2019年03月15日公開
2024年10月08日更新
うどにはどんな栄養素が含まれている?おすすめの食べ方も紹介
春の訪れを感じさせる食材のひとつである「うど」には、様々な栄養素が含まれています。本記事ではうどに含まれている栄養素と効能についてや、おすすめのレシピについて紹介しています。うどがどのような食材なのかも解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
「うどってどんな食べ物?」
「どんな栄養素があるの?」
「うどのおすすめレシピはある?」
春の訪れを感じさせるうどについて、様々な疑問を抱く人もいるでしょう。
本記事ではうどの産地や旬、どのような食材かについての他に、含まれている栄養素や効能について解説しています。
この記事を読むことで、うどが春の訪れを感じさせる旬の物というだけではなく、体に良い効能をもたらす栄養素が多く含まれていることを理解できるでしょう。葉も根も美味しいうどの食べ方や、下ごしらえの方法と共に、おすすめレシピについても紹介しています。
旬の食材を堪能したい人や、うどの食べ方やレシピについて知りたい人はぜひ本記事をチェックしてみてください。
うどとはどういう食材?
あまり知られていませんが、山菜のうどは栄養が豊富で体によい食べ物です。簡単に調理ができて、難しいレシピがなくても手軽に1品が作れる食材です。
旬が短いので購入できる機会が少ないですが、たくさんの栄養を含んでいるので見かけたらぜひ手に取っていろいろな食べ方で取り入れてみてください。
うどは草に分類される
多年草であるうどは、草に分類されます。「うどの大木」という言葉があるように、成長しても草のままです。また、うどは山菜になりますが、主に新芽や若葉、茎の部分が食べられます。天然物と栽培物がありますが、一般的に販売されているのは栽培されたものです。
種類は2つ
うどは古くから日本や中国などで独活とよばれ、食用とされてきました。現在のような栽培をされるようになったのは江戸時代になってからです。葉が緑色をした山ウドと全体的に白い軟白うどがあり、栽培方法が異なります。
日当たりのよい山や傾斜地に自生するうどを山うどといいます。本来は野生のものを山うどと呼びますが、ほとんどが栽培で、軟化ウドに日光を当てて緑色に成長させたものをいいます。天然のうどは数少なく、栽培のものよりも香りが強くいのでうど本来のおいしさを味わえます。
うどの旬や産地は?
うどの生産量は栃木県が多く、次いで群馬、秋田で栽培されています。中でも東京が産地のうどを特に東京うどと呼び、立川市が生産量一位で産地として有名です。大阪の三島が産地の三島うども有名です。
うどの旬は3~5月で、この時期のうどを春うど、晩秋から冬にかけてのうどを寒うどと呼びます。春うどの方が香りがよく柔らかいので、美味しいうどを食べるには春の時期に購入するのがおすすめです。
うどの栄養素と効能
うどにはたくさんの栄養が含まれていて、そのどれもが体に良いものです。漢方にも使われるほどの効能を持っていますが、どんな栄養素があるのでしょうか?6つの栄養素が与える効能を知っておきましょう。
栄養素 | 効能 |
---|---|
カリウム | 余分な水分・塩分の排出 |
葉酸 | 赤血球の生成をサポート |
銅 | エネルギー生成、鉄の代謝 |
アスパラギン酸 | たんぱく質の構成 |
クロロゲン酸 | 肥満防止 |
ジテルペンアルデヒド | 血行促進、疲労回復 |
カリウム
うどに含まれている栄養素として最初に紹介するカリウムは、ミネラルのひとつです。体内の細胞内液の浸透圧を調整する働きがあり、余分な塩分や水分を排出するため、むくみ防止につながります。余分な塩分の排出は、高血圧予防も期待できるでしょう。
カリウムが不足すると、食欲不振や不整脈などの症状が現れると言われています。
出典・参照: カリウム(かりうむ)|厚生労働省
葉酸
次に紹介する栄養素の葉酸は、水溶性ビタミンの一種です。赤血球生成の働きをすることから、造血のビタミンとも呼ばれています。神経管閉鎖障害のリスクを減らすことから、妊婦が積極的に接種すべき栄養素のひとつです。
出典・参照: 葉酸の働きと1日の摂取量|公益財団法人長寿科学振興財団
銅
体内で吸収された銅は様々な酵素と結合し、多くの働きをします。エネルギー生成や鉄代謝などに関与しているかかせない栄養素です。ヘモグロビン生成に必須である銅が不足すると、貧血にもつながってしまいます。
アスパラギン酸
アスパラギン酸はたんぱく質を構成するアミノ酸のひとつです。アスパラギン酸が不足すると抵抗力が弱くなるため、積極的に摂取したい栄養素と言えるでしょう。アスパラギン酸は、体内で合成できる非必須アミノ酸に分類されます。
クロロゲン酸
うどに含まれている栄養素、クロロゲン酸はポリフェノールの一種です。コーヒーにも含まれているクロロゲン酸は、脂肪の消費をアップさせる効能があることから、肥満防止につながると言われています。
抗酸化作用もあるため、生活習慣病の予防も期待できる栄養素のひとつです。
ジテルペンアルデヒド
最後に紹介する栄養素が、ジテルペンアルデヒドです。この栄養素は血行を良くする効果が期待できることから、疲労回復にもつながります。
メラニン抑制の効果も期待できる栄養素であるため、日焼けトラブルに悩まされている人にもおすすめです。
出典・参照: 旬の野菜で疲労回復 ♯食育♯歯医者|鳩が丘歯科クリニック
うどのカロリー
うどのカロリーは1本あたり(約163g)、29kcalです。100gあたりに換算すると18kcalと、低カロリーな食材に分類されます。糖質は1本あたり4.73gです。カロリーが気になる人でも安心して食べられる食材と言えるでしょう。
出典・参照: うど (ウド/白ウド)|Slism
うどのおすすめの食べ方
たくさんの効能があることが分かったうどはどのように調理したらいいのでしょうか。アクが強いと聞くとどんな食べ方をしたらいいのか調理が面倒そうと思われがちですが意外と簡単です。次は美味しい食べ方をご紹介します。
茎を食べる時
茎はシャキシャキとした食感が美味しいので、そのまま生で食べるのがおすすめです。皮が苦いので厚めに皮を剥いてあく抜きをして、薄めにスライスをしてサラダに入れたり酢味噌と和えたり、マリネにしても美味しいです。召し上がってみてください。
葉を食べる時
葉の部分は苦みが強いので、切ったらすぐにしっかりとあく抜きをしてください。苦みを活かした天ぷらなどの調理をする食べ方がおすすめです。その他にも味噌や炒め物にしても美味しく食べられます。
うどを使ったおすすめレシピ
あく抜きなどの下準備をしたら茎や葉、それぞれの味を活かした食べ方で調理するのがおすすめです。茎は生で、葉は天ぷらなどで食べると美味しいですが、具体的なレシピをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
菜の花とウドのかき揚げ。春の味覚!卵なし、天ぷら粉なし。
まさに春の味覚! 香りが良く、ちょっとほろ苦くて大好きな味です^^ お好みで塩やレモン、めんつゆと大根おろし、七味唐辛子などを添えてお召し上がりください♪
最初に紹介するレシピが菜の花とうどのかき揚げです。葉の花とうどのほろ苦い香りは、春の味覚とも言えるでしょう。氷水を使用することがサクッと仕上がるポイントです。レモンをひと絞りすることで、爽やかな味わいを堪能できます。
うどのきんぴら
続いて紹介するレシピがうどのきんぴらです。材料はうどと調味料だけと、とてもシンプルなレシピです。うどと胡麻の風味が相性抜群で、毎日の食卓のプラス1品に重宝するレシピではないでしょうか。
ウドの酢味噌和え
最後に紹介するおすすめレシピが、春の香りを感じられるうどの酢味噌和えです。酢味噌和えに使用するのは、うどの茎の部分となります。調理してから時間が経過すると食感が悪くなるため、和えたてを堪能しましょう。
うどの下ごしらえの方法
太い茎の部分と脇の茎部分、穂先に切り分けます。茎に生えた産毛は包丁の背などでこそげとって、皮の周りはアクが強いので厚めに剥きます。皮の部分も食べられるので捨てずに取っておいてください。
茎の部分を生で食べるが定番ですが、加熱調理しても美味しく食べられます。アクが強い食材なので、切った直後に酢水にさらしてアク抜きをするのがポイントです。葉や皮もそれぞれ酢水につけてあく抜きをして食べられます。
栄養豊富なうどを食卓に取り入れてみよう
2月18日〜3月4日は二十四節気の一つ『雨水(うすい)』。
— CoCo美漢方 田中 友也です。 (@mococo321) February 21, 2021
雨水は雪から雨に変わる頃を言い、
「降っていた雪は雨に変わり、冬の間積もっていた雪や張っていた氷が解けて水になる頃」という意味。
春キャベツやふきのとう、菜の花、タラの芽、コゴミ、山うどなど山菜も旬を迎え、いよいよ春はすぐそこ! pic.twitter.com/YFwZSk2Bsl
うどには体に良い栄養素が含まれていることが、お分かりいただけたでしょう。うどは旬の春になるとスーパーなどでよく見かけられるようになりますが、旬の期間が短いのでなかなか入手できなくなってしまいます。
普段見過ごしていた方も旬の時期を逃さないうちにいろいろなレシピで召し上がってみてください。