紅花油(サフラワー油)とはどんな油?成分や危険性は?おすすめ紅花油も紹介

紅花油(サフラワー油)とはどんな油か知っていますか?紅花油は紅花(ベニバナ)の種子から取れる油で、サフラワーとも呼ばれています。スーパーなどでよく見かける食用油の一つで、血中コレステロールの低下を促し、動脈硬化の予防になる成分を含むなど、その効能が注目されています。今回は紅花油(サフラワー油)の成分と効能についてまとめ、危険性があると言われる成分についても解説しています。気になる紅花油(サフラワー油)のカロリー情報や、市販のおすすめ紅花油(サフラワー油)も紹介しています!

紅花油(サフラワー油)とはどんな油?成分や危険性は?おすすめ紅花油も紹介のイメージ

目次

  1. 1紅花油(サフラワー油)とは?
  2. 2紅花油(サフラワー油)の特徴
  3. 3紅花油(サフラワー油)の栄養成分と効能
  4. 4紅花油(サフラワー油)の危険な成分
  5. 5紅花油(サフラワー油)には2種類ある
  6. 6紅花油(サフラワー油)のおすすめ商品
  7. 7紅花油(サフラワー油)は危険度の低いものを買おう!

紅花油(サフラワー油)とは?

紅花の花

スーパーでもよく見かける食用油の一つ「紅花油」はベニバナ油と読み、サフラワー油とも呼ばれています。さっぱりと癖のない風味が特徴的で、炒め物や揚げ物など幅広い用途で使われる食用油です。

紅花油(サフラワー油)はベニバナの花の種子から絞って作られ、オレイン酸ビタミンEなどの栄養成分を多く含んでいます。本記事では紅花油(サフラワー油)の栄養成分と効能、カロリー情報について、また指摘されている紅花油(サフラワー油)過剰摂取で起きる危険性、おすすめの紅花油についても解説しています。

紅花油(サフラワー油)の特徴

紅花油(サフラワー油)とはどんな油なのでしょうか?古くは染料として使われていたベニバナですが、現在では種子から抽出した油が食用油として市販されています。本項では食用油としてポピュラーな紅花油(サフラワー油)の特徴について詳しく解説しています。

染料に使われていた

紅花油(サフラワー油)が抽出されるベニバナという植物を知っていますか?ベニバナの種子と花は古くは古代エジプトの時代から染料として使われてきました。ベニバナに含まれる「カルタミン」という染色成分による染色で、日本においても伝統工芸としてベニバナを使った染色技術が発達してきました。

現代日本においても伝統的な染料として使われるベニバナですが、その多くは種子から紅花油(サフラワー油)を抽出されるために栽培されています。

オメガ6の必須脂肪酸

紅花油(サフラワー油)には大きく分けてリノール酸を多く含むハイリノール」タイプの紅花油(サフラワー油)と、オレイン酸を多く含むハイオレイック」タイプの紅花油(サフラワー油)の2種類があります。

そのうちハイリノールタイプの紅花油(サフラワー油)には、オメガ6系の必須脂肪酸であるリノール酸が多く含まれています。オメガ6系の必須脂肪酸であるリノール酸は体に必要な成分ですが、近年その過剰摂取による害が危険視されている成分でもあります。

酸化しやすい

紅花油(サフラワー油)の特徴として、特にリノール酸の成分が多く含まれているハイリノールタイプの紅花油は酸化しやすい性質があるという点があります。そのためハイリノールタイプの紅花油を保存する際には冷暗所でできるだけ空気にふれないよう、保存方法に気をつけましょう。

高精製・溶剤抽出されたものは危険

紅花油を購入する際には、その製造方法に気をつけて選びましょう。紅花油のなかでも高精製されたものや、溶剤を使って抽出したものは健康被害の危険性があるトランス脂肪酸を多く含んでいたり、石油系溶剤など体内に入れると危険な溶剤が使われていることが多いからです。

一方で、紅花油の製造方法で一番安心なのが低温圧搾法で抽出されたものです。昔ながらのシンプルな製造方法で、余計な成分が添加されていません。手間がかかる分高価になりがちですが、危険性のある油の抽出方法を避けたい人はチェックしましょう。

 

紅花油(サフラワー油)の栄養成分と効能

本項では紅花油(サフラワー油)の栄養成分と効能、またカロリー情報について解説しています。紅花油には健康維持に必要な栄養成分のほか、近年過剰摂取が危険視されている必須脂肪酸まで多くの成分が含まれています。紅花油の成分と効能についてメリット・デメリットをしっかりと把握しておきましょう。

カロリー

ダンベルなどの健康器具

紅花油のカロリーはどれくらいあるのでしょうか?紅花油のカロリーは100gあたり921kcalあると言われています。大さじ1杯あたりのカロリーは111kcalです。

紅花油に限らず食用油には多くの分類、種類がありますが、実は食用油の100gあたりのカロリーは意外にもどの種類もさほど変わらないことが分かっています。原料が違っていてもカロリーはほぼ同じという意味です。油のカロリーはどれも同じ、と覚えておくと便利かもしれません。

オレイン酸

オレイン酸は紅花油に含まれる主要な成分の一つです。特に「ハイオレイック」タイプの紅花油には含まれている脂肪酸成分の70%~80%がこのオレイン酸です。

オレイン酸不飽和脂肪酸に分類される成分で、悪玉コレステロールの上昇を防ぐ効能があることが分かっています。また発がんを抑制し、動脈硬化の予防が期待できるほか、腸内環境を整え便秘改善や美肌の効能もあるとされています。

リノール酸

リノール酸は紅花油のなかでも今では少数派になった「ハイリノール」タイプに多く含まれている成分です。ハイリノールタイプの紅花油の80%がリノール酸です。

リノール酸はかつては必須脂肪酸であるため健康に良い効能が注目されていましたが、近年では摂りすぎると悪玉コレステロールを増やしたり、乳がん罹患や心筋梗塞罹患になる危険性が疑われています。また、脳神経を壊し、脳の海馬に影響して認知症のリスクを高める危険があるという報告が出ている成分です。

ビタミンE

紅花油にはビタミンEが豊富に含まれています。ビタミンEには抗酸化作用があり、アンチエイジングや血流を良くする効能のほか、生活習慣病の予防にも良いと言われています。

日常生活において強いストレスや、紫外線、運動不足など様々な要因から私たちの体は日々酸化の危険にさらされています。紅花油を摂取することでビタミンE酸化を予防する効能が期待できます。アンチエイジングや抗酸化作用が気になる人には積極的な摂取をおすすめしたい栄養素です。

ビタミンK

紅花油にはビタミンEだけでなくビタミンKも多く含まれています。ビタミンKは丈夫な骨づくりには欠かせない栄養素の一つで、骨に存在するタンパク質を活性化させカルシウムを骨に沈着させて骨の形成に作用するという効能があることが分かっています。

特に骨粗鬆症になりやすい高齢者にはビタミンKの多量の摂取が必要との報告があります。また、ビタミンKが不足すると血液凝固がしにくくなり、出血しやすくなると言われています。

紅花油(サフラワー油)の危険な成分

紅花油(サフラワー油)が危険と言われるのはなぜなのでしょうか?実は、すでに紹介したとおり、紅花油には2種類あり、そのうちハイリノールタイプと呼ばれる紅花油に多く含まれているリノール酸に問題があるとされています。本項ではリノール酸を含め紅花油の危険な成分について詳しく調査し、まとめています。

リノール酸/ヒドロキシノネナール

紅花油のうちハイリノールタイプの紅花油は成分の80%以上がリノール酸です。リノール酸は、過剰摂取による危険性が問題視されている成分であり、大豆を多く摂取する日本人には不足することがない成分と言われています。

では、リノール酸の何が危険なのでしょうか?リノール酸は200度前後で加熱するとヒドロキシノネナールという毒性成分に変化することが分かっています。ヒドロキシノネナールは近年の研究で、脳の神経細胞を酸化させ脳内の海馬を委縮させると考えられています。そこで、認知症の原因ではないかと注目されている成分なのです。

トランス脂肪酸

トランス脂肪酸は悪玉コレステロールや中性脂肪を増加させる危険性があります。2003年にWHOから過剰摂取による心臓疾患のリスクを抑えるため、その摂取量を摂取カロリーの1%未満にするべきと発表され、その後各国で規制が進んだ成分です。

市販されている紅花油のなかには、製造過程が原因となりトランス脂肪酸が含まれている商品があります。ベニバナの種子から油脂を抽出する際に、加熱したり、溶剤を使って抽出するとトランス脂肪酸が発生します。一方で、低温圧搾製法(コールドプレス)で抽出された紅花油にはトランス脂肪酸が含まれません。

トランス脂肪酸の危険性には、中性脂肪と悪玉コレステロールの増加を促すほか、アトピーの発生などアレルギー面での症状を引き起こすとも言われています。現在のところトランス脂肪酸を摂取するメリットは発見されていません。

紅花油(サフラワー油)には2種類ある

すでに紹介しましたが、現在紅花油(サフラワー油)には大きく分けて2種類あります。かつての主流であったリノール酸を多く含むハイリノールタイプの紅花油と、現在の主流であるオレイン酸を多く含むオレイックタイプの紅花油です。本項ではハイリノールタイプ、オレイックタイプに分けてその特徴と風味について詳しく解説しています。

ハイリノールタイプ

ハイリノールタイプはベニバナのハイリノレイック種の種子から抽出された油です。ハイリノールタイプはかつて市販されている紅花油の主流でした。

ハイリノールタイプは必須脂肪酸であるリノール酸を80%以上含み、以前はリノール酸の健康効能が注目されハイリノールタイプの紅花油は人気がありましたが、現在ではリノール酸の過剰摂取による危険性が問題視され少数派となっています。

ハイオレイックタイプ

次にハイオレイックタイプの紅花油について解説しましょう。リノール酸を多く含むハイリノールタイプの紅花油の健康への悪影響が注目され、代わりにリノール酸を減らした紅花油として登場したのがこのハイオレイックタイプの紅花油です。

従来の紅花を品種改良してリノール酸を減らし、オレイン酸が成分の80%となったハイオレイックタイプの紅花油は、リノール酸の含有率が15%です。オレイン酸を多く含むハイオレイックタイプの紅花油は、腸内環境を整え、動脈硬化の予防ができる効果があります。また、胃酸の分泌を抑え胃酸過多や胃潰瘍を防ぐとも言われています。

日常的に使う紅花油を選ぶなら、危険性が問題視されているリノール酸が少なく、反対にオレイン酸を多く含むハイオレイックタイプの紅花油を選びましょう。

 

紅花油(サフラワー油)のおすすめ商品

紅花油(サフラワー油)の危険性がある成分、製造方法をふまえた上で、市販の紅花油を選ぶ際にはどんな商品を購入したらいいのでしょうか?本項では市販されている紅花油のなかで、成分、製造方法共におすすめできる商品を具体的に紹介しています。

おすすめできる市販の紅花油にはリノール酸の量が少なく、オレイン酸を多く含むハイオレイックタイプの紅花油であること、また、圧搾方法に低温圧搾製法を採用し、溶剤を使って加熱抽出していないことなどをポイントに選びました。紅花油のおすすめ商品を知って、安心して使える紅花油を選びましょう。

創健社「べに花一番高オレイン酸」

紅花油(サフラワー油)のおすすめの商品、まず最初に紹介するのは創建社の「べに花一番高オレイン酸」です。

創建社の「べに花一番高オレイン酸」はハイオレイックタイプの紅花油であり、有機栽培されたベニバナから抽出されたオイルです。オイルの抽出方法は、溶剤などを使わず昔ながらの圧搾方法である低温圧搾を採用しているため製造方法が安全と言えます。

オレイン酸を多く含み、善玉コレステロールを減らさずに悪玉コレステロールを減らすことができる効能に期待ができる紅花油です。また抗酸化作用が注目されているビタミンEも多く含んでいます。

「べに花一番高オレイン酸」には10g中約4mg(1日の必要量の6割以上)のビタミンEがあり、栄養機能食品でもあります。創建社の「べに花一番高オレイン酸」は500gボトル入りで価格は875円(税込み)です。

口コミではくせがなくサラッとしているため、料理やお菓子作りなど幅広く使いやすいという意見が多くありました。また揚げ物に使うとカラっと揚がりやすいという口コミもありますので、揚げ物をよくする人にもおすすめです。

AJINOMOTO「べに花油」

紅花油(サフラワー油)のおすすめの商品、続いてはAJINOMOTOの「べに花油」を紹介します。こちらもオレイン酸を多く含むハイオレイックタイプのべに花油で、ビタミンEの栄養機能食品でもあります。

あっさり、すっきりとした味わいと油っぽさの少ない風味が特徴で、ドレッシングなど生食でも使用にもおすすめできる商品です。

揚げ物など高温で加熱する場合も匂いが少なく、高級天ぷら店でも使用されています。コレステロールがゼロなのもおすすめポイントです。AJINOMOTOの「べに花油」は600gのボトルで価格は598円(税込み)です。

紅花油(サフラワー油)は危険度の低いものを買おう!

スプーンに油が垂れている

紅花油(サフラワー油)は、古い時代から染料として使われてきたベニバナの種子から抽出した油です。以前の主流であったハイリノールタイプの紅花油は、リノール酸の健康への危険性が問題視されていましたが、現在の主流であるハイオレイックタイプの紅花油はさまざまな健康効果が期待されるオレイン酸を多く含んでいます。

今回は紅花油の栄養成分と効能、カロリー情報について、また、危険視されていた成分の詳細について調査・報告をまとめました。問題点をふまえ、健康に良いおすすめの市販の紅花油についても提案しています。賢く紅花油の種類を選んで、食生活に摂り入れてみてはいかがでしょうか?

Thumbサラダ油とは?原料やカロリーは?キャノーラ油との違いはなに? | お食事ウェブマガジン「グルメノート」
Thumbサラダ油のカロリー・糖質は?種類別の比較とダイエット中の摂取方法! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」
Thumbオリーブオイルはカロリーが高いので太る?サラダ油やマヨネーズと比較 | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

関連するまとめ

新着一覧

最近公開されたまとめ