2019年03月15日公開
2024年09月08日更新
うどの食べ方は?あく抜きや下処理・保存方法など解説
うどは、特有の香りと山菜らしい苦味が特徴の栄養たっぷりの山野菜です。現在ではビニールハウスなどで栽培され、冬から春の終わりごろまで、スーパーや野菜直売所に並んでいます。今回は、うどの食べ方を徹底調査します。うどはどんな山菜なのか?旬の時期は?うどの穂先、茎、皮、葉のおすすめの食べ方は?効能などを調べてみました。また、うどを食べるための切り方や下処理方法、あく抜き方法、うどの保存方法を解説します。あわせて、おすすめレシピも紹介します。
うどの食べ方を覚えて旨味を堪能しよう!
独特な香りと苦味が特徴のうどを、美味しくいただきましょう。うどについて理解し、おすすめの食べ方を覚えて旨味を堪能しましょう。うどの穂先や葉の食べ方や、美味しい茎の食べ方、皮の食べ方などを説明します。
うどとは?
うどは春になると、スーパーや野菜直売所などで並び始める、独特な香りをした山菜です。ウコギ科タラノキ属に分類される多年草で、大きくなると3m近くまで伸びます。ここでは、うどの特徴と種類、旬や生産地、味や香り、新鮮なうどの見分け方を紹介します。
特徴と種類
うどの特徴を紹介します。うどは本来、山野に自生している山菜で、日本では古くから食べられていました。うどは、山の斜面などに腐葉土が堆積したところによく育ち、斜面の谷底よりも中腹より上に群生する場合が多い山菜です。
現在では食材として栽培されるようになり、スーパーや野菜直売所などに並んでいるものは、ほとんどが栽培されたものです。
うどの種類は、「軟白うど」と「山うど」があります。軟白うどは、暗い所で完全に遮光し、光を当てず栽培される真っ白なうどです。現在、市場で販売されている山うどは、ある程度日光を浴びさせ葉を緑に色付けさせ、根もとに土をかぶせ茎の部分を白くしたうどで、緑化うどとも呼ばれています。
本来の山うどは、天然で採れるものを指しますが、市場に流通することは、ほとんどありません。山間部に自生しているうどは、土地の所有者などが自分で消費する場合が多く販売されることがありません。地方の産地では、春の旬の時期に産直などで見かけることが、まれにあります。
旬や生産地
うどには、秋の終わり頃から冬にかけて出荷されるものを「寒うど」と、旬の時期の春に出荷される「春うど」があります。寒うどは、休眠がほとんどなく萌芽しやすく、温室に入れ盛土をすれば、一年中いつでも発芽します。
春うどは、秋冬の休眠期を経て、栄養素や旨味がつまった旬の時期の春に出荷されるうどです。一年で一番うどが美味しい旬の時期で、3月頃から5月にかけて出回り、露地栽培物は埼玉県が多く、次いで山形県、群馬県です。
うどの収穫量が多い主な生産地は、第一位が栃木県で国内全体の43%、第二位が群馬県で28%、第三位が秋田県で10%で、この三県で約8割の収穫量があり、主な産地といえます。
味や香り
軟化うどは全体が白く、味は山うどに比べ苦味が少なく、うど特有の香りがあります。山うどは葉先が緑色で、軟白うどに比べ香りが強く、苦味やアクあり、天然のうどに近い味がします。どちらも、栄養素が豊富でうど特有の香りと苦味があり、シャキシャキとした食感があります。
天然のうどは茎まで緑色をしており、栄養素が高く強い苦味と香りがあります。また、天然のうどは伸びるのが早く、見つけたときには伸びすぎてアクが強く、食材には適しません。
新鮮なうどの見分け方
新鮮なうどの見分け方を解説します。旬の時期の新鮮なうどは、全体に産毛がびっしりとついています。茎が太くて先の芽の方まで真っ直ぐ伸びて張りがあり、穂先の芽がみずみずしいものが新鮮なうどです。
山うどは、香りの強いものを選びましょう。穂先の芽がしおれていたり、茎が変色しているものは鮮度が落ちています。
うどのおすすめの食べ方
うどは、穂先、茎、皮、葉の全てを食べることができます。ここでは、うどの穂先の食べ方、茎の食べ方、皮の食べ方、葉の食べ方を紹介します。
穂先
うどの穂先の食べ方を紹介します。うどの穂先は香りと苦味が強い部分で、あまり調味料などで手を加えず、風味を生かした天ぷらがおすすめです。 穂先と葉を一緒にを天ぷらで食べると、春の薫りを満喫できます。
うどの穂先などに含まれる苦味の成分の栄養素のクロロゲン酸には抗酸化作用の効能があります。体の代謝をスムーズにする効能があり、細胞のダメージを防いでくれる効能もあります。
茎
うどの茎の食べ方を紹介します。うどの茎は、シャキシャキとした歯応えが、たまらない部分です。薄くスライスして生で味わう食べ方や、軽く湯がいて味わう食べ方など色々あります。サラダ、和え物、炒め物、天ぷらなど色々な食べ方があります。
うどの茎などには、カリウムや食物繊維の栄養素を豊富に含んでおり、カリウムは高血圧や動脈硬化などの予防に効能があります。食物繊維は不溶性の量が多く、整腸作用があり便秘改善などに効能があります。
皮
うどの皮の食べ方を紹介します。うどの皮には産毛が生えており、産毛を取り除けは皮も美味しくいただけます。皮は細かくせん切りにし、きんぴらにして味わう食べ方がおすすめです。皮も香りと苦味が強い部分で、きんぴらにすると、うどの香りとほろ苦さが、口の中に広がります。
うどにはアスパラギン酸の栄養素も豊富に含まれており、アミノ酸の不足を補う効能があります。また、アンモニアなどの有害物質を体外に排泄する効能もあります。
葉
うどの葉の食べ方を紹介します。うどの葉は、穂先などと一緒に天ぷらで味わう食べ方がおすすめです。
うどのあく抜き/下処理方法
うどは生のままも食べられますが、あくが強いので下処理とあく抜きが必要です。ここでは、うどの切り方、下処理方法、あく抜き方法を紹介します。
うどの切り方
うどの下処理方法を説明します。まず、うどの切り方ですが、太い茎、脇の茎、葉、穂先に切り分けます。太い茎の切り方は4cmくらいにぶつ切りします。太い茎の脇の茎の切り方は、葉や穂先の色が違うところで切ります。
太い茎は皮むきをする
うどの太い茎はさらに下処理が必要です。太い茎の外側は、あくと苦味が強いため皮むきをします。太い茎の皮の切り方のポイントは、皮を厚めに切ることです。皮は、別の料理でも使えるので、捨てないでください。
酢水であく抜きをする
うどの下処理が終わったら、あく抜きをします。あく抜きは、酢水を使って行います。酢水の濃度は、水400ccに酢が小さじ1杯くらいで、酢水にさらす時間は10分くらいです。さらし過ぎると水っぽくなるので注意が必要です。
あくが抜けていない場合は茹でるのもおすすめ
時間が経ってあくが強くなったうどは、あく抜きしても抜けない場合があります。あくが抜けていない場合は茹でるのもおすすめで、サッと湯に通す程度で大丈夫です。茹で過ぎるとシャキシャキ感が無くなってしまうので注意が必要です。
うどの保存方法
うどは、痛みが早く、味が落ちやすい食材です。ここでは、うどの保存期間の目安や保存方法を紹介します。
保存期間の目安
うどを常温保存する場合の保存方法を説明します。うどを常温で保存する場合は、絶対に日に当てないでください。保存期間の目安は、2日から3日くらいです。
冷暗所で保存
うどを常温保存する場合の保存方法は、新聞紙に包んで冷暗所で保存します。先にも説明しましたが、2日か3日しか美味しくいただけませんので、なるべく早く食べた方が美味しく食べられます。
冷蔵や冷凍保存はできる?
うどの保存方法で一番おすすめなのが、下処理したあとに冷凍保存する方法です。うどは低温に弱いので、冷蔵庫で保存する方法はおすすめできません。冷蔵保存すると茶色く変色する場合があります。
うどを下処理してあく抜きし、下茹でします。うどを冷ましたら、水気をとり密封袋などに入れ、冷凍庫で保存します。冷凍保存した場合は、一か月くらい保存できます。
うどの美味しい食べ方レシピ
生でも美味しく食べれるうどですが、さらにうどの美味しさを堪能できる、うどの美味しい食べ方レシピを紹介します。
うどの穂先・葉の天ぷら
- うどの穂先と葉・100g
- 卵・1個
- 小麦粉・適量
- 片栗粉・適量
- 水・適量
- 揚げ油・適量
- 切った穂先と葉を10分ほど水にさらし、水気を取っておく
- ボウルに卵、水、小麦粉、片栗粉を入れ、混ぜる
- 170度から180度の揚げ油で揚げればできあがりです
おすすめレシピ・1品目は、うどの穂先・葉の天ぷらです。栄養がつまっているうどの穂先と葉は、天ぷらにして、香りと苦味を閉じ込めると、うどの美味しさを満喫できます。あとは、お好みの天つゆでいただきます。おろし大根などと一緒に食べると格別です。
うどの皮のきんぴら
- うど皮と脇の細い茎・うど1本分
- 生姜のスライス・3枚
- ごま油・大さじ1杯
- 醤油・大さじ1杯
- みりん・大さじ1杯
- 塩・ひとつまみ
- 水・大さじ1杯
- うどの皮をせん切り、細い茎は食べやすいサイズに切り、酢水にさらす
- フライパンに、ごま油と生姜スライスを入れて香りが立つまで熱する
- 強火でうどを炒め、全体に火が回ったら、水を加え、塩を振る
- 醤油、みりんを加え、味を調えればできあがりです
おすすめレシピ・2品目は、うどの皮のきんぴらです。うどの旨味と栄養素が凝縮されている皮は、きんぴらにしていただきます。
うどは春の常備菜として食べ方も豊富!
いかがでしたか?うどについて紹介しました。うどは春が旬の時期の美味しい山菜です。独特の香りと苦味は、好きな方は一年に一度は口にしたい食材です。栄養が豊富で、捨てるところのない食材で、色々な食べ方があります。レシピや切り方、保存方法を参考に、美味しく調理してみてください。