2019年02月28日公開
2024年09月04日更新
玄米粉の上手な使い方は?生・焙煎の違いや美容・健康に良い効能4選!
玄米粉は美容や健康に気をつけている人に、大変人気です。白米よりも栄養価やカロリーが高い玄米を使った玄米粉は、生の玄米粉と焙煎した玄米粉がありますが、その違いについて調べました。また、美容や健康に良いとされている玄米粉の効能4選についてまとめました。玄米粉の上手な使い方やおすすめレシピも紹介します。玄米よりも便利な玄米粉を使って、糖質が気になる方や、美容や健康に関心がある方は、玄米粉の上手な使い方を知って、玄米粉料理にチャレンジしてみませんか?
玄米粉とは?
最近、玄米粉入りのパンやお菓子が市販されるようになり、少しずつ玄米粉が知られるようになっていますが、まだまだ小麦粉ほど認知されていません。しかし、小麦粉アレルギーの方には代替え品の米粉と同様にグルテンフリーの粉として利用されています。また、その効能とともに美容や健康にも良い玄米粉の原料や作り方、味や風味の特徴、カロリーと糖質についてまとめました。
原料
小麦粉の原料は小麦ですが、玄米粉の原料は玄米です。玄米はお米のもみ殻を脱穀しただけのものです。一方、日常食べている白米は、胚芽を精米して、胚乳だけの状態です。玄米粉には、胚芽と表皮も含まれているので、食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。
製造方法
玄米粉の作り方は、大きく分けると2種類あります。玄米をそのまま粉にする方法と、玄米を一度焙煎して粉にする方法です。焙煎玄米粉は、最初に玄米を水に漬けるか、打ち水をした後に焙煎します。玄米をそのまま粉にするよりも、保存性や安全性を高めることができます。粉砕装置を使い、40ミクロンほどの細かな粒子になるまで挽き、仕上げ乾燥をして、不純物を取り除くと出来上がります。
家庭で栄養満点の玄米粉を作ることもできます。無農薬玄米を洗い、水気を切り、鍋やフライパンで乾煎りします。初めは強火で炒り、玄米が乾いたら中火でゆっくりと炒ります。良い香りがしてきたら出来上がりです。玄米が冷えたら、ミルやフードプロセッサーで粉にします。100gの玄米を使うと、1割程度少なくなりますが、90gの玄米粉が出来あがります。
味や風味の特徴
玄米粉は米粉よりも色がついていますが、米の胚芽がついていますので、栄養価も高く健康食品として利用されています。特にうるち米を焙煎した玄米粉は、素朴な味と風味が特徴です。精米技術がなかった時は、玄米のまま食べたり、粉にして玄米粉として使っていたので、昔懐かしい味といえます。米粉や小麦粉よりも香ばしい風味が特徴です。
カロリーと糖質
日本食品標準成分表2015年版(七訂)のデータベースによると、玄米粉100g当たりのカロリーは395kcalです。糖質は炭水化物84.1gから食物繊維3.5gを取り除いたものですので、80.6gです。一方、白米の米粉のカロリーは374kcal、炭水化物81.9gです。白米の食物繊維は玄米よりもかなり少なく、100g当たり0.6gしかありません。そのため白米の糖質は81.3gとなり玄米粉の方が糖質は少なく、糖質制限している方にはおすすめです。
玄米粉の生と焙煎の違い
玄米粉には玄米を生のまま乾燥させて粉砕した生玄米粉と、玄米を焙煎して粉砕した焙煎玄米粉があります。玄米粉の生と焙煎の違いを製造方法や栄養素の含有量について調べました。
生玄米粉とは?
生玄米粉は、生の玄米をそのまま粉にしたものです。玄米に含まれているビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養素をほとんど失われません。生玄米粉の使い方は、パンや麺類、お菓子などを作るときに、小麦粉の代わりとして一部を加えて混ぜるだけで、玄米の効能が取り入れられます。
焙煎玄米粉とは?
焙煎玄米粉は、文字通り玄米を焙煎して粉にしたものです。焙煎玄米は、生玄米を焙煎することで、米ぬかが酸化することを防ぐ効果があります。そのため、生玄米よりも長期保存が可能になります。また、焙煎することで、消化吸収が良くなり、栄養成分を効果的に体内に取り入れることができます。焙煎玄米粉も生玄米粉と同じように、パンやお菓子、麺類の一部に入れることで、色や香りに深みが広がります。
製造工程の違い
生玄米粉は、生の玄米をそのまま粉にします。一方、焙煎玄米粉は、玄米を洗い、しばらく浸水させ、水気を切った後に、焙煎します。焙煎する時間によって、玄米粉の仕上がりの色に違いがでます。浅煎りした玄米粉は、白色ですが、長時間焙煎した玄米粉は、茶色になります。浸水する時間を長くし、発芽玄米にして焙煎し、粉砕する方法もあります。
栄養素含有量の違い
生玄米粉と焙煎玄米粉の栄養素含有量には、違いがあるのでしょうか?玄米に含まれる栄養成分のビタミンB群、ビタミンE、ミネラル、食物繊維などが、玄米粉にも含まれています。しかしながら、生玄米粉は米ぬか部分が酸化しやすく、せっかくの栄養成分の効用が無くなる可能性があります。一方、焙煎玄米粉は、玄米を焙煎しているので、酸化しにくく玄米の栄養素が、長期間そのまま含まれます。
玄米粉の栄養と美容健康への効果効能4選!
古くから人々の健康に貢献してきた玄米には、現代人に不足しがちな食物繊維や亜鉛、リン、マグネシウム、カルシウムなどが含まれています。この玄米粉の栄養が、現代人の美容と健康にどのような効能があるか、4つの効果効能についてまとめました。
食物繊維
玄米の食物繊維は白米の約6倍もあるように、玄米粉にも食物繊維が豊富に含まれています。この食物繊維は、整腸作用があり、便秘解消、肥満の予防にもつながります。また、腸内環境を整えるので、肌の調子も良くなり、女性に嬉しい美肌効果にもつながります。玄米粉を食生活に取り入れることで、簡単に食物繊維も豊富に取り入れることが出来るので、美容と健康の効能が期待できます。
ビタミンB群とフィチン酸
フィチン酸はあまり聞きなれない栄養素ですが、ビタミンB群の仲間です。このフィチン酸は、体内の有害物質を、体外へ出してくれる解毒作用があります。また、抗酸化作用があり、細胞の老化を予防し、肌や血管などの若返りを効果も期待できます。その結果、動脈硬化や心筋梗塞などの予防にも効果が期待されています。また、生活習慣病や、結石の予防にも効果があるという報告もされています。
ビタミンE
玄米にも多く含まれるビタミンEは、玄米粉にもたくさん含まれています。このビタミンEは、ビタミンB群のフィチン酸と同様に、活性酸素を抑えるので、細胞の老化を予防し、肌や血管などの若返りの効能が期待できます。また、ビタミンEには、糖分や脂肪などの代謝をよくする効能があるので、美容や健康のためにダイエットしている方にも必要な栄養素です。
GABA
GABAは、アミノ酸の一緒で、興奮した状態を抑える働きがある神経伝達物質です。玄米を発芽させて粉にしている発芽玄米に、GABAが豊富に含まれています。精神を安定させる効果があるので、リラックスさせ、ストレスを抑える働きがあり、安眠効果もあります。また、高血圧や動脈硬化などの予防にも効果があります。
玄米粉の上手な使い方とおすすめレシピ
玄米粉は、玄米に含まれる40種以上の栄養成分がほとんど破壊されずに含まれています。また、玄米粉の方が消化吸収が良く、簡単に玄米の栄養が摂れます。玄米を炊いて食べるのは、なかなか大変ですが、玄米粉はアレンジしやすく、小麦粉の代わりに使いやすいのでおすすめです。玄米粉の上手な使い方とおすすめレシピを紹介します。
玄米粉の味わいを活かした玄米粉パン
- 玄米粉100g
- 強力粉150g
- 砂糖大さじ3
- 塩3g
- ドライイースト5g
- バター15g
- 水160cc
- 材料全てをホームベーカリーに投入し焼きます。
- 焼けたら、そのまま冷まします。冷めたら、型から出し、網の上などで完全に冷ます。
水分量は、湿度の高い時期は少なめにしてください。発酵は普通の強力粉のパンよりも、時間がかかります。玄米粉の分量が多すぎると、もっちりとはなりますが、膨らみが悪い重いパンになってしまいますので、気をつけてください。玄米粉も茶色いものを使うと、パンの色の変わります。お好みの味と風味を見つけて、自分のレシピを作って下さい。
スイーツにも活用できる玄米粉シフォンケーキ
玄米粉を使ったシフォンケーキは、とても香ばしく、どこか懐かしく優しい味がします。消化が悪いと言われる玄米ですが、玄米粉にする事で、消化がと良くなりますので、レシピを参考にチャレンジしてみてください。
- 玄米粉80g
- 卵黄3個分
- 卵白5個分
- 砂糖(卵黄用)16g
- 砂糖(卵白用)32g
- 水(牛乳)40g
- サラダ油30g
- バニラエッセンス少々
- 玄米粉80gを2~3回振るいます。
- 卵黄・砂糖をボールに入れ、ハンドミキサーで白っぽくなるまで混ぜ、水とサラダ油を3回に分けて入れながらさらに混ぜます。
- 2に玄米粉を一気に入れてハンドミキサーで混ぜ、バニラエッセンスを加えてさらに混ぜ合わせます。
- メレンゲを作るために、ハンドミキサーはきれいに洗って水をきり、卵白に砂糖を3回に分けて入れながら、ハンドミキサーで角が立つまでしっかり泡立てます。
- 3のボールにメレンゲの1/3の量をいれ、泡だて器で混ぜ合わせ、残りのメレンゲの1/2の量を入れ、泡だて器でボールの底からすくい落とします。
- 卵黄の生地とメレンゲが混ざったら、型に流し、160℃のオーブンで30分焼きます。
- 焼きあがったら、生地が入ったままの型を逆さまにし、完全に冷ますと出来上がりです。
小麦粉で作るシフォンケーキと玄米粉シフォンケーキは、レシピは同じですが、玄米粉を使うことで、栄養価も高くなります。カロリーや糖質が気になる方にも、玄米粉はおすすめです。シフォンケーキ以外にも玄米粉を使ったスイーツレシピは多数あります。カロリーが気になる方は、和風のスイーツレシピもおすすめです。
鶏のから揚げの衣に活用!玄米粉のカレー風味唐揚げ
- 鶏肉1枚
- しょうが、ニンニクお好み
- 酒、塩、胡椒お好み
- 玄米粉鶏肉に絡む位
- カレー粉少々
- 鶏肉は食べやすい大きさにカットし、調味料を混ぜて2日以上置きます。
- 玄米粉とカレー粉をまぶし、油で揚げます。
下味を付けた鶏もも肉に、玄米粉とカレー粉をまぶして、油で揚げたカレー味の鶏唐揚げです。フライパンを使って焦らずゆっくりと揚げた唐揚げは、中はジューシー外はサクサクです。カレー風味なので、子どもからお年寄りまで喜ばれます。簡単なレシピですので、アレンジ次第で色々な使い方ができます。カロリーが気になる方は、網などで焼いて油を落とす使い方も効果的です。
玄米粉は美容と健康に良い便利な食材!
玄米の栄養成分は健康に良いとわかっていても、普段の食生活にはなかなか取り入れにくい食材です。しかし、玄米を粉にした玄米粉は、小麦粉や米粉と同様に簡単に使うことができ、美容と健康に良い栄養成分を取り入れやすくします。おかゆやスープに入れても玄米の栄養成分が簡単にとれますので、赤ちゃんや病気の方にもおすすめの食材です。玄米粉を上手に使って、美容と健康を保ちましょう。