めかぶは栄養成分が優れた食材!めかぶの驚きの効能と理想的な摂取の仕方
めかぶはネバネバが特徴的な海藻で、健康にいい栄養豊富な食材です。めかぶを食べることで特にミネラル・食物繊維を摂取でき、便秘解消、生活習慣病の予防といった効果が期待できます。今回は栄養満点なネバネバ食材、めかぶの栄養成分と健康効果について紹介します。普段食卓でめかぶをあまり食べない人も、よくめかぶを食べる人も知っておきたい、めかぶの素晴らしい効能は要チェックです!
目次
めがぶは栄養成分が豊富!
めかぶといえばネバネバ食感が魅力の海藻で栄養満点で、酢の物やご飯のお供としてよく食べられている食材です。スーパーでは3月頃から出回る、春の味覚です。
生のめかぶは買ったことがない人でも、加工されてカップに入ったものなら食べたことがあるという人も多いと思います。
ネバネバが特徴のめかぶ、栄養があり体にいいことはメディアなどでも取り上げられているのでみなさんもご存知でしょう。しかし、具体的にどのような栄養成分があり、どのような効能があるのかわからない人も多いのではないでしょうか?
今回は知るとぜひ食べたくなる、めかぶの素晴らしい栄養と効能について紹介します。めかぶの栄養を摂取して、健康な生活を目指しましょう!
わかめの根元部分
めかぶとは一体なんなのかみなさん知っていますか?実はわかめの根元の茎の部分がめかぶとして食べられているのです。めかぶが海藻だということはなんとなく知っていても、実はわかめだったとは驚きです。
同じわかめでも、めかぶは根元なので食感が違います。わかめは刃先の柔らかい部分を食べますが、めかぶは根元のひだになった硬く、コリコリした食感が楽しめる部分です。
産地や旬の時期
季節を問わずスーパーにはめかぶが並んでいます。カップに入ってすでに調理され、酢の物や甘いだし醤油で味付けされたものは、朝食やもう一品おかずが欲しいときに重宝します。
季節関係なく食べられるので旬がわからない人も多いと思いますが、めかぶは3月から5月が美味しい旬の時期になります。この旬の時期にはスーパーにも生のめかぶが並びます。
めかぶの有名な産地は三陸産、鳴門海峡産です。生のめかぶは加工されたものとは比べ物にならない美味しさです。ぜひ、旬の時期には生のめかぶを買って、栄養満点、歯ごたえ抜群なめかぶを楽しんでみてはいかがでしょうか?
見た目や味は?
めかぶは加工されていないものは、わかめが折り重なったようなひだ状になっています。わかめに比べると肉厚でどちらかというと昆布のような見た目です。
味はわかめや昆布と同じで、わずかに海の風味が感じられます。そのため調味料次第でそのまま食べたり、ご飯のお供として食べたりします。味はあまり特徴がないのですが、食感はわかめを肉厚にして硬くしたような感じでコリコリした食感です。栄養があり、茹でて刻むことでネバネバと粘りが出てくるのも特徴です。
めがぶの栄養「食物繊維」と効能
栄養豊富なめかぶですが代表的な成分に「食物繊維」があります。めかぶに含まれる食物繊維は調べれば調べるほど、素晴らしい効能を持った私たちの体に大切な成分です。めかぶの主要成分、食物繊維の効能を詳しくみていきましょう。
不溶性食物繊維と水溶性食物繊維とは?
めかぶに含まれる成分は食物繊維です。食物繊維と一口にいっても「不水溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類あるのをご存知でしょうか?めかぶは「水溶性食物繊維」が含まれています。
食物繊維は体内に吸収されないため、栄養素とは呼べないものですが体には必要な成分であることから「第6の栄養素」といわれています。
便秘に効果的な食物繊維にも2種類あり、その働きも違ってきます。「不水溶性食物繊維」は特に野菜やキノコなどに含まれている食物繊維です。
「不水溶性食物繊維」は繊維質でよく噛んで食べなければいけない食材が多く、たくさん噛むことで食べ過ぎを防いだり、顎の発達を促します。
「不水溶性食物繊維」を摂取することで、腸内で水分を含んで膨らみ腸を刺激します。その結果、腸の蠕動運動を促し便秘の解消になります。また、大腸でビフィズス菌などの善玉菌を増やし、腸内環境を整える効能があります。
「水溶性食物繊維」は海藻やこんにゃく、果物、などに含まれています。摂取することで胃腸内をゆっくり移動するので食べ過ぎを防ぎ、糖質の吸収を穏やかにして血糖値の急上昇を防ぎます。
また、「水溶性食物繊維」を摂取することで、コレステロールや胆汁酸を吸着し、排出してくれます。大腸内で、ビフィズス菌などの善玉菌を増やし、腸内環境を整えてくれます。この善玉菌を増やす働きは、「水溶性食物繊維」の方が効果が高いといわれています。腸内環境が整うことで便秘解消にも効果を発揮します。
アルギン酸で便秘解消
めかぶなど海藻に多く含まれる栄養成分「アルギン酸」もまた、便秘解消効果が期待できます。海藻は常に海の中を漂っています。強い海流に揉まれてもしなやかに漂えるのは、このアルギン酸のおかげといわれています。
アルギン酸は胃腸の調子を整え、便を柔らかくし便秘を解消してくれる栄養素です。先ほど説明した、「不水溶性食物繊維」は便秘に効果がある一方で、食べ過ぎると腸内で膨らみ固くなって逆に便秘になる場合があります。
アルギン酸のように「水溶性食物繊維」は便を柔らかくする効能がある栄養素なので、効率よく便秘を解消してくれます。食物繊維を摂っているのに、便秘が解消しない場合は水溶性か不水溶性か意識するようにしましょう。
フコダインで免疫力向上
めかぶなど海藻類の表面を覆い、めかぶを海から守っている栄養成分が「フコダイン」です。私たちの体は、常に様々な細菌やウイルスや病気の危険に晒されています。がん細胞は健康な人の体内でも生まれ、それを攻撃してくれるのが「ナチュラルキラー細胞」という免疫細胞です。
そのナチュラルキラー細胞を活性化させ、免疫力を高める働きがある栄養素がフコダインです。ナチュラルキラー細胞が活性化し、免疫力が高まれば感染症やアレルギーなどに効果があるだけでなく、ガンなどに対する抵抗力も高まります。他にも胃がんや胃炎の原因になるピロリ菌を吸着し、除菌する働きがある栄養素です。
フコキサンチンで糖尿病や動脈硬化の予防
フコキサンチンには生体内抗酸化作用、抗糖尿病作用、抗腫瘍作用、血管新生抑制作用、抗炎症作用があります。
めかぶにはカロテノイドの一種「フコキサンチン」という栄養成分が含まれています。フコキサンチンは体内の活性酸素を除去する抗酸化作用があります。
私たちは生きていくために酸素が必要です。しかし酸素を取り込むと、ガンや老化、生活習慣病の原因になる活性酸素を発生させてしまいます。活性酸素を除去することは、血管の老化を防ぎ動脈硬化や糖尿病を予防する効果があります。
「昆布の栄養機能研究会」はフコキサンチンの効能について上記のように述べています。このようにフコサキサンチンの効能は生活習慣病予防に効果を発揮する栄養素です。
めかぶの栄養「ミネラル成分」と効能
めかぶに含まれている栄養はその他に、ミネラルもたっぷり含まれています。ミネラルは人体では作ることはできないものが多い栄養成分で、食事から摂取するしかありません。大切な栄養成分であるミネラルの効能とは、どのようなものでしょうか?
ビタミンK
めかぶに含まれるミネラルには「ビタミンK」があります。ビタミンKは血液の凝固に欠かせない栄養素で別名「止血のビタミン」といわれています。
ビタミンKは骨の健康にも深く関わっている栄養素です。ビタミンKが不足すると怪我をした際、血が止まらなくなったり、鼻血が出やすくなったりします。また、骨にカルシウムが十分に取り込めなくなって、健康な骨が作られなくなります。
ビタミンKは女性には特に必要な栄養素です。出産や月経がある女性には止血効果があるビタミンKは大切な栄養です。また、女性は骨粗しょう症になりやすいため大切になってきます。
ビタミンKは腸内細菌から作られるミネラルなので基本的には不足することはないでしょう。しかし、抗生物質を長期間飲んでいる場合、不足することも考えられるため注意が必要です。
葉酸
妊娠の1ヶ月前から妊娠12週に摂取すると、神経管閉鎖障害の発症リスクを軽減するという研究結果が出ています。
葉酸はビタミンに分類されるミネラルで大切な栄養素です。葉酸といえば妊娠を考えている人や妊娠初期の人には特に大切な栄養素で、サプリメントとして摂取している人も多いでしょう。
葉酸は妊娠する前から妊娠初期に特に大切な栄養素で、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを減らしてくれます。そのため妊娠を考えている人は積極的に摂取したい栄養成分です。
また、ビタミンB12とともに、赤血球を作る働きがあるミネラルです。その効能から別名「造血のビタミン」ともいわれている栄養素です。貧血は妊娠中になりやすいため、やはり妊婦さんには大切な栄養成分となります。
ヨウ素
めかぶに含まれるミネラル「ヨウ素」は人間には必要不可欠な栄養素です。別名「ヨード」とも呼ばれる栄養素で、体の中ではそのほとんどが甲状腺に存在しています。
ヨウ素は「海のミネラル」といわれる通り、海藻に多く含まれた栄養素です。食事から摂取されたヨウ素は体内に取り込まれて、甲状腺に蓄積されます。
甲状腺は生きていくために必要な代謝に関わるホルモンを分泌します。ヨウ素はそのホルモンを作る原料になるミネラルで、とても大切な栄養素なのです。
昔から海藻に親しんできた日本人は不足することはほとんどありません。しかし、海外では不足しやすい栄養でヨウ素が不足すると、脱毛や倦怠感、貧血、成長障害が起こります。
マグネシウム
めかぶに含まれる栄養素「マグネシウム」は、体内の酵素の働きを助ける効果があるミネラルです。体内にある酵素は300種類以上もあり、体内にとって大切な働きをします。
また、マグネシウムは骨の健康維持に深い関わりがある栄養素です。丈夫な骨を作り、筋肉に流れ込むカルシウム量を調整し、筋肉の動きをスムーズにする効能があります。
マグネシウムはうつ病などの心疾患にも関わりが深い栄養素です。イライラする心を落ち着かせ、精神を落ち着かせてくれる働きがあります。
フコキサンチン
「フコキサンチン」という栄養素は先ほども説明した通り、活性酸素除去し、体内が錆び付くのを防いでくれます。
活性酸素は紫外線や飲酒、喫煙、心身のストレスで増えます。活性酸素が増えると肌のシミやシワの原因になるだけでなく、動脈硬化やガンなどの重大な病気を引き起こすものでもあります。
フコキサンチンにはこの活性酸素を除去する効果があるため、生活習慣病や重篤な病気の予防になるのです。また、フコキサンチンはメタボ予防もあるといわれています。
めかぶの理想的な摂取の仕方
めかぶは栄養が多く、摂取することで様々な効能が期待できます。しかし、だからといってたくさん食べればいいというわけではありません。適量を知って、上手に栄養を取り入れましょう。
1日の摂取量目安
めかぶは栄養成分が豊富でカロリーも低く、その効能を知ればたくさん食べたくなります。しかし、めかぶはたくさん食べればいいものではありません。
その摂取量の目安は、1日40g〜50gほどです。市販のパックだいたい1個分なので毎日の生活にも取り入れやすいでしょう。
食べ過ぎに注意
めかぶの栄養を摂り入れようとたくさん食べるのは実は危険もあります。めかぶに含まれるヨウ素はたくさん摂ると甲状腺機能を低下させてしまうのです。
甲状腺の働きに必要な栄養であるはずのヨウ素ですが、過剰に摂取することで甲状腺肥大、甲状腺腫などの症状が起こります。体重増加、頻脈、疲れやすい、むくみ、筋力低下などの症状が現れます。
健康な人であれば多少の過剰摂取は尿と一緒に排出されるので心配はいりません。しかし、毎日長期間、大量摂取していると摂りすぎになるので注意しましょう。
かつて北海道では昆布をたくさん食べるため、ヨウ素の過剰摂取による甲状腺腫が見られたといいます。万が一、体調が悪くなった場合は摂取を控えるようにしましょう。
めかぶの下処理とおすすめの食べ方
めかぶの栄養素や効能を知ればぜひ普段の生活にも摂り入れたくなります。旬の時期にはスーパーでも手に入るめかぶですが、どうやって食べればいいのかわからず、結局市販のものを買ってしまうのではないでしょうか?実はめかぶは簡単に自宅で調理可能です。生めかぶでめかぶの栄養を丸ごと摂り入れましょう。
下処理の仕方
栄養満点なめかぶは見た目のインパクトもあり、なかなかスーパーでは手を出しにくい食材です。ついつい市販のものを買うという方も、下処理の仕方を知って新鮮なめかぶを食べてみませんか?旬のめかぶの美味しさは格別な美味しさです。
まずめかぶは流水でよく洗います。めかぶのヒダの間は汚れが溜まりやすいのでよく洗いましょう。たっぷりのお湯を沸かして、めかぶを入れたら40秒ほど茹でます。そうしたらすぐに取り出し、氷水で軽く冷やしましょう。
これで下処理は終わりです。特に難しいことはなく簡単なので、ぜひ新鮮で栄養満点なめかぶを食べてみてください。
たたきめかぶ
下処理を終えためかぶは包丁で叩いて、ネバネバが美味しいたたきめかぶにしましょう。酢醤油で食べても、熱々ご飯に乗せて醤油をかけて食べてもいいでしょう。めかぶの栄養が摂れる、めかぶのスタンダードな食べ方です。めかぶの食感を楽しみましょう。納豆やオクラなど他のネバネバ食材との相性も抜群です。
生めかぶのしゃぶしゃぶ
生のめかぶをしゃぶしゃぶで味わってみましょう。新鮮な生めかぶならではの贅沢な食べ方です。よく洗っためかぶを食べやすい大きさに切ります。
お湯を沸かしめかぶをしゃぶしゃぶして、ポン酢をつけていただきます。めかぶの塩味があるので、お湯は特に出汁もいりません。鮮度抜群なめかぶの香りと食感を味わえる食べ方です。
めかぶの栄養「食物繊維」のパワーで健康維持
栄養満点で独特の食感と海の香りを楽しめるめかぶ。その栄養は便秘解消ばかりでなく、生活習慣病にも優れた効果を発揮します。
めかぶは市販のものが馴染み深いのですが、旬の新鮮なめかぶが手に入ったらぜひ調理してみてください。新鮮なめかぶの美味しさは格別です。ヨウ素があるため食べ過ぎには注意が必要ですが、たくさん栄養があるので上手に生活に取り入れてください。