2018年10月19日公開
2024年08月10日更新
経口補水液の作り方!少量が欲しい時やOS‐1が無い時の簡単レシピ!
経口補水液の有効性は最近CMなどで知っている方も多いことでしょう。熱中症や嘔吐下痢などで脱水症状になったときに有効な経口補水液ですが、家庭でも作れることを知っていますか?夜中に子供が急に体調不良になった場合など買い置きがない場合には、作り方を知っていると大変便利です。家にある材料でできる経口補水液の作り方を詳しく紹介します。脱水症状は危険な状態になることもありますので、この機会にぜひ経口補水液の作り方を覚えておきましょう。
経口補水液の作り方を知っておきたい!
経口補水液の有効性は最近OS-1のCMなどでも話題になっていますので知っている方も多いことでしょう。ですが、夜間に急に子供が体調を崩した時などに毎回買い置きがあるとは限らないのではないでしょうか?そのような場合に経口補水液の作り方を知っていると便利です。経口補水液が家庭にある材料で作れることを知っていますか?経口補水液の作り方を詳しく紹介しますので、この機会にぜひ覚えておいてください。
経口補水液について知っておこう!
経口補水液の有効性については何となく知っていても、経口補水液について詳しいことはわからないという方もいるのではないでしょうか?経口補水液について、どのような場合に有効なのか、スポーツドリンクとの違いは何なのかなど、詳しく紹介します。
経口補水液は脱水症状に有効なドリンク
OS-1などの経口補水液は、脱水症状に有効なドリンクです。熱中症などが原因で起きる脱水症状は重症になると命の危険もあります。暑い季節の運動以外にも、室内でエアコンを使用せずに熱中症になる場合もあります。特に子供やお年寄りは脱水症状になりやすいので注意が必要です。子供やお年寄りが脱水症状になりやすいのは脱水症状のメカニズムと関係があります。
人間の体は、高温の環境で運動や労働すると体温を一定に保つために汗をかいて体温調節をします。汗をかいて水分補給をしないと体液が減少してそれ以上汗をかけなくなります。そうすると体温調節ができなくなり、体温が上昇していきます。体温が上昇していくと臓器がダメージを受けます。これが熱中症と脱水症状が起きるメカニズムです。
気が付きにくいところでは、暖かい日のベビーカーでの外出にも注意が必要です。地面に近いベビーカーの高さはアスファルトからの熱を受けて大人が感じるよりも気温が高くなります。新陳代謝の活発な乳幼児は、汗をたくさんかいて脱水症状になりやすいので気を付けましょう。ベビーカーに乗らず歩ける子供も同じ理由で注意が必要です。
子供は大人よりも新陳代謝が活発で汗をかきやすい上に、身体の水分量を調節する機能が未発達で脱水症状になりやすいため注意が必要です。また、身体の水分量が少なくのどの乾きを感じたり汗をかく機能が衰えているお年寄りも脱水症状になりやすくなります。暑い日の外出時だけでなく室内でも脱水症状になることはありますので、日頃からのどの渇きを感じていなくても少量ずつ複数回に分けて水分補給することを心掛けましょう。
汗をかく時に水分だけでなくナトリウムやカリウムなどの電解質も失われますので、これらが含まれた経口補水液を飲むことが脱水症状に有効とされています。
経口補水液OS-1は消費者庁でも認可されている!
経口補水液のOS-1は電解質と糖質をバランスよく配合したドリンクで、消費者庁から軽度から中程度の脱水状態の方の水・電解質を補給・維持するのに適した「病者用食品」として認可されています。OS-1にはドリンクの他にゼリーやパウダーも販売されており、どれも消費者庁の認可を受けていますので安心して摂取することができます。好みや状態によって使い分けるとよいでしょう。
子供用や少量だけ欲しい場合は280mLの飲みきりサイズのペットボトルも販売されています。暑い日の外出時に持ち歩くにも少量のペットボトルは便利です。OS-1は通販などの他に調剤薬局やドラッグストアなどでも購入することができます。
登山や夏のテーマパークなどへの外出時に脱水症状になったときのために持ち歩く場合には、OS-1のパウダータイプが便利です。ペットボトルは荷物になりますし、経口補水液は塩味が強く糖分が少ないので元気なときに飲むには味は美味しく感じません。ですので水が買える状況であればパウダーだけを持ち歩けばよいですし、登山などの場合には水とパウダーを別々に持ち歩くことで、経口補水液が必要ない時は水は別の用途に使えます。
経口補水液OS-1とスポーツドリンクとの違いは?
脱水症状の時の水分補給はスポーツドリンクでよいのでは?と思う方もいることでしょう。スポーツドリンクは、脱水症状になる前の水分補給ドリンクとしては問題ありませんが、脱水症状になってしまってからの症状を改善するドリンクとしては適していません。経口補水液OS-1とスポーツドリンクの主な違いは電解質(ナトリウムなどの塩分)濃度と糖濃度にあります。
経口補水液は、脱水状態で不足している電解質を補うためスポーツドリンクよりも電解質濃度が高くなっています。また、水と電解質の吸収を早めるためにスポーツドリンクよりも糖濃度は低くなっています。電解質と糖濃度のバランスが水分の吸収にも関係しますので、脱水時の水分補給には経口補水液が有効です。スポーツドリンクは糖分が多めですので、通常の水分補給時でも飲み過ぎには注意してください。
もしも子供が脱水症状になった時にOS-1ドリンクが好みでなかった場合はゼリーを試してみるとよいでしょう。液体だとむせてしまう高齢者にもゼリーはおすすめです。また、OS-1以外にも経口補水液はいろいろなメーカーから販売されています。りんご味やレモン味の物などもあり、味も少しずつ違いますので他の物も試してみると好みの味が見つかるかもしれません。
経口補水液は子供の嘔吐下痢にも大活躍!
子供の脱水症が最も多いのは、実は1~2月です。発熱・嘔吐・下痢で子供は脱水症になりやすいということです。暑い夏にももちろん注意は必要ですが、風邪・胃腸炎・インフルエンザが流行る冬は最も注意が必要な季節になります。嘔吐や下痢は病原体を身体から排出するための大切な防御反応ですが、身体から大量の水分と電解質が失われ脱水状態になります。経口補水液は嘔吐下痢が原因の脱水状態にも活躍します。
経口補水液OS-1の賞味期限は12ヶ月となっています。保育園などに通っている場合は胃腸炎やインフルエンザなどにかかりやすくなりますので、これらが流行する季節には買い置きしておくと安心です。
脱水症状の初期症状は?
子供は大人に比べて身体の水分量が多く新陳代謝も活発な上に、水分調節機能が未発達なため脱水症状になりやすく、発熱や嘔吐下痢になった場合は注意が必要です。脱水症状のなり始めがどのような状態になるか知っておくことで、脱水症状に早く気付くことができます。脱水症状の初期症状には、「①手足が冷たくなる②口が乾いて唾液が出にくくなる③爪を押してみて2秒以上白いまま」などがあります。
大人であれば「立ちくらみやめまい・頭痛・倦怠感・喉の乾き・吐き気・汗が出なくなった・尿の色が濃い」などの自覚症状からわかりやすいのですが、子供や特に乳児などはわかりにくいので、「機嫌が悪い・泣いてばかりいる・おむつが濡れていない・微熱がある・暑いところで汗が出ない・泣いても涙が出ない」など普段と違う様子があれば脱水症状を疑いましょう。
また、高齢者の場合は脱水症状から心筋梗塞などになる場合もあります。糖尿病や排泄障害など他の病気の予兆として脱水症状が現れる場合もありますので、いつもと違う様子が見られる場合は病院に行きましょう。
経口補水液の作り方を紹介!
脱水症状の初期症状と経口補水液の有効性が理解できたところで、経口補水液の作り方を紹介します。経口補水液の買い置きがないときに作り方を知っていると大変便利ですので、メモしたり作り方が書いてあるページを保存したりしておくことをおすすめします。
経口補水液は家にある材料でできる!
経口補水液はいつも家にある材料で簡単に作ることができます。必要な材料は、水と少量の塩と砂糖のみです。これなら急に脱水症状になったときにでもすぐに作ることができるのではないでしょうか?経口補水液の作り方は、水1L・塩小さじ1/2(3g)・砂糖大さじ4と1/2(40g)をよく混ぜるだけです。甘さ控えめにしたい場合は砂糖の量は半量(大さじ2と小さじ1)まで減らしても大丈夫ですが塩の量は変えないでください。
少量だけ欲しい場合は水は500mLで塩と砂糖も半量にしてください。経口補水液はスポーツドリンクと比べて味が薄いので、飲みにくい場合は少量のレモン果汁を入れてもよいでしょう。果汁を入れ過ぎると電解質と糖質のバランスが崩れて吸収が悪くなってしまいますので、入れる場合は水1Lにつき果汁50mLまでにします。
経口補水液を作るときの注意
経口補水液を作るときに注意することは、計量を正確にするということです。小腸で水分と電解質を効率よく吸収させるには塩分と糖分のバランスが大切ですので、デジタルスケールで計るか計量スプーンならナイフの平な面などですりきって正確に計りましょう。大さじや小さじ1/2などを計る場合は、1杯をすりきってからナイフなどで線を引いて印を付け1/2量を減らします。
1/4など少量を計る場合は少し難しいですが、同じようにすりきってから4等分に線を引き、余分を減らして計ります。また、甘さ控えめにしたい場合でも砂糖を半量以下には減らさないでください。砂糖に含まれているブドウ糖は小腸での水分吸収を促進する働きがありますので、減らし過ぎると水分の吸収が悪くなってしまいます。
また、経口補水液に使う砂糖は白砂糖が適しています。はちみつはアレルギーや乳児にはボツリヌス菌の心配もあるということもありますが、はちみつや黒砂糖などは糖質の量が違います。ミネラルなどが含まれていない白砂糖が経口補水液には最適です。いつも家にある材料ではありませんが、白砂糖の代わりにブドウ糖を使って作ってもよいでしょう。
ブドウ糖を使って作る場合は、水1Lに対してブドウ糖大さじ2(18g)・塩小さじ1/2(3g)を使用します。水500mLの場合はブドウ糖と塩は半量にします。果糖とブドウ糖が結合した白砂糖よりもそのままのブドウ糖の方が吸収もよく砂糖よりも少ない量でいので低カロリーになります。スーパーやAmazonなどでも購入できます。経口補水液だけでなく運動後や頭を使って疲れた時などの栄養補給にもなるので買っておいてもよいでしょう。
経口補水液の市販品と手作りの物との違いはないの?
OS-1などの市販の経口補水液と手作りの物との違いはあるのでしょうか?実は手作りの経口補水液には市販品と比べて足りない物があります。手作りの経口補水液に足りない物はカリウムやマグネシウムです。家庭で作る場合に適量のカリウムを入れることは難しいので、手作りの経口補水液は比較的軽度の脱水症状の場合や夜間など買い置きがない場合の応急処置として利用しましょう。
長時間の嘔吐下痢などで大量に電解質を失っている場合には市販の経口補水液を飲ませた方がよいでしょう。重度の脱水症状であれば点滴が必要になる場合もありますので、水分を受け付けない・嘔吐下痢が止まらないなどの症状があれば病院で診察してもらってください。
経口補水液を飲むときの注意
経口補水液を飲む時に注意することは、一気にたくさん飲むのではなく、少量ずつに分けて飲むことです。暑さなどによる脱水症状時には多少多めに飲んでも大丈夫ですが、嘔吐している場合は一気に飲むとまた吐いてしまいます。嘔吐が続いている時が少量ずつを5分置きに飲ませます。スプーンで一口ずつ飲ませるとよいでしょう。嘔吐が治まってきたら、3分置き2分置き1分置き時と少しずつ間隔を縮めて少量ずつ飲ませるようにします。
嘔吐が治まってきても一気に飲むと胃が刺激されて吐いてしまいますので、半日~丸1日くらいはスプーンで少量ずつ与えましょう。乳児の場合はベビースポイトを使うかゼリータイプの物にするとよいでしょう。嘔吐下痢で出てしまった水分を補給できれば脱水症状は改善されていきます。また、冷やし過ぎても胃を刺激しますので常温(開封後や手作りの場合は残ったら冷蔵)か軽く温めて飲ませるとよいでしょう。
半日~丸1日くらい経ち嘔吐が治まってきたら少量ずつ食事を開始します。食事してまた嘔吐や下痢をしてしまったら、出てしまった分と同じ量くらいの経口補水液を飲ませます。
経口補水液の作り方をいざという時に役立てよう!
経口補水液の作り方や脱水症状の初期症状などについて紹介しましたがいかがでしたか?放っておくと命の危険もある脱水症状になった時に必要な対策を知っておくことは大切です。市販の経口補水液の買い置きがない時に便利な家庭での経口補水液の作り方をこの機会に覚えていざという時に役立ててください。また、脱水症状になる前に定期的に水分補給することも忘れないでください。