桜餅の葉っぱを食べるのがマナー?葉っぱの種類や作り方も紹介!

桜餅は、あんこを甘いお餅で包み、桜の葉っぱを巻いて作った春を感じさせる和菓子です。最近ではスーパーやコンビニに1年中置いてある桜餅ですが、春になると食べたくなる人が多いのではないでしょうか。桜餅の葉っぱは桜を塩漬けしたものですが、この葉っぱを食べる人と食べない人で分かれます。実際に桜餅の葉っぱはどうするのがマナーなのでしょうか。桜餅の葉っぱの種類や作り方も紹介します。

桜餅の葉っぱを食べるのがマナー?葉っぱの種類や作り方も紹介!のイメージ

目次

  1. 1桜餅の葉っぱはどうする?食べ方や作り方を知りたい!
  2. 2桜餅はどんなお菓子?
  3. 3桜餅の葉っぱの種類と食べるときの注意
  4. 4桜餅に葉っぱを巻くまで自宅できる作り方
  5. 5桜餅は葉っぱで春らしさを感じられるお菓子!

桜餅の葉っぱはどうする?食べ方や作り方を知りたい!

日本人が大好きな、桜餅。淡い桃色のお餅に塩漬けされた葉っぱがマッチして、春らしいおいしいお菓子です。桜餅に巻かれた葉っぱですが、人によって食べるか食べないか分かれるのをご存知でしたでしょうか。桜餅の歴史や葉っぱ問題、家で桜餅を作る場合の作り方を調べてみました。

桜餅はどんなお菓子?

ほんのり優しく甘い桃色のお餅に、塩気の効いた葉っぱが特徴の桜餅。春を感じさせる色味と香りで大人気の和菓子です。桜餅の歴史は長く、江戸時代から食べられていた日本人に馴染みのある和菓子でもあります。関東と関西では呼び名や作り方、葉っぱの種類も違います。桜餅の種類や作り方、葉っぱを食べるか否かなど調べてみました。

江戸時代にはすでに食べられていた

日本で桜餅が食べられるようになったのは、江戸時代の享保年間です。暴れん坊将軍の徳川吉宗が支配していた時代のことです。桜餅が生まれた場所は、桜で有名な長命寺という隅田川の近くのお寺です。この寺で働いていた山本新六という男性が、毎年大量に落ちてくる桜の葉っぱを使って食べることができないか考え、桜餅を作りました。

この頃食べられていた桜餅は、上新粉を水に溶かして焼いて作った皮で餡を包み、塩漬けにした桜の葉っぱで巻いたものでした。今で言うクレープ型の桜餅です。この桜餅を長命寺の前の「山本屋」という茶店で売り出し大ヒットし、年間数万個売れる人気商品となりました。この山本屋は現在も営業しており、江戸時代に食べられていた元祖桜餅を販売しています。

東西で分かれる春の定番お菓子

日本人なら誰でも知っている桜餅ですが、関東と関西では作り方や呼ばれが違います。前述した山本新六が考案した桜餅は「長命寺餅」と呼ばれ、主に関東で親しまれています。当初は米粉の生地でしたが葛粉に代わり、現在では小麦粉の生地で皮を作り餡を包んでいます。

一方、山本屋の長命寺餅の大ヒットに習い、関西では北堀江の「土佐屋」で桜餅が販売され始めました。当初は片栗粉や葛粉で生地を作っていましたが、現在では道明寺粉を蒸したもので餡を包んでいます。このことから関西では「道明寺餅」と呼ばれ親しまれています。

このように、関東では「長命寺餅」、関西では「道明寺餅」と呼ばれている桜餅ですが、スーパーやコンビニではどちらの種類もお店に並んでいます。材料が違いますが、ルーツは江戸時代に大ヒットした長命寺餅から変化してきたもので、総称して「桜餅」と呼ばれています。

桜餅の葉っぱの種類と食べるときの注意

桜餅が「長命寺餅」「道明寺餅」と種類が分かれることよりも話題になりがちなのは、「桜餅の葉っぱを食べるかどうか」です。実はこれ、意外と意見が分かれるものなのです。そもそも桜餅に葉っぱが付いているのは彩りや飾りのためではなく、ちゃんと意味があります。

まずは桜の香り付けのためです。春を感じさせる色合いが特徴の桜餅ですが、香りが楽しめるのも魅力のひとつ。桜餅の葉っぱの香りは桜の葉ぱ由来のもので、人工的な香料などを使用しているわけではありません。そのままの桜の葉っぱには匂いがありませんが、塩漬けにすることで特徴的な香りが付いてきます。その葉っぱを巻くことで、桜餅にも香りが移って一層春らしい和菓子になるのです。

次に、お餅の乾燥を防ぐといった役割もあります。お餅は空気に触れると乾燥して固くなってしまうので、桜の葉っぱで多いことでお餅の露出面を少なくし、乾燥を防いでくれます。

さらに、甘い味を引き出してくれる役割もあります。桜の葉っぱは塩漬けされているのでとてもしょっぱいですが、甘いお餅と食べることであんこやお餅の甘さを引き立ててくれています。葉っぱの塩気がきつすぎると感じる場合ははがして食べてもかまいません。桜餅の葉っぱを食べるかどうかについては、明確な決まりはないのです。

桜餅の葉っぱの定番はオオシマザクラ

桜餅に巻かれている葉っぱの定番は、オオシマザクラという品種です。これは桜餅が発祥した江戸時代、桜といえばオオシマザクラだったことから自然に巻かれるようになったようです。現在は桜と言えばソメイヨシノを思い浮かべる人が多いと思いますが、ソメイヨシノは歴史的には新しい品種で、明治時代以降に広まった桜なのです。当時の名残で、今でも桜餅にはオオシマザクラの葉っぱは巻かれています。

葉っぱは食べても食べなくてもいい

桜餅の葉っぱを食べるか否かについては明確な決まりがないのでお好みに合わせてという感じですが、作り手によっては葉っぱも食べてほしい、葉っぱは食べないでほしいという思いがあります。食べてほしいというお店では、葉っぱを一緒に食べることでより桜の香りを感じてほしい、葉っぱと一緒に食べることでおいしくなるように工夫しているといった理由があります。

逆に食べてほしくないというお店では、香り付けや乾燥を防ぐためなので食べるように作っているわけではない、塩気が強くなりすぎるなどの理由があります。葉っぱを食べた方がいいか、食べない方がいいかは店内の貼り紙やメニューで確認したり、お店の人に聞いてみると確実です。

作り方によっては食べられない場合もあるので注意

桜餅の葉っぱは食べても食べなくてもどちらでも良いということがわかりましたが、1点だけ注意点です。塩漬けされた桜の葉っぱに含まれる「クマリン」という成分は食品添加物として認められておらず、肝毒性を持っていると言うことなので、過剰な摂取は避けた方が良いです。スーパーなどで売られている桜餅には最近はビニール性の葉っぱが付いていることもあります。

桜餅に葉っぱを巻くまで自宅できる作り方

桜餅は、意外と簡単に自宅で作れる和菓子です。関西風桜餅の道明寺、関東風桜餅の長命寺それぞれの作り方を紹介します。桜の葉っぱの塩漬けは自宅で作るのが難しいので、ネット通販がおススメです。ここでは、葉っぱを巻く前までの段階を紹介しています。

関西風桜餅の道明寺の作り方

まずは関西の桜餅、道明寺の作り方です。レンジとラップを使って簡単に作れます。材料は5個分で、道明寺粉60g、食紅少々、砂糖大さじ1、塩少々、水90ml、こしあん(つぶあんでもOK)75gです。まず、あんこを1個15gで俵型に丸めます。水90mlを用意し、食紅を少し入れてほんのりピンク色にします。耐熱ボウルに道明寺粉と色付けした水を入れ、へらで良く混ぜます。

ラップをして500Wで4分ほど加熱して、10分ほどそのまま蒸らします。砂糖と塩を加えてヘラで切るように良く混ぜます。ラップを広げてできたお餅を乗せ、均等な太さの棒状にして包み、水で濡らした包丁で5つに切り分けます。手にラップを乗せて生地をひとつ乗せ、あんこを包める大きさに伸ばしたらあんこを包んで俵型にします。これを残り4個繰り返して作ります。

関東風桜餅の長命寺の作り方

続いて関東風の桜餅、長命寺餅の作り方です。材料は白色の桜餅5個分で薄力粉80g、白玉粉40g、水200ml、砂糖大さじ4、つぶあん(こしあんでもOK)200g、桃色の桜餅5個分で薄力粉80g、白玉粉40g、水200ml、砂糖大さじ2、苺ジャム大さじ4、つぶあん(こしあんでもOK)200gです。ボウルに白玉粉を入れ、水を少しずつ加えて混ぜます。薄力粉と砂糖も加えてさらによく混ぜ合わせ、30分ほど休ませます。

フライパンに油を引き、できた生地を大さじ1ずつ流して楕円形に広げて焼きます。表面が乾いてきたら裏返して軽く焼いて冷まします。白色、桃色どちらもこの作業を繰り返し、皮を作ります。桃色の皮は生地に苺ジャムを混ぜ込んでから焼いてください。できた皮であんこを包めば完成です。ジャムの代わりに食紅を少々加えてもOKです。

Thumb桜餅は関東と関西で違う?皮で巻いた桜餅に関西人が驚く理由とは? | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

桜餅は葉っぱで春らしさを感じられるお菓子!

桜餅の歴史や葉っぱの種類、作り方や葉っぱを食べるかどうかのマナーを紹介しました。桜餅の歴史は古く、桜が昔から親しまれてきたように桜餅も日本人に長い間愛されている和菓子です。葉っぱを食べるかどうかに決まりはありませんが、アンケートを取ると8割ほどの人が葉っぱを桜餅と一緒に食べるそうです。

作り方でもわかりますが、葉っぱがなくあんこを包んだお餅だけであればただの甘いおまんじゅうです。そこに塩漬けした桜の葉っぱを巻くことで一気に桜の香りをまとった春らしい和菓子になります。今ではスーパーやコンビニで一年中販売されていて、いつでも楽しむことができる桜餅。関西風・関東風の桜餅があることをご存知なかった方は、ぜひ食べ比べをしてみてはいかがでしょうか。

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