そうめんの原料や栄養成分を調査!うどんやひやむぎと同じ小麦粉?
そうめんは夏の定番メニューですが、冬でも鍋料理や温かい汁ものにそうめんを使います。麺の代表格と言っていいそうめんの原料やカロリーなどの栄養成分について調べました。そうめんと同じような使い方をしている小麦粉を使っているうどんやひやむぎとの見分け方などについても紹介します。同じ原料を使うそうめんとうどんやひやむぎの違いを知って、より美味しい食べ方やゆで方、材料を加えて、食べ比べをしてみましょう。
目次
そうめんの原料はうどんやひやむぎと同じ小麦粉?
そうめんと言えば夏の食べものの代表格ですが、実は寒い冬に作られています。乾燥した冬の青空の下で、細長いそうめんを乾燥させている光景は圧巻です。そうめんは小麦粉を原料にして作られていますが、うどんやひやむぎと同じ小麦粉を使って作られているのでしょうか?そうめんの原料や栄養成分などを調査してまとめました。
そうめんは夏に食べたい定番の麺!
暑い夏に食べたい定番の麺と言えば、断然そうめんです。細長い麺はのどごしも良く、食欲が落ちやすい夏には、もってこいです。夏バテで食欲がないときでも、ツルツルと口の中に入って食べることができます。ガラスの器に氷や水を入れて目にも涼しく、食べても冷たく体を冷やす冷やしそうめんは、夏の定番メニューです。
そうめんの原料
そうめんの原料は、小麦粉と水と塩です。手延べそうめんのように、植物性油を使っているそうめんもあります。小麦粉を原料にしているうどんやひやむぎ、パンなどと同じように、そうめんの原料の小麦粉は炭水化物が原料のほとんどで、主食として食べる場合が多くなります。小麦粉を原料とするそうめんをご飯代わりに食べる人も多いようです。
うどんとひやむぎの原料
最近は、パンやご飯のようにうどんやひやむぎを主食として食べる人も増えています。また、手軽に食べられ、ヘルシーなうどん専門店も人気があり、海外にも進出しています。そこで、うどんやひやむぎの原料を調べると、小麦粉と水と塩です。菜種油や椿油などの植物油を使っている手打ちうどんもあります。つまり、うどん・ひやむぎの原料は、そうめんと同じ小麦粉と水と塩ということが分かりました。
そうめん・うどん・ひやむぎはほぼ同じ材料!
うどんやひやむぎの材料もそうめんと一緒で、小麦粉と水と塩ということが分かりました。また、そうめんのように、うどんやひやむぎも手延べがあり、そうめん同じように延ばすときに植物油などの材料を加えて作られています。ほぼ同じ材料で作られているのに、名前が違うそうめん・うどん・ひやむぎの違いは、どこにあるのでしょうか?見分け方はあるのでしょうか?
そうめん・うどん・ひやむぎは栄養やカロリーに違いがある?
そうめん・うどん・ひやむぎの原料はほぼ同じで、小麦粉と水と塩で作られています。見た目は少し違いますが、そうめん・うどん・ひやむぎの栄養やカロリーに違いがあるのでしょうか?そうめん・うどん・ひやむぎの栄養成分やカロリーについて調べてみました。見分け方のヒントになるかもしれません。
そうめんの栄養成分
まず、そうめんの栄養成分について調べました。炭水化物、脂質、タンパク質、食物繊維、ミネラル(セレン、モリブデン)などの成分が含まれています。しかし、麺を茹でることで食物繊維やミネラルなどの栄養成分はお湯に溶けだしてしまい、栄養成分として摂ることは難しくなります。そうめんは炭水化物が主成分ですので、主食と考えて、他のおかずを工夫して摂ることで栄養成分を補うことが必要です。
そうめんのカロリー
次に、そうめんのカロリーは、どれくらいあるのでしょうか?そうめん1食分は、乾麺100gで、茹でると250~270gになり、300~350kcal程度になります。これは、ご飯1杯分150gのカロリー250gと比べると、50~100kcalほど高めになります。そうめんの方がご飯よりも食べやすいので、ついたくさん食べ過ぎて、カロリーオーバーになります。そうめんの原料の小麦粉をとりすぎないように気をつけてください。
うどんとひやむぎの栄養成分・カロリー
ひやむぎの栄養成分やカロリーは、そうめんと同じものとして食品成分表には記載されています。一方、うどんの栄養成分は、炭水化物、脂質、タンパク質、食物繊維、ミネラル(セレン、モリブデン)で、そうめん・ひやむぎと同じですが、カロリーに差がでています。茹で麺のうどん1食分230gが242kcalです。乾麵100gの場合348kcalです。生うどん100gの場合、270kcalとなっています。そうめんよりも低カロリーと言えます。
そうめん・うどん・ひやむぎの見分け方
材料もほぼ同じもので作られているそうめん・うどん・ひやむぎの栄養成分やカロリーについて調べましたが、大きな違いはありませんでした。上の写真の麺も、どの麺なのかはっきりわかりません。原料の小麦粉と塩と水を使ったそうめん・うどん・ひやむぎはどこが違うのか?見分け方はどうすればいいのか、調べることにしました。
材料が同じそうめん・うどん・ひやむぎはどこが違う?
材料が同じそうめん・うどん・ひやむぎの大きな違いは、日本で食べられるようになった時代が違うと言われています。そうめんは、奈良時代に中国から伝わってきた「宗餅(そうぴん)」が由来と言われています。鎌倉から室町時代に中国から入ってきた技術で、今のように細長い麺に進化し、そうめんになりました。原料が同じでも製法によって麺の状態も変わっています。
一方、うどんやひやむぎは、そうめんが今のように細く長くなった鎌倉から室町時代に日本に伝わってきています。そうめんの作り方とは違い、手延べではなく、綿棒で生地を伸ばし包丁で切っていたそうです。そのため、その当時は「切り麦」と呼んでいたそうす。今のうどんの作り方と同じように、この「切り麦」が進化して、うどんやひやむぎになりました。同じ原料の小麦粉を使った麺が、違う製法で伝わったことが分かりました。
うどんやそうめんを作る場合、麺の材料も同じなので、そうめんより少し幅が広い麺を、ひやむぎとして販売していました。しかし、そうめんとひやむぎの麺の見分け方が分からず、大変混乱したそうです。そこで、間違わないように、麺に薄い色をつけてひやむぎの中に入れて販売するようにしました。しかし、思い思いに商品名を付け、大きさのきまりもないまま販売したので、ひやむぎとそうめんの区別がつかなくなったそうです。
ひやむぎとそうめんの区別がつかなくなり、生産者や消費者の混乱を終わらせるために、JAS(日本農林規格)が次のような条件を設定しました。そうめんは麺の直径が1.3mm未満のものです。ひやむぎは麺の直径が1.3mm~1.7mm未満のものです。うどんは、そうめんやひやむぎより太く、麺の直径が1.7mm以上のものです。この条件によって、生産者も消費者も、麺の太さに違いがあることが分かり、混乱がおさまりました。
そうめんやうどん、ひやむぎはどこが違うのか調べた結果は、日本に伝った時代が違うこと。また、今では、JASの基準に示されているように、麺の太さだけが違うことのようでした。たった数ミリの違いですが、太さに基準があり、その太さによって名称が変わっています。材料が同じでも、太さによって食感と味も違います。太さの違いが見分け方のコツのようです。原料の小麦粉が同じでも、時代や麺の太さに違いがあります。
そうめんの定義
JAS(日本農林規格)では、「うどん・ひやむぎ・そうめん」を「(手延べ)そうめん類」としています。また、そうめん類を、小麦粉を原料とし、食塩・水などを加えて練り合わせた後、食用植物油を加え伸ばした後、乾燥したものとしています。
JAS(日本農林規格)では、そうめんの麵の直径が1.3mm未満の物をそうめんとしていて、1.3mm以上1.7mm未満の物をひやむぎ、1.7mm以上はうどんとすると決めています。小麦粉を原料とするそうめん・うどん・ひやむぎの見分け方は、太さの違いだけだったということです。ちなみに、手延べ麺の場合は、引き伸ばしなど全ての作業を手作業で行っているなどの全ての条件を満たした物を手延べとされているそうです。
原料が同じ手延べそうめんの作り方は?
そうめんには手延べそうめんと機械そうめんがあり、作り方が全く違います。手延べそうめんは棒状にした生地を2本の箸にかけ、手で大きく引き伸ばし束ねる作業を繰り返しながら細くしていきます。手延べそうめんは、大変手間が掛かり人手がかかるので、機械そうめんと比較すると値段が高くなります。しかし、コシがあり、ツルツルとのどごしも良く、美味しいそうめんが食べたい方には、手延べそうめんがおすすめです。
手延べそうめんを作るときは、植物性油や綿実油を加えています。これを練ってから細く打ち延ばして作られたり、機械で細く切って作られたものがそうめんになります。小麦粉と塩と油を材料にした単純でシンプルな食品のようですが、手でよりをかけて引き伸ばしたり、乾燥させながら熟成させたり時間をかけて作られています。手延べそうめん作りは、熟練した職人の技が光り、味も食感も機械そうめんとは比べものになりません。
原料が同じ理由とそうめん・うどん・ひやむぎの関係
そうめんと同じ原料で作られているうどんは、そうめんやひやむぎよりも麺が太いので、のどごしよりも弾力や歯ごたえなどの麺のコシが美味しさを左右すると言われています。これは小麦粉に含まれるグルテンの働きによるもので、生地をしっかりと練り上げることによってコシがでてきます。また、寝かせて練る工程を繰り返し、熟成させながら生地を何度も練り上げるので、そうめんやひやむぎよりもしっかりとしたコシがでてきます。
つまり、麺のコシの違いが、そうめん・うどん・ひやむぎの見分け方のコツとも言えます。小麦粉を原料とするそうめんやひやむぎは、同じ原料のうどんよりも麺が細いので、麺のコシはあまり感じられません。
小麦粉を原料とするひやむぎは、そうめんよりも少しだけ太い麺ですので、同じ原料のそうめんに比べるとのどごしは良くありませんが、麺が太めなので食べた時の満足感はあります。また、そうめんと間違わないように色のついた麺が入っている場合もあるので、見た目にも食欲を誘う効果もあります。そうめんとひやむぎの見分け方の1つです。
そうめんの原料を活かした茹で方や食べ方
小麦粉を原料とするそうめんを夏の食べ物として、冷やしそうめんとしてだけ食べていませんか?1年中美味しく食べるための茹で方や食べ方を紹介します。ちょっとしたコツだけで、原料の小麦粉を感じるとても美味しいそうめんが作れます。新しい茹で方や栄養不足にならない美味しい食べ方についてまとめました。
そうめんの原料を美味しく味わう新しい茹で方
そうめんの原料である小麦粉の味を、美味しく味わうための新しいい茹で方を紹介します。そうめんの味は、原料の小麦粉の味が左右するといっても過言ではありません。そうめんの原料を美味しく味わうために、新しい茹で方にチャレンジしてみてください。
そうめんの新しい茹で方は、梅干しを使います。そうめん1人前2束に対して、水を1L沸かし、梅干し1粒を先に入れます。そうめんはばらして2束同時に入れます。麺が固まらないように、ほぐしながら少し混ぜ、混ぜ過ぎないようにして茹でます。麺に表示されている茹で時間よりも、30秒ほど短めに茹でます。最後に流水で麺のぬめりを洗い流します。梅干しを入れて茹でるだけで、とても美味しいそうめんが出来あがります。
栄養不足にならないそうめんの食べ方
夏バテで食欲がないときにでも、冷やしそうめんなら食べられたという経験がある人も多いと思います。しかし、冷やしそうめんだけ食べていても、栄養不足になってしまいます。偏った食事や栄養不足は体調不良や夏バテの原因にもなりかねません。また、炭水化物などを効率良くエネルギーに変えるためには、ビタミンB1やビタミンB2などの他の栄養素が必要です。栄養不足にならないそうめんの食べ方をまとめました。
淡白なそうめんには様々なトッピングが合いますので、肉や野菜、卵など、他の材料と上手く組み合わせてバランス良く栄養を取ることが大切です。ご飯をそうめんに代えた簡単で美味しいアイデア料理を紹介します。小麦粉を原料とするそうめんの食べ方で、1年中楽しんでみてください。
牛丼のご飯をそうめんに変えて、キムチも一緒に食べる「牛丼キムチそうめん」は、いかがですか?牛肉のたんぱく質を豊富に取ることが出来て、栄養満点です。牛肉と一緒にキムチも食べるので、消化も良く、栄養バランスも最高です。これなら、1皿でも満足できるメニューです。小麦粉を原料とするそうめんは消化も良く、簡単に調理できます。
小麦粉を原料とするそうめんを食べるときに、市販のダシだけではなく、鶏肉でタンパク質を補い薬味をたっぷり入れたつけ麺のダシと一緒に食べることをすすめます。他にも卵や海苔なども加えると、もっと栄養バランスが摂れます。
沖縄の人が元気で長寿なのは、タンパク質やビタミンが豊富な豚肉をたくさん食べているからと言われています。「豚しゃぶそうめん」は、小麦粉を原料にしたそうめんの炭水化物とたんぱく質を同時に摂れます。また、豚肉の余分な脂も落としているので、ヘルシーなメニューでダイエットしている方にもおすすめのそうめんの食べ方です。
「ナスと鶏肉の冷製スープ」は、食欲のない夏場におすすめのそうめんの食べ方です。夏の野菜のナスと鶏肉のダシが効いた冷たいスープは、食べやすく食欲をそそります。炭水化物もたんぱく質も十分とれて栄養満点です。小麦粉を原料とするそうめんは、ご飯よりも食べやすいので、夏にピッタリです。
滋養効果があるとろろと青しそをそうめんの上にかけて、ダシをかけていただく「とろろぶっかけそうめん」もおすすめです。小麦粉を原料とするそうめんをご飯の代わりに使うので、よりあっさりして、何杯でもお代わりできそうです。
そうめんの原料を知ってうどんやひやむぎと食べ比べよう!
日頃何気なく食べていたそうめんやうどん、ひやむぎが、実はほぼ同じ原料で作られていています。麺の太さが少しだけ違うそうめんとひやむぎの見分け方は、なかなか難しいですが、新しい茹で方で、より美味しい食べ方を見つけるとこも楽しいかもしれません。そうめん・うどん・ひやむぎの見分け方と食べ方を見つけるためにも、アレンジして食べ比べてみてください。