2019年02月23日公開
2024年09月05日更新
エシャロットの食べ方とは?栄養価・効能やおすすめレシピも!
エシャロットは好きですか?小さならっきょうのような形で、味噌をつけて生でかじる人もいる、小さな野菜の一種です。このエシャロットのおいしい食べ方や簡単レシピとあわせて、生での食べ方、エシャロットに含まれている栄養成分の種類やそれぞれの効能を調査しました。らっきょうよりもクセが無く、栄養はしっかりと含まれている香味野菜の種類にもなるエシャロットのことを知って、美味しいものの選び方などのマメ知識もあります。
エシャロットとはどんな野菜?
日本のエシャロットは若採りのらっきょう
日本で「エシャロット」としてスーパーなどで販売されているものは、ネギ科の多年草でらっきょうの種類の中の1つです。「エシャレット」という名前のこともあり、らっきょうを柔らかくなるよう栽培されたものになります。若採りらっきょう、根らっきょうとも言われます。カレーの付け合わせなどのらっきょうとは違い、クセがそれほど強くなく生での食べ方もでき、白い部分から、濃い緑色の茎と葉がついている野菜です。
本来のエシャロットとは種類が違う
本来エシャロットは、ヨーロッパを中心とした料理でよく使われる、小さな玉ねぎのような香味野菜の種類の一つのことです。フランス料理には欠かせない食材で、玉ねぎのように表面の薄い茶色の皮をむくと、ほんのりとピンク色をした実の部分が現れ、みじん切りにしてドレッシングやソースなどに使います。種類としては、らっきょうと同じネギ属ですが、らっきょうは中国が原産、西洋エシャロットは中央アジアが原産とされています。
日本では、本来のエシャロットが広まるよりも以前から、「根らっきょう」という名前よりも、形が似ているということでらっきょうの若採りを「エシャロット」と名付けて売られ始めたため、今でもエシャロットと呼ばれています。日本のらっきょうのものは「エシャレット」として、西洋エシャロットの「エシャロット」「シャロット」と区別して表記して販売しているところもあります。
エシャロットの食べ方を解説!
生でも食べられる?
日本でエシャロットとして販売されているものは、らっきょうですが生でも美味しく食べることができます。やや辛味と臭いがありますが、シャキっとした歯ごたえと、どくとくの風味があるのが特徴です。良く洗ってひげ根の部分を切り落とし、マヨネーズや味噌をつけるだけの食べ方でも、アルコールにもよく合うつまみにもなります。もちろん、生だけでなく、漬物や炒め物、揚げ物といった調理をした食べ方もできます。
葉の食べ方
エシャロットの旬なものは、濃い色の葉も食べることができます。白い部分と合わせて生で食べる人もいますが、炒め物にしたり天ぷらにしたりすることで、より色が鮮やかになり、歯ごたえがありつつほんのりとした苦味を味わえる食べ方ができます。またみじん切りにすると、ネギの代わりの薬味としても活用できます。
皮の食べ方
エシャロットのふっくらとした白い部分は、薄い皮で覆われています。これはらっきょうと同じ種類という証しでもあります。生食であれば、良く洗って皮がついたままでも食べられますが、口の中に皮が残ることもあります。ボウルのなかに水をはり、そこにエシャロットをいれて、もむように洗うと薄い皮がめくれるようになるので、そこをつまんでくるっとはがしてしまうと、生での食べ方でも、口に残るものが無く食べられます。
エシャロットの栄養と効能
フルクタン
エシャロットにはフルクタンという水溶性の食物繊維が含まれています。これは、腸で働き便通をよくしてくれる効能があるので、便秘予防や便秘解消に役立ちます。生で食べても、加熱してもフルクタンは体に摂り入れることができるので、食物繊維が働きやすいようにエシャロットをよく噛んでから飲みこむという食べ方がおすすめです。
アリシン
エシャロットに含まれる栄養成分の中に、独特の香り成分の「アリシン」があり、ニンニクを刻んだ時にでる香り成分と同じものです。このアリシンには高い殺菌の効能があることが知られていて、春から夏にかけて発生しやすい、食中毒の予防としても、エシャロットを食べるのは効果的と考えられます。栄養的にも香りの強いものは、エネルギーの源になるともいわれるので、疲労回復の効能も期待できます。
また栄養成分のアリシンには、血液をサラサラにして、血流の流れを良くする効能もあります。動脈硬化、心筋梗塞、高血圧といった成人病の予防にも役立ちます。このアリシンは、加熱してしまうと成分の効能が減ってしまうので、殺菌効果や血液サラサラをねらって食べるのであれば、エシャロットを生で食べるのがおすすめです。
カリウム
エシャロットに多く含まれているカリウムは、体内の余分な塩分と結びつき、体外へ排出するという働きがあります。塩辛いものを食べると、水分が欲しくなりますが、体内で塩分濃度を調整するために血液量を増やそうとするために血圧が高くなってしまいますが、カリウムを摂ることで尿や汗での排出を促すことになり、血圧を平常値へ戻してくれる効能が期待できます。
エシャロットのおすすめレシピ
シャキシャキとした食感が楽しい「エシャロットのトースト」
生でも食べられるエシャロットですが、ざっくりと刻んでソースと和えてパンに塗って焼くだけという簡単なレシピです。旬なエシャロットを使うと、香りで春らしさを感じられ、小さなカナッペサイズならワインなどに合わせられるおつまみにもなります。
- エシャロット1束
- 食パン2枚
- ツナ缶1つ
- マヨネーズ、ケチャップ、黒胡椒各適量
- エシャロットを洗って、白い部分の薄皮を剥き粗くみじん切りにします。
- 1に油をきったツナとマヨネーズをよく和えます。エシャロットの葉のやわらかな部分があれば、みじん切りにして一緒に加えます。
- 食パンに2をまんべんなく塗って、その上にケチャップをかけてトースターで軽く焦げ目がつくまで焼きます。
- 大人向きには黒胡椒をふっても美味しく食べることができます。
春のおもてなし料理にも「エシャロットとキャベツのパスタ」
春に旬を迎えるエシャロットとキャベツを使った、和風パスタのレシピです。和の味付けでさっぱりと食べることができ、ランチにもディナーにもおすすめです。
- エシャロット3~4本
- キャベツ2~3枚
- ソーセージ2本
- パスタ200g程
- 酒、オリーブオイル各大さじ1
- 塩、こしょう、鷹の爪、しょう油、白ゴマ
- パスタを塩水で茹でます。茹で上がる2分ほど前に、キャベツのざく切りも入れて一緒に茹でます。
- フライパンにオリーブオイルをいれ、鷹の爪と千切りにしたエシャロットと薄切りにしたソーセージを入れて炒めます。
- ソーセージに火が入ったら、酒を加えます。
- 茹で上がったパスタとキャベツを3のフライパンに加えて、塩こしょうで味をととのえ、香りをつける程度にしょう油をまわしかけます。
- 白ゴマをふってできあがりです。
和えるだけの簡単レシピ「エシャロットの塩昆布和え」
エシャロットが手に入ったら、簡単に作れて、冷蔵庫で保存しておくほどに、味がしみて常備菜にもなるレシピです。
- エシャロット1~2束
- 塩昆布大さじ1/2~1程
- エシャロットは良く洗って薄皮をむいて、斜め薄切りにします。大きな粒でなければ、ふっくらとしたままの形のままでも構いません。
- 葉の部分も細切りにします。
- ポリ袋に1と2をいれて、そこに塩昆布をいれて混ぜ合わせるようによく振って、口をしばり冷蔵庫で2時間ほど寝かせておきます。
- 器に盛ってできあがりです。2日ほど漬け込んだものも美味しくいただけます。
エシャロットの上手な選び方と保存方法
エシャロットの旬
エシャロットはビニールハウスで栽培されているため、一年を通じて出荷されています。露地栽培のものの旬は、初春から初夏前、3月ごろから5月くらいのものが旬で、葉の色が濃くてもみずみずしくて柔らかいので、葉まで食べることができます。夏になると葉はかたくなり、枯れ始めてしまうので、エシャロットを美味しく味わえる旬は春といえます。
新鮮なエシャロットの選び方
エシャロットの選び方は、先ず根本の白い部分がふっくらとしているものを選びます。らっきょうほどの丸さはありませんが、白い部分は生食ができる部分なので、しっかりと張りのあるものの方がおすすめです。土がついているものの方が、新鮮さを保ってくれているので、そうした選び方もできます。また葉が切り落とされているものもありますが、葉がついている場合の選び方は、葉が濃い緑色をして枯れていないものがおすすめです。
ハウス栽培のエシャロットであれば、旬な時期意外でも販売されているものがあります。そうしたものの選び方も根がふっくらとして、明るい白い色をしたものがおすすめです。選び方で新鮮かどうか分からない場合は、生で1つかじってみて、強烈な臭いがするようなら、成長しすぎている可能性が高いので、漬物や加熱するレシピで味わってください。
保存方法
土のついているエシャロットを購入した場合は、葉も含めて新聞紙で包んで、冷蔵庫の野菜室で保存し1週間ほどで食べきるようにします。すでにあらってあるものや、葉を切り落としたものであれば、洗って水けをキッチンペーパーで拭き取り、ポリ袋にいれて野菜室で保存し、3日くらいを目安に食べきるようにします。酢漬け、しょう油漬けといったレシピにして、長期保存させることもできます。
エシャロットを色々な食べ方で楽しもう!
エシャロットは、らっきょうの種類の一つで、生でも食べられて、健康に良い栄養もたっぷりと含まれた野菜です。春から初夏にかけての旬の時期には、葉付きのものを手に入れて、生や揚げ物、炒め物、漬物などのいろいろな食べ方で味わってみてください。