生姜シロップの作り方！冷え性におすすめの簡単アレンジレシピも紹介

体を温める食材というとすぐに思いつくのは生姜です。漢方薬の一つでもある生姜は冷え性の改善にはとても効果があります。しかも、「体温が一度上がると、免疫力が30%上がる」とも言われており、体を温めることは健康管理の基本なのです。

『生姜シロップ』は、その名の通り生姜と砂糖と水を煮て作ったシロップです。作り方はとても簡単で、生姜の爽やかな香りと特有の辛味が砂糖の甘味と混ざり合い独特の美味しさを楽しめます。メイプルシロップの代わりにホットケーキやワッフルに『生姜シロップ』かけても美味しいですよ。

基本の作り方は、生姜、砂糖、水で煮て作りますが、これにスパイスを加えたり、砂糖をきび砂糖や蜂蜜を使用することによってまた違った自分だけの『生姜シロップ』を簡単に作ることが出来るのです。市販されているものもありますが、スパイスを変えることで自分の体調にあった好みのものに調節してより健康管理に役立てる事も出来ます！

生姜は150種類あると言われている医療用漢方薬の7割に使用されており、漢方の世界では「生姜なくして、漢方は成り立たない」と言われています。

日本料理でも臭み消しや薬味として香り付けで生姜をよく使いますが、一度に使える量はけして多くはありません。だから生姜をまるごと買うのではなく我が家ではチューブ入りの生姜を使っている、という話もよく聞きます。体に良いものなのに、もったいないですね。では、具体的にどのような効果があるのでしょうか？

『生』の生姜に含まれる「ジンゲロール」は辛味成分、末梢血管を拡張して手足に血液を送り温める効果があります。このジンゲロールは加熱することで変化し「ショウガオール」になります。ショウガオールは、胃や腸など全ての臓器の血行を活性化し、体の芯から温める効果があると言われています。それにより、体内の余分な水分を取り除き、ガスを排出して消化を促進します。

そこで、今回は健康管理に便利な生姜を沢山摂取できる『生姜シロップ』を作ってみましょう！『生姜シロップ』を作る時には生姜を加熱して作ります。上記のとおり、体を芯から温める効果のあるショウガオールは生姜に加熱すると増加する成分ですので、『生姜シロップ』にすることでショウガオールを効率的にとることができます。

生姜をシロップやジャムのように煮詰めたものは、ジンゲロール・ショウガオールの両方の成分が入っているので、そのまま摂取するよりも生姜シロップはおすすめですよ。

シンプルな基本となる生姜シロップレシピを紹介します。作り方は簡単なので料理が得意ではない、という方もこれならチャレンジしやすいのではないでしょうか？では、さっそく生姜シロップを作ってみましょう！

生姜シロップを作る材料は、【生姜…200g　砂糖…200g　水…250cc】用意するものはコレだけです！後はお好みでレモン汁を少々入れても美味しいです。

1、生姜は綺麗に洗って皮は剥かずそのまま薄切りに。2、鍋に全部を入れて火にかけて、沸騰したら弱火にして大体30分ほど煮込む。3、火を止めたら、お好みでレモン汁を加える。4、煮沸消毒したビンに入れ、冷めたら冷蔵庫へ。全ての作業はたったコレだけ！生姜シロップの完成です！

生姜シロップは煮沸消毒した瓶に詰めたら、冷蔵保存で2週間程度可能です。更に、生姜シロップを作った後の生姜もちょっとした工夫で全部使い切れますので、無駄は一切なしですよ！

例えば、自家製ジンジャーエール用などドライで辛めがお好きな方は生姜シロップを作る際に用意した生姜の一部をすりおろして煮込むと、生姜の味がしっかり出て辛めに仕上がります。または、ジンジャーエールを作る際に、基本の生姜シロップと一緒にすりおろしたものを追加するのも良いです。

生姜シロップの甘みは、砂糖・黒糖・てんさい糖・三温糖・はちみつなどが一般的ですが、こっくりとした甘さが好みなら、ココナツシュガーで作るのがおすすめです。琥珀色の生姜シロップになり綺麗ですよ。

サトウキビを煮詰めて作る黒糖はビタミンやミネラルが豊富なので、黒糖で生姜シロップを作ると、不足しがちな栄養素を簡単に摂取することが可能に。黒糖の持つ独特の風味がお好きな方はいかがでしょうか？

シンプルなレシピの生姜シロップも美味しいのですが、好みに合わせてスパイスを利かせるのもおすすめです。スパイスを追加する事で、味に深みが加わりより本格的な生姜シロップに変身です！ここからは基本の材料にお好みのスパイスを追加して自分の体調に合ったオリジナル生姜シロップレシピを作ってみましょう！
 

生姜シロップに使用するスパイスとしては唐辛子や丁字（クローブの実）、カルダモンやシナモンも人気ですが、スパイスの種類や量はお好みで調節可能です。貴女にピッタリなスパイスの使い方、見つけてくださいね！

材料は、【生姜…300g、砂糖…300g、水…400㏄、唐辛子…1本、シナモンスティック…1本、クローブ…2～3粒、レモン汁…2/1個分】
 

作り方は、皮付きのまま基本のレシピと同じように生姜をスライスし、砂糖とスパイスと水を入れてひをかけます。沸騰したら弱火で30分ほど煮込みます。火を止めたら、仕上げにレモン汁を入れ『スパイス生姜シロップ』の完成です。

スパイスにはそれぞれ持ち味があり、使い分けることでより効果を発揮します。唐辛子、シナモン、クローブ以外にも、『スパイス生姜シロップ』に向いているスパイスが沢山あります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
 

カルダモンはインド料理には欠かせない、必須のスパイスです。カルダモンは消化器管の不調を改善し、唾液や胃液の分泌を促進します。また、咳や痰を抑え口臭予防にも効果があり、発汗を促す効果もあるので風邪を引いたかなと感じた時に飲むと、風邪予防にもなります。妊娠中の方の飲用はおすすめできません。

シナモンには、強い抗酸化作用があり、アンチエイジング効果が期待できます。毛細血管を修復し保護する作用があるので、毛細血管の減少によるシワ、シミ、を防たるみを防ぎ、若さを保ちます。

東南アジアではタバコの葉とともに刻んで入れるクローブには、強い抗菌効果と鎮痛効果があり歯痛や歯肉炎の痛みを軽くしてくれます。他にも消化を促進し胃腸を整えたり、体を温める効果があると言われており、クローブに含まれる「オイゲノール」には強い抗酸化作用があります。

インド原産のモリンガは東南アジアなどでも生息し「薬箱の木」や「奇跡の木」と言われています。モリンガの葉にすくまれる栄養素は多岐に渡り、現在解明されているだけでも90種類以上あります。

食物繊維が多く含まれており便秘の改善、ビタミンC,Eが豊富に補給出来ることは有名ですが、抗酸化作用によるアンチエイジング効果も期待できます。何よりすごいのは、血糖値を下げる力。天然のインシュリンとも呼ばれています。血圧の上昇を緩やかにしてくれる効果もあるため高血圧にも効果があると言われています。

通常、乾燥させ粉末になった状態で売られていますので、一緒に煮込まなくても『生姜シロップ』に追加して飲むと簡単に取ることが出来て良いですね。ただし、血糖値が下がりすぎると危険なので、妊娠中の方は避けたほうが良いです。

ターメリック（秋ウコン）には、クルクミンという成分が多く含まれていて、その含有量は春ウコンのなんと5～10倍あります。二日酔いなどに効果があるのは有名な話ですが、このクルクミンは、肝機能の向上、胆汁の分泌を促し、胃腸の健康を維持してくれます。その他にも、抗酸化作用や炎症を抑えてくれる効果もあり、素晴らしいスパイスだとしか言いようがありません。

スターアニスの和名では「八角」。よく耳にしたことがある名前ではないでしょうか？スターアニスには独特の香りがあり、中華料理で用いる「五香」というミックススパイスには必ずと言ってよいほど使用されています。この香りに含まれるリモネンという成分は、交感神経を刺激して血行を促進させて代謝をあげてくれます。

唐辛子にはカプサイシンが含まれていて、摂取するとホルモンの分泌を促します。ホルモンの一つであるアドレナリンには、脂肪の燃焼を助ける作用があるので、新陳代謝が上がります。まるで運動をした後のようにエネルギーを消費してくれるので「ダイエット」の強い味方です。

はちみつの甘さは砂糖とはまた違った花の香りを含む優しい甘さ。甘味料として生姜との相性も良いので生姜シロップに使うととても美味しいです。ビタミンやミネラルの他アミノ酸やポリフェノールなどの栄養豊富な食材。血糖値の上昇も緩やかで、ダイエット中だけど甘いものが欲しいという人にもおすすめです。

はちみつ生姜シロップの作り方は非常に簡単です。スライスした生姜を清潔な容器に入れ、はちみつを生姜がヒタヒタになるぐらい注いで漬けておくだけです。基本の生姜シロップのレシピより火を使わず簡単な作業、目分量で作っても大丈夫です！

1日置くと生姜から水分が出てはちみつがサラサラになります。漬けて1週間ほど置いてから使うとより美味しいです。ただし、蜂蜜は熱が入るとその素晴らしい成分が壊れてしまうため、ホットで楽しむより常温、または冷たいドリンクにして楽しむのがおすすめです。はちみつ生姜シロップはレモンや柚子などの柑橘類との相性がいいので、お好みの柑橘系フルーツも一緒に漬け込むのも美味しいです。

一年中を通して楽しめる生姜シロップは、飲み物にも料理にも使うことが出来ます。夏場は冷たい飲み物や氷菓子のシロップとして、冬場は温かいお茶やコーヒーに追加しても簡単に美味しくいただけます。ケーキの下地に生姜シロップを塗って使うのもいいですね。その他のアレンジの仕方を見ていきましょう！

作り方は簡単！生姜シロップに炭酸を注ぐとジンジャーエールになります。お好みで甘さを調節してレモンやいちごなど果物を入れて楽しむのもいいですね！

しかも、生姜シロップをビールで割れば、有名なカクテルに早変わり！シャンディーガフになります。生姜シロップがビールの苦みを和らげるので、ビールがあまり得意でない方にも飲みやすくなります！

辛口ジンジャーエールを目指したスパイス生姜シロップ、シナモンがいっぱい入っていてとても美味しそうですね！

こちらも作り方は簡単！生姜シロップにホットミルクに混ぜるだけ！紅茶を追加しても美味しいです。しかし就寝前は紅茶の茶葉を使わずにミルクだけで作れば、体を温めつつもカフェイン抜きで穏やかな眠りがやってきそうです。質の良い睡眠は全てを向上させてくれる。美容にも良く健康管理の基本ですね。

軽く温めたワインへお好みの甘さになるまで生姜シロップを注ぎます。アルコールと生姜の成分で身体が一気に温まります。一緒に漬け込んでいた果物やスパイスをトッピングすると見た目も綺麗です！

お店に行くと色々な種類のドレッシングが売られていて、味を想像してるとわくわくしますね。買うと意外とお高いドレッシング、生姜シロップを使って手作りしてみてはいかがでしょう？

「ジンジャードレッシング」の材料は5つ。【生姜シロップ…大さじ1，濃口醤油…大さじ1、エクストラヴァージンオイル…大さじ1、刻みネギ…少々、唐辛子か一味…お好みで】これらを全部混ぜるだけで完成です。簡単なのに美味しく、野菜が沢山食べられます。

4人分のレシピです。材料は、【豚ロースの薄切り、または豚のバラ肉…400g、酒…大さじ1.5、醤油…大さじ3、生姜シロップ…大さじ2、サラダ油…適量】

作り方は、豚肉を酒・醤油・生姜シロップに10分ほどつけておきます。漬け込んだ豚肉をフライパンにサラダ油をひき強めの中火で焼きます。③全体に火が通ったら残っているタレを加え、煮絡めたら完成です。

生姜シロップを作る際に生まれた生姜をみじん切りにして、パイナップルとともに煮詰めて、食べるシロップを作りましょう！材料は、【パイナップル…400g、シロップで使った生姜…2かけ分、砂糖…100g】です。

作り方は、パイナップルは1cmのさいの目に、生姜はみじん切りにしておきます。全てを鍋の中で混ぜ30分ほど置き、パイナップルから水分が出てきたら火を掛けます。プツプツとしてきたら20分ほど中火にかけて焦がさぬように木べらで混ぜたら出来上がり。トーストにバターを塗りスライスチーズを乗せて予熱が残るオーブンへ。チースが溶けたところで取り出しその上に乗せて食べると、えも言われぬ味わいに！

アメリカのクリスマスでは定番のお菓子「ジンジャークッキー」ですが、「ジンジャースナップ」や「ジンジャーブレット」とも呼ばれています。このお菓子も生姜シロップに使った生姜を利用して作ることができます。

材料は【薄力粉…150g、全卵…1個、砂糖…60g、バター…100g、生姜シロップで使った生姜のみじん切り…大さじ2、シナモンパウダー…小さじ1】

作り方は、まず室温に戻ったバターをクリーム状になるまで混ぜ、そこに少しづつ砂糖を混ぜ込みます。砂糖がよく混ざったところで卵、生姜のみじん切り、シナモンパウダーを投入し、再度混ぜます。最後によく振るった小麦粉を切るように混ぜたら、冷蔵庫の中でしばらく休ませます。30分位経ったら均等な厚さに延ばして型を抜き天板に並べてゆきます。160から170℃に温めたオーブンで12分ほど焼いて完成です。

飲み物はもちろん、料理にも体調管理にも使える生姜シロップ、いかがでしたか？これなら毎日コツコツと生姜を摂取できて、生姜シロップのバリエーションも豊富で飽きません。身体の中から美しく健康を保つのにとても役立ちそうです。是非、自分だけの特別なスパイス生姜シロップも作ってみてくださいね！