子持ち昆布の卵は何の卵?数の子との違いや食べ方を解説!

子持ち昆布は、ニシンが習性にしたがって、数の子である自分の卵を産み付けた昆布を、塩漬けにしたものです。こうした子持ち昆布は正月の縁起物として珍重されてきました。こうした自然の営みの産物であった子持ち昆布も、近年では人工的にさまざまな方法で、いろいろな魚卵を昆布に吹き付けて、子持ち昆布と称しています。この記事では、子持ち昆布と数の子の食べ方の違いや、塩抜きの仕方の違いなどを紹介するとともに、子持ち昆布を使ったレシピなども併せて紹介していきます。

子持ち昆布の卵は何の卵?数の子との違いや食べ方を解説!のイメージ

目次

  1. 1子持ち昆布の卵の正体が知りたい!
  2. 2子持ち昆布について
  3. 3子持ち昆布の卵と数の子の違い
  4. 4子持ち昆布と数の子の食べ方の違い
  5. 5子持ち昆布の塩抜きの仕方
  6. 6数の子の塩抜きの仕方
  7. 7子持ち昆布を使ったおすすめレシピ
  8. 8子持ち昆布のぷちぷち食感を様々なレシピで愉しもう! 

子持ち昆布の卵の正体が知りたい!

天然の子持ち昆布に付いている卵は、ニシンの卵です。つまり、天然の昆布に付着しているのは、天然のニシンの子、数の子というわけです。子持ち昆布が高価であることも理解していただけたでしょうか。近年においては、数の子はもちろん昆布もけっして安い品物ではありません。

天然の子持ち昆布の正体というのは、天然のニシンが卵を産み付けた天然の昆布を、塩漬け保存したものなのです。産卵前の卵巣をニシンから取り出して塩漬けしたものが数の子で、ニシンが産卵して産み付けた昆布を塩漬けしたものが子持ち昆布となります。

子持ち昆布について

数の子や子持ち昆布は、縁起物として正月の風景が似合いです。そんな子持ち昆布も、昔のようなニシンと昆布の成り行き任せにして収穫していた時代は終わって、人工的な手法が全盛となっています。子持ち昆布の現状について紹介します。

正月料理の縁起もの

数の子は、卵の粒数の多さが子孫繁栄を連想させることから、日本では昔から正月など祝いの席での、縁起物として珍重されてきました。子持ち昆布についても同様で、昆布は「よろこぶ」につながることも歓迎されたようです。価格的にも安いものではなく、庶民がふだんの食事で食べるものではなく、正月に縁起物として膳に上るのが普通でした。

ニシンに玉子を産み付けさせる

ニシンは基本的にぶつかったものに卵を産み付ける習性があり、ふだんは深海に棲みますが、産卵の際には浅瀬に近寄って来ます。その場合に、粘着性の高い卵を天然の昆布に産み付けるのです。まったくの天然の子持ち昆布ができるメカニズムは以上のようなものです。

次の段階では、漁師が意図的に産卵のためのニシンを、昆布の方へ追い込む手法が採られます。ニシンが豊富な前提での子持ち昆布漁と言えます。

近年ではニシン以外の卵も

ニシンも昆布も漁獲量が減ってきている近年では、天然の子持ち昆布は希少となっています。いま、市場に出回っている安価な子持ち昆布は、大半がニシンの卵ではありません。シシャモなどの卵を、人工的に薬品で昆布に付着させたものです。正月などの祝いの席で食べるのなら、少々高くてもニシンの卵が付いた子持ち昆布を選びたいものです。

子持ち昆布の卵と数の子の違い

子持ち昆布の卵と数の子との違いは、分かりますか?見た目はどちらも同じように見えます。そんな子持ち昆布と数の子の違いを解説します。

数の子は何の卵?

子持ち昆布は、ニシンがその卵を産卵して昆布に付着させたもです。つまり、あの薄黄色の卵はニシンの卵です。では、数の子は何の卵?でしょうか。実は、「数の子」というのは「かどの子」が訛ったものです。近世までは、ニシンのことを「かど」と呼んでいました。したがって、数の子はニシンの卵ということです。

数の子は産卵前に取り出す

子持ち昆布は、ニシンが昆布に産卵して付着させたものであることは、幾度も述べました。雌のニシンの腹から、産卵前に取り出した卵の塊を、天日干しもしくは塩漬けにしたものを数の子といいます。ニシンの卵は、一粒一粒は非常に細かいけれど、無数の卵が相互に強く結着していることで、10cm前後の長さの細長い塊状となっています。

子持ち昆布と数の子の食べ方の違い

同じニシンの卵である、子持ち昆布と数の子の食べ方の違いについて、紹介します。どちらも正月などの祝いの場でいただく機会が多い食べ物ですが、違いはあるのでしょうか?

子持ち昆布の食べ方

子持ち昆布の食べ方は、まずは塩抜きすることから始めます。ボウルにたっぷりの水を入れて、1~2%くらいの塩を加えて子持ち昆布を浸けます。2~3時間くらい浸してから、様子を見てください。塩っぱくなければOKです。

塩抜きする子持ち昆布の分量は、塩抜き後は日持ちしませんから、その日のうちに食べきれる量にすることが大切です。塩抜きした後、八方出汁などに漬けて味付けします。

数の子の食べ方

市場に流通している数の子は、「干し数の子」「塩蔵数の子」「味付け数の子」に分けられ、干した数の子が一番の高級品とされています。味付け数の子は別にして、数の子は水もしくは塩水で、塩抜きをしなければなりません。子持ち昆布と同様です。

食通の北大路魯山人は、「数の子は音を食うもの」として、何も味付けされていない干し数の子を第1位としています。

おせちで食べる由来に違いはある?

子持ち昆布や数の子の食べ方は、正月のおせちでというケースが多いはずです。特に、数の子は子持ち昆布以上に歴史も古く、一般的でもあります。子持ち昆布や数の子をおせちで食べる由来は?と言えば、ニシンの卵の圧倒的な数の多さにあります。

家系維持が重要な時代には、子孫繁栄を連想させるニシンの卵は縁起物として貴重な存在であったはずです。

子持ち昆布の塩抜きの仕方

塩蔵品である子持ち昆布は、とりあえず塩抜きをしなければ食べられません。子持ち昆布の塩抜きの仕方について詳しく解説します。

材料

子持ち昆布の塩抜きの仕方は、まず材料の水と塩を用意します。水の量は、子持ち昆布の10倍程度が目安になります。塩は水の量の1~2%程度です。

やり方

子持ち昆布の材料を用意したら、塩抜きの仕方は、子持ち昆布を食べやすい大きさに切り分けて、用意した薄い塩水に浸けます。1時間ほど浸したら、塩水を取り替えます。ここで、子持ち昆布の塩分の味見をしておきます。新しい塩水に浸してわずかに塩分が残るくらいで引き揚げます。

ポイント

子持ち昆布の塩抜きの仕方で、ポイントとなるのは、たっぷりの薄い塩水で、子持ち昆布の塩分を確認しながら、こまめに塩水を取り替えることです。塩抜きを終えたら水気をしっかりと切ってから、味付けに入ることです。また、塩抜きする量は、その日に食べきる量にします。

数の子の塩抜きの仕方

数の子の塩抜きについては、味付けの数の子は別にして、塩蔵品と干したもので異なります。それぞれの塩抜きを紹介します。

材料

数の子の塩抜きは、干し数の子であれば水で戻すだけです。塩蔵数の子の場合は、子持ち昆布と同じく材料は薄い塩水を用意します。

やり方

前にも述べたように、干し数の子の場合は、塩漬けではないので水で戻すだけでよいのです。塩蔵数の子の場合の戻し方は、子持ち昆布と同様の、薄い塩水で数の子の塩分を見ながら、塩水に浸す作業を繰り返すことになります。塩分量によっては半日~1日掛かる場合もあります。

ポイント

数の子の塩抜きのポイントも、子持ち昆布同様に数の子の塩分を見ながら、わずかに塩分が残る程度で引き揚げて、水気をしっかりふき取ります。数の子の表面にある薄皮は剥いておきます。

子持ち昆布を使ったおすすめレシピ

子持ち昆布を使った、おすすめのレシピを3選して紹介します。子持ち昆布のプチプチ感を活かした、簡単で美味しいレシピになっています。

子持ち昆布の中華粥

  • ご飯茶碗1杯分
  • 水200cc
  • 卵1個
  • 子持ち昆布適量
  • 塩・胡麻油少々
 
  1. 土鍋にご飯と水と塩少々を入れて3分ほど煮たら、ほぐした卵を加えて蓋をします。
  2. 1分ほどしたら、火を止めて蒸らします。
  3. 蓋を取って、胡麻油少々を振りかけて、器に盛り適当な大きさに切り分けた子持ち昆布を天に並べたら完成です。

あっさりとしたお粥です。子持ち昆布のプチプチ感を楽しみなら、胡麻油の風味も味わえる「子持ち昆布の中華粥」になります。熱々の粥で体も温まる上に、何より簡単レシピです。

子持ち昆布とエンドウ豆のおにぎり

  • ご飯1合分
  • エンドウ豆適量
  • 子持ち昆布適量
 
  1. 熱々のご飯をボウルに入れて、エンドウ豆と小さめに切り分けた子持ち昆布を加えて、よく混ぜ合わせておきます。
  2. 手に塩を付けて、混ぜご飯を柔らかめのおにぎりにします。

簡単この上ないレシピ「子持ち昆布とエンドウ豆のおにぎり」ですす。エンドウ豆と子持ち昆布がからみ合って、良い味を醸し出します。

子持ち昆布の大葉香る山芋焼き

  • すりおろした山芋1/4本分
  • 小麦粉大さじ2
  • 子持ち昆布(小さめに刻む)20g
  • 大葉1(千切り)枚
  • 胡麻油大さじ1
 
  1. すり下ろした山芋に、小麦粉と子持ち昆布、大葉を加えて、よく混ぜ合わせておきます。
  2. フライパンに胡麻油を熱して、山芋の生地を流し入れて蓋をします。
  3. こんがりと焼きめが付いたら、ひっくり返して両面を焼き上げます。

大葉と子持ち昆布の組合せだけで作る「子持ち昆布と大葉が香る山芋焼き」のレシピです。調味料もタレも要りません。シンプルなレシピですが、風味もあって美味しい一品です。

子持ち昆布のぷちぷち食感を様々なレシピで愉しもう! 

子持ち昆布の正体や数の子との違い、あるいは塩抜きの仕方までを解説してきました。また、子持ち昆布を使ったレシピもいくつか紹介しました。子持ち昆布のもつプチプチ感をさまざまなレシピで愉しもう!ではありませんか。

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