牡蠣の下処理方法を紹介!縮ませないのは大根おろし?片栗粉?
旨味たっぷりの牡蠣は、生でも鍋やフライにして加熱しても、美味しく、安心して食べたいものです。新鮮で雑菌のいない海域で育つ牡蠣は、生で食べられるものもありますが、スーパーなどで購入する殻から外してある牡蠣には、下処理が必要です。生食用と表記されているものでも、牡蠣の表面には汚れなどをきれいに落とす洗い方があります。安全に食べることができて、牡蠣の旨味を引きたてるような下処理の方法をまとめています。片栗粉、大根おろしを使った下処理や、縮まないための下ごしらえなどもあります。
牡蠣の下処理方法は意外にも簡単にできる!
「海のミルク」といわれるように、クリーミーさもあり、ほどよい塩気と磯の香りがする牡蠣は、冬を代表する味覚でもあります。今では、輸入されるものや、国内でも産地があちこちにあったり、養殖が進んで、長いシーズン味わえるようになっています。
美味しい牡蠣でも、生の牡蠣を食べて体調を崩す人がいることも事実です。牡蠣は海のミネラルを吸収して、栄養も豊富ですが、雑菌などがある場合もあります。出荷される時には、殺菌処理しているものもありますが、家庭で食べる場合には、下処理をしてあるものを選び、料理に使う前に下ごしらえをする必要があります。汚れを落とす洗い方、料理がより美味しくなるような縮まないような下処理の方法を紹介します。
牡蠣の正しい下処理・下ごしらえ方法
市販されている牡蠣も、衛生的で牡蠣に付く菌を殺菌されていますが、牡蠣そのものには、ヒダもあり牡蠣の殻の破片や汚れが入り込んでいるものもあります。料理で使う前の下ごしらえとして、汚れを落とす方法と、においが気になるようであれば、においをとる下処理を紹介します。
牡蠣の下処理に用意するもの
牡蠣の下処理で簡単なものは、塩水で洗うということがあります。この下処理に必要なのは、牡蠣を入れてたっぷりと水に浸かるくらいの大きさのボウル、塩、水、ザル、キッチンペーパーを準備します。塩水を使った洗い方ですが、目安は水200ccに塩は小さじ1くらいの量です。スーパーなどで購入した、パック入りの牡蠣1パックであれば、400ccくらいの塩水があれば十分に下処理ができます。
牡蠣の下処理の方法
パック入りの牡蠣は一度ザルにあけて、パックに入っている水分を切ります。ボウルには水と塩を入れてかき混ぜ、塩水を作ります。このなかに、ザルから牡蠣を移し入れて、指先で優しく混ぜるようにして10秒ほどゆっくりと混ぜます。そうすると、牡蠣のヒダや表面から、黒っぽい汚れがでてきて、塩水がにごります。にごったら牡蠣をざるにあけ、汚れた塩水は捨てます。
出典: https://note.mu
ボウルに水道水を多めにいれて、そこに牡蠣をいれて、優しく混ぜ合わせます。再度汚れがでてきて、水がにごるようなら、もう一度水道水を入れ替えて、すすぐように洗います。汚れがでても水がにごらない程度になったら、ザルにあけ、キッチンペーパーを敷いた上に牡蠣を並べて、水気をとるようにして、下処理ができます。
洗い方で気をつけたいのは、水道水がでている下に、牡蠣をおいて、流水を強くあててしまうと、牡蠣のやわらかな身がくずれてしまうことがあるので、ボウルに水をためて、優しい洗い方をしてください。牡蠣のパックによっては、汚れがあまりでないようなものもありますが、一度は水道水を使った洗い方をした方が、料理も美味しくなります。
牡蠣が縮まない下ごしらえのコツ
牡蠣の下処理で大根おろしを使う方法
牡蠣の下処理で、和食の技法でよく使われるのが、大根おろしです。大根に含まれるタンパク質を分解する酵素の力を使って、牡蠣の表面の汚れを落とす方法です。ボウルにパックの水をきった牡蠣をいれて、そこに大根おろしを、すりおろしの時にでる水分とあわせて入れます。大根おろしが、牡蠣全体になじむように、優しく混ぜていきます。
出典: https://note.mu
大根おろしの色が白から灰色になったら、汚れがとれている証拠です。ボウルに水道水を入れて、牡蠣を移して、優しく洗うように2回ほどすすぎ、キッチンペーパーで水分をきったらできあがりです。大根の酵素が、牡蠣の表面を少し溶かすような反応をおこして、きれいに洗うことができます。においが気になるというときには、大根おろしでの洗い方で、においもだいぶおちます。
牡蠣の下処理で片栗粉を使う方法
牡蠣の下処理で大根おろしを使う方法がありますが、大根がない時には、片栗粉と塩を使った洗い方で下処理ができます。準備するものは、片栗粉小さじ2、塩小さじ1に水が400ccほどです。ボウルにパックから取り出し、パックの水をきった牡蠣をいれて、そこに、片栗粉と塩をふりかけて、指先で優しく混ぜるようにします。
10秒ほど、優しく混ぜ合わせたら、そこに水をいれて、全体を大きく混ぜるような洗い方で、汚れを落とします。汚れた水になるので、きれいな水で2回ほどすすいだら、キッチンペーパーの上に並べて、水気を切って下処理が完了です。片栗粉を使った洗い方は、中国の料理の下ごしらえでも使われることが多く、片栗粉が牡蠣の表面の汚れを吸着してくれるので、汚れが落ちやすくなります。
下処理した牡蠣に片栗粉を使う方法
下処理で汚れを落とした牡蠣を、料理した時に身が縮まないようにする下ごしらえ方法があります。片栗粉や大根おろしを使うなどして下処理をした牡蠣の水気をよくとります。そこに、再度片栗粉をまぶすように表面を覆います。たっぷりとつけすぎる必要はなく、うっすらとつくくらいにします。鍋に湯を沸かし、そこに片栗粉をはたいた牡蠣をいれて、5~10秒ほどいれたらすぐに引き上げ、冷水にとります。
この縮まない方法でひと手間かけると、牡蠣フライにした時も、身がふっくらとして、鍋などにいれてもぷりっとした食感も味わうことができます。片栗粉が牡蠣の表面をコーティングすることで、加熱しても縮まないようになります。縮まないようにするために、煮物や鍋にするときには、最初から牡蠣をいれるのではなく、食べる直前に牡蠣をいれて、加熱時間を短くするというのもポイントです。
牛乳を使えば臭みをとることができる
牡蠣の臭みが気になるときには、牛乳を使ってくさみを取り去ることができます。塩水での洗い方や、大根おろし、片栗粉を使った洗い方で、汚れを落とす下処理をした牡蠣を使います。ボウルに、汚れをおとした牡蠣をいれて、牡蠣がひたひたに浸かるくらいに牛乳をいれて、30分ほど漬けておきます。30分ほどしたら、ザルに牡蠣を上げ、流水を優しく当てながら、牛乳を落とします。
洋食で使われる方法で、臭みがなくマイルドな風味も加わる下ごしらえになります。クリームシチューやグラタンなどの料理にする時に、おすすめの下処理です。牛乳がない時には、表面の汚れを洗い落した後に、レモン汁を加えた水で洗うようにすると、臭みを和らげることもできます。
牡蠣を使った簡単人気レシピ
牡蠣の料理をしようと購入する時に、「加熱用」「生食用」とあって、どちらを購入するか迷うこともあります。生食用だから生で食べて絶対安全というものではなく、どちらも家庭での下処理は必要で、生牡蠣を食べると、お腹の具合が悪くなる人は、加熱してから食べるほうがよいです。生食用と表記されているものは、養殖場などの指定された海域で育ったものや、人口浄化をしているものです。
加熱用は、指定海域以外で獲れたもので、天然のものなどが多くみられます。加熱用と表記のあるものの方が、栄養分が豊富で旨味が多いものも多いですが、ウィルスなどもある可能性があるので、加熱して食べてください。
味噌の香ばしい匂いがたまらない「牡蠣みそ磯辺焼き」
牡蠣に味噌をあわせることで、においもきにならなくなり、ご飯にもお酒にも合う牡蠣料理が作れます。
- 牡蠣8個
- 酒大さじ3
- 味噌、みりん、砂糖各大さじ1
- しょうゆ小さじ1
- すりごま
- 牡蠣は丁寧に洗って下処理をしたものに、酒大さじ1/2くらいをまぶして、5分ほど置いておき下ごしらえをしておきます。
- 味噌と調味料をあわせて、よく混ぜ味噌を溶いておきます。
- 1の牡蠣の水気を軽くふきとり、片栗粉を薄くまぶし、フライパンにサラダオイルをいれて中火で熱し、そこに牡蠣をいれて、表面にこんがりと焼き色をつけます。
- 残りの酒を加えて蓋をして3分ほど蒸し焼きにします。
- 蓋をとって、2の味噌を加えてからめて、器に盛り付け、ゴマをふってできあがりです。
プリッと食感が食欲をそそる「カキフライ」
人気の牡蠣フライも、家庭で作ってもふっくらとして縮まないようにすることができます。ポイントは片栗粉の付け方で、卵を使わずに粉とパン粉で牡蠣の旨味成分をしっかりと閉じ込めることです。
- 牡蠣200g
- 片栗粉50g
- 小麦粉30g
- 水50cc
- パン粉(細かなものがおすすめ)
- 揚げ油
- 牡蠣は下処理をして、水気をきってこしょうをふって下味をつけます。
- 片栗粉を牡蠣全体にまぶします。ヒダの部分にもしっかりと片栗粉をはたくようにして、牡蠣の水分が抜けるのを防ぐように丁寧に覆います。
- 小麦粉を水で溶きくぐらせて、パン粉をまぶします。
- 脂を170度に熱して、揚げます。パン粉がこんがりとしたら出来上がりです。
牡蠣の上手な下処理方法をマスターしよう!
牡蠣の下処理は、難しいものではありません。優しく丁寧に洗うことで、汚れが落ち、縮まない下ごしらえをすることで、牡蠣料理の味わいが格段に美味しくなります。牡蠣の上手な下処理をマスターして、牡蠣料理のレパートリーも増やしてください。