いりこと煮干しのだしの取り方や種類の違いとは?レシピも解説!

いりこと煮干しには、どんな違いがあるのでしょうか。これらは、美味しい和食を作る為に必要なだしに欠かせない食材です。今回の記事では意外に知られていない、いりこと煮干しについて調べてみました。どんな種類の魚を使っているのかや、簡単なだしの取り方を紹介します。だしの取り方はとても簡単なので、ぜひチャレンジしてみましょう。最後には、いりこを使ったレシピを紹介しますので、参考にしてみて下さい。

いりこと煮干しのだしの取り方や種類の違いとは?レシピも解説!のイメージ

目次

  1. 1いりこ(煮干し)で美味しいだしを取ろう
  2. 2いりこ(煮干し)のだしの取り方
  3. 3いりこ(煮干し)の種類
  4. 4いりこ(煮干し)を使用したレシピ
  5. 5いりこ(煮干し)を使って料理に旨みを加えよう

いりこ(煮干し)で美味しいだしを取ろう

煮干しは聞いた事があっても、いりこは聞いてもピンとこないという人もいるのではないでしょうか。ここでは、いりこと煮干しの違いは何なのか紹介しますのでチェックしてみましょう。

いりこと煮干しの違いはある?

いりこと煮干しの違いですが、実はどちらも同じものなのです。主な原材料はカタクチイワシで、煮て干した物になりだしを取るのに使われる事が多いようです。カタクチイワシ以外に、うるめいわしや真いわしを使用したり、地域によってはサバやトビウオなどを種類の違う魚を材料にしている所もあるそうです。

西日本では煮干しのことをいりこという

それでは同じ物である、いりこと煮干しの呼び方の違いについて紹介します。いりことは主に西日本で呼ばれている呼び方で、同じものではありますが関東では煮干しという言い方で呼ばれています。呼び方の違いは地域性によるものだったのです。まれに、関東でも小さな煮干しをいりこと呼ぶ事もあるそうです。

いりこ(煮干し)のだしの取り方

いりこと煮干しが同じであるという事が分かりました。ここからは、いりこ(煮干し)を使っただしの取り方を紹介します。多少の下準備は必要ですが、取り方はいたってシンプルで簡単です。だしをとって、美味しい和食に使ってみましょう。

いりこの下準備を行う

いりこ(煮干し)を使ってだしを取るには下準備が必要になります。少し時間はかかりますが、このひと手間を加える事でだしの味がグンと美味しくなります。最初にやるべきことは、いりこ(煮干し)の頭と内臓を取り除きます。頭はそのまま手でちぎってしまい、内臓はお腹の部分を爪で開けば内臓が見えるようになるので、後はそれを取り除くだけです。

頭うや内臓を取り除かなくてもだしは取れますが、これをやる事によって雑味や独特のえぐみがなくなります。また、いりこ(煮干し)を割る事で、旨味が出やすく美味しいだしになるとも言われています。ですから、時間に余裕のある時は、ぜひ下準備も行ってください。

いりこのだしの取り方「水出し法」

水だし法という名前から想像がつく人もいるかもしれませんが、水に漬けておくだけの簡単な方法です。水1ℓに下準備をしたいりこ(煮干し)を入れて、6時間以上放置すれば完成です。一緒にかつお節や昆布を入れておくのもおススメです。

いりこ(煮干し)やかつお節のカスが気になるようでしたら、ティーパックに入れて水に漬けておきましょう。完成したらすぐに取り出せ、カスも出ないので気になりません。冷蔵庫で3日、冷凍庫で2週間ほどが保存の目安になります。あっさりとしただしを使いたい時には、この水出しの方がいいようです。

いりこのだしの取り方「煮出し法」

次に、いりこ(煮干し)を煮出してだしを取る方法を紹介します。鍋に水を入れ、いりこを入れて5分程放置します。火にかけて沸騰する直前で弱火にし、そこから7~8分程煮ます。もしアクが出るようなら、お玉などを使い取って下さい。火からおろしたら、さらしや厚手のキッチンペーパーをザルに敷いて濾します。

目の細かいザルであれば、さらしなどは敷かなくても大丈夫なようです。そのまま1~2分放置してザルを上げたら、いりこのだしが完成です。水出し法より手間はかかりますが、特に難しい手順は1つもありません。夜のうちに作っておけば、翌日の朝食にすぐに使う事が出来ます。

冷蔵庫で3日程、冷凍庫であれば2週間保存する事が可能です。しっかりした濃い味のだしを楽しみたい時には、手間はかかりますが煮出し法で作っただしを使ってみましょう。

いりこ(煮干し)の種類

いりこ(煮干し)には、色んな種類の魚が使われています。どんな種類の魚が使われているのか調べてみたところ、カタクチイワシ、うるめいわし、真いわし、キビナゴ、アジ、サバなどがあるようです。それぞれ種類ごとに紹介しますので見ていきましょう。

カタクチイワシ

いりこ(煮干し)の主な原材料がカタクチイワシになります。イワシの仲間で日本全国で獲る事が出来、最も漁獲量の多い魚になります。煮干しの原材料として有名ですが、新鮮なカタクチイワシは刺身としても美味しく食べる事が出来ます。

スーパーではなく乾物屋でいりこ(煮干し)を買った事がある人は分かると思いますが、カタクチイワシで作られた煮干しは、大きさで呼び方に違いがあります。2.5cm以下のものは、「ちりめん」と呼ばれます。2.5cm~4cmぐらいのものは「かえり」と呼ばれ、どちらも佃煮などの加工食品に使われる事が多いようです。4cm~13cmの物を「煮干し」と呼ぶようですが、これらも大きさにより更に分類されます。

4cm~5cmの物を「小羽」(こば)と呼び、5cm~6cmの物を「小中羽」(こちゅうば)、6cm~7cmの物を「中小羽」(ちゅうこば)、7cm~9cmの物を「中羽」(ちゅうば)、9cm~10cmの物を「中荒」(ちゅうあら)、10cm以上の物を「大羽」(おおば)と呼ぶそうです。大きさによってだしの味も変わり、小さい物はあっさりとした味になり大きい物は濃い旨味が出るそうです。

うるめいわし

うるめいわしも日本全国の海で揚げられている魚で、主にだしとして加工される魚になります。大きさは5cm~15cmほどの魚になります。うるめいわしの煮干しは長崎県で作られている事が多く、全国の80%をシェアしているそうです。他のいわしと比べると、脂が少ないせいかとても淡泊であっさりとし、甘みがほのかにあるだしが取れる煮干しです。

真いわし

いわしと呼ばれている物は、この真いわしの事になります。真いわしも日本全国の海に生息する魚で、日本では干物や煮物、塩焼きなど食用として食べられメジャーな魚です。大きさは2cm~12cmぐらいになり、大きくなる事で名前の変わる出世魚になります。真いわしで作られた煮干しはカタクチイワシの煮干しと比べると、魚の臭みが少なくすっきりした味わいのだしが取れるそうです。

キビナゴ

キビナゴは日本でも西日本の海に生息する魚で、特に長崎や鹿児島、高知県などの暖流の海で獲れる事が多いようです。傷が付きやすく鮮度を保つのが困難な事から、水揚げされる地域以外に出回る事はなかなかないそうです。その為、キビナゴを使った煮干しは「きびないりこ」と呼ばれ高級な煮干しだそうです。

アジ

アジも日本全国の海で獲る事の出来る魚で、刺身や塩焼き、フライにするなど食べ方も色々ある魚です。旬のあたまに獲れるアジは小さく、食用としても食べられますが煮干しにされる事も多いそうです。小さなアジは頭や内臓などえぐみの出る部分が少ない為、苦みや独特の魚の匂いも少なく甘みがある上品なだしを取る事が出来るそうです。

サバ

サバは日本の中でも太平洋の沿岸で水揚げされる魚になります。塩焼きや煮物などに使用されますが、中には煮干しにされるサバもあるようです。網にかかった小さな4・5cmのサバを使用しています。その為そもそも漁獲量が少なく、サバを使った煮干しは希少価値の高い煮干しになります。

サバ本来の香りと甘みがする煮干しは、カタクチイワシを使った煮干しを比べてみると、その違いがハッキリと分かるそうです。スーパーで手に入れる事は難しいかもしれないので、海辺へ観光に行った際に見つけたらぜひ購入してみて下さい。

いりこ(煮干し)を使用したレシピ

最後に、いりこを使ったレシピを紹介します。どのレシピも作り方は簡単で、だいたい家にあるような材料で作る事が出来るレシピになっています。レンジで出来るレシピもありますので、お子様と一緒に作ってみてはいかがでしょうか。

ミネラル補給のおやつ「いりこナッツ」

  • いりこ・煮干し 50g
  • お好みのナッツ類 20g
  • A.砂糖 大さじ1
  • A.みりん 大さじ1
  • A.醤油 大さじ1
  • A.はちみつ 大さじ1/2
  • バター 7g

  1. フライパンにいりこを入れ、弱火で5分混ぜながらから煎りします。
  2. Aの砂糖 大さじ1、みりん 大さじ1、醤油 大さじ1、はちみつ 大さじ1/2を合わせます。
  3. お好みのナッツ類を刻み、1のフライパンへ入れ更に5分から煎りします。
  4. 1度フライパンの中身をザルにあげてカスをふるい落とします。
  5. 再度フライパンに戻してAを加え、中火で汁気がなくなるまで焦げ付かないように気を付けて煮詰めます。
  6. 最後にバターを加えて全体に絡めます。
  7. 火からおろしフライパン全体に広げて粗熱が取れたら完成です。

レンジで簡単「いりこの田作り」

  • いりこ 150~200g
  • A.しょうゆ 40cc
  • A.サラダ油 20cc
  • A.砂糖  100g
  • 白ごま 適量

  1. いりこを耐熱皿に入れて、ラップをかけず2分50秒(600W)温めます。
  2. 取り出して、いりこをひっくり返し更に1分30秒温めます。
  3. 別の耐熱皿にA.のしょうゆ40cc、サラダ油20cc、砂糖100gを入れラップをし、レンジで2分温めます。
  4. 3にレンジで温めたいりこを入れて、ラップをし1分30秒温めます。
  5. 白ごまを入れて混ぜたら完成です。

だし取りいりこのリメイク「いりこのかき揚げ」

  • いりこ(だし取りに使用したもの) 80g
  • 塩コショウ 少々
  • A.小麦粉 20g
  • A.卵 1個
  • A.水 10cc
  • 揚げ油 適量

  1. だしを取ったいりこを絞り、水分を取り除きます。
  2. キッチンペーパーにでさらに水気を取り除きます。
  3. いりこに塩コショウをかけます。
  4. ボウルにAの小麦粉20g、卵1個、水10ccを入れて混ぜます。
  5. 揚げ油をの中に、4をスプーンですくって入れ、表面がカリッとするまで揚げたら完成です。

いりこ(煮干し)を使って料理に旨みを加えよう

いりこと煮干しは、地域によって呼び方が違うだけという事が分かりました。一口に煮干しと言っても、使われている魚もたくさん種類があり魚によって味の違いもあります。だしの取り方も、水出しと煮出しどちらもやってみて、自分に合う方法や味で作ってみればいいのではないでしょうか。

だしを取った後の魚の使い方もレシピを参考に作れば、魚嫌いなお子様も美味しいと言って食べてくれるかもしれません。和食の基本となるだしを自分で取ってみて、美味しい料理を作って下さい。

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