バナナの木は間違い?バナナは草?栽培方法やバナナペーパーを紹介

バナナは年齢を問わず好きな人の多い果物ですが、実はいろいろと知られていないことが多いということを知っていますか?そもそもバナナは木に実ると思われていますが、実は草でだということや、果物ではなく野菜ではないか?などはさまざまあります。バナナは木なのか草なのか。またバナナペーパーとは何か?バナナの持つ多くの疑問について調べました。また家庭でのバナナの栽培法も紹介します。

バナナの木は間違い?バナナは草?栽培方法やバナナペーパーを紹介のイメージ

目次

  1. 1バナナの木は間違い?バナナペーパーとは?
  2. 2バナナの栽培方法
  3. 3バナナは木ではなかった

バナナの木は間違い?バナナペーパーとは?

バナナは木に実る果物と思っている人が多いかと思いますが、実はバナナは草の一種です。バナナは熱帯アジア原産のバショウ科の常緑多年草という分類がされていて木ではありません。一見木に見えますが、バナナが実っている木の幹見える部分は草でいう「茎」にあたります。

この茎に見える部分は偽茎と呼ばれていて、葉鞘が何重にも重なって木の幹の様に見えているのです。また木の幹のように見える茎ですが、葉の付け根が茎に何重にも重なっているだけなので、木の幹のような強度はありません。むしろ柔らかく傷つき易いのです。

つまりバナナは木に実っているのではなく草に実っているということになります。また、この草の繊維を使って作られているのがバナナペーパーと呼ばれ、日本ではアフリカを中心に作られたものが流通しています。

木と草の違い

木に実っている様に見えるバナナが実は草であることがわかりましたが、では木と草の違いとは一体何でしょうか?木は背が高く幹がしっかりしていて、草は背が低いというイメージがありそうですが、中には草に見えて木に分類されているものもあります。木と草の一番の違いは木だけにある「年輪」です。

生物学上、木は「大本」草は「草本」に分けられています。木は幹にある樹皮の内側に「形成層」と呼ばれるものがあり、これが木質部を作りながら成長し年輪ができあがり木の幹は太くなっていきます。しかし草には年輪が無く、ある程度の大きさになると成長が止まってしまいます。また木の幹は硬くなりますが、草の茎は硬くならないのも違いのひとつです。

つまり木はどんどん幹が太くなり成長が続くことに対し、茎は太くならず、硬くならないということです。これが生物学上の木と草の違いです。しかしこれは生物学上の分類で植物学では本質的な違いはないとされています。年輪の無いバナナはこういう点から草に分類されています。

バナナは果物ではない?

バナナは木に実った果物を収穫しているイメージですが、実はこれも違います。バナナが木ではなく草であることはわかりましたが、果物でもありません。バナナは常緑多年草に分類されていて、常緑多年草とは2年以上生存できる草のことですが、バナナは1度収穫するとほかの果実が実る木と違いすべて切り倒されてしまいます。

農林水産省の規定では、1年で枯れてしまうものから収穫されたものは「野菜」に、何年も生きる木などから収穫されたものを「果物」としています。常緑多年草は2年以上生存しているのになぜ果物ではないのか疑問に思われるかもしれませんが、これは上記のように1度収穫すると切り倒されてしまうためバナナは野菜に分類されています。

バナナは一度しか実がならない

木に実った果物は、季節がくれば毎年収穫することができますが、木に見えても常緑多年草であるバナナは一生に一度しか実を実らせることがありません。木の幹に見える茎の部分に花が咲き、バナナは実り収穫されますが、一度咲いた花は二度と咲くことはありません。そのため収穫されたバナナは切り倒されてしまいます。

しかし、地中に埋まっている茎は生きていて、吸芽が出てきます。これを掘り起こし新芽が出ることで次のバナナを作ることができます。これは木に実る果実を作る際の挿し木や株分けと同じような方法です。バナナの新芽が次に実らせるようになるには3年ほどかかります。

バナナペーパーとは?

バナナペーパーはバナナの茎の繊維と日本の和紙の技術を組み合わせアフリカの貧困地域の農村に雇用を生み出すために作られています。そもそも紙の材料となるパルプの原料は木材などです。これら木材から繊維を取り出しパルプは作られます。一方和紙は植物の繊維を使って作られていて、この技術がバナナペーパー作りに活かされています。

元々バナナペーパーは収穫後捨てられていたバナナの茎の再利用として考えられました。バナナの茎の繊維は非常に良質で木材から作られたパルプにも負けません。そこで植物を使った和紙の技術を使いバナナペーパーを生み出しました。

また、木材のパルプと違い、化学薬品などを使わないこと、近年問題となっている森林伐採対策にも役立つため森林保護という点でも注目されています。バナナペーパーは木材原料のパルプと違い環境にもやさしい紙といえます。

バナナの栽培方法

木に実る果実と違って、草に分類されるバナナは家庭でも鉢に植えて栽培することが可能です。また木と違って大きく成長することもないので、家庭でも栽培し易くおいしいバナナを収穫することが可能です。家庭でのバナナの栽培方法について説明します。

育て方のポイント

比較的簡単に育てられるバナナですが、育てるときのポイントとしてはずせないのが日当たりと温度管理です。バナナは元々熱帯地方原産ですから日当たりのよいところで育てることが大切です。同じく熱帯地方は気温が高いので、気温が低いとせっかくのバナナがだめになってしまいます。

バナナを育てるときは、年中15度以上の気温を保つようにし、室内で育てるときは窓際など日当たりのよいところに置くのがポイントです。暖かい気温を好むバナナですが冬場でも10度程度までは耐えられます。しかしそれ以下になると枯れてしまうことがあります。寒いときはビニールなどを巻いて温度を保つようにしてください。

苗植え

まずは、苗植えです。バナナは鉢に植えることができます。もちろん庭などで地植えしてもOKです。鉢植えの場合、15~18号の鉢に鉢底石を入れ、腐葉土や小玉の赤玉土などで水はけの良い状態を作り植えます。植えたらたっぷり水をあげて、日当たりの良いところに置いてください。

地植えの場合は、サボテンの栽培用に配合された土を使い幅と深さが30cmの穴を掘って苗を植えましょう。ただし常に日中の温度が26~30度、夜間の気温が20℃あり、湿度が50%程度あることが条件になってきます。鉢植え、地植え共に高さが1mほどの「三尺バナナ」や「スーパー・ミニバナナ」が甘くお勧めの品種です。

水やりと肥料

熱帯地方原産のバナナは水分を必要とします。鉢植えのバナナは植えたらたっぷり水を与え、その後、土の表面が乾いてきたら水やりをしてください。暑くなる6~8月は、朝・夕の2回、毎日鉢底から水が流れるくらいの量の水を与えましょう。地植えの場合は鉢植えを参考に土が乾かないようにしてください。

肥料ですが、バナナの葉が黄色くならないよう肥料を与えることが大切です。バナナの肥料は4月~8月に2ヶ月に1回をメドに8~10個の玉肥を鉢の縁に押し込むようにして与えてください。温室などで適温を年間通して維持している場合は季節に関係なく肥料を与えてください。

また、乾燥する時期が続くとバナナにはハダニがついてしまうことがあります。ハダニ対策としてバナナの場に霧吹きなどを使って水を吹きかけ、適度な湿気を与えておくことも大切です。

植え替え

種類にもよりますが高さ1mくらいになるバナナは鉢植えの場合、苗植えの後、植え替えが必要になります。バナナは地中に茎と根を張っています。鉢植えの場合、鉢の底から根などが見え始めたら植え替えのサインです。根株が崩れないよう気をつけて一回りほど大きめの鉢に植え替えてください。

収穫

バナナは花が咲いて早ければ70日ほど、遅くても100日で収穫時期を迎えます。収穫時期は一般的には8月~10月の間で、暑い地域の場合、最盛期の旬は真夏の7月から9月あたりです。

バナナの実からバナナの甘い香りが漂ってきたら収穫時期を迎えたサインです。あまり柔らかくなると風味が落ちてしまうので、まだ多少青くても香りが漂ってきたら収穫して常温で追熟するようにしましょう。

バナナは木ではなかった

実っているバナナ

木にたわわに実っていると思っていたバナナは実は木ではなく草ということや、1度しか実らないことがわかりました。一方、木と違って成長が止まるため家庭でも比較的簡単に育てられるので、スムージーなどが流行している今、家庭で安心・安全なバナナを育てて自家製スムージーなどを作ってみるのもいいかもしれません。

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