流水解凍に適した食材とやり方のコツ!流水解凍の特徴って?

流水解凍に適した食材を知っていますか?流水解凍は解凍スピードが速くて便利な方法です。ただし、正しいやり方で行わないと流水解凍によって美味しさが損なわれてしまう食品がもあるため注意が必要です。そこで今回は流水解凍に着目し「流水解凍に適した食材とやり方のコツ!流水解凍の特徴って?」について解説しています。流水解凍に適した食材の中からうどんやそば、肉や魚、カニの流水解凍などのかかる時間、常温解凍のやり方まで盛りだくさんにお届けします。

流水解凍に適した食材とやり方のコツ!流水解凍の特徴って?のイメージ

目次

  1. 1流水解凍について知りたい!
  2. 2流水解凍とは?
  3. 3流水解凍にかかる時間
  4. 4流水解凍で水道代を節約する方法
  5. 5流水解凍に適した食材
  6. 6流水解凍の注意点
  7. 7流水解凍のやり方とコツ
  8. 8流水解凍以外の解凍方法
  9. 9流水解凍を上手に利用しよう!

流水解凍について知りたい!

新鮮な魚介類や肉、麺類などをすぐに食べない場合は冷凍保存しますが、いざ食べる時には直前に解凍する必要があります。その際に流水を使って短い時間で早く解凍するやり方がありますが、コツや注意点などが気になります。そこで今回は流水解凍に着目し、流水解凍に適した食材とやり方のコツ!流水解凍の特徴って?について、詳しく解説します。

流水解凍とは?

最初に流水解凍とは?という疑問から解説していきます。流水解凍は解凍スピードが速く、急いで解凍したい時に便利な方法です。ただし、流水解凍によって美味しさが損なわれてしまう食品もあるので、選び方には注意が必要です。ここでは流水解凍の特徴の他に「緩慢解凍」「急冷解凍」も一緒に説明しています。

特徴

流水解凍とは、冷凍しておいた食材を解凍したい時にビニール袋などに入れて密閉させて流水にさらすことで、常温で解凍するよりもスピーディーに解凍することができる方法です。液体は空気よりも熱伝導率が高いので、素早く溶かすことができます。急いで解凍したい方におすすめの方法です。

このように、流水解凍は自然解凍よりも早く解凍でき、さらには自然解凍と同じくらいに美味しく解凍するやり方があるので覚えておくと良いでしょう。

緩慢解凍と急速解凍

緩慢解凍急速解凍は冷凍した食材などを解凍する時の方法として、大まかに2つに分けて分類した呼び名になります。緩慢解凍とは常温の水で徐々に解凍していく方法です。一方、急速解凍とは電子レンジで解凍する場合のように、電磁波で熱を加えてスピーディーに解凍させる方法のことを言います。

流水解凍にかかる時間

ここでは、流水解凍にかかる時間と水道代の節約方法について解説しています。流水解凍で流しっぱなしの水について、さまざまな意見があるようです。そんな流水解凍で流す水道代節約方法とはどんなことなのか、早速みていきましょう。

流水解凍は流水を使って解凍しますが、水は空気よりも熱伝導が早いため、空気中に置いておくより早く解凍することができます。溜めておいた水の中に冷凍しておいた食材を解凍しようとつける場合は、水の温度が徐々に下がっていくため、流水を使うことでより解凍時間を早くすることができます。

解凍時間は季節や水道水の温度、そして冷凍した食材のサイズによって変わりますが、大体のものは常温約10~30分ほどで解凍することができます。これは自然解凍より半分から1/4程度にまで時間を短縮することができることになるので、いかに急いでいる時の流水解凍が便利なのかが分かります。

流水解凍は常温での解凍よりも早く解凍することができるので、おすすめな食材は大きめな肉の塊や大きめの魚介類なども流水解凍でスピーディーに解凍できます。ただし、肉や魚介類は常温での解凍時間が長すぎると傷んでしまう場合がありますので、なるべく手早く解凍するようにしましょう。
 

流水解凍で水道代を節約する方法

流水解凍では、水道水を約10~30分間も流し続けることで「もったいないのでは?」という指摘をよく受けます。たった数十分で解凍できたと考えるか、数十分も水を出し続けたと考えるかは個人の認識の差が生じますが、問題解決の方法としてはまず流水解凍の仕組みについて理解する必要があります。

流水解凍は食材の温度よりも高い水温の力で解凍していくので、冷凍庫から出した直後の食材は0℃以下まで低下しています。よって、高い水温を保ちつつ低下を防ぎながら解凍したいため、水を出し続けることになりますが、少しでも水を節約したい場合は、溜まった水が冷えてきた時点で流水を追加する方法で解凍しても構いません。

水温が低下しすぎないように管理することで、水を流し続ける流水解凍と同じ効果が得られるため、水道の出しっぱなしを防ぎ、水道代の節約にもなるのでおすすめします。

流水解凍に適した食材

ここからは、流水解凍を行う際に適した食材や注意点について解説しています。流水解凍を行うにはいくつかの注意点があります。解凍に失敗しないためにもしっかりポイントをおさえておきましょう。

簡単で手早く解凍できる流水解凍に適した食材は、一度火を通して味付けがしてある調理済み食品です。流水解凍は常温での温度帯の水(約10~40℃)に食材をさらして解凍するので、食品の酵素反応が活発になりやすい状態で解凍することになります。

水の温度が高い解凍はスピーディーになりますが、酵素反応によって水に触れている表面部分から徐々に食品が変色したり臭いが発生するので注意が必要です。

しかし、加熱調理済みのものや塩分・糖分で味付けをしている食品であれば、その食品内にある酵素が加熱により失われていたり、味付けにより酵素反応が抑えられているため、酵素反応の心配をしないで解凍することができます。加熱済みの総菜や下味がついてる半調理食品、下茹でしている野菜なども流水解凍で美味しく食べられます。

流水解凍の注意点

冷凍された食材を流水解凍するときに確認したいのがパッケージの形状です。パウチされている食材はパッケージと食材の間に空気が入っておらず、水に沈めれば熱伝導のよい水と食材が密着することによって効率よく解凍できます。

しかし注意したいのが、空隙のある袋に食材が入っているタイプのものは、食材と水が接しないため熱伝導率が悪くなります。その他にも、パッケージ内に水が入り込んでしまうようなタイプは水と食材が直接接してしまうため、食材がふやけてしまう恐れがありますので、どちらも流水解凍に適していません。

これらの食品に対しては、一度パッケージから食材を取り出して別の袋に入れて空気を抜き、封をするなどの処置を終えたら流水解凍することができます。

また、下茹でしている野菜や冷凍品について、水に触れて問題ないものは袋に入れずそのまま水の中に沈めて解凍しても問題ありません。

流水解凍のやり方とコツ

ここからは、流水解凍のやり方とコツを紹介します。流水解凍はスピーディーでありながら、解凍する大きさによっては時間をかけて行う解凍方法なので、常温での流水解凍に向かない食材もあります。

上手に使い分けることによって料理の効率や食材の品質を上げることができます。食品にあった解凍方法を知っておくことで、冷凍保存したとは思えないくらいに美味しく便利に使うことができます。

手順

流通解凍のやり方やコツを手順にそって説明します。まず大きめのボウルや桶などに水を張って解凍したいものをつけていきます。流水解凍で気を付けたいポイントは、全体に均一に水をつけることなので、大きめのボウルや桶などを用意しましょう。その状態で水が入れ替わるように水を流しておきます。

解凍したい食材を水につけるときに、食材が浮いてしまう場合は上から水を入れた皿などを置いて食材をしずめるようにすると良いでしょう。食材の一部が浮いてしまったまま解凍を進めるとムラができてしまうので、全体につかるように注意して下さい。

流水解凍のもう1つのコツは、水を張ったボウルにしずめた食材に流水が直接かからないように、水道水を少しずつ流すのがポイントです。水道水を直接食材にかけてしまうと、そこからも解凍ムラになりますので、ボウルや桶の水を入れ替えるようなイメージで水を流しましょう。

失敗しないコツは、途中で解凍具合を確認することです。面倒くさがらずに、丁寧に解凍していきましょう。

肉・魚の流水解凍

冷凍肉や魚を流水解凍で美味しく食べるためのポイントを紹介します。冷凍肉や魚を美味しく食べる最大のポイントはドリップ(肉汁、魚汁)を出さないことです。肉や魚の流水解凍ではそのドリップを最小限に抑えて短時間で解凍できます。塊肉や大きい魚でも次の方法なら可能です。

肉も魚も流水解凍の方法はいたってシンプルになります。肉や魚がすっぽり入るような大きなボウルや桶を用意し、水を張ります。そこにビニール袋に入れた塊肉や魚を用意し、密閉したらビニール袋ごと浸します。水道水をビニール袋が入った肉や魚に直接当たらないように流しながら、浮いてきたらしっかり沈ませて様子を見ます。

基本の流水解凍はこれだけですが、肉や魚の場合は温度が重要で、できれば氷水を使って解凍するのが望ましいです。肉や魚の場合は、食材そのものの温度が高くなるにつれ、雑菌が繁殖しやすくなるため常温解凍は極力避けるのが無難で、氷水を使う理由としては解凍中の肉や魚の劣化や雑菌の繁殖を抑える効果もあるからです。

鶏の骨付きもも肉や手羽元の骨付きの状態で冷凍する場合もやり方は基本の流水解凍と同じです。ただし、骨付きの方が解凍時間がかかるのは予測しておきましょう。目安としては、450gで約1時間解凍に要します。ここでも流水がもったいないと感じる場合は、並行してボウルに張る氷水を何度か入れ替えるようにしましょう。

うどん・そばの流水解凍

日本のソウルフードとも呼べるうどんやそばは、冷凍食品の目覚しい加工技術によって家庭で美味しい味を楽しめるようになりました。冷凍なのにコシがあってモチモチした食感のうどんやそばができるには秘密があります。打ち立てが最もコシが強いうどんやそばは、直後に急速冷凍させることで、良い状態でキープできるようになっています。

冷凍に適しているうどんやそばを家庭で調理する際は、できるだけ手早く解凍させることがコツです。なぜなら、本来は冷凍に適しているうどんやそばでも、流水解凍のような解凍方法ではうどんやそばのコシや食感が失われてしまいます。

特にうどんにおいては一般的に自然解凍は不向きだと言えるので、できればそばにおいても熱湯で解凍するのが望ましいです。


とは言っても、最近では流水麺という名の麺類が販売されており、チルド麺のままうどんやそばを流水でさっとほぐすタイプや、流水解凍に適した冷凍うどんも販売していますので、そのようなタイプのものは説明書通りに流水解凍すれば、うどん独特のコシや食感は失われることなく美味しく食べられます。

カニの流水解凍

一般に流通しているカニについては、鮮度重視な生鮮食品なために生のまま手に入れることはできません。冷凍されたカニだからこそ、フレッシュな状態に近い風味を楽しむには、カニの正しい解凍法を覚えましょう。冷凍カニを美味しく食べるために最も避けたいことは、電子レンジで急速解凍しないことです。

カニを急速解凍してしまうと、カニ本来の旨みが全て流れ出てしまいます。冷凍カニは冷蔵庫内で丸1日ほどかけてじっくりと解凍するのが望ましいですが、例外として唯一良いとされているのが自然解凍です。冷凍カニの美味しさを逃さずに、しかも早く解凍することができる流水解凍の手順は、冷凍カニをビニール袋などに入れて密閉します。

カニが入る大きなボウルかバケツに水を張り、袋ごと沈めます。その後に水道水を流し入れます。20分ほどで半解凍状態になり、カニから水分が出る状態になりますが、実はこのカニから出る水気も旨み成分が含まれているので、できるだけ余さず味わうようにして下さい。

また、水より急速解凍したいために、お湯で解凍しようとするケースがありますが、カニに急速解凍は厳禁です。身が固くなったりパサついて食感が悪くなる原因となりますので、カニを美味しく食べるには時間に余裕をもって準備することを念頭に置いておきましょう。
 

流水解凍以外の解凍方法

最後に、その他の解凍方法と注意点についても紹介します。解凍だけでも方法はいく通りもあるので、適した食材の解凍方法を覚えて失敗のないスピーディーな調理が行えるようにして下さい。

常温解凍

室温解凍する場合の解凍方法と注意点は、まず風通しの良い直射日光の当たらないキッチンで解凍します。主に解凍によって変化しにくい冷凍食品に適しています。なお、解凍のやりすぎには注意して下さい。適した食材は加工品や野菜、果物、菓子類などです。

低温解凍

低温解凍は低温で解凍することで、細菌の繁殖や解凍のし過ぎを防ぎ、品質を落とさずに解凍することができます。一般的な低温解凍の方法は冷蔵庫解凍になり、庫内温度は2~5℃が望ましいです。低温解凍に適した食材は、鮮度や品質が落ちやすい生鮮品になります。

解凍が終えたら、すぐに調理に取り掛かりましょう。庫内保存だからといって、長時間解凍しておくのはよくないので注意しましょう。

加熱解凍

加熱解凍とは、冷凍された食品を凍ったまま茹でたり煮たり湯水に浸すなどで加熱して解凍する方法です。下茹で冷凍しておいた野菜類や刻みねぎ、油揚げなどはそのままみそ汁の具として熱いお湯に入れて作れるのでスピーディーに仕上がります。

 

電子レンジ解凍

電子レンジ解凍の方法や注意点は、調理済みの冷凍食品が適しています。レンジにかける時間については商品パッケージをよく確認して下さい。加熱しすぎないように注意しましょう。電子レンジに適した食材は真空パックの肉類や肉加工食品、魚介類や魚介加工食品、すり身になります。

また、冷凍ポテト全般は、レンジで加熱してから調理すると、ポテトのでんぷんの性質上、レンジで加熱すると旨みがでるので特におすすめです。その他に、刺身などの生食を解凍できる機能などもあるので、スピーディーで手軽に解凍できます。

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流水解凍を上手に利用しよう!

今回は、流水解凍に適した食材とやり方のコツ!流水解凍の特徴って?について紹介してきました。流水解凍には向き、不向きの食材があるということが分かりました。そばは流水解凍ができますが、手早く行わないといけなく、うどんと同様にそばのような冷凍麺は熱湯で解凍するのが望ましいことが分かりました。

塊肉や魚の流水解凍のやり方では、長時間常温で解凍していると傷みやすいので、氷水で行うのが良いことが分かりました。適した食材を上手に使い、冷凍でもそれを感じさせないくらいに美味しく解凍できるので、皆さんもコツを掴んで、冷凍と解凍上手になりましょう。

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