2019年02月20日公開
2024年09月03日更新
シードルとはどんなお酒?味の特徴やワインとの違い・おすすめ5選も!
シードルとはどんな飲み物か知っていますか?最近は日本のメーカーでも販売されて、コンビニでもよく見かけるようになりました。シードルとは、りんごを発酵させたお酒のことです。元々はフランスやイタリアなど外国でよく飲まれているお酒ですが、ワインやビールよりも飲みやすいので、アルコールに慣れていない方にも人気です。シードルの味の特徴や飲み方、ワインとの違い・おすすめシードル5選をまとめました。
シードルとはどんなお酒?
最近日本でもシードルの人気が高まってきているようですが、まだ飲んだことがない方もいるようです。シードルとは、どんなお酒なのか、またどんなタイプがあるのか、栄養などの成分についても調べました。
りんごのお酒
シードルとは、りんごを発酵させて造られたりんご果樹100%のお酒です。フランスのノルマンディ地方が発祥の地と言われています。ここがぶどうの生育に適さず、りんごには適した気候や土壌のためとも言われています。アルコール度数が2~8度とそれほど高くないので、ワインやビールよりも飲みやすく、アルコールに慣れていない人にも人気です。
シードルとは、りんごの果汁を発酵させた発泡酒のことです。「シードル」という単語はフランス語で、フランスが発祥の地ですので、この名前が一般的に使われていますが、イギリスやニュージーランドでは「サイダー」と呼ばれます。スペインでは「シドラ」、アメリカでは「ハードサイダー」と呼ばれています。呼び方は各国で異なりますが、昔から世界中で多くの人に親しまれているお酒です。
ヨーロッパタイプとイングリッシュタイプ
世界で愛されているシードルですが、それぞれ個性が違い、大きく分けると2種類あります。1つは、ヨーロッパタイプで、りんごの味を楽しみながら、ワインのようにじっくりと味わいます。もう1つは、発酵しているビールのように、がぶがぶ飲めるイングリッシュタイプです。一方、イギリスには炭酸のないサイダーがあり、スペインのシドラは炭酸が全くないものや微炭酸などです。各国で発泡の度合いも大きな幅があります。
グルテンフリーで栄養素も豊富
シードルは、原材料がりんごだけなので、小麦由来の グルテンは含まれません。今話題の「グルテンフリー」です。また、プリン体もほぼゼロですので、健康やダイエットに気を遣っている人には、大変有難い飲み物です。栄養素も豊富なので、アルコールが体に悪いと思っている方には、安心して飲めるお酒です。
シードルの味や特徴とは?
世界的にも有名なシードルですが、実際にどんな味がするのでしょうか?またシードルの特徴などをまとめました。
辛口から甘口まである
シードルとは、りんごを発酵させた発泡酒ですので、発酵時間によって大きく辛口タイプと甘口タイプに分けられます。つまり、発酵時間が長いと、辛口タイプになり、発酵時間が短いと、発酵されずにりんごの糖分が残るので、甘口になります。また、発酵時間が長い方が、アルコール度数が高くなりますので、辛口タイプの方がアルコール度数も高くなります。シードルをさらに蒸留するとカルヴァドスという高級ブランデーになります。
シードルはどんな料理にも合いますが、フランスのブリターニュ地方のそば粉のガレットという郷土料理と一緒に飲むのが有名です。スパークリングワインのように赤や白で合わせる料理を変えたりするように、シードルも魚料理や野菜の料理のときは、辛口タイプを選ぶ方が多いようです。一方、デザートのスイーツなどには、甘口タイプが好まれます。肉料理には、2つのタイプの中間、中辛口タイプのシードルが合うと言われています。
砂糖や添加物を加えない
シードルとは、りんごのみを使って作られた発泡酒で、りんごの自然な甘みや酸味が特徴です。つまり、りんご以外の砂糖や添加物を加えない身体に優しいお酒です。そのため、りんごの種類や発酵のさせ方によっても味や風味、アルコール度数も異なります。作られる国や地域によって、様々なシードルが楽しめるので、飲み比べる楽しさもあります。
原産地呼称統制で規定されているものも
りんごを使ったシードルが世界中で作られるようになったので、ワインのように原産地で差別化する必要が出てきました。シードルの発祥地フランスのノルマンディー地方なのですが、その中でも最高と評されるのはペイ・ドージュ(Pays d'Auge)地域で生産されるシードルです。ペイ・ドージュで生産されるシードルは、 原産地呼称統制のため、日本でも入手しにくい最高の品種です。
ワインのように原産地呼称統制によって厳しく規定されているもう一つのシードルはノルマンディー地方のコルヌアイユです。これらのシードルは、認定品種とされているりんごのみを使用していることや果汁の搾汁率は75%であること、砂糖の添加や炭酸ガスを補填することも禁止されています。原産地呼称統制によってブランド化されたシードルは、愛好家には特に人気です。
シードルとアップルワインの違い
シードルとは、りんごを発酵させたスパークリングワインですが、一般的なアップルワインとの違いはあるのでしょうか?
アップルワインとは?
アップルワインは、りんごで作られたワインにブランデーを加えて熟成させているので、アルコール度数が高くなっています。ドイツのアップルワインは、フランスのシードルとは違います。原材が同じりんごでも、全く違うものですので、購入するときはアルコール度数を確認するなど、注意してください。
味の違いは?
シードルはりんごのほのかな甘みが特徴ですが、これはリンゴの天然酵母のためです。一方、アップルワインは、香りからすでに甘み、酸味、渋みが感じられるほど、強い香りと濃厚な甘さが特徴です。市販されている梅酒と同じレベルの甘さですので、シードルとは全く違い別物の味です。
発泡か無発泡
アップルワインの種類は、炭酸ガスをそのままにした「発泡タイプ」と、一次発酵のみ、または炭酸ガスを抜いた無発泡の「スティルタイプ」があります。アルコール度数は5%前後ですが、シードルよりもアルコール度数があります。一方、ワインよりも度数が低めですので、アルコールが苦手な方も気軽に楽しめます。
出典: http://c2h5oh.jp
シードルの美味しい飲み方とは?
シードルとは、りんごの発泡酒ですが、そのまま飲む以外にも美味しい飲み方があります。今回は3種類の飲み方を紹介します。一度試してみて、自分に合った飲み方を見つけてみてください。
アップルビネガーを入れる
シードルの美味しい飲み方で人気なのが、アップルビネガーを入れる飲み方です。りんご100%のシードルに、同じ原料のりんごを使ったアップルビネガーは、とてもさわやかな味で、身体にも優しいので、おすすめの飲み方です。
カシスリキュールを入れる
人気のシードルの美味しい飲み方は、カシスリキュールを加える飲み方です。カシスの紫色をシードルに入れると、さらにきれいな紫色になります。見た目にもきれいで、カシスの香りもよく、シードルがさらに美味しくなります。
好みのジュースで割る
最後にシードルのおすすめの飲み方は、自分の好きなジュースで割る飲み方です。アルコールが苦手な方は、シードルのアルコールをさらにジュースで薄めるので、さらに飲みやすくなります。自分でお好みのジュース割りを見つけてみてください。
シードルのおすすめ5選!
世界中にたくさんの種類が販売されているシードルですが、その中でおすすめのシードル5選をまとめました。
フランス・ブルターニュ産りんご使用の「コネタブル シードル ブリュット」
フランス・ブリターニュ産のりんごを使った「コネタブル シードル ブリュット」は、60年の実績のあるレセリエ アソシエ社のイチオシのシードルです。甘味や酸味などの味の違うりんごをブレンドしてつくったシードルは、世界的にも有名です。自然な甘味と豊かな香りが、フランス人だけではなく、世界中で愛されています。フランスでは、クレープを食べるときに欠かせない飲み物です。
日本人向きに作られた「キリンハードシードル」
日本の飲料メーカーのキリンが作った「キリンハードシードル」が人気です。もともと飲食店に向けて作られていたシードルを、家庭向けにリニューアルした商品です。香りや味はとてもフルーティーで、甘すぎない大人の味が人気です。また、りんごの発酵を抑えているので、苦味も無く、苦いお酒が苦手な方にもおすすめです。
アントワネットというりんごのみを使用した「シードル アントワネット」
外国産のシードルは、りんごをブレンドして作っているものが多いですが、「アントワネット」という品種だけで造られている「シードルアントワネット」はおすすめです。苦味や渋みもあるのが特徴で、甘い飲み物が苦手な方におすすめできる本格的なシードルです。本格的なのにリーズナブルなので、さらにおすすめです。
りんごの生産から加工まで一貫したクール ド リヨンの「シードル ブリュット」
クール ド リヨン「シードル ブリュット」は、りんごの生産から加工まで自社で行っているノルマンディ産のシードルです。さわやかなりんごの酸味と味わいや香りが、後味まで残り、世界のシードル愛好者にも愛されるほどの味です。最高級の味のため価格も高めですが、記念日などに味わってみてはいかがでしょうか。
日本の紅玉を使った純国産タムラファームの「TAMURA CIDRE 紅玉 SWEET」
日本人好みのシードルが飲みたい方におすすめなのが、青森県弘前市にある「タムラファーム」で作られた「紅玉」です。りんごの生産から加工まで、すべて国内で行っている純国産品のシードルです。このTAMURA CIDRE 『紅玉』SWEETは甘口ですが、タムラシードルには、辛口ややや辛口、やや甘口の商品の取り扱いもありますので、お好みに合ったシードルを選ぶのもおすすめです。
シードルを種類によって料理に合わせて飲もう!
シードルはワインのようにアルコール度数が高くないので、お酒が苦手な方にもおすすめです。ポリフェノールが多く含まれ、ミネラルやアミノ酸、ビタミンも豊富な発泡酒です。また、グルテンフリーなので、グルテンを気にされている方にもおすすめのお酒です。アルコール度数を目安にし、料理に合わせてシードルも選んで飲んでみてください。またその日の気分やシーンに合わせて、お気に入りのシードルを見つけてください。