2019年01月05日公開
2024年08月27日更新
ハタハタの卵(ぶりこ)の食べ方って?特徴や食感・レシピを紹介!
秋田県の県魚、ハタハタの卵を食べたことがありますか?別名ブリコとも呼ばれるハタハタの卵は、虹色のカラフルな見た目とネバネバとした食感が特徴で、固いと敬遠する方もいますが、一度味わうとハマるほどのおいしさです。今回はハタハタの旬の時期や特徴、食べ方を中心に、ハタハタの卵を最大限楽しめるレシピも紹介していきます。まだ未体験という方は、ハタハタの卵をぜひ食してみましょう!
ハタハタの卵(ブリコ)の食べ方とは
ハタハタの卵は醤油漬けが美味しい
秋田県の県魚でもあるハタハタを知っていますか?秋田では高級魚としても有名なハタハタは、冬の雷とともにやってくるお魚です。ハタハタは漢字で書くと魚偏に神と書くのですが、雷のゴロゴロという音を擬音にした呼び名で、雷を神にたとえて「ハタガミ」と呼んでいたことが由来とされています。雷が鳴る初冬の頃、海が時化てくるとハタハタの時期が到来します。秋田の人は毎年ハタハタが食べられる季節を待ち望んでいます。
そんなハタハタの食べ方といえば、塩焼きや醤油漬け、麹漬けのほか、秋田の名物鍋しょっつる鍋でもおいしくいただけます。ハタハタの身は白身でクセがなく、上品な味わい深さが特徴で、身離れがよいので食べやすいです。煮つけで甘辛い味付けで煮込むと、白いご飯との相性も抜群で、お酒のアテにも最高です。
そんなハタハタですが、秋田県民の間ではメスの抱える卵がおいしいとハタハタ以上に人気があります。ハタハタの卵の食べ方にはさまざまな食べ方がありますが、中でもおすすめはハタハタの卵の醤油漬けです。醤油に漬け込まれたハタハタの卵は、そのまま食べてもおいしいですし、キャビアのようにクラッカーに乗せたり、サラダやお刺身、海鮮丼に乗せるなどいろんな食べ方で楽しむことができます。
ハタハタの卵は塩焼きも絶品
ハタハタの卵であるブリコは塩焼きにしてもおいしいです。卵を抱えたハタハタに塩をさっと振って20分ほど馴染ませておき、グリルでこんがりと焼き上げます。焼き時間はだいたい弱火で15分も焼けば十分でしょう。両面がこんがり焼けたらハタハタの身と卵であるブリコをいただきます。本来はネバネバしている独特の食感が特徴のハタハタの卵・ブリコですが、塩焼きにすると火が通ってプチプチした食感がたまらなくおいしいです。
ハタハタの卵は煮付けて優しい味わい
ハタハタの卵、ブリコは煮つけにしてもおいしくいただけます。ブリコの味わいをしっかり味わいたいという方に特におすすめの食べ方で、醤油と酒などでじっくりと煮込めば、やさしいあじわいとネバネバの食感が煮込むことで程よくコリコリとした食感に変わり絶品です。ハタハタの煮つけはレシピも簡単なのに、美味しく食べられる食べ方なのでお料理が苦手な方にもぜひ挑戦して欲しい食べ方です。
ハタハタの卵(ブリコ)の特徴
ハタハタの卵(ブリコ)の特徴
ハタハタは冬の到来とともにやってくる魚であることは前述の通りですが、旬の時期はいつなのでしょうか?たいていの魚は旬の時期が決まっているものですが、ハタハタに限って言えば旬の時期が変動します。ハタハタの旬は10月~12月、秋から冬にかけて旬を迎え、産卵期を控えているためハタハタの身に脂が多く乗っているの特徴で、ハタの身がとてもおいしい時期です。卵に栄養が渡り切っていないので身が旬の時期というわけです。
産卵期を迎えたハタハタの脂はほんのりと甘みがあり、身が柔らかく歯ごたえが抜群に良いのが特徴で、食感が最高です。卵はまた未熟で小さめですが柔らかくしっとりとしています。10月~12月に旬を迎えるハタハタは、沖合で獲られることから、沖合ハタハタともいわれ、旬時期ならではのハタハタの身本来の旨みを楽しみたいという方にはぴったりです。
一方ハタハタの卵であるブリコの旬は、身の旬とは時期が異なり、1月~5月の真冬から春先にかけて旬を迎えます。この時期は産卵間近ということもあり、卵に栄養が完全にいきわたり成熟しています。旬時期のハタハタの卵はガムのようにネバネバとした弾力がありしっかりと固い食感である反面、甘みや旨み、とろみがあるのが特徴です。プチプチとした魚卵ならではの食感を味わいたいという方は卵の旬の時期に味わってみて下さい。
ちなみに、ハタハタは普段海の深い場所に生息していますが、産卵する時に浅瀬に上がってくることから沿岸ハタハタと言われます。ハタハタが有名な秋田県では11月~12月、鳥取県をはじめとした山陰地方では3月~5月にハタハタ漁が行われますが、ハタハタの産卵期は限られているので、ハタハタの卵に出会える時期はごくわずかということになります。
ハタハタの卵は虹色
ハタハタの卵はブリコと呼ばれ、ひとつとして同じ色がないほどカラフルで、赤や緑、オレンジや黄色、茶色などさまざまな色合いが混じっていて、さながら虹色のような色合いです。見た目が虹色で、ツブツブの見た目が気持ち悪いという人もいますが、この虹色のハタハタの卵にこそ本当のおいしさが詰まっています。インパクト抜群の虹色のハタハタの卵ですが、虹色の見た目だけで敬遠せず、ぜひ一度味わってみて欲しいと思います。
ハタハタの卵の食感はネバネバで固い
虹色のカラフルな色が特徴のハタハタの卵ですが、ネバネバとした独特の食感も特徴的です。お箸で引き揚げると納豆のようにネバネバと伸び、虹色の卵からとろっとしたネバネバが引くさまはとても食欲をそそるものではありません。また、ハタハタの卵は固い食感が特徴です。ハタハタの卵は親であるハタハタの体内にある未成熟卵の状態であれば固いと感じることはありませんが、体内から出て卵塊になると非常に固い状態になります。
いくらなどはぷちぷちとした食感がおいしい魚卵ですが、それらとは異なりハタハタの卵はその固い食感を楽しむものです。コリコリとした固い食感のハタハタの卵は一度食べるとハマってしまうこと間違いなしです。ちなみに、新鮮なハタハタの卵ほど固い食感でネバネバしているので、煮付けや醤油漬けなどさまざまなレシピで味わってみて下さい。
ハタハタの絶品おすすめレシピ
おつまみにぴったり「ハタハタの白子と卵の煮付け」
ここからはハタハタの卵をよりおいしく楽しめるレシピを紹介します。ハタハタの卵をいざ手に入れてもどうやって調理したらよいかわからないという方は、ぜひ今から紹介するレシピを参考にしてください。どのレシピも簡単なものばかりなので、気負わずハタハタの卵のレシピを試してみましょう。最初に紹介するのはハタハタの白子と卵の煮つけのレシピです。レシピの材料は4人分になります。
- ハタハタ8匹
- しょうゆ大さじ1
- お酒100cc
- みりん大さじ1
- めんつゆ大さじ2
- 水100cc
- ハタハタのお腹を開き、白子と卵を取り出します。
- 小さな鍋にしょうゆ、お酒、みりん、めんつゆ、水を加えて沸騰させ、ハタハタの白子と卵を加えて水分が少なくなるまで煮込んだら完成です。
食感楽しめる「ハタハタの卵の醤油漬け」
ハタハタの固い食感を一番楽しめるのが、このハタハタの卵の醤油漬けのレシピです。ごはんのお供にも、お酒のアテにもなるハタハタの卵の醤油漬けは、旬の時期になると家に常備しているという方もいるほどです。醤油漬けにすることで日持ちもするので、たくさん手に入ったらぜひ作ってみて下さい。材料は1人分になります。
- ハタハタの卵(1匹分)
- 白だし適量
- 醤油適量
- みりん適量
- ハタハタの腹を切り開き卵を取り出します。
- 取り出した卵を軽く水洗いします。
- 水洗いした卵をザルにあげて50℃ほどのお湯で軽くかき混ぜます。
- お湯で固まった粘液を取り去り、潰さないように流水で優しく洗って水けをきります。
- 白だし、醤油、みりんを混ぜて作った漬けダレに1時間ほど漬けたら完成です。
余すことなく堪能「ブリッコたっぷりハタハタ味噌焼き」
ハタハタとその卵をまるごと味噌焼きでいただく簡単レシピです。ハタハタはウロコがなく、処理が簡単なので、魚料理が苦手な方も作りやすいです。ハタハタの卵のプチプチとはじけるような食感と味噌の香ばしい味わいをぜひ楽しんでください。焼くときは皮が薄く焦げやすいので、弱火でじっくりと焼いてください。焼きすぎると風味が落ちるので注意しましょう。
- ハタハタ(メス)5尾
- 味噌大さじ1.5
- 酒大さじ1
- 味噌に酒を入れて伸ばしておきます。
- ハタハタの内臓を処理しよく洗って汚れを取ったらキッチンペーパーで余分な水分を拭き取ります。
- ハタハタに酒で伸ばした味噌を全体に塗ります。
- ジップロックなどに入れて半日ほど冷蔵庫で寝かせます。
- 焼く前に軽く手で味噌を取ったら、グリルの弱火で様子を見ながら焼き、身が焼けたらホイルをかぶせ、卵にも火を通したら完成です。
ハタハタの卵はクセになる美味しさ!
秋田の名物魚、ハタハタについて紹介してきましたがいかがでしたか?ハタハタの身も美味しいですが、卵もまた負けないほどに美味しいので、まだ未体験という方は今回の記事を参考にぜひ味わってみて下さい。一度食べるとクセになるおいしさで、秋田県人のようにハタハタの到来を待ち望むようになるかもしれません!