といえばのソウルフード(^^)/☆
お店で食べることが多いですが、おうちでも作ってみました!
しそおにぎりとちょっとした小鉢を添えてどうぞ♡
食物繊維を補いたい方には、福岡のご当地うどん「肉ごぼ天うどん」がおすすめでしょう。
野菜の中でも食物繊維が豊富と言われるごぼうを使えば、腸内環境を整え、血糖値の急上昇を抑えられるだけでなく、牛肉から良質なたんぱく質を補えます。
自分でごぼうのてんぷらを作るのが面倒だという方は、買ってきて上にのせても良いでしょう。
焼きうどん
手軽にさまざまな栄養を取りたいなら、「焼うどん」もおすすめです。
豚肉からはたんぱく質、野菜からビタミンやミネラル、きのこからは食物繊維が補えるため、バランス良い食事になるでしょう。
どんな野菜を使っても良いので、冷蔵庫にある余り野菜を使って簡単に作れるのもおすすめポイントです。
おすすめうどんレシピを参考に足りない栄養を補おう
ここまで、うどんに含まれる栄養や栄養をバランスが良いうどんレシピを紹介してきました。
うどんだけでは栄養満点の食事とは言うことができません。自分で調理してうどんを食べる場合には、余った野菜やきのこ、肉などを上手に活用して、足りない栄養を補えるようにしましょう。