2019年04月14日公開
2024年09月11日更新
食前酒と食後酒の基礎知識!目的・効果や選び方を知ってスマートに注文!
食前酒や食後酒は、レストランやパーティなどで飲むことがあるお酒で、ワインやビール、カクテルなどが一般的です。しかし、食前酒や食後酒には多くの種類があり、選び方にコツがあるのを知っているでしょうか?また、食前酒や食後酒にはそれぞれ違った効果もあるのです。食前酒と食後酒の選び方やおすすめのカクテルなど種類、効果などをはじめ飲み方まで基本的なことについて調べました。
食前酒と食後酒について知りたい!
レストランやパーティなどで薦められる食前酒や食後酒ですが、ただお酒をたしなむだけでなく、そこには食事などにかかわる大切な役割や効果があるのを知っていますか?食前酒と食後酒ではお酒の種類の選び方も変わってきます。食前酒と食後酒について知っておけばデートやビジネスの場でも役に立つシーンに遭遇することもあるかもしれません。
食前酒の効果と選び方・飲み方
まずは食前酒の選び方から知っていきましょう。そもそも食前酒とは「アペリティフ」と呼ばれ欧米では食事の前にたしなむのは一般的になっています。また日本でもレストランなどでも食前酒は浸透しています。食前酒は食事を楽しむいわゆる序章なようなものなので、大人のたしなみのひとつともいえます。
そのため、お酒も飲みたいお酒であれば、どんな種類でも良いというわけではなく、選び方にもコツがあります。食前酒の後の食事や会話などの妨げにならないものを選ぶことが大切です。
食前酒の効果
そもそも食前酒には、食事前にお酒をたしなむことで胃を刺激し、食欲を増進させるという効果があります。もともとアペリティフには「食欲をそそる」という意味を持っているのです。また胃を刺激し、食欲を増進させる効果だけでなく、消化液の促進にもつながるので、消化が良くなるという効果もみられます。
さらに、食事が出てくるまでの間に会話を弾ませるという効果もあります。アルコールは気分を高揚させるため、会話が弾むだけでなく、場の雰囲気を明るくするなどの効果もみられます。
目的別の選び方
食前酒を選ぶときはまずTPOを考えて選ぶことが大切です。たとえば、接待などであれば、シャンパンなど話の邪魔にならず、上品なお酒を、デートなら食前酒に向いているおしゃれなカクテルなどでも良いでしょう。また、フレンチレストランなどであれば、ビールなどは雰囲気を考えると不向きです。
さらにコース料理などであれば、少量ですっきりと飲める種類のほうがお腹への負担も少なくなります。そして注意してほしいのが居酒屋などでありがちな「とりあえずビール」です。食前酒をたしなむようなお店では、ビジネスシーンはもとより、デートや友人同士の食事会でも、避けるようにしてください。
食前酒の飲み方
食前酒はあくまでも食事の前に楽しむお酒ですから、何杯も飲むものではありません。食事に影響せず、食前酒で酔っ払ってしまうことが無いよう、あまり強くないお酒を1~2杯たしなむのが大人の流儀であり飲み方です。
また食前酒を大量に飲んでしまうと、胃へのダメージも大きくなりますし、何よりせっかくの食事が台無しになってしまいます。おいしく飲めて喉を潤してくれるようなお酒を選びましょう。
食前酒におすすめの種類
場の雰囲気を盛り上げたり、食欲増進のためにたしなまれる食前酒ですが、選び方にもポイントがあります。度数もそれほど高くなく、食前酒にピッタリ、おすすめのお酒の種類を紹介していきます。
ビールやシャンパン
ビールやシャンパンなどアルコールが軽めで炭酸を含む種類のお酒は炭酸が胃を刺激し、胃の動きが活発になり食欲増進につながるので食前酒に向いています。またビールの適度な苦味も食欲増進につながりますし、何よりビールは夏バテ対策になるといわれているので、夏場などに特におすすめです。ただし、ビールの場合は1杯程度に抑えましょう。
ワイン系カクテル
ワインというと食中酒のイメージですがミモザなどワインを使ったカクテルは、アルコールも強くないため、食前酒に向いています。またさっぱりとしたものが多く、その後の食事の邪魔になりません。また白ワインは抵糖質で腸内環境を整える効果があるといわれています。そのためお酒が弱い人が飲んで悪酔いするおそれがありません。
ソーダ系カクテル
ソーダを使ったカクテルはビールやシャンパンなどと同じく炭酸が食欲を増進してくれます。また、お酒が弱い人でも飲みやすく、すっきりとした飲み口なので次にくる食事の邪魔になりません。中でもレモンやライムなど柑橘系を使ったソーダ系カクテルはクエン酸を含んでいるので、エネルギーの代謝がよくなります。
特に梅酒のソーダ割りなどはクエン酸が豊富なのでおすすめです。ただし、ソーダ系カクテルは炭酸でお腹が膨れやすいので、1杯程度にしておくことがベターです。
食後酒の効果と選び方
食前酒の効果や選び方などがわかりましたが、一方の食後酒が持つ効果や食後酒にふさわしいお酒の種類とはどんなものでしょうか。食後酒には食前酒とは違う選び方や飲み方のポイントがありました。
食後酒の効果
日本では食後酒というのは、日本では馴染みがあまりありませんがヨーロッパなどでは食前酒と同じくとてもポピュラーです。フランスでは食後酒を「ディジェスティフ」と言い、コース料理などの最後に楽しむものです。その効果として見られるのが食後にアルコールを摂取することで、消化を促すということです。
これは食後の余韻を盛り上げたり、食事の終わりの〆的な役割を持っています。また、食後酒には料理の消化だけでなく、美味しく楽しく過ごした時間をきっちりとまとめる役割や効果があるのです。
食後酒の選び方
食事はオードブルなど軽いものからメインに進む様に食前酒に始まり、食中酒、食後酒と進むにつれ、アルコールが軽めなものから強いものへと変化させていくのがセオリーです。そのため、食前酒で楽しんだようなアルコールが軽いシャンパンなどと違い、アルコールが強いものを選び、ゆっくり時間をかけて飲むのが食後酒の飲み方です。
また、食前酒はさっぱりした物を選ぶのに対し、食後酒は甘味があるものを選びましょう。甘味があるお酒はデザート代わりになるだけでなくお酒は気持ちを安定させ、脳に満足感を与える効果が見られます。
食後酒におすすめの種類
比較的軽めのお酒が好まれる食前酒と比べて、強めのお酒が好まれる食後酒ですが、ここでは、食前酒や食後酒の発祥となったヨーロッパで主に飲まれているおすすめの種類を紹介していきます。強めのお酒もありますが、どれも食後酒として意味があるものばかりです。
カルヴァドス・コニャック
ブランデーの一種でもあるブドウから作られたコニャックやアップルブランデーとも呼ばれるカルヴァドスはヨーロッパでは食後酒として、ポピュラーなお酒として選ばれています。ブランデー類はアルコール度数が40度前後と高いのですが、樽ポリフェノールがとても豊富で抗酸化作用が強いのが特徴です。
アルコール度数が強い一方、甘味も豊富で何より香りが高いので、ゆっくり時間をかけて香りを楽しみながら食後酒としてたしなむのがおすすめです。またデザートとあわせても美味しくいただけます。
リモンチェッロ
イタリアを代表するレモンリキュールのリモンチェッロは、デザート代わりに食後酒として家庭で飲まれていました。レモンの皮を使って作っているリキュールなので、リキュールが持つ甘さはもちろん、レモンの皮に含まれる苦味もありますが、飲み口はすっきりとしています。
そのままストレートで飲んでも良いですし、炭酸などで割ってカクテルとして飲んでも美味しいのでイタリアンなどの食事の後にぜひおすすめしたい食後酒です。
デザートワイン
食前酒でワインを楽しんだのなら、食後酒もワインで〆るのがおすすめです。ヨーロッパでは貴腐ワインをはじめデザートワインも食後酒として親しまれています。貴腐ワインやデザートワインは普通のワインと比べて甘味が強く、舌触りもトロリとしています。そのためデザート代わりに飲まれることも多いワインです。
中でもポートワインや貴腐ワイン、酒精強化ワインと呼ばれるシェリーなどが好まれています。甘いワインが苦手な人はドライ・シェリーを選ぶと良いでしょう。シェリーは、デザートのチーズとも相性が抜群です。
食前酒と食後酒を上手に選んで楽しもう!
食前酒・食後酒ともに、効果があることがわかりました。大人のたしなみとして、知っておきたい食前酒や食後酒の選び方や飲み方ですが、流儀に縛られてガチガチになってしまうと、せっかくの食事の味がランクダウンしてしまいます。スマートに食前酒や食後酒を上手に選んでその場の雰囲気を存分に楽しんだ飲み方をしましょう。