カルボナーラを全卵のみで作るには?生クリームなしでも作れるか調査!
チーズの風味が美味しいカルボナーラは、家庭で簡単に作れる料理の一つです。本場イタリアでは生クリームを使わずに作ることを知っていますか?日本では、生クリームを入れて作ることが当たり前のようになっていますが、カルボナーラは全卵のみでも作ることができます。生クリームなしで作ることでカロリーが抑えられて、全卵を使うことで卵白も無駄になりません。簡単に作れる全卵カルボナーラのレシピを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
カルボナーラは全卵でも濃厚に美味しく作れる!
カルボナーラは紹介されているレシピも、お店で食べられるメニューも、生クリームを使用しているところが多くなっています。材料として生クリームと共に使われる卵は、卵黄のみ使われることが多く、卵白の行方が気になります。卵黄しか使わない理由は、濃厚な仕上げになることと、卵白を使用すると固まりやすくなり、舌触りが悪くなることなどが挙げられています。
出典: https://tenki.jp
しかし、作り方や工夫次第で全卵を使っても、滑らかな美味しいカルボナーラを作ることは可能です。大切なことは、卵白を使わないことではなく、温度に気を付けることです。卵に加える熱を過度にしない限り、全卵を使っても、卵が固まりダマになることはありません。生クリームなしでも作れる全卵カルボナーラのレシピや、本場では使われていない生クリームが、なぜ使われるようになったのかを調べてみました。
全卵で作るカルボナーラは、生クリームをわざわざ用意する必要がなく、普段から冷蔵庫にある材料だけで、簡単にできます。卵白の使い道に悩まなくて済む上、無駄にすることも無くなります。本場イタリアのカルボナーラの特長やレシピも併せて紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
カルボナーラの全卵のみでの作り方を紹介
カルボナーラを全卵で作ると無駄がない!
カルボナーラのレシピの多くは、チーズと生クリーム、卵黄とベーコン。あとはお好みでにんにくを入れたり、玉ねぎを入れたり最後にブラックペッパーを振るなど様々です。材料の中に卵黄とありますが、では残された卵白はどうなるのでしょうか?他の料理に使うという方法もありますが、いずれ限界がやってきます。結局捨ててしまうという人も多いのではないでしょうか。
そこで、カルボナーラのレシピを変えてみると、無駄がなくなります。方法は簡単!卵黄だけではなく全卵を使うことです。全卵を使っても、コクのある美味しいカルボナーラが作れる上、捨てられるはずだった卵白を活用できるので、いいことずくめとなります。白身を捨ててしまうことが無くなるように、生クリームなしの全卵カルボナーラレシピを作って、無駄をなくしましょう!
カルボナーラの材料を揃えよう
全卵だけで作るカルボナーラの材料を紹介します。本場イタリアでカルボナーラに使うチーズは、日本では手に入りにくいこともあり、ここでは購入しやすいパルメザンチーズを使用します。イタリアでは元々カルボナーラにマッケローニを使っていたので、パスタは太めの2ミリがおすすめです。あとは、全卵とベーコン、にんにくと黒コショウ、オリーブオイルと塩、材料は以上です。
たったこれだけの材料で美味しいカルボナーラが、生クリームなしでも作ることができます。本場イタリアのカルボナーラの材料は、手に入れにくいものもあります。紹介する全卵を使ったレシピの材料は、近所のスーパーなどでも販売されている、手に入りやすいものばかりとなっています。作り方もとても簡単なので、ぜひ挑戦してみてください。
チーズはパルミジャーノレッジャーノを削って使うのがおすすめ
イタリアではカルボナーラを作る時のチーズに、パルミジャーノ・レッジャーノ、ペコリーノ・ロマーノなどを別々または、ブレンドして使います。ペコリーノ・ロマーノは、手に入りにくい上とても高価で、パルミジャーノ・レッジャーノは、日本でも手に入りやすいチーズです。
北イタリアの一部の地域でしか作られていないパルミジャーノ・レッジャーノはチーズの王様と呼ばれていて、DOPの認定を受けたチーズのみが「パルミジャーノ・レッジャーノ」と名乗ることができます。このDOPとは、イタリアのチーズやワインなど特定の特産品を保護するために作られたもので、基準を満たしたもののみ名称を名乗って販売することを許可されるという制度です。
岩のように硬いパルミジャーノ・レッジャーノは、専用のナイフとかなづちで叩き、細かく砕いて料理に用います。パルメザンチーズはパルミジャーノ・レッジャーノの英語読みのことで、本来は同じチーズのことを指しています。しかし市場に出回っているパルメザンチーズは、同じような製法で作られたものを粉状にしたもので、パルミジャーノ・レッジャーノとは全く別物です。
同じように作っていても、DOPに認められていないことが、別物とされている理由となっています。パルメザンチーズも十分美味しいチーズですが、長年かけて熟成させた芳醇な風味のパルミジャーノレッジャーノで作ると、より美味しいカルボナーラになるということです。高価で硬く扱いにくいパルミジャーノ・レッジャーノですが、削りたての風味と味は絶品で、カルボナーラには欠かせないものです。
全卵のみで作るカルボナーラの作り方
では、全卵だけで作るカルボナーラの簡単レシピを紹介します。材料はすべて一人分となっています。まず、カルボナーラには太めのパスタが合うため、2ミリのパスタ100gを1リットルのお湯に小さじ4杯のしっかりめの塩分で、表示時間通り茹でておきます。これ以降火を加えないので、しっかりと時間通りに茹でます。パスタを茹でてる間に、フライパンで5ミリ角にカットしたベーコンをオリーブオイル大さじ1杯で炒めます。
ベーコンを炒めたフライパンに、みじん切りにしたにんにく1片を加え、色がついてカリカリになり、香りが出るまで更に炒めていきます。大きめのボールなどに、炒めたベーコンとにんにく、パルメザンチーズを30g、全卵1個を入れます。ポイントは炒めたベーコンの熱が卵に影響を与えないように、ベーコンと全卵の間にパルメザンチーズを置いて壁を作っておきます。
なめらかな舌触りのカルボナーラにするには、できるだけ卵に熱を入れないようにすることが大切で、これがとても大事なポイントになります。パスタが茹で上がったら、ボールに用意しておいた具材の上に乗せます。パスタの下にある具材を、余熱で蒸す目的で10秒ほど放っておき、10秒経ったら手早く混ぜ合わせて、黒コショウを振ったら完成です。
しっかりめの塩分でパスタを茹でることと、ベーコンの塩分とにんにくの風味で、しっかりとした味のカルボナーラとなります。カルボナーラには欠かせない黒コショウは、たっぷり多めに振っておきましょう。全卵を使った生クリームなしのレシピは、手順も材料も少なく、とても簡単に作ることができます。
卵に火を通しすぎると、パサパサになり食感が悪くなってしまいます。熱を入れすぎないように注意さえすれば、失敗することはありません。この簡単なポイントをおさえておけば、美味しいカルボナーラを作ることができます!
本場イタリアのカルボナーラの作り方
本場イタリアのカルボナーラのレシピを紹介します。まずは、お湯を沸かしておきます。イタリアではベーコンではなく、グアンチャーレという豚の頬肉を使いサイコロ状にカットしておきます。ボールに全卵1個と卵黄1個を溶きほぐし、そこにすりおろしたペコリーノ・ロマーノかパルミジャーノ・レッジャーノを入れ、さらにブラックペッパーを振っておきます。
沸騰したお湯に塩を1つまみ入れて、パスタを入れたら時々混ぜながら茹でて、少し歯ごたえが残るアルデンテの状態にします。フライパンでグアンチャーレを炒めますが、脂肪分が多いため油は使いません。パスタが茹で上がったら、フライパンに移し火を切ります。ボールに用意しておいた卵とチーズをパスタに加えて、素早く混ぜ合わせます。ここでもポイントは、火を通しすぎないようにすることです。
お好みで、更にブラックペッパーやパルミジャーノ・レッジャーノなどを乗せると完成です。本場イタリアのカルボナーラレシピは、日本のものとは材料も作り方にもかなり違いがあります。本場イタリアの材料を手に入れるのは難しそうですが、近いもので作って比べてみるのも、おもしろいのではないでしょうか?材料は手に入りにくくても、作り方は簡単なのでこちらも試してみてください。
カルボナーラは生クリームなしでも作れるの?
イタリアではカルボナーラに生クリームは使わない!
パスタの本場イタリアでは、カルボナーラに生クリームを使いません。ローマで生まれたカルボナーラは、チーズと卵、パンツェッタや黒コショウだけで簡単に作れる料理であり、生クリームは一切登場しません。フライパンの温度を下げることで、卵に火を入れすぎないように気を付ければ、生クリームを使わなくてもクリーミーなソースに仕上げることができます。
使われているチーズは塩分が高く、パンツェッタも塩漬けされたものなので、全体的に塩分強めのカルボナーラとなっていて、ワインなどのつまみとしても楽しまれています。しかしイタリア全土で生クリームを使っていないわけではなく、一部の地域では、生クリームを使ったカルボナーラレシピが存在します。
本場イタリアでのカルボナーラの特長は?
カルボナーラとは「炭焼きのパスタ」というパスタソースの種類の一つのことで、発祥はイタリアのローマ。諸説ありますが、炭焼き職人が仕事の合間に作ったとしたら、手に付いた炭の粉が落ちて、黒コショウを振ったように見えるのではないかと、想像から作られたという説があります。チーズはローマで作られていたペコリーノ・ロマーノが使われていました。
ペコリーノ・ロマーノは羊のミルクを原料とした、イタリア最古のチーズで、2000年前のローマ帝国の時代から食べられてきたという説があります。保存を目的としたチーズのため、塩分が強く羊のミルクの香りが独特な白っぽいチーズです。そのまま食べるよりは、すりおろしてパスタなどの料理に使うと旨味が引き立ちます。
パスタは、リガトーニという太くて短い円筒状の表面に筋が入っているものや、ペンネ、太めのパスタなどを使うことが多いです。リガトーニや太めのパスタは、ソースが絡みやすくカルボナーラに適しています。にんにくや玉ねぎは使わず、シンプルにチーズとパンツェッタなどの肉の旨味、塩分と黒コショウで味わう料理です。
日本のカルボナーラの味に慣れ親しんだ人が、「本場のカルボナーラを食べに行ってみよう!」と実際食べてみると、味の違いに驚き口に合わないと感じる人もいます。本場のカルボナーラを食べてみようと思うのではなく、イタリアの料理を楽しみに行く位の気持ちの方が、違和感を感じなくて済むのではないでしょうか。
カルボナーラに生クリームを使うようになった理由は?
本場イタリアのカルボナーラは生クリームを使わないのに、なぜ日本では生クリームを使うようになったのでしょうか?それは、カルボナーラがイタリアから直接日本に伝わったわけではなく、アメリカを経由して渡ってきたことにあります。ローマに駐留していたアメリカ兵のために、イタリア人シェフが考えた料理で、それをアレンジしたものがアメリカに広まったという説があります。
当時ローマで使われていたチーズのペコリーノ・ロマーノは手に入りにくく、値段が高いものでした。アメリカでは、手に入りにくいチーズの代わりにパルメザンチーズを使用し、足りないコクを生クリームを加えることで補いました。そのアレンジした生クリームを使ったカルボナーラが日本に入ってきて、広まっていったという説です。
また、生クリームを加えると卵黄の凝固温度が下がり、卵黄が固まりにくくなります。滑らかさを長く保てることで、舌触りの良い美味しいカルボナーラが簡単に作れます。このことも生クリームを使うようになった理由の一つになりました。
カルボナーラを生クリームなしで作ると濃厚でもヘルシー!
生クリームには、植物性と動物性があり、動物性生クリームは100gあたり433キロカロリー、植物性生クリームは392キロカロリーと、カロリーを気にしている人にとっては、気になる数字です。全卵だけで作る生クリームなしのレシピは、生クリームを省く分だけカロリーをカットできるので、ヘルシーな料理となります。コクがあって濃厚な上、カロリーを抑えたヘルシーなカルボナーラは、身体にもやさしいレシピと言えます。
カルボナーラを全卵だけで作ってみよう
全卵を使ってもカルボナーラを美味しく濃厚に作れるということで、卵白を無駄にすることがなくなりました。もうこれからは、無理をして卵白を別の料理に使わなくても良いですし、捨てるなんてもったいないこともしなくて済みます。今まで食べてきた生クリーム入りのカルボナーラも美味しいですが、生クリームなしのカルボナーラも負けてはいません。
生クリームなしのカルボナーラは、身近にある材料だけで簡単に美味しく作ることが可能な料理です。明日と言わずに、早速今夜の晩ごはんに作ってみてはいかがですか?紹介したのはあくまで基本のレシピなので、これを参考にアレンジを加えて、自分だけのオリジナルカルボナーラを完成させてみましょう。生クリーム入り、全卵を使って生クリームなし、本場イタリアのものなど、全て制覇してみてはいかがですか?