2019年04月04日公開
2024年09月10日更新
カポナータとラタトゥイユの違い!基本のカポナータのレシピも紹介
カポナータというイタリア料理を知っているでしょうか?ラタトゥイユに見た目がそっくりなカポナータですが、この2つは作り方や味付けが全く異なる料理です。ここでは、カポナータとラタトゥイユの特徴や味わいなどを比べながら、それぞれの違いに迫っています。ナスや玉ねぎなどの野菜をトマトで煮込むカポナータの基本レシピをはじめ、アレンジレシピも紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
目次
カポナータについて知りたい!
たっぷりの野菜をトマトで煮込む「カポナータ」という料理を知っているでしょうか?甘酸っぱい味が特徴のカポナータは、たくさんの野菜が一度に食べられると人気のイタリア料理です。
ここでは、カポナータの特徴やラタトゥイユとの違い、レシピなどを詳しく紹介しています。冷やしても美味しいカポナータをぜひ手作りしてみてください。
カポナータの特徴
まずはカポナータの特徴について詳しく見ていきましょう。いろんな野菜をトマトで煮込んで作るカポナータには、どのような魅力があるのでしょうか?味の決め手となる調味料や使用する野菜など、カポナータの全てをお届けします。
カポナータはイタリア料理
カポナータは、イタリアのシチリア島発祥の料理です。イタリア全土で作られる伝統料理のひとつで、スペインから伝わったとされています。
油で揚げたナスに玉ねぎやセロリ、トマトなどの野菜を合わせた煮込み料理のことで、魚介が入ることもあります。またイタリアのナポリでカポナータというと、水戻しした乾パンにトマトやニンニクを合わせてオリーブオイルと塩で和えた料理のことを指します。
味
カポナータの味付けは、ワインビネガーや塩、砂糖を使って行われます。この酸味と甘みがカポナータの味の決め手と言われており、甘酸っぱい味わいは暑い季節にもぴったりです。
南イタリアの「チャンボッタ」という料理にもよく似ていますが、使用する野菜が違うのとカポナータの特徴である酸味のある味付けにしない点が異なります。
野菜をトマトベースでさっぱり食べられる
カポナータの魅力は、なんといっても野菜がたっぷり食べられることでしょう。トマトベースにワインビネガーの酸味が加わり、食欲が刺激されて夏バテでも食が進むこと間違いなしです。
多めの油を使ったナスはとろりとした口あたりでセロリの香味も程よく、トマト好きにはたまらない味付けに仕上がります。軽く煮込むだけで作れるので、多めに作り置きしておくのもおすすめです。
ラタトゥイユの特徴
次に、ラタトゥイユの特徴を紹介します。日本では、どちらかというとカポナータよりもラタトゥイユの方がポピュラーです。この機会にラタトゥイユの知識もさらに深めてみてはいかがでしょうか?カポナータと比べながら見ていくと、意外な発見があるかもしれません。
ラタトゥイユはフランス料理
ラタトゥイユは、フランスのプロヴァンス地方にあるニースの郷土料理です。使用する材料は、ズッキーニやピーマン、ナス、玉ねぎなどの夏野菜で、トマトと一緒にオリーブオイルで炒め煮にして作られます。
フランスではラタトゥイユをそのまま食べるほか、パンやパスタに合わせてアレンジして食べることもあるようです。ラタトゥイユの語源は、フランス語「Touiller(トゥイエ)」の混ぜるという意味から来ており、その名の通りかき混ぜながら調理されます。
味
ローリエやタイム、オレガノなどのハーブを使うラタトゥイユは、香り高い味付けに仕上がります。またニンニクをオリーブオイルで炒めて作るので、風味豊かな味わいも特徴です。
塩が大事
ラタトゥイユの味の決め手となるのは、塩こしょうです。塩をメインに使うことで野菜の旨みが引き立ち、素材の美味しさそのものを味わうことができます。
オリーブオイルのコクとニンニクの風味、ハーブの香りもラタトゥイユの美味しさの秘訣です。ハーブはフレッシュなものを使うと、さらに本場の味わいに近づけられるでしょう。
カポナータとラタトゥイユの違い
ここまでカポナータとラタトゥイユについて詳しく紹介してきました。それぞれ比べてみて、大体の違いはわかったのではないでしょうか?ここからは、さらに2つの明確な違いを見ていきましょう。見た目こそよく似ているカポナータとラタトゥイユですが、全く別の料理であることがわかるはずです。
材料の違い
カポナータとラタトゥイユの1つめの違いが「材料」です。カポナータはナスとセロリをメインに使いトマトで煮込む料理なのに対し、ラタトゥイユはズッキーニをメインに使いハーブを加えてトマトで煮込む料理です。
他にもいろんな野菜を加えて作ることもありますが、やはりメインで使う野菜に大きな違いがあると言えるでしょう。
調理方法の違い
2つめの違いが「調理方法」です。カポナータはナスを多めの油で揚げ焼き、もしくは素揚げしたものを料理に使います。一方ラタトゥイユは野菜を全て鍋に入れ、じっくり炒め煮にして作られます。
カポナータの野菜は油をまとっているのでコクのある味わいに、ラタトゥイユは野菜のフレッシュ感が味わえる仕上がりになるのが特徴です。
味付けの違い
3つめの違いが「味付け」です。カポナータはワインビネガーや塩、砂糖を使って味付けするため甘酸っぱい味に、ラタトゥイユは塩こしょうでシンプルに味付けするため素朴な味わいになるのが特徴です。
大きな違いはありますが、どちらも野菜がたくさん食べられる魅力的な料理です。味の違いが気になる方は、2つを作って食べ比べてみても良いでしょう。
カポナータの基本レシピ
続いて、イタリア料理であるカポナータの基本レシピを紹介します。カポナータはニンニクを使わないので、野菜の旨みそのものを味わえるのがポイントです。多めに作っておくと味がなじんでさらに美味しく仕上がります。甘酸っぱいカポナータをぜひ味わってみてください。
材料
- ナス2本
- 玉ねぎ1/4個
- セロリ1/4本
- パプリカ1/4個
- ケッパー大さじ1/2
- 砂糖小さじ1
- 白ワインビネガー小さじ1
- カットトマト50ml
- 塩こしょう適量
- オリーブオイル適量
作り方
- ナスは2cm大に切って塩を振り、10分ほど置いてアクを出します。玉ねぎは2cm大に、セロリとパプリカは1cm角にカットします。
- フライパンにオリーブオイルを多めに熱し、水気を切ったナスを入れて炒めます。玉ねぎ、セロリも加えてじっくり炒め、しんなりしたらパプリカも加えます。
- ケッパー、砂糖、白ワインビネガー、カットトマトを加えて軽く煮込み、塩こしょうで味を調えます。水分が飛ぶまで煮込んだら2人分のレシピの完成です。
カポナータのアレンジレシピ
最後に、カポナータのアレンジレシピを2つ紹介します。甘酸っぱい味付けはどんな食材とも相性がよく、好みに合わせて残り野菜を加えても美味しく仕上がります。作り方はシンプルなので、いろんな材料を加えてアレンジを楽しむと良いでしょう。ぜひ自分好みの味を見つけてください。
鶏肉のカポナータ
- 鶏もも肉500g
- ナス4本
- 玉ねぎ1個
- 赤パプリカ1個
- 黄パプリカ1個
- Aトマト缶1缶
- A砂糖大さじ4
- A酢大さじ2
- A塩小さじ1
- Aにんにくのすりおろしチューブ10cm分
- 塩こしょう少々
- オリーブオイル大さじ4
- 鶏肉と野菜は食べやすい大きさにカットします。
- フライパンにオリーブオイルを熱し、1の食材を炒めます。オイルが全体になじんだら、Aの材料を加えて中火にします。
- 20分ほど煮込み、塩こしょうで味を調えたら4人分のレシピの完成です。
和風カポナータ
- 鶏もも肉300g
- 玉ねぎ1/2個
- ナス1本
- ズッキーニ中1本
- 赤パプリカ1個
- ブロッコリー1/4株
- ミニトマト10個
- にんにくのスライス3片分
- オリーブオイル大さじ5
- 塩少々
- 粗びきこしょう少々
- 薄力粉大さじ1
- Aだし汁(かつおと昆布)100ml
- Aレモン汁大さじ1~2
- A醤油大さじ3
- A砂糖小さじ2
- Aみりん大さじ2
- オランダ豆(あれば)2~3枚
- 鶏肉とブロッコリーは一口大に、ナス、ズッキーニ、パプリカは乱切りにします。ブロッコリーはさっと下茹でしましょう。Aの調味料は混ぜ合わせておきます。
- 鶏肉に塩こしょうをふり、薄力粉を全体に軽くまぶします。フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れて火にかけ、香りが立ったら鶏肉を入れます。
- 鶏肉をあまり動かさずに焼き、ニンニクは焦げ付かないように肉の上に置いておきます。焼き色がついたら一旦取り出しましょう。
- ナス、ズッキーニをフライパンに入れて炒め、しんなりしたらトマト以外の野菜を加えます。全体に火が通ったら鶏肉を戻し、トマトとAの調味料を入れてひと混ぜすれば、3~4人分のレシピの完成です。
カポナータとラタトゥイユの違いを知って美味しく食べよう!
カポナータとラタトゥイユ、作り方や材料こそ違いますがどちらも魅力的な料理です。鶏肉やベーコンなどを入れるとボリュームや旨みが加わるため、いろいろアレンジしても良いでしょう。
夏野菜を使うこれらの料理は暑い季節にもぴったりです。冷めても美味しいので、作り置きして冷蔵庫で冷やしてから食べるのもおすすめです。カポナータを食べたことがないという方も、ぜひレシピを参考に手作りしてみてください。