生クリームの代用に牛乳はOK？豆乳・ヨーグルト等代用品の簡単な作り方！

一般に生クリームと表記できるものは、植物性油脂や添加物などを加えていない乳脂肪分が18%以上のものを、生クリームと呼びます。生クリームの色は真っ白よりも少し黄みが掛かっており、食べるとコクやまろやかさがあります。後味には、濃厚なミルクの風味が広がるのが特徴です。生クリームをホイップとして使用する場合は、脂肪分が高いほど時間が掛からずにホイップができます。

ただし、乳脂肪分が多いほどホイップにした生クリームは、分離がしやすく舌触りが悪くなるので、泡立て過ぎには注意が必要です。生クリームの賞味期限は未開封で冷蔵庫で保存した場合は、約2ヶ月間です。開封して一度でも空気に触れてしまった生クリームは冷蔵保存でも乳製品のため2～3日で使いきるようにします。開封し保存していた生クリームを再び使用する場合には注意が必要です。

生クリームを使用するときには、黄色く変色していないか、酸っぱい臭いがしないか、分離して塊が出来てないか確認します。いくら未開封の生クリームであっても、そのまま冷凍保存してしまうと脂肪分が高いため分離を起こしてしまいます。また、一度冷凍保存した生クリームをホイップに使用することも出来ません。ただし、ホイップした生クリームであれば冷凍保存ができます。

ホイップした生クリームは冷凍で1ヶ月ほど保存が可能です。保存方法は、保存容器にアルミホイルを敷き詰め、その上にホイップ生クリームを入れて保存する方法や、お皿の上に絞器で絞ったホイップ生クリームを何個か作りラップをして保存したり、製氷皿にホイップ生クリームを入れて冷凍したりと様々です。使用するときには、冷凍生クリームを冷蔵庫に使う3～4時間前に入れて解凍して使用します。

生クリームには他にも、生クリームに近づけた植物性の生クリームと呼ばれる商品も販売されています。乳脂肪分18%以下になり植物油と乳化剤で加工したものになり、フレッシュ生クリームやホイップ生クリームと呼ばれます。色が白く、味は生クリームに近く作られています。価格も生クリームよりも安価で購入できます。ただ、泡立ての時には脂肪分が少ない分だけ生クリームより時間が掛かります。

風味はさほど強くなく、生クリームに比べあっさりとしています。牛乳などの乳製品が苦手な方にはおすすめです。ホイップにした時は、真っ白な色がデコレーションケーキに使用すると一層白が際立ちます。生クリームを使用した上で一番困るのが、余った生クリームの活用方法です。よく活用されるのは、ビーフシチューやカレー、ビーフストロガノフの上にかけて使用したりする方法などです。

それでもまだ使いきれない時にお薦めなのが、余った生クリームで簡単にバターを作ることができます。生クリームバターの作り方は、①綺麗に洗った蓋付きペットボトルを用意します。冷えた生クリーム100ｃｃに対して塩を1g入れます。ペットボトルに生クリームと塩を入れて蓋をして5分ほど振り続けます。

②暫くすると水分と乳脂肪分が分離してきます。完全に分離したら水分を捨てます。残ったものがバターになります。ペットボトルから取り出してラップやクッキングシートなどによく密閉して包んで保存します。作ったバターは、冷蔵庫で1週間、冷凍庫でも1ヶ月は保存ができます。

少し値の張る生クリームは、常に冷蔵庫にストックがある食材とは言い難い物です。料理などにほんの少し使用したい場合には、わざわざ生クリームを買うのをためらいがちです。そんなときに役に立つのが生クリームの代用です。生クリームの代用にはストックしている確率の高い牛乳で代用が出来ます。生クリームに近い味に仕上げる事が出来ますし、何よりも簡単に生クリームの代用が作れてしまいます。

生クリームも牛乳も、同じ牛の乳から作られています。2つを大きく分けるのには、乳脂肪分が深く関わっています。牛乳は、乳脂肪分を粉砕器で砕き均等にして殺菌処理をしたものです。なぜ粉砕するのかは、乳脂肪分はお互いにくっつき合う性質のため乳脂肪分を粉砕しないと飲みづらくなるためです。

牛乳の脂肪分は、メーカーによって変わってきますが平均して3,5%になります。一方の生クリームは、牛乳から乳脂肪分だけを取り出して濃縮させたものが生クリームになります。生クリームの乳脂肪分は、18%から30%になります。ちなみに同じ乳製品のバターは、さらに生クリームの乳脂肪分を分離させて作ったものになります。

牛乳で生クリームの代用を作るのに用意する材料は牛乳、バター、塩だけで出来てしまいます。そして入れるとさらに生クリームの味に近づき、コクが出せる小麦粉も入れると尚良いです。濃厚がお好きな方は牛乳とバターの割合を半々にしても良いですし、最初は3：1で作って自分好みに調節しても良いです。

牛乳で生クリームの代用の作り方は、鍋に材料を入れて火にかけて混ぜるだけです。①最初に鍋、フライパンでバターを溶かします。バターは、焦げやすいので弱火で溶かします。②バターが溶けたら牛乳を入れます。小麦粉を入れる場合は、玉になりやすいので一度ふるいにかけるか泡立器で混ぜながら少しづつ入れていきます。全部混ざったら完成です。これで少量の生クリームの代用になります。

牛乳で生クリームの代用を作って余ってしまったら、さらに小麦粉を足してとろみをつけるとホワイトソースになります。冷凍庫で2～3日は保存が可能です。ホワイトソースはパスタやオムレツ、グラタン、ドリア、クリームコロッケなど他にもアレンジ次第で様々な料理を作る事が出来る優れものです。自分で作ったホワイトソースは、どこか素朴で市販品にはない家庭の味を出してくれます。

寒い時期に食べたくなるホワイトシチューも手作りホワイトソースで、生クリームを使わずに簡単に作れます。冷蔵庫の残り物野菜を使えば節約にも繋がります。作り方は、①鶏肉をにんにくで炒めて塩と胡椒で味をつけます。そこに野菜を入れて油が全体に回るように炒めます②お水とコンソメで煮ていきます。③野菜が柔らかくなったら手作りホワイトソースを入れてよく混ぜます。暫く火にかければ完成です。

生クリームの代用には、豆乳でも出来ます。豆乳は鉄分やビタミンが豊富で栄養価の高い飲み物としても知られています。乳製品が苦手な方やアレルギーのある方にはおすすめの生クリームの代用品です。そのまま、生クリームを豆乳に代用するだけです。ほんの少量の生クリームの代用には豆乳はとっても最適です。

料理に使う生クリームを豆乳で代用するときにおすすめなのが豆乳クリームです。豆乳クリームも簡単に作れ、ホワイトソースのように使えば料理のレパートリーも増えます。豆乳クリームは、豆乳、片栗粉、砂糖だけで作れます。作り方は、①お鍋にすべての材料を投入して中火にかけます。②ゴムべらでかき混ぜ、とろみがついたら完成です。
 

豆乳クリームを使ったクリームでほうれん草とウィンナーの簡単クリームパスタの作り方は、①にんにくをオリーブオイルで炒め香りがでたらほうれん草とウィンナーを入れて炒めます。②ほうれん草とウィンナーに火が通ったら少量のお湯とコンソメを投入します。③コンソメが溶けたら豆乳クリームを入れて混ぜ合わせながら炒めます④茹でたパスタを投入して混ぜ合わせたら完成です。

市販でも販売されている豆乳ホイップですが、自宅でもホイップ生クリームの代用で豆乳からホイップクリームも作る事が出来ます。ホイップクリームも代用できれば料理だけではなくお菓子作りにも使え、幅が広がります。材料は、豆乳、砂糖、バニラエッセンス、レモン汁を生クリームホイップを作る要領で泡立器やハンドミキサーで混ぜれば完成です。

豆乳ホイップは、生クリームで作ったホイップに比べてヘルシーであっさりです。健康を意識している方にもおすすめです。作った豆乳ホイップは、パンにお好きなフルーツと一緒に挟んでフルーツサンドにしたり、デコレーションケーキにもできます。ホットケーキミックスを使って簡単に、生クリームを使わないクリームどら焼も作れます。

材料は、ホットケーキミックス200g、卵1個、みりん大さじ2、豆乳100ｃｃです。作り方は、①ボウルに全ての材料を入れて混ぜ合わせます。②熱したフライパンに油をひきます。お玉1杯の生地を少し高い位置からフライパンに流します。どら焼になるように丸くして両面焼きます。③お皿に移して冷まします。冷めたら豆乳ホイップを塗ってもう1枚のどら焼で挟んで完成です。中にフルーツを入れて食べても美味しいです。

ヨーグルトでも生クリームの代用は可能です。ヨーグルトで生クリームの代用をするのに合うのは、冷たいデザートやパンなどに塗って食べるのがおすすめです。レアチーズやムース、ババロアやベイクドチーズケーキなどを作るときに生クリームの代わりにヨーグルトを代用して作れます。ヨーグルトで生クリームの代用を作るのも、とっても簡単ですが1日ほど時間が掛かります。

ヨーグルトで生クリームを代用するときの作り方は、①ヨーグルトをキッチンベーパーで包んでボウルを重ねたザルの上に置きます。②冷蔵庫に入れて5時間から1日置いて水切りをします。水切りしたヨーグルトは、まろやかなクリームにするため1度裏ごしをしてもいいです。そこにグラニュー糖、レモン汁を加えれば生クリームの代用になります。ヨーグルトで作った生クリームの代用は、クリームチーズに近い濃厚さがあります。

生クリームを代用したヨーグルトクリームのアレンジでレアチーズも作れます。材料は、ヨーグルトクリーム400g、砂糖30g、牛乳200cc、レモン汁大さじ1、粉ゼラチン5gです。作り方は、①粉ゼラチンを耐熱皿に入れて、分量の牛乳から大さじ2ほど入れて粉ゼラチンをふやかしておきます。

②ボウルにヨーグルトクリーム、砂糖、レモン汁を入れて滑らかになるまで泡立器で混ぜます。③ふやかしたゼラチンを20秒レンジにかけて溶かします。④溶けたゼラチンを混ぜ合わせ、さらに牛乳を大さじ2加えて混ぜます。⑤②に④を加えて泡立器で混ぜ合わせます。さらに残りの牛乳も加えて混ぜます。カップに流し入れて冷蔵庫で暫く冷やします。固まったら生クリームを使わないレアチーズの完成です。

フードプロセッサーのあるご家庭には豆腐で生クリームの代用を作るのもおすすめです。豆腐で作る生クリームの代用はヘルシーで健康的です。作り方は簡単です。①絹豆腐を水切りします②水切りした豆腐をフードプロセッサーに入れてお好みでグラニュー糖とレモン汁を入れます。クリーム状になったらボールに移します③ゴムべらでよくかき混ぜると豆腐臭さがなくなり、さらになめらかなクリーム状になります。これで完成です。

ホワイトソースとしても活用できる豆腐クリームで、グラタン作りにも挑戦できます。豆腐のホワイトソース作りには、豆腐クリーム、にんにく、マヨネーズ、片栗粉、しょうゆでホワイトソースを作ります。①グラタン皿にゆで卵、アスパラ、ハムなどを敷き詰めます。②①に先程作ったホワイトソースをかけます。③ピザ用チーズをかけて200度のオーブンで15分焼いたら生クリーム無使用のアスパラとゆで卵のグラタンの完成です。

バニラアイスは驚くほど簡単に生クリームの代用になります。元々バニラアイスには、生クリーム、砂糖、卵を混ぜて冷やしたデザートになります。生クリームの代用の作り方は、バニラアイスを溶かすだけで生クリームの代用になります。代用するのに向いているのはデザートやフルーツサンドがおすすめです。バニラアイスには、かなりの量の砂糖が入っているので代用に使う場合には砂糖の量を調節してください。

生クリームを代用したバニラアイスで簡単に生クリーム無使用のスイートポテトも作れます。材料は、さつまいも1本にバニラアイス20gだけです。つや出し用の卵黄もあれば本格的になります。①さつまいもを潰しやすいように切ります。レンジで6分加熱します。②さつまいもを潰して裏ごししたら、バニラアイスを投入して混ぜ合わせます。③アルミホイルに成形した生地を乗せ、200度のオーブンで20分焼いたら完成です。

いかがでしたか？今回は生クリームの代用になる牛乳や豆乳、ヨーグルトの代用方法を紹介してきました。少し高価な生クリームが、様々な食材で代用できるとあれば、料理やデザートの幅が広がります。生クリームの代用だけに限らず料理やデザートにアレンジ可能であれば一石二鳥です。作れる料理、デザートのレパートリーも増えます。食事作りが億劫に感じている方には是非役立てて、楽しい食事作りの手助けになったら嬉しいです。