2018年08月10日公開
2024年07月28日更新
給湯器の凍結時の対処法と凍結防止対策を詳しく解説!気温に注意!
キッチン・洗面所・お風呂の蛇口をひねるだけで温かいお湯が出る便利な暮らしは、給湯器が水をお湯に変換してくれるからです。日頃、あまり気にかけない給湯器ですが、冬の氷点下になる日には凍結する恐れがあります。給湯器が凍結してしまうと、お湯が使えなくなってしまいます。冬は特にお湯が出ないと大変不便です。そこで、凍結防止をすることで、給湯器の凍結を防ぐことが必要となってきます。給湯器が凍結した時の対処法と合わせて、凍結防止の方法を詳しく解説したいと思います。
給湯器の凍結時の対処法や凍結防止の知識を身につけたい!
寒い冬の季節になると、急に冷え込んで朝にお湯が出なくて驚いた経験がある人もおられることと思います。水道栓がおかしいのか?給湯器が壊れたのか?何故だかわからなくて、目いっぱい栓をひねってみたり、なんとかお湯が出ないかと使い続けていると給湯器が故障してしまうこともあります。
出典: https://lodec.jp
凍結しただけでも、給湯器が傷むリスクが上がりますので、それ以上給湯器を壊す原因を増やさないように、正しい対処法を知っておくことをお勧めします。凍結の対処法だけでなく、給湯器が凍結するかもしれない気温や、凍結防止の方法などを解説しますので、覚えておことをおすすめします。
給湯器の凍結時の対処法について
給湯器の基礎知識
給湯器にはガスを使ってお湯を沸かすタイプと、電気で沸かすタイプ、その他にも石油で沸かすタイプなどがあります。凍結することにおいては、エネルギー源の違いはあまり関係がありませんが、凍結の対処や対策については、エネルギー源によって多少行う対処法が違ってくる内容もあります。
給湯器とは、水をお湯に換えて、お風呂や洗面所、台所などに供給する器具のことです、マンションやアパートなどはベランダや廊下、配管スペースなどに設置されており、一戸建てでは浴室の近くの外側に設置されています。電気給湯器は、熱交換タイプと電熱ヒータータイプとがあります。エネルギー源供給の配管工事の必要がない点はメリットと言えるでしょう。
ガス給湯器は、給湯器の中でも主流となっている給湯器で、瞬時にお湯を沸かす瞬間式と、タンク内の水を温める貯湯式とがあります。給湯器にガスの配管と水道の配管をして使えるようになります。それから、石油給湯器は灯油を使ってお湯を沸かすタイプの給湯器ですが、石油価格の高騰により、電気給湯器へと変える世帯が増えています。
給湯器の配管
給湯器の配管について少し紹介しておきますので、おおまかな仕組み程度は覚えておいた方が、対処法を読むにあたって理解がしやすいかと思います。給湯器の配管には、水道管、消火管、ガス管、排水管などがあります。それぞれ配管の材質が異なっています。オール電化にしていない限り、ガスと水道の配管は私たちの生活に必要なライフラインです。
しかし、これらの配管は専門の業者に工事をしてもらわなければならない為、日常ガスや水道を使用していても、目に触れることが少なく知識も無い人が殆どかと思われます。それぞれの箇所に合った正しい材質のもの、正しいサイズのものを使用して配管工事をしなければ、管内の温度低下や圧力の低下によってエネルギー損失の原因にもなりかねません。
また、水道配管では凍結のリスクが高まりますので、間違った配管や破損などに注意が必要です。正しい配管工事をしていなければトラブルの原因となりますので、配管工事は必ず信用のできる業者に施工してもらいましょう。特にガスはガス整備士の資格が必要ですし、素人がガスの配管をすると、ガス漏れなどを起こして大変な事故に繋がるリスクもあります。
出典: http://suumo.jp
おおまかに給湯器の配管がどう繋がっているのか説明をします。まず給湯器には水を供給するために上水道から水道配管が取り付けられており、間に給水栓バルブがあります。あともう一つ水をお湯に換える為、ガス給湯器であれば都市ガスやプロパンガスからガス管が取り付けられ、間にガス栓があります。
そして給湯器で作られたお湯をお風呂やキッチンなどに供給する為の給湯配管と、浴槽のお湯を追い炊きする為の追い炊き配管が取り付けられています。流れとしては、水道管を通して水を給湯器に引き込み、給湯器で温められお湯に変換してから室内のキッチンやお風呂に、給湯管を通って流れていきます。
追い炊き配管では浴槽と給湯器をお湯が配管を通して循環する仕組みとなっています。どの配管も給湯器が外にあるので、給湯器近くで外気に触れることとなります。
給湯器が凍結する原因
給湯器の凍結が起こる原因は、給湯器の内部配管に残っている水が原因なのです。水道管から給湯器内に水を引き込み、温めてからお湯にして蛇口に排出される仕組みですので、給湯器の内部にも水が通ります。蛇口を閉めても配管の中には水が残ってしまいます。深夜から朝方気温がグッと下がった時に、この水が凍ることで凍結が起こります。
給湯器が凍結するとどうなる?
給湯器が凍結すると配管の中の水が凍りますから、そこで水の流れがシャットアウトされ、給湯器に水が運ばれなくなります。したがって、水道の蛇口をひねっても水もお湯も出なくなり給湯器が使えなくなります。お風呂でお湯を使ったり、キッチンで食器を洗ったりすることもできなくなります。
給湯器の凍結で内部が破裂する恐れも!
給湯器の凍結は、給湯器が一時的に使用できなだけでなく、最悪の場合凍結した氷の膨張により、配管が破裂してしまい、そこから水道水が大量に吹き出すケースもあります。また、給湯器内部で配管が破裂してしまった場合は、修理代も修理時間もかかります。また給湯器の凍結による故障は、有償となってしまいますので、しっかりと凍結防止対策をしておきましょう。
万が一水道管が破裂してしまった時の対処法として、水道メーターボックス内にある止水栓を閉めて水を止めましょう。もし、止水栓がわからない時の対処法は、タオルとテープを使って破裂した個所をしっかりと巻いて水を止めるよう応急処置をしてください。それから指定給水装置工事事業者に修理の依頼をしましょう。
給湯器に限らず水を利用する器具には必ず止水栓があります。水道であれば赤、青、緑など比較的カラフルな色のバルブやコックのもので、キッチンやトイレは給水管にドライバーで回すコックが付いています。破裂して水漏れが起きたら、落ち着いてまずは止水栓を閉めることを覚えておきましょう。
給湯器が凍結する部分は?
そもそも給湯器が凍結すると言われても、給湯器の仕組みや配管などを理解していなければ、全くわからないことでしょう。給湯器の凍結と言うと、可能性がある個所は水道配管や、おいだき配管部分、給湯配管部分、水道配管部分で、圧倒的に凍結が多い箇所は、水道配管部分です。
気温が下がるとむき出しになっている配管からは、熱が奪われていきます。保温用の断熱材になるものが巻かれていても、劣化が進み一部だけでも配管の金属部分が外気に晒されていると、そこから熱が奪われて凍結してしまいます。また、給湯器本体は凍結しにくいのですが、給湯管や給水管と給湯器の接合部分が、保温剤に上手く保護されていない場合凍結してしまいます。
自分で保温材を巻いて上手く覆うことが出来ていなければ、そこから凍結する可能性がありますし、施工業者でも丁寧で信頼のおける業者に頼むと安心でしょう。
給湯器に保温材を巻こう
まずは保温材ですが、保温チューブと言い材質は、硬質ウレタンフォーム・ポリエチレンフォーム・イソシアヌレートフォーム・ラバーフォーム・ブタンなどがあります。またチューブのサイズ選びですが、配管のサイズに合わせて選ぶ必要がありますが、VP13の配管にはVP13用の通常保温チューブを使用し、VP20ならばVP20用の保温チューブを使用します。
更に保温性を確保したい場合は、二重に保温チューブを巻きます。VP13用の上にはVP25用の保温チューブを、VP20用の上にはVP40用の保温チューブを巻きます。通常のポリエチレンフォームの保温チューブは配管に巻き付けていき、キャンバスとういテープで上から包帯を巻くようにして巻き上げていきます。
テープの継ぎ目から雨などの水分が入らないように、必ず下から巻き上げていってください。通常のポリエチレンフォームよりも簡単に取り付けることができるのが、ワンタッチポリエチレンフォームの保温チューブで、保温チューブの継ぎ目をビニールテープで巻くだけですので、初心者の人はこちらがおすすめです。
また他にも凍結防止帯と言われているヒーターもあります。給湯器の配管に直接巻き付けて、上から保温材を巻きつけることで凍結を防止します。巻き付けたら電源プラグをコンセントに挿すだけで保温できますので、大変取り付けが簡単なのも特徴です。また、電力を効果的に使ってくれるサーモスタットが付いているので、水道管が3℃に下がると作動します。
また温度が10℃に上昇するとスイッチが切れるので無駄な電力を消費せずに節約してくれます。そして、本体を覆っているのは、耐熱105℃の塩化ビニール樹脂ですから、安心して給湯配管にも使用できます。取り付け方は、凍結防止帯を結束バンドで固定しながら、配管に沿わせて巻いていきます。サーモスタットは発熱帯と接触しないように配管に密着させます。
次に保温テープを半分重なるようにして下から巻き上げていきます。そして上から保温チューブを巻いたら、コンセントに繋ぐだけで取り付けは完了です。配管の地表から凍結深度まで発熱帯を巻くことをおすすめします。凍結深度とは、地表から一定の深さのところまで凍結しますので、その深さのことを言います。これは地域によってことなります。
あくまでも目安ですが、北海道では60~100センチ以上で、長野県北部では80センチ程度、東京では20センチ程度です。また、発熱帯は重ならないように巻いてください。ヒーター同士が接触していると、異常に温度が上がりヒーターが溶けたり、故障の原因となります。ヒーターが余った時はそのまま空中に垂らして使用してください。
給湯管と給水管とをまたがせて一本のヒーターを取り付けることは絶対にせずに、別々のヒーターを取り付けてください。付属の保温テープ以外の保温材を使用する際は、ヒーターを巻きつけずに沿わせて取り付けてください。サーモスタットは電磁弁やポンプの側に取り付けると、故障や誤作動の原因となるので、離れた場所に取り付けて下さい。
給湯器が凍結した場合はまず給湯器をオフにしよう
万が一給湯器が凍結してしまった時の対処法で必ずして欲しいのが、スイッチをオフにすることです。スイッチが入ったままだと、燃焼する恐れがありますので、必ずスイッチがオフになっているか確認して下さい。
給湯器が凍結してしまった場合は基本は自然解凍で!
給湯器が凍結した際の対処法としての解凍方法ですが、無理に溶かさず外気温が上がって、自然に溶けるのを待つ方がいいでしょう。早くお湯を使いたいが為に、お湯をかけて溶かしたいところですが、間違って電子機器を故障されてしまう恐れがありますし、急激な温度変化は配管の破裂にも繋がる恐れがあります。
また、トーチやドライヤーなどの熱で溶かす対処法も、配管やゴムパッキンを傷める恐れがありますので、おすすめできません。
給湯器が凍結ときにぬるま湯で解凍する方法
給湯器の給水元栓が凍結している際は、ぬるま湯を使って解凍するという対処法があります。まず給水元栓にタオルをぐるりと巻き付けます。そして30~40℃のぬるま湯をタオルに少しずつかけて溶かしていきます。焦らずゆっくりとかけて下さい。電気プラグや給湯器に直接かからないよう、タオルにお湯をかけることで、ゆっくりと解凍します。
しかし、給水元栓だけでなく他の箇所が凍っていれば、その個所も氷を解かさなければいけません。どこが凍っているのかは水道管の中が見えないのでハッキリとは分からないと思いますが、だいたい外気温に直接触れている個所が凍結します。普段から水道管がどこを通っているのかをチェックしておきましょう。
給水元栓が回らない場合は、給水元栓周辺が凍結しているので無理に回すと内部の部品が破損んする可能性があります。給水元栓にタオルを巻きつけて、ぬるま湯をタオルにゆっくりとかけましょう。
解凍できたら凍結防止の為に、配管についた水滴をしっかりと拭いておきましょう。また、作業をする時は、給湯器のプラグを抜いてから作業することをおすすめします。この対処法はできれば使わず、基本的には自然解凍をおすすめします。
給湯器が解凍された後は水漏れが無いかを確認しておこう
凍結した給湯器が自然解凍され、水が給湯栓から出るようになったら、配管や機器などから水漏れが無いことを確認してから使用するよにしましょう。水漏れがあるまま使用すると、漏電する可能性があります。必ず給水栓を閉めて水漏れの修理を、専門の会社に依頼しましょう。給湯器の給水栓を閉めても水漏れが止まらない時は、水道メーターのバルブを閉めて下さい。
水道メーターのバルブを閉めると、家の中の蛇口やトイレなど水が一切使えなくなりますが、応急措置としてバルブを閉めるので、早急に修理の依頼をする必要があります。
給湯器の凍結防止対策について
気温がマイナスになるときは気を付けよう
給湯器の凍結は、配管の中の水が凍ってしまう訳ですから、水が氷になる温度である0℃を下回る気温になると、凍結の恐れがあります。給湯器に繋がっている水道管は外気に晒されているので、特に気温の影響を受けます。事前に天気予報などで翌朝の気温が氷点下となることが予想される日は、凍結防止の対策をした方が良いでしょう。
寒くなる前は、気象予報で予め注意喚起がされますし、日本気象協会の水道凍結指数や低温注意報もチェックしておきましょう。また、上空の気温がマイナス6度を下回り、地上の気温が3度以下で雪が降りますので、注意が必要です。
気温が氷点下と言っても0℃では凍結する可能性は低いと言えるでしょう。目安としては気温がマイナス4℃以下になると凍結しやすくなります。また、気温だけでなく配管がむき出しになっていたり、屋外であることや、北側の日が当たらない場所であることや、風が強く当る場所であるなど、給湯器の置かれている環境は特に注意が必要です。
日本の地域で見てみると、北海道や東北地方、信州などで給湯器が凍結するほど冷え込む日が多い地域と言えるでしょう。しかし、これらの地域では冬になると給湯器や水道回りが凍結するであろうことは、想定済みですので様々な凍結防止対策がされています。冷え込みの厳しくない地域から、これらの地域に引っ越した人は対策をしておらずに大変なことになったりします。
また、近年では地球の温暖化だけでなく、異常気象により関東地方でも大寒波がやってきて、朝起きたら家の水回りだけでなく、道路もなにもかも凍っていたという事態も起きています。日頃、凍結に対しての意識が低い人程要注意ですので、こういった凍結の対処法や凍結防止対策の知識を知っていた方が良いでしょう。
給湯器の凍結防止機能を使ってみよう
給湯器には、二種類の凍結防止機能が付いているので、通常は降雪のある地域でもすぐに凍結や故障には繋がりません。一つ目の凍結防止機能は自動ポンプ運転と言い、風呂給湯器のみに付いている機能ですが、風呂の追い炊き配管へ水を自動で循環させることによって、給湯器の凍結を防止してくれます。
気温が5℃以下で、浴槽の循環口よりも上の部分まで水が残っている時に自動的に作動します。この機能は、浴槽と給湯器で循環している部分の配管のみの保護が出来ますが、給湯器に繋がっている水道配管については、凍結対策になりませんので注意が必要です。水道配管については、別で凍結防止の対処をする必要があります。
もう一つの給湯器の凍結防止機能は、給湯器内部の配管をヒーターで温めることによって、凍結を防止するもので、給湯回路にヒーターが装備されています。この機能も給湯器内部を守る為の凍結防止機能ですので、水道配管に対しての凍結防止対策には効果がないので、間違いのないように覚えておきましょう。
また忘れてはならないのが、給湯器の電源プラグを抜かないことです。電源が入っていないと凍結防止機能が作動しませんので、数日間家を空けるときであっても、電源プラグは挿しておきましょう。
給湯器から水を流して凍結防止
気温が氷点下になりそうな日は、給湯器の水を少しずつ流しておくと凍結を防止することが出来ます。この水を流すことで凍結防止をすることを、通水処置と言いますが、通水処置の手順は次の通りです。まず給湯器の電源を切ります。そしてガスの元栓を閉め、給湯栓を少量の水が流れる状態で開いておきます。1分間に400CC程度流れる量が目安です。
この水を流す量を数字で説明されても、なかなかピンとこないと思います。見た目で確認できる水の量としては、水で線が出来る程度が丁度いい量です。これより少なすぎると凍結してしまいますし、水道代よりも修理代が高くつきます。また凍結するほど気温が低い日はトラブルが重なるので、修理もなかなか来てもらえなかったりします。
水を流すと何故水が凍らないのか?
一体なぜ水を流していると凍結防止になるのでしょう?例えば、水たまりやバケツなどに溜まった水は、気温が氷点下になると凍ってしまいますが、流れのある川は凍りません。まず水が氷る原理を簡単に説明すると、水は顕微鏡を使っても見えないほど小さな分子からできており、通常はその分子は自在に動くことができます。
しかし気温が氷点下になり、水温が0℃を下回ると水の分子は動かなくなり、結合が始まります。水の分子は、0℃を境にして動いたり、結合したりする性質がある為に、0℃以下になると凍ります。もう少し化学的に言うならば、水の化学記号がH2Oということから解るように、水素原子(H)が二つと、酸素原子(O)が一つ結合した状態です。
酸素がマイナスの電荷で、水素がプラスの電荷を持つ、磁石のような働きによって引き合うことで、結合します。この様に、水素結合によって、水分子同士が繋がり、常温の水では6個前後~十数個の分子がひと塊となる集合体(水クラスター)を形成しています。この水分子の集合体は一つに固まったり、崩れたりと自由な方向に動いています。
こういった特性がある為、水はどんな形にも変化することが可能なのです。しかし、水分子に熱が加わると、この運動が激しくなる為に、結合した状態でいられなくなり、沸騰すると水分子はバラバラになって、飛び回ることとなり水蒸気となります。これとは逆に、水が0℃以下になると、水分子は運動する為の熱エネルギーが極端に少なくなるのです。
ですから動きが止まり、互いに結合し始めます。この結合により氷となるのです。つまり、流れている水は水分子が動いているから凍りにくいのです。また、水分子は折れ線型をしているので、結合し氷となった時に分子と分子の間に隙間が出来るため、体積が増えて膨張するのです。これが水道管を膨張させる原理でもあります。
水抜きにより凍結防止
翌日の気温が氷点下になりそうな予報の時や、長期間家をあける時などは、給湯配管や給湯器内に残っている水を抜いておくことと、風呂側の水抜きをすることで凍結防止をすることができます。手順は次の通りです。まず給湯器の電源を切り、ガス給湯器のガスの元栓を閉めます。それから給水元栓を閉めます。
水道管から給湯器へと配管されている給水管が入る根本近くにバルブがありますので、これを閉めることで給湯器からの水が止まります。そして、給湯栓やシャワーなど全て開けます。キッチンや洗面所などお湯が出る蛇口は全て栓を開けてお湯を抜いてください。
給湯水抜き栓・給水水抜き栓を開けます。先に全ての蛇口を開けておくのは、この水抜き栓をはずす時に水圧で水が噴き出すからです。順番を逆にしないよう気を付けて下さい。通常の水抜きはこれで完了です。次に長期間給湯器を使わない時に、給湯器内や風呂の内部の水も抜いておく方法を説明します。
風呂側の水抜きは、まずガス栓が閉まっているかを確認できたら、給水元栓を閉めてください。それから浴槽の排水栓を抜いて水を全て排出いs、浴室のリモコンの運転スイッチを入れます。運転スイッチランプが点灯し表示画面が点灯したら、追い炊きスイッチを押します。浴槽内にある循環口からお湯が出るところを確認でき、排水が止まったらスイッチを切ります。
再び追い炊きスイッチを入れて1分ほどそのままにし、スイッチを切ります。そして、ふろ往水抜き栓と、ふろ戻り水抜き栓を開けます。その後、中和器水抜き栓を開け、電源プラグを抜きます。ここまでで、給湯器内の水も完全に排水されました。機種やメーカーによって違いがありますので、取り扱い説明書は必ず読みましょう。
給湯器を使用する時には、給湯栓と水抜き栓を閉め、給水元栓を開いてから蛇口がら水が流れるかを確認できたら、ガスの元栓を開き通常通り使用して下さい。この水抜きによる対処法は給湯器だけでなく、水道・洗濯機・ボイラーなど水を使うもの全てに行うことを、おすすめします。
水道管の水抜栓の操作方法
水抜きをすることで、凍結防止の対策をする方法を説明しましたが、水道管の水抜栓は何処にあって、どのように操作するのか知らない人の為に説明をしておきます。水抜栓にはハンドル式と電動式があります。まずはハンドル式の操作方法です。水抜栓の設置されている個所は、水道管が繋いである機器の近くか、外の場合は地中にあります。
水抜栓のハンドルを時計回りに止まるまで回します。これで水道管へ水を送るのを止められました。次に蛇口(もしくは機器の給水栓)を開いて水道管の中に残っている水を全部出し切ります。この水抜操作を行っても、水が止まらない時は、水抜栓が故障しているかもしれませんので、修理の依頼をしましょう。
次は電動式の水抜栓の操作方法です。この電動式には自動と手動とがあり、自動式の水抜栓は水道管の中の温度が0.3℃以下になるとセンサーによって感知され、自動で水を抜いてくれます。また手動式の水抜栓は水抜きボタンがありますので、必要な時にボタンを押すだけです。再使用する際には、通水ボタンを押すだけです。
電動式水抜栓の操作盤は、キッチンや洗面所などの壁面に取り付けられていることが多いです。もし、通水ボタンを押しても水が出なければ、故障の恐れがありますので修理の依頼をしましょう。また冬の間は電源を切らないようにしましょう。
水道管に凍結防止対策をしておこう
給湯器の凍結防止機能によって、凍結を防止できな給湯器外の露出している水道管などは、保温チューブやタオルで巻いたりすることで、凍結防止に効果があります。給湯器の排気口を塞がないようにして、給湯配管の付け根からしっかりと巻きつけて、外気に直接触れないように保温しましょう。
メーターボックスの防寒もしよう
地上にあるメーターボックスの防寒の対処法は段ボールで覆うだけでも防寒が出来ます。また地下式のメーターボックスの対処法は、布や新聞紙で隙間を埋めたり、発泡スチロールで隙間を埋めるなどするといいでしょう。
エコキュートや電気温水器の凍結防止対策
どちらもガスや石油を使わず、電気でお湯を沸かしたり、ヒートポンプ方式により空気中から集めた熱を電気で圧縮して、その力でお湯を沸かす給湯器です。基本的にはガス給湯器と対処法や凍結防止方法は同じです。違うところは、貯湯ユニット部があるところですが、貯湯ユニット部や給水・給湯などの配管に化粧カバーを取りつけたりすることで凍結防止をします。
石油給湯器の凍結防止対策
石油給湯器の凍結防止対策も、ほぼガス給湯器と同様です。凍結予防ヒーターが付いている給湯器では、外気温が0℃前後になるとヒーターが自動で運転し保温してくれます。電源プラグを抜かないようにしましょう。また、外気温が0℃前後になると、サーモスタットが作動して自動的に浴槽と給湯器を循環させますので、循環口より上まで水を入れて置きましょう。
給湯器メーカーから凍結予防のお願い
給湯器メーカーから給湯器の凍結予防のお願いとして、次のような内容のものがありますので、紹介しておきます。暖かい地域の人も、凍結の可能性がゼロではありませんし、凍結での給湯器の故障は保証期間内であっても有料修理となりますので、読んでおいて下さい。
気温が凍結の危険がある温度になると、循環ポンプが作動したり、凍結予防のヒーターが作動しますので、電源プラグは抜かないようにしてください。電源が切れていてもプラグを挿している状態であれば、凍結予防機能は作動します。給水・給湯配管や水道管またお風呂配管などは、電気ヒーターや保温材などで保護しましょう。
冷え込みが厳しい時や、低温注意報が発令された時には、給水元栓や給水・給湯配管などの凍結を予防するために、運転スイッチを切り、ガス栓を閉め、石油給湯器はオイルタンクの送油バルブを閉め、お風呂の給湯栓から太さ4mmの水を流したままにしましょう。サーモスタットが付いている混合水栓は、温度設定を最高にしておいてください。
追い炊き機能が付いている風呂ガマの場合は、浴槽の水を自動的にポンプで循環させて凍結を防止する機能が付いていますので、循環アダプターより水位を5センチ以上のところまである状態にしておいて下さい。
給湯器の凍結対処や凍結予防を覚えておこう!
給湯器が凍結するとどうなるかや、凍結の原因に凍結防止対策、凍結してしまった時の対処法など、また凍結しやすい気温や状況も詳しく解説してみました。現代の技術を使っても予測できない程、急な天候の変化が多くなっている昨今、凍結も他人事ではありません。暖かい地域に住んでおられる人も、是非知識として覚えておいてください。
日頃の生活で給湯器は、ほぼ毎日使っている器具の一つです。しかし、外に設置されている為に、メンテナンスや凍結などの対処法に意識が行きにくくなっているのが現状かと思います。知識はあっても邪魔にはなりませんし、何時何処で役に立つかわからないものです。