じゃがいもを水にさらす時間とさらす理由!アク抜きや下ごしらえも紹介
じゃがいもを水にさらす意味を知っていますか?じゃがいもは調理の下ごしらえで水にさらすのが基本ですが、なぜ水にさらす必要があるのでしょうか。それにはアク抜きなどさまざまな理由があります。水にさらす理由の他にも水にさらす時間、じゃがいもを水からゆでる意味、じゃがいもの保存方法などについてもまとめました。じゃがいもの水にさらす意味を知ればさらに美味しいじゃがいも料理がつくれます。ぜひじゃがいも調理の参考にしてみてください。
目次
じゃがいもを水にさらす意味や方法が知りたい!
じゃがいもを水にさらす意味を知っていますか?じゃがいもは調理の下ごしらえとして水にさらすのが基本といわれていますが、なぜ下ごしらえとして水にさらす必要があるのでしょうか?
料理の際に流れとして水にさらしてはいたものの、水にさらす意味を知らない人も多いのではないでしょうか。今回はじゃがいもを水にさらす意味や正しいじゃがいもの水にさらす方法などを紹介します。
水にさらす時間や調理方法、保存方法などもまとめました。これをみれば、じゃがいもの調理がきっと今までより美味しくできるはずです。
料理の定番食材、外せない食材として知られるじゃがいもですが、水にさらすなどのポイントをおさえるだけでさらに美味しいじゃがいも料理を作ることができます。水にさらす意味を知ってじゃがいも料理をする際の参考にしてみてください。
じゃがいもを水にさらす理由とは?
じゃがいもを水にさらす理由は何なのでしょうか?じゃがいもを水にさらす意味が分かれば、料理がもっと美味しくつくれるはずです。じゃがいもを水にさらす意味は大きく分けて3つあります。
美味しくじゃがいもを調理するためにもじゃがいもを水にさらす理由を知っておきましょう。
変色を防ぐ
じゃがいもを下ごしらえとして水にさらす理由の一つ目は、変色を防ぐことができるからです。じゃがいもはアクをもっている野菜です。このアクによって切ったままじゃがいもを放置しておくと、酸化して、褐色や茶色に変色してしまう場合があります。
茶色く変色してしまうと、せっかくのじゃがいも料理も美味しく見えません。料理は味も大事ですが、見た目も大事です。煮込み料理などはあまり目立ちませんが、炒め調理を行う際にはじゃがいもの変色が目立ってしまうこともあります。
炒め調理をする場合は特にじゃがいもは水にさらすようにしてアク抜きをし、変色を防ぎましょう。水にさらすことは料理の見た目がとてもよくなる意味をもっています。
でんぷんを洗い流す
じゃがいもを下ごしらえとして水にさらす理由の二つ目はでんぷんを洗い流すことができるからです。じゃがいもは切ると、でんぷん質がでてくる野菜です。このでんぷん質は熱が加わるとノリ状になって固まってしまうものなのです。
じゃがいも同士が炒めているときにくっついて困ったという経験がある人もいるのではないでしょうか。じゃがいもが同士がくっついてしまうのはこのでんぷんが理由です。
片栗粉はじゃがいもからできていますが、水に溶くと料理に粘りを加える効果があります。これはじゃがいものでんぷん質によるのが理由です。でんぷんは加熱するともったりする特徴があります。これを洗い流すのが水にさらす意味です。
特に炒める調理方法を使う時には水にさらすのがおすすめです。じゃがいもの炒め料理を作るときに水にさらすと、シャッキとしてくれるのが水にさらす理由です。カレーやシチューなどの煮汁がたくさんある調理のときには水にさらす必要はありません。
また、皮つきのまま切って使うときには水にさらすことはせず、さっと洗い、切り口のでんぷんを洗い流すくらいでも大丈夫です。
えぐみや苦味を取り除く
じゃがいもを下ごしらえとして水にさらす理由の三つ目はアクによるえぐみ、苦みをとることができるからです。
じゃがいもは、タンニンというえぐみ、苦みの成分を含んでいます。調理前にこのえぐみや苦みを除いておかないと、調理後の味が苦みを帯びてしまうことがあります。水にさらすのはこのえぐみを取って調理後の味わいをよくする意味があります。
じゃがいものアク抜きをしなければ、身体に悪い影響が出るわけではありませんが、調理後の見た目や味わいに大きく影響してくるので、より料理を美味しく食べたい場合にはじゃがいもはアク抜きをするのがおすすめです。
じゃがいもを水にさらす時間は?下ごしらえとアク抜き方法
ここからは、じゃがいもを水にさらす時間について紹介します。じゃがいもをなぜ水にさらすのかが変色やアク抜きの効果があったり、でんぷんを洗い流したりえぐみをとったりする理由があるのがわかりました。
それではアク抜きの意味をもつ水にさらす作業はどのくらいの時間水にさらすと十分な効果がみられるのでしょうか。また、じゃがいもの下ごしらえとアク抜きの方法についてもみていきましょう。
皮のむき方
まず、包丁を使ったじゃがいもの皮のむき方です。包丁を使ってじゃがいもの下ごしらえをする場合には、最初に皮をぐるっと一周むいていきます。その次に両側の残った皮も順番にむいていきます。
その後、じゃがいもの芽などがあれば包丁の下のあごの部分を使ってえぐり取るようにします。
じゃがいもの芽はきれいに取り除きましょう。なぜじゃがいもの芽を取り除くかというと、じゃがいもの芽にはソラニンという毒が含まれているからです。毒素なので体に入ると悪影響があります。これがじゃがいもの芽をしっかりと取り除く理由です。
また、包丁ではなく、ピーラーを使ってじゃがいもの下ごしらえをする方法もあります。包丁よりもピーラーの方が時間がかからず簡単にじゃがいもの皮をむくことができます。
ピーラーがある場合はピーラーを使って皮をむくのもおすすめです。ピーラーの場合も包丁の下ごしらえと同様、毒素を取り除く意味でじゃがいもの芽はきっちりとえぐり取りましょう。
切り方
じゃがいもに切り方にはさまざまな切り方があります。大きさをそろえるように4等分に切ったり、輪切りにしたり、半月切り、いちょう切りにしたりする方法があります。
細く長さを合わせて切る拍子切りや細かく切ったさいの目切りなどの切り方もあります。
肉じゃがやカレー、スープや粉ふきいもには一口大に切る方法、4つ切りなどが合います。
また、輪切りはじゃがいものソテー、グラタンなどの調理法がぴったりです。半月切りは味噌汁などの汁ものによく使われます。いちょう切りは炒め物や汁ものに使われる方法です。
拍子切りはみそ汁や炒め物におすすめです。さいの目切りは他の食材もじゃがいもと同じサイズにしてサラダや炒め物に使われます。自分の好みに合わせてじゃがいもの切り方を工夫してみてください。
水にさらす
ここからが今回のポイントであるじゃがいもを水にさらす段階です。じゃがいもを調理方法に合わせて切った後はボウルなどに入れて水にさらすようにします。
先ほども紹介したようにじゃがいもを水にさらすことはアク抜きができるのと同時に変色を防いだりする意味があります。粉っぽいでんぷんも一緒に抜けてくれる意味があるので、調理の仕上がりがよくなるという理由もあります。たっぷりの水にさらすようにしましょう。水は途中で変えるなどはしなくて大丈夫です。
水にさらす時間
じゃがいもを水にさらす時間も重要です。じゃがいもを水にさらす時間は10分程度が目安です。10分程度つけておくと、でんぷんやアクが抜けて調理後の仕上がりがすっきりとするのでおすすめです。
10分程度置いたらザルにあげるようにします。10分間水にさらすだけで料理の仕上がりが変わってくるので、料理がランクアップして美味しくできるとても簡単な方法です。じゃがいも料理を作る際にはぜひ試してみてください。
しかし、じゃがいもをあまり長く水にさらすとよくありません。なぜなら栄養が水に流れてしまう場合があるからです。水にさらす時間は10分程度にしておくようにしましょう。
じゃがいもを調理する時のポイント
じゃがいもをなぜ水にさらすのか、水のさらし方について見てきましたが、ここからはじゃがいもを調理するときのポイントについて紹介します。じゃがいもは水から煮るといわれています。なぜ水から煮るのか知っていますか?水から煮る意味について紹介します。
水から煮るのはなぜ?
じゃがいもは基本的に水から煮るといわれています。これはなぜかというと、水から煮ることで煮崩れしにくくなるからです。
ではなぜお湯から煮るといけないのでしょうか?水から煮ずに沸騰したお湯からじゃがいもを煮ると、表面から煮えて、表面が煮えたときは中は生のままという状態になります。中まで煮ようとすると、表面が煮すぎてしまって煮くずれを起こしてしまうのです。そのため、じゃがいもを煮くずれさせたくない場合は、水から煮るのがおすすめです。
コトコトとじっくり水から煮ることで煮崩れしにくいじゃがいもに仕上げられます。皮つきの場合でも皮をむいた場合にも水からコトコトと煮るのは同じです。水から煮て、沸騰したら中火~弱火くらいまで火を弱めます。その後コトコトと煮ていきましょう。
ちなみに土から下に生えてできた野菜は水から煮る、葉物野菜などの土から上に生えてできた野菜は沸騰したお湯から煮るのが基本です。覚えておくと便利です。
焼く場合
じゃがいもはソテーなどをして焼く場合もあります。キャンプやバーベキューなどでも焼く方法が用いられることが多いでしょう。
じゃがいもを焼く場合、水にさらす時間を10分間とってしっかりアク抜きしたあと、十字に切り込みを入れて焼くのがポイントです。なぜかというと、こうすることでじゃがいもから余計な水分が出てきてホクホクのじゃがいもに仕上がります。
両面をこんがりとお好みの焼き加減で焼いてください。外出先で覚えておくと便利な方法です。
裏ごしする場合
じゃがいもはポテトサラダやスープにする場合、またグラタンやマッシュポテトを作る場合にも裏ごしすることがあります。口当たりがよくなるので子供も喜ぶ人気の調理方法の一つでしょう。
じゃがいもを裏ごしをする場合は、水にさらす時間をとってアク抜きをし、水から茹でて柔らかくします。その後、裏ごしをしていくのですが、熱いうちに裏ごしするのがポイントです。
じゃがいもは冷めてしまうと粘りが出てくる特徴があります。そのため、裏ごししにくくなると同時に口当たりが悪くなってしまうのです。
裏ごしして美味しく料理を楽しみたいなら熱いうちに裏ごしをするようにしましょう。
じゃがいもの保存方法
なぜ水にさらすのか、なぜ水から煮るのかなど気になるじゃがいもの調理方法を理解した上で、じゃがいもの保存方法についてみていきましょう。
じゃがいもには適した保存方法があります。ポイントを押さえてじゃがいもを長持ちさせましょう。
常温保存
じゃがいもには常温保存が最も適しています。しかし、じゃがいもは光が当たってしまうと芽がでてきたり、皮が緑色になってしまったりする場合があります。芽や緑色の変色部分にはソラニンという毒が含まれているので、光には要注意です。
保存する場合には、土をしっかりはらってから光が当たらないように紙袋に入れて保存するのがおすすめです。じゃがいも一つ一つを新聞紙などに包んでおくのもいいでしょう。常温保存期間は約1週間が目安となっています。また、じゃがいもは湿気を嫌うので、風通しの良い冷暗所に置きましょう。
冷蔵保存
じゃがいもは寒さに弱い野菜です。冷蔵庫保存はなるべく避けた方がいいでしょう。もし野菜室に保存する場合は、乾燥に弱いのでじゃがいもはそのまま入れず、保存容器に新聞紙を敷いてじゃがいもを並べるようにします。その上から新聞紙をかけて蓋をしておくとよいでしょう。
じゃがいもは温度が低すぎても傷んでしまいます。冷蔵室よりも少し温度の高い野菜室に入れて保存するのがおすすめです。
冷凍保存
じゃがいもは基本的に冷凍保存には向きません。冷凍する場合には、皮をむいて棒状やくし形など小さくて使いやすい形に切ります。その後水にさらすようにしてアク抜きをし、水気をしっかりふき取ってから保存袋に入れて生のまま冷凍庫で保存します。基本的に冷凍保存には向かないので、加熱して冷凍する方法もあります。
まず、じゃがいもを沸騰したり、電子レンジで加熱して柔らかくし、マッシュポテト状にします。それを使いやすい量に小分けにして冷凍しておくと食感や風味をそのままに冷凍保存することができます。
じゃがいもを水にさらすと料理がもっと美味しくなる
今回はじゃがいもを下ごしらえで水にさらす理由について紹介してきました。水にさらすとじゃがいものアク抜き、でんぷんを洗い流したり、えぐみや苦みをとったりすることができます。水にさらすことで料理の質がぐっとあがり、美味しく仕上げることができます。
また、じゃがいもはなぜ水から茹でるのかについてもみてきました。水から煮ることによって煮くずれがおこりにくくなり、料理の仕上がりがよくなります。
じゃがいもの保存については常温保存が一番むいていること、冷凍する場合には加熱してマッシュポテト状にして冷凍するのがおすすめであることも紹介しました。ぜひじゃがいも料理の参考にしてみてください。