2019年02月27日公開
2024年09月06日更新
わらさは出世して「ぶり」に名前が変わる?旬や食べ方/レシピなど
わらさは関東地方での呼び名で、関西ではハマチと呼ばれる魚です。わらさはぶりの一つ手前にいる出世魚であります。またわらさは、メジロとも名前がついている地方によって名前が異なる魚です。そんなわらさがどうして名前が地方によって違うのか、どんな生態なのか?出世魚とはどんなものなのか?旬はいつなのか?おすすめの食べ方やレシピはあるの?というわらさについて色々知らない事を紹介していきましょう。
わらさは出世して名前が変わる?
わらさという魚を聞いたことありますか?実は、これは名前が違うだけで、地方によっては別の名前で呼ばれている事がある出世魚です。実はわらさは出世魚の代表格と言われているぶりの若い魚を指すのです。つまり出世魚なので、ある程度の大きさになるまではわらさまたはメジロと呼ばれていて、その次にぶりになる魚です。わらさとメジロは実は同じ魚であることを知らない人が多いので、まずはそこから紹介していきましょう。
わらさとメジロは同じ魚!
そもそも出世魚ってナニ?
ではそもそも出世魚って何?という所から紹介していきましょう。出世魚というのは、ぶりを初め一部の魚に適用されている大きさによって呼び名が変わる魚の事を指します。わらさもぶりの出世魚としては、釣り人の間では知られていますが、一般の人にはなかなか聞きなれない言葉です。また、わらさがぶりの手前だったり、メジロと同じ魚ってどういうこと?となります。では、次にぶりとわらさ以外の大きさの魚について紹介します。
ぶり/わらさ以外の大きさの名前は?
出世魚が変わる魚の場合、基準は大きさに寄ります。つまり、ぶりとわらさの違いも大きさです。わらさまたはメジロは60~80cm(約2.5kg以上)の呼び名とされ、80cm(6kg)を超えるとブリとされています。ではわらさの前はどんな魚かと言うと、いちばん小さな稚魚の「モジャコ」から始まり、ワカシ、ワカナギが15cm前後、さらにその次に40cm前後までのイナダもしくはフクラギという魚になっていきます。
順番や呼び方は地域によっていろいろ
では、次にわらさとメジロが同じ魚であるという理由について紹介します。理由はいたって簡単です。釣り上げた場所によって魚の名前を呼ぶのが違うだけです。メジロと呼ぶのは、関西の方面です。実際魚を見せると「メジロやろ?」「わらさだよ?」となる事があるそうです。また新鮮な魚介類が取れると言われている北陸ではガンドやガンドブリなどと、地方や場所によって名前が異なるのも出世魚らしい理由でもあります。
ぶり以外の出世魚
では、ぶり以外に出世魚はいるのでしょうか?というといます。元々ぶりが代表格だけであって、いくつかの出世魚は存在しています。ぶり以外に知られているのといえば、ヒラマサ、カンパチ、真鯛、イシダイ、マハタ、シマアジが主に出世魚に当たる魚たちです。殆ど知っている魚ばかりだと思いますが、どれも大きさによって名前が変わってくる魚なので、知っておくといいでしょう。では次にわらさの生態や旬について紹介します。
わらさの特徴など
わらさの生態
ここからわらさの生態や旬そして特徴などについて紹介していきましょう。わらさの生態は少し変わっています。というのもわらさという魚は、対馬暖流と黒潮とを回流する魚であり、世界では日本近海にしかいない少しレアな魚として釣り人や漁師の間では言われています。つまりなかなか見つからない魚でもあるのです。しかし分布は広く、南は東シナ海、北はカムチャツカ半島から、東はハワイにまで生息している魚です。
わらさの生態としては、多くは群れを形成しながら、水深100m程度の中層・低層の間を遊泳しながら生態しているのですが、季節によって生態域を移動する典型的な回遊魚でもあります。その為に時期によっては釣り場が変わっていたりする魚でもあったりします。なので生態を知る為には、時期によってどこにいるかを見極めも必要になります。
わらさの特徴
そんなわらさすが、できればスーパーや市場で見つけたらいいものを買いたいです。そこでちょっとわらさの特徴を少し書いておきます。ぜひ見かけた時は、その特徴を持っているわらさを見つけて美味しく食べてください。主に見分ける特徴としては、腹に張りがあり体表の青みが輝いて美味しいもの。エラの内側が鮮やかな紅色で切り身の表面につやがあり色がしずんでないものや血合いが鮮やかな赤色で黒ずみがない方がいいです。
わらさの旬
所で、わらさの旬はいつかわかりますか?実はわらさの旬は、ぶりと関係しています。ぶりの旬は、「寒ブリ」と言われるように冬が旬です。つまり、わらさまたはメジロはその前身となる魚と考えると旬は、「秋」です。ただ、旬は秋ですが日本海側は春が旬だったり、太平洋側は夏が旬という風に地域差が少しあります。それでも餌によって接岸するので「秋」の時期は特にわらさが釣り上げられやすい時期として知られてます。
わらさの美味しい食べ方
刺身
では、ここからわらさの食べ方について、4つほど紹介しましょう。最初におすすめするわらさの食べ方は「刺身」です。魚料理の定番である刺身は、魚の本来の味を味わえることから人気です。またわらさとぶりは、刺身でも味が異なり、ブリはその脂の乗りが自慢ですが、わらさはしつこくない上に上品な脂が特徴なのです。ブリより若いので、さっぱりとして上品に脂の乗った刺身を味わうことができます。
焼き魚
わらさのおすすめの食べ方その2は「焼き魚」です。こちらも魚料理の定番ですが、わらさの場合は、塩で味付けした焼き魚がおすすめです。わらさはぶりほどの脂の乗りはないのですが、ややさっぱりしているので、シンプルな味付けだけでもブリに似た味わいを堪能出来るのが最大の特徴といってもいいでしょう。また照り焼きも人気の料理でもあります。
煮魚
次に紹介するのはわらさの食べ方は「煮魚」です。この食べ方も魚料理の定番ですが、元々さっぱりしているわらさは煮魚にすると味がしみ込みやすいのも特徴です。醤油とみりんと砂糖で味付けした所にしっかりに味がしみ込むように煮込めば美味しい魚が出来上がります。
揚げ魚
最後にわらさでおすすめの食べ方は「揚げ魚」です。揚げるとなると多くの人は「竜田揚げ」を思い出すとおもいますが、わらさも竜田揚げが美味しい魚です。またシンプルに天ぷらにしても美味しいかもしれません。わらさは料理の種類だけでもこれだけ種類があるのは嬉しい所です。ぜひいろんな食べ方をしてみてください。最後にわらさを使ったおすすめの料理をいくつかレシピと一緒に紹介しましょう。
わらさを使ったレシピ
わらさのなめろう
ここまでわらさについて生態や名前、食べ方について紹介しました。では、上記で紹介した食べ方以外にもおすすめのレシピ料理があれば嬉しいです。そこで次はわらさを使ったレシピ料理を紹介していきましょう。どれも美味しいレシピばかりなのでぜひわらさを手に入れた時は食べてみてください。最初に紹介するわらさのレシピ料理は「わらさのなめろう」です。
- わらさ 1柵
- 茗荷 1本
- 長ねぎ 半分
- しそ 3枚
- おろし生姜 大1
- 味噌 大1
- わらさの刺身を細かく刻みます。
- 茗荷、しそ、長ネギも細かく刻んでいきます
- 先ほど刻んだものにおろし生姜、味噌を包丁でよく叩きます。
- 10分程叩いたらなめろうの完成です。
わらさの竜田揚げ
次に紹介するのは揚げ魚料理としても人気のレシピである「わらさの竜田揚げ」です。わらさの竜田揚げもいろんなソースをつけて食べる事が多いですが、今回は特に相性がいいとされているネギソースも一緒に作り方で紹介しましょう。ぜひ相性のいいソースと揚げたての竜田揚げをレシピから作ってみてください。
- ワラサの切り身 2枚
- ◎しょうゆ、酒 大1
- ◎おろし生姜(おろしニンニクでも可) チューブなら2cmくらい
- 片栗粉 適量
- サラダ油 適量
- 長ネギのみじん切り 1/4本分
- しょうゆ、酢 大2
- 酒、みりん、砂糖 大1
- ごま油 小1
- いりゴマ 少々
- ◎の調味料を混ぜ合わせ、1時間ほどワラサを漬け込んで置く。
- わらさに片栗粉をしっかりまぶしつける。
- 多めの油をフライパンに熱し、油が泡立ってきたら皮目を下にしてワラサを入れる
- 中火よりの弱火にして、表5分、裏3分でじっくり揚げ焼きにする。
- ねぎソースの材料をすべて混ぜ合わせておく。
- きつね色に焼けたらワラサを取り出してキッチンペーパー等で油を切る
- わらさを焼いたフライパンの油や汚れを軽く拭きとり、ねぎソースを入れてひと煮立ちさせる。
- お皿にわらさを乗せてネギソースかけたら完成です。
わらさの煮付け
最後に紹介するわらさを使ったおすすめレシピは「わらさの煮付け」です。煮付け料理はすぐ作れることから人気のレシピでもあります。わらさ自身は、ぶりの前身の魚なので、煮付け料理は特に向いています。美味しいわらさの煮付け料理を作りましょう。
- わらさ 3切れ
- ○生姜 1かけ
- ○水 1カップ
- ○砂糖 大2
- ○醤油 大3
- 〇みりん 大3
- ○酒 大3
- ○塩 少々
- 生姜を薄く切っておく。
- 鍋に〇の調味料を全部入れていく
- 魚を入れ中火位で約10~15分味がしみ込むまで煮たら完成です。
わらさは出世魚!ぶりとの違いを知ろう!
ここまでわらさがメジロと同じ魚でありながらどうして名前が違うのかや、今まで知らなかったことを知る事が出来たと思います。わらさは、出世魚と呼ばれています。しかし実際魚そのものを食べてみると美味しい魚だったりするので、市場などで見かけたらぜひ買ってみるといいでしょう。出世魚を食べたらきっとあなたも美味さの虜になります。わらさのレシピもここに紹介したもの以外もあるのでぜひ作ってみてください。