河内晩柑(かわちばんかん)とはみかんの品種!味や旬・産地も紹介!
河内晩柑とは、みかんの一種です。とても大きなサイズの柑橘類です。和製グレープフルーツとも呼ばれています。特徴や味わいが、河内晩柑とグレープフルーツは、とても似ている品種なのです。さて、河内晩柑の旬や産地はどのようなものなのでしょうか?また、河内晩柑の値段はいくらぐらいが目安なのでしょうか?河内晩柑の栄養や、栄養を活かす食べ方についても、併せて情報をお届けします。
河内晩柑とは?
河内晩柑はみかんの品種
河内晩柑とは、みかんの品種の中の一つです。なかなか聞き慣れない果物の名前かもしれませんが、実は、この品種、多くの呼び方で呼ばれており、各地で親しまれている果物なのです。河内晩柑は、グレープフルーツのように見え、和製グレープフルーツとも呼ばれます。河内晩柑の特徴は、栄養が豊富で、食べ方も様々な楽しみ方があります。
河内晩柑とは、ミカン科ミカン属ブンタン類の果物です。見た目はグレープフルーツですが、ザボンの仲間でもあります。1900年代前半、文旦の偶発実生として、熊本県河内町で発見されました。河内という場所、旬が柑橘系としては晩生という特徴がある、ということから、河内晩柑という名がつけられました。比較的新しい果物であるのが特徴です。
河内晩柑とは、文旦の偶発実生です。この偶発実生とはどういうものなのでしょうか?もと生えていた木の実が、熟して下に落ち、偶然芽が生え、実をつけるようになるまで育ったとき、その実が、もともとの木の実よりもずっと糖度も高いなど、元の品種よりも性質が高い場合に呼ばれます。河内晩柑は、文旦よりも、外の皮が柔らかいのが特徴です。
河内晩柑の特徴
栄養が豊富とされている品種である河内晩柑、この特徴を見ていきましょう。河内晩柑の特徴、まず形は、下のほうが膨らんでいる短卵形です。河内晩柑の色は薄黄色で、グレープフルーツの色ととても似ています。ただ、グレープフルーツと違うのは、その味です。河内晩柑は、グレープフルーツとは違い、苦味の成分が少なめで、食べやすいです。
河内晩柑の特徴には、その食べやすさもあります。まずは味。先程も触れた通り、苦味がグレープフルーツとは違い少なめなので、酸味と甘味のバランス良く、とても食べやすい味です。皮は手で簡単に向けるほど柔らかいです。種もないものが多いです。食べ方がとても簡単なのも、河内晩柑の特徴と言ってもいいでしょう。器具を使わず食べられます。
河内晩柑の産地と旬
河内晩柑は、熊本県生まれです。熊本県は、その河内晩柑を今でも生産しており、2010年の生産量の35パーセントを占めています。その他の河内晩柑の産地は、愛媛県で、2010年の生産量の63パーセントを占めています。河内晩柑の産地は、その2県で殆どを占めている状態となっています。それは、産地として求められる条件が多いからです。
河内晩柑は晩成の品種で、越冬をしなければなりません。それには、一定の温度と冬でも霜が降らない産地が条件となっています。そうなると、産地はとても限定されてしまいます。愛媛県の南部や熊本県の天草地方が、河内晩柑の産地として適しているのです。愛媛県の愛南町は、河内晩柑の生産量が全体の半分も占め、日本一の産地になっています。
河内晩柑の値段は?
食べ方が簡単な河内晩柑、その値段を見ていきましょう。河内晩柑は、一般的には、見た目が似ているグレープフルーツと比べると、値段は少しだけ高めになっていることが多いです。グレープフルーツの値段は、時期や大きさにもよりますが、一般的には100円前後の値段で販売されていることが多いです。
河内晩柑もサイズによって値段は大きく変わってきます。中玉サイズの河内晩柑値段は、200円から300円程度に設定されていることが多いです。大玉サイズの河内晩柑の値段は、400円前後で販売されていることが多いです。
また、味や栄養は変わらないものの、見た目が黒っぽくなってしまっている河内晩柑は、2割程度値段が安く販売されています。見た目は気にせず、味わいを楽しみたい場合には、少し黒くなってしまっている家庭向けのB級品が、お得にたくさん食べられます。
河内晩柑には呼び名がたくさんある
河内晩柑には、実はたくさんの呼び名があります。河内晩柑自体は、あまり大きく知られている呼び方ではありません。しかし、河内晩柑という言葉自体を知らなくても、他の呼び方なら聞いたことがある、という人は意外と多いのではないでしょうか?河内晩柑は、産地によってその呼び方が大きく変わる場合があります。
河内文旦は、生産量が総生産量の半数を占めている愛媛県愛南町では、愛南ゴールドと呼ばれています。2007年に愛南町で制定されました。愛媛県御荘町では、美生柑と呼ばれています。愛媛県宇和島市の味楽共選場直売所では、宇和ゴールドという呼び名です。その他に、愛媛県内では、ジューシーフルーツ、灘ゴールドなどと呼ばれています。
愛媛県以外でも、河内晩柑は様々な呼び名があります。鹿児島県では、サウスオレンジという名前で販売されています。熊本県では、天草晩柑と呼ばれる場合もあります。高知県では、夏にとれる文旦ということで、夏文旦と呼ばれています。これらは、全て河内晩柑のことです。河内晩柑は知らずとも、いずれかの呼び名は知っている人も多いでしょう。
河内晩柑の味と食べ方
河内晩柑は和製グレープフルーツと言われている
河内晩柑は、和製グレープフルーツと呼ばれています。その見た目が、とてもグレープフルーツと似ているからです。しかしながら、河内晩柑は、グレープフルーツとは違った味わいが楽しむことができます。河内晩柑は、グレープフルーツほど苦味が多くなく、爽やかな酸味を味わうことができます。水分量が多く、さっぱりとしています。
河内晩柑とグレープフルーツの大きな違いは、皮の柔らかさにあるでしょう。河内晩柑は、分厚い皮をしていますが、簡単に手で向けるほどの柔らかさがあります。グレープフルーツは、皮はナイフで切らないとなりません。和製グレープフルーツとも呼ばれる河内晩柑ですが、実際は、グレープフルーツとは大きな違いがいくつもあるのです。
河内晩柑は収穫時期によって味わいが変化
河内晩柑は、旬の時期は比較的長い品種です。その旬の時期が長い河内晩柑は、収穫時期によって味が変化します。どの時期に購入するかによって味が変わるので、何度でも味の違いを楽しむことができます。河内晩柑は、木成りで熟成させることも多いので、その味わいに変化が生まれてくるのです。
河内晩柑の旬は、3月から6月頃が旬で、その中でも5月中旬が、旬の中でも最も美味しく食べられる時期とされています。また、木成り河内晩柑の場合は、8月くらいまで旬を楽しめます。
河内晩柑は、5月中旬から6月中旬にかけては、甘さも酸味も強く、味の濃いものを楽しむことができます。6月中旬から7月中旬にかけては、酸味と甘みが少し控えめになり、香りと味のバランスがとても良いものとなります。7月中旬から盛夏にかけては、さっぱりとした水分の多い味わいを楽しめます。
河内晩柑の食べ方
河内晩柑は、文旦からの派生品種で、皮はとても分厚いです。しかし、女性でも簡単に手で剥けるほど、とても柔らかな皮です。皮を手でむいて、房から取り出して、河内晩柑を食べましょう。真夏には、冷やした河内文旦が好まれます。水分も多く、さっぱりしている味わいは、夏にぴったりです。
薬を服用中の場合は医者に確認しよう
河内晩柑を食べる際に、医師に相談したほうが良い場合があります。それは、高血圧の薬を飲んでいる人です。河内晩柑の実や皮には、抗炎症効果のある成分が含まれています。特に、皮に多く含まれています。抗炎症作用があるので、高血圧の薬の作用を阻害する可能性があります。河内晩柑を食べる際には、まずは医師と相談をしましょう。
河内晩柑の栄養
河内晩柑にはビタミンCが豊富
河内晩柑は柑橘類です。ですので、柑橘類の主要成分であるビタミンCも多く含まれています。美容効果があるとされていますが、それだけではありません。壊血病の予防などに役立ちます。ビタミンCは、人の体では作ることができない成分です。継続的に摂取しなければなりません。河内晩柑は、そのビタミンCを効率的に摂取できます。
河内晩柑の皮には認知症やがんの予防が期待できる
アメリカの研究では、ビタミンCを多く含む食品を摂取することにより、ガン予防に効果があるのでは、とされています。河内晩柑にはビタミンCが多く含まれているので、最適な果物と言えるでしょう。また、河内晩柑に含まれるオーラプテンとヘプタメトキシフラボンという成分は、認知症予防に効果があると期待がされています。
河内晩柑を食べてみよう!
今回は、河内晩柑について紹介しました。栄養が豊富で、味も美味しく、特徴的な河内晩柑は、グレープフルーツと比べると、値段はやや高めでした。主な産地は、愛媛と熊本です。旬は長く、様々な品種や呼び方がありますが、実は同一品種であるというのは、面白いです。様々な食べ方で、河内晩柑を楽しみましょう。